完全護憲の会のニュース

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完全護憲の会ニュースNo.66   2019年6月10日

完全護憲の会ニュース No.66

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〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
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《目  次》

【1】第65回 例会・勉強会の報告
【2】別紙1 事務局報告
【3】別紙2 第4回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
【4】別紙3 『テレビ報道の深刻な事態』(広瀬隆・著)より抜粋 
【5】第64回 運営・編集委員会の報告 (さらに…)

完全護憲の会ニュース No.65    2019年5月10日

完全護憲の会ニュース No.65       2019年5月10日

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【目  次】

第64回 例会・勉強会の報告
別紙1 第64回 事務局報告
別紙2 『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の4章5章を読む
別紙3 広瀬隆氏の最新著作『テレビ報道の深刻な事態』より抜粋
第63回 運営・編集委員会の報告 (さらに…)

2019年5月19日

完全護憲の会ニュース No.64    2019年4月10日

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目  次

第63回 例会の報告
別紙1 第63回例会 事務局報告
別紙2 元徴用工・韓国大法院判決確定についての覚書 田中宏
第62回 運営・編集委員会の報告 (さらに…)

完全護憲の会ニュース No.63   2019年3月10日

完全護憲の会ニュース No.63   2019年3月10日

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目  次

第62回 例会の報告     P1
別紙1 第62回例会 事務局報告  P1
別紙2 韓国の文喜相・国会議長の天皇発言に接し、思い起こすこと
田中宏(一橋大学名誉教授) P2
別紙3 ハノイ米朝首脳会談の波紋
大畑龍次(アジア問題研究者) P3
第61回 運営・編集委員会の報告  P5 (さらに…)

完全護憲の会ニュースNo.62 2019年2月20日

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目  次

第5回 総会の概要報告 P.1
第61回 例会の報告 P.2
別紙2  事務局報告
別紙3 「辺野古埋立」を決めたのは誰か? 後藤富士子 P.4
別紙4 フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次 P.5
第60回 運営・編集委員会の報告 P.7 (さらに…)

完全護憲の会ニュースNo.61 2019年2月10日

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目  次

第5回 総会の概要報告 P.1
第61回 例会の報告 P.2
別紙2  事務局報告
別紙3 「辺野古埋立」を決めたのは誰か? 後藤富士子 P.4
別紙4 フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次 P.5
第60回 運営・編集委員会の報告 P.7 (さらに…)

完全護憲の会ニュース No.60 2018年12月10日

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目次

第59回例会・勉強会の報告               P. 1
別紙1 政治の現況について             P. 1
別紙2 事務局報告                 P. 4
別紙3 後藤富士子弁護士ブログ           P. 5
別紙4 緊急警告031号 首相による憲法の独善解釈   P. 9
緊急警告032号 憲法を無視する防衛費の増大     P.10
第57回 運営・編集委員会の報告            P.10 (さらに…)

完全護憲の会ニュース №59 2018年11月10日

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目 次

第58回例会・勉強会の報告            P.1
別紙1 政治の現況について           P.1
別紙2 事務局報告               P.4
別紙3 「『護憲』と『改憲反対』の間隔     P.5
後藤富士子弁護士による報告(要旨)
第56回 運営・編集委員会の報告(略)      P.6 (さらに…)

完全護憲の会ニュース No.58 2018年10月10日

                <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
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             目 次

      第57回例会・勉強会の報告                 P.1
       別紙1 政治の現況について                P.2
         ① <社説>「知事選きょう告示 沖縄の進路が決まる  P.2
         ②【社説】安保法成立3年 「専守防衛」踏み外すな   P.3
       別紙2 事務局報告                    P.4
       別紙3 緊急警告030号                  P.5
          「安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!」
      第55回 運営・編集委員会の報告(略)            P.6

         第57回例会・勉強会の報告

     9月23日(日)、三田いきいきプラザの会議室で開催。参加者4名、会員72名。
 司会は草野運営・編集委員長が担当。まず別紙1の通り「政治の現況について」の主なニュース一覧と、この間の2本の新聞社説が提出(さらに当日の参加者用に産経、毎日、東京の3社の社説が追加)され、次のような意見があった。
 「この間、政府は陸上配備型迎撃ミサイル『イージス・アショア』の配備候補地として秋田・山口両県をあげた。秋田はハワイへ、山口はグアムへむかう北朝鮮からの経路の真下にあたる。つまり米軍の防備であり、日本を守るためではない」「韓国に駐留する米軍は国連軍を名目としている。半島の南北間で終戦が宣言されれば、国連軍は撤退せざるをえない。日本駐留米軍の必要も薄れるのではないか」「自民党総裁選に立候補した石破茂元幹事長は『正直、公平』を掲げた。これは、人倫の基本であり、安倍晋三首相への正当な批判になっている。他方、石破氏もタカ派、改憲派だとの冷めた見方もあるが、戦術的に言えば、敵のあいだのあらゆる『ひび』を、どんな小さなものでもすべて利用すべきではないか」
 ついで「事務局報告」(別紙2)が行われた。
そのあと勉強会に移り、講師の王道貫氏から「いわゆる『日米地位協定』に関する知識の整理及び考察」が報告された。その要旨は次の通り。

 地位協定は、条約の下位にあるくせに、明文レベルで、堪え難いほどに酷い(→米軍が明文を守っても理不尽。しかも、守らないことしばしば)。しかし、米国または日本で公開された密約・議事録ではさらに酷い。しかし、公開されていない合意文書では、さらに酷い。
 その遠因は1951年2月、ダレス米国務省顧問が構想した3区分発言にある。すなわち、「条約の細かい議論に入る前に①どの部分を49ヵ国条約に、②どの分を2ケ国条約に、③どの部分を議会承認や国連登録が必要ない秘密の了解にすべきか、だ」と。
 そして同年9月8日、サンフランシスコ講和会議のひらかれたオペラハウスで、日本が『49ケ国条約』に調印、そして同日、町はずれの第6軍司令部下士官クラブで、日本は吉田茂1人の署名で『2ヶ国条約』に調印した。これが『安保条約』だ。翌52年2月28日、『日米行政協定』が結ばれた。この協定の正しい訳は『事務方合意』だ。
 この行政協定が1960年に改訂されて『日米地位協定』と呼ばれたが、その正しい訳は『事務処理合意』だ。このように『安保条約』にもとづく『事務処理合意』に、国民の基本的人権を侵害する懸念の高い条項を紛れ込ませたのが『地位協定』であり、その実態は法の下克上と呼ぶにふさわしく、その遠因は1951年当時の米国務省顧問ダレスの構想にある。
 この様な条約や協定は、実体的にも手続的にも瑕疵(かし)があり、公序良俗に反するものとして無効だ。1947年に締結された米比軍事協定が冷戦終結、緊張緩和にともなって一時解消された(後に復活)例に学び、朝鮮半島の緊張緩和にともない、これら条約や協定は廃棄にむかうべきだ。

 以上の貴重な報告をめぐり、大いに勉強になったとの発言とともに、横田空域問題なども出され、われわれがあまりにもひどいこの実態を知らなすぎた、との反省を込めた議論がなされた。

<別紙1>     政治の現況について

(1)主なニュース一覧(2018/8/21-9/20)
① 沖縄県が辺野古埋め立て承認を撤回(2018/8/31)
② 中央省庁の障害者雇用水増し実態が明らかに(2018/8/28)
③ 防衛省、過去最大の5兆2986億円の概算要求。7年連続増(2018/8/31)
④ 自民党が党の総裁選めぐり報道機関に「公平・公正」報道を「要請」(2018/9/4)
⑤ 北海道「胆振東部地震発生」(2018/9/6)
⑥ 防衛省、海自潜水艦を南シナ海に極秘派遣し対潜水艦訓練実施(2018/9/13)
⑦ 政府が安保法適用、シナイ半島多国籍軍に陸上自衛隊派遣検討の報道(2018/9/18)
⑧ 自民党総裁選、安倍晋三氏が三選。憲法改正推進表明。(2018/8/20)

(2)新聞社説、ニュース記事
① <社説> 知事選きょう告示 沖縄の針路が決まる ――琉球新報(2018/9/13)

 県知事選は13日に告示され、30日に投開票される。沖縄の針路を決める今年最大の政治決戦だ。有権者は立候補者の公約を十分に吟味し、大切な1票を投じてほしい。
 選挙戦は前宜野湾市長・佐喜真淳氏(54)と衆院議員・玉城デニー氏(58)による事実上の一騎打ちとなる。
 翁長雄志知事の死去という不測の事態を受けて行われる今知事選は過去に例のない超短期決戦だ。佐喜真氏は8月14日に、玉城氏は同29日にそれぞれ出馬を正式表明し、前哨戦を展開してきた。
 自民、公明、維新、希望の各党が佐喜真氏を推薦した。玉城氏は政党の推薦を受けない方針だ。安倍政権を中心とする勢力と県政与党を中心とする勢力が激しく対決する構図になっている。
 佐喜真氏は「県民の暮らし最優先」を掲げ、全国平均並みの県民所得300万円の実現や子どもの保育費、給食費、医療費の無償化、跡地利用の推進などを打ち出した。
 玉城氏は「新時代沖縄」を提唱し、各国との交流を促進する万国津梁会議の設置、中・高校生のバス通学無料化、「観光・環境協力税」の導入などを打ち出した。
 日米地位協定は、同じように米軍が駐留するドイツやイタリアに比べると著しく不利な内容だ。両氏とも協定の改定を求める姿勢を示した。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が名護市辺野古で進む中、建設に反対する県が、前知事による埋め立て承認を8月31日に撤回したばかりだ。新基地建設の是非が最大の争点になる。
 佐喜真氏は「政府と対等な立場で、一日も早い普天間飛行場の返還を実現する」と述べ、新基地建設の是非については触れない方針だ。
 玉城氏は「普天間の閉鎖・返還を政府に要求する。辺野古に新たな基地は造らせない」と述べ、阻止するためあらゆる権限を行使する構えだ。
誰が知事になるにせよ、就任してすぐに、新基地への判断を迫られる。各候補者は、有権者が抱くあらゆる疑問に真摯(しんし)に答え、正々堂々と選挙戦に臨んでほしい。
 次期知事は、屋良朝苗、平良幸市、西銘順治、大田昌秀、稲嶺恵一、仲井真弘多、翁長雄志の各氏に続く第8代の知事だ。1972年に日本に復帰してから13回目の知事選となる。
 戦後27年間、米軍施政下にあった沖縄では68年に主席選挙が実施されるまで、全住民の代表を直接選ぶ権利さえ認められなかった。主席公選の実現は自治権の拡大を求める沖縄住民が勝ち取った成果の一つといえる。
 沖縄以上に選挙の大切さを身にしみて知っている地域はなかっただろう。
 あれから50年。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから初の県知事選だ。ぜひ投票所に足を運んでほしい。若い人たちにとっては選挙の意義を学ぶ絶好の機会だ。

② 【社説】安保法成立3年 「専守防衛」踏み外すな  ――東京新聞(2018/9/19)TOKYO Web
 安全保障関連法の成立から三年。今、私たちの眼前にあるのは戦後日本が貫いてきた「専守防衛」を踏み外し、憲法九条が蔑(ないがし)ろにされている現実だ。
 安倍晋三首相率いる内閣が「平和安全法制」と称し、強行した安保関連法の成立から、きょう九月十九日で三年を迎えた。
 安倍氏は、連続三選を目指す自民党総裁選の演説会などで、安保法について「日米はお互いに助け合うことのできる同盟になった。助け合うことのできる同盟は、その絆を強くするのは当然だ」と、その意義を強調し続け、支持を呼び掛けている。

◆違憲性は拭い去れない
 「助け合う同盟」とは、集団的自衛権を部分的ながら日本も行使できるようになったことを指す。
 おさらいになるが、集団的自衛権とは、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が攻撃されていないにもかかわらず実力で阻止する権利のことだ。
 日本の歴代内閣は憲法九条に基づいて、集団的自衛権について、主権国家として有してはいるが、その行使は憲法上、許されないとの解釈を堅持してきた。
 この解釈を変え、集団的自衛権の行使を一部容認したのが二〇一四年七月一日、安倍内閣の閣議決定であり、安保法はこの閣議決定を基に策定された。
 戦争放棄と戦力不保持の憲法九条が、日本国民だけで三百十万人の犠牲を出し、交戦国にとどまらず、近隣諸国にも多大な犠牲を強いた先の大戦に対する痛切な反省に基づくのは論をまたない。
 日本防衛のための必要最小限の実力組織として自衛隊が発足したが、専守防衛に徹し、他国同士の戦争には加わらない九条の精神を一内閣の判断で独善的に変えていいわけがない。安保法の違憲性は引き続き問われるべきだろう。

◆活動拡大で既成事実化
 にもかかわらず、国会での追及は手ぬるいと言わざるを得ない。安保法成立当時の最大野党、民主党は分裂し、野党共闘にも影を落としている。安保法廃止を求める野党各党はいま一度結束して、憲法論争に果敢に挑むべきである。
 安倍政権が成立後の三年間に進めたのは、安保法の既成事実化と自衛隊の活動領域の拡大、その裏付けとなる防衛費増額である。
 ここ数日、自衛隊をめぐる報道が相次いだ。その一つが、政府が秋田、山口両県への配備を計画する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、だ。
 北朝鮮が、米空軍が戦略爆撃機を配備する米領グアム島に弾道ミサイルを発射した場合、日本の地上イージスが迎撃することもあり得ると、防衛省が認めたという。
 日本を守る名目で導入される防衛装備品が、米国を防衛する集団的自衛権の行使にも使われて当然という、安保法に基づく日米の軍事的一体化を象徴する事例だ。
 安倍内閣はまた、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に、陸上自衛隊の幹部自衛官数人を、司令部要員として派遣することを検討しているという。
 国際平和への貢献は必要だとしても、国連が統括しない米国中心の軍事的活動だ。参加打診は以前からあったとされるが、なぜ今、という疑問は拭い去れない。
 国連以外の国際機関の要請でも自衛隊を派遣できるようになった安保法の適用事例拡大に主眼があるのでは、と疑わざるを得ない。
 海上自衛隊の潜水艦とヘリコプター搭載型護衛艦が十三日に、南シナ海で対潜水艦戦の訓練を初めて実施したことも看過できない。
 南シナ海は、日本にとっても重要な海上交通路であり、中国が一方的に権利を主張し、軍事拠点化を進めることは、航行の安全確保の観点からも認められない。
 首相は「特定の国を想定したものではない」とするものの、中国けん制の意図があるのだろう。
 かといって中国をはじめ各国が領有権を主張し合う「係争地」に乗り込んでの訓練が緊張を高めるのは当然だ。それが、武力による威嚇を、国際紛争解決の手段としては放棄した日本の役割なのか。

◆自衛隊明記で9条変質
 自民総裁選で優位が伝えられる安倍氏は自衛隊の存在を明記する九条改憲を訴え、連続三選を果たした後、今秋の臨時国会に自民党改憲案を提出し、二〇年中の改正憲法施行を目指すと明言した。
 しかし、集団的自衛権の行使など安保法の違憲性を問わず、その活動を行う自衛隊の存在を憲法に明記すれば、他国同士の戦争には参加しない九条の精神を、さらに変質させることになりかねない。
 眼前で起きる安保法の既成事実化や自衛隊の活動拡大を放置していいのか。平和国家の道を歩んできた戦後日本の試練でもある。

<別紙2>    第57回例会 事務局報告

                      福田玲三(事務局)2018.9.23
1) 来信(水谷正信・愛知県)
 残暑お見舞い申し上げます。
 1945,8,15 日本国敗戦記念日です。
 大日本帝国陸海軍のアジア、太平洋侵略戦争について、書物、映画、NHK, 民放の特番ドキュメントの映像を見て、日本の軍隊が中国偽満州、植民地朝鮮、台湾からフィリッピン他太平洋諸国を占領し、約2000万人の命を奪ったことを知りました。
 ◎反戦映画として見た作品は真空地帯、二十四の瞳、ひめゆりの塔、野火、きけわだつみの声、人間の証明、夢千代日記、黒い雨、三たびの海峡、はだしのゲン、一枚のハガキ、キャタピラ、火垂るの墓、等々。
 ◎ドキュメント番組として、インパール白骨街道、泰麺鉄道、フィリッピンマニラ市街戦、南京大虐殺、ノモンハンの闘い、神風特攻隊、沖縄と満州からの開拓民の集団自決、陸軍兵士8000人の精神病者のインペイ、731部隊人体実験等。映像の中で元兵士(生存者)の真実の言葉が、いかに残虐な行為でアジア・太平洋の人民を苦しめたかが良く解りました。
 ◎兵士の証言  ①戦友の死は名誉の戦士ではなく、犬死だ。②上官の命令は天皇の命令とし銃剣で中国人を殺害させる。③野戦病院で、負傷し退却できない兵士に手榴弾か青酸カリを渡すと、涙ながらに語る人。

 敗戦と同時に国は加害の関係書類焼却命令を発するが、心ある人々が自宅に隠した事実がありました。
 以上、あの侵略戦争について理解できました。
◎お送りしました『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』、私が今まで読みました中で、この本の内容が高校生から成人までよく分かるように、真実の歴史が正しく書かれています。私は32冊購入しました。一つのお願いですが皆様のお仲間のため何冊でもお注文下さい。注文先は森正孝さん(静岡市葵区長沼2-18-15) に電話054-263-0989してください。1冊200円です。
    ※参考:完全護憲の会として40冊購入の申し込みをした。

2)新会員
 新会員1名が入会され、1名が逝去され、計72名。

3) 次の例会・勉強会
10月21日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ(都合により当月のみ第3日曜日)
11月25日(日)13:30~16:30 神明いきいきプラザ、または三田いきいきプラザ    

4) 集会の案内
①米国の原爆投下の責任を問う会 第7回講演会
 題名:核時代における科学者の責任 講師:慶応大学名誉教授 小沼通二氏
    10月13日(土)13:30~17:00 キリスト友会会堂 港区三田4-8-19
    資料代:1000円(学生300円)
②第16回平和学習会
 【テーマ】学校における権利の衝突
 【報告者】山岡聴子(冊子『平和に向けて活用したい道徳』著者)
 【報告の主旨】「学校における生徒、教員、保護者というそれぞれ立場の異なる人間が、各々の主張のはざまで自己を実現する難しさを、いくつかの問題を取り上げて考え、また、そこに常々流れる軍国的要素をあぶり出し、学校教育の平和へ果たす役割を考えてみたい」
    2018年10月14日(日)13:30~16:30 【資料代】:300円
    東京ボランティア市民活動センター(TVAC)A会議室
        (JR飯田橋駅隣、セントラルプラザ10階)
③朝鮮半島の『大転換』と日本の進路
 講師:権 赫泰さん(韓国・聖公会大学教授)中野敏男さん(東京外国語大学名誉教授)
    10月20日(土)18時開場18時半開会 資料代800円
    文京区民センター 3A(地下鉄「春日」or「後楽園」下車すぐ)
 主催:3.1朝鮮独立運動100周年キャンペーン実行委員会 
    連絡先電話:渡辺070-6997-2546 矢野090-2466-5184
④『週刊金曜日』東京南部読者会
    10月26日(金)18:30~20:30 大田区生活センター会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

<別紙3>   緊急警告030号
  安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ! (例会検討修正最終稿)

 厚顔無恥の安倍内閣が居座っている。森友・加計問題で行政を私物化し、数々のウソをつきまくり、あげくの果てに官僚たちに公文書を改竄させたり隠蔽させたりと腐敗の極みに達しており、安倍政権の正統性は完全に失われている。にもかかわらず、国会で多数を占める物言わぬ与党議員たちが腐臭漂う安倍政権を支えているのである。
 一時は自民党総裁選での三選が危ぶまれるほどに動揺していた安倍政権であったが、ここにきて自民党内での安倍総裁三選の可能性が有力視されるという嘆かわしさである。
 そんな安倍首相が、8月12日、地元山口県下で講演し、今秋召集予定の臨時国会に「党としての憲法改正案を提出できるよう取りまとめを加速する」と明言したのである。
 憲法の「尊重・擁護」義務のある行政府の長としての首相が、自ら先導して憲法改正案を次期国会に提出するなどということは憲法違反そのものであり、許されることではない。
 さらに安倍首相と自民党総裁は不離一体なのであるから、自民党総裁としての改憲発言も慎むのが行政府の長としての節度と言わなければならない。憲法99条(憲法尊重擁護の義務)が行政府の長に求めるものである。
 マスコミは、こうした重大な憲法違反となる首相の発言を無批判に報道すべきではない。
行政府の長たる首相の改憲発言が何の問題もない、当たり前のことであるかのような認識を多くの国民に浸透させるからである。
 安倍首相の改憲発言に関しては、首相としての発言なのか、自民党総裁としての発言なのかを質しつつ、せめて安倍自民党総裁の発言として報道すべきである。
 さて、肝心の自民党としての「改正案」であるが、先に自民党憲法改正推進本部がまとめた「改憲4項目」案は正式に自民党全体の案とはなっていないようであるが、3月に開かれた自民党大会での二階幹事長の発言を見る限り、党内に異論を残したまま、これが自民党としての「改正案」となるということなのであろう。
 「改憲4項目」とは①9条に「自衛隊明記」、②内閣に絶大な権限を付与する「緊急事態条項」の新設、③国会議員の選出方法を改める「合区解消」、④教育における「国の役割」、の4項目であるが、このうち③の「合区解消」と④の「国の役割」は多くの法律家・憲法学者が指摘する通り、憲法改正のテーマとして取り上げるべきことではなく、法律にかかわる次元の問題として対応すべきことがらなのである。それをあえて取り上げているのは、国民が憲法改正を抵抗なく受け入れやすくするためと、「教育の無償化」をかかげて憲法改正に積極的な日本維新の会を取り込むためのものと言える。
 重大な問題は、①の9条に「自衛隊明記」と②の内閣に絶大な権限を付与する「緊急事態条項」の新設である。この二つについてはすでに当会の緊急警告022号(「自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの」2017/8/9)と緊急警告003号(「『ナチスの手口』、緊急事態条項の危険性」2016/2/7)で言及しているので、ここでは再論しないが、自民党の「改正案」が正式に提出された段階で再度の検討を行うこととする。

第55回運営・編集委員会の報告(略)

  当面の日程について
1)第58回例会・勉強会   10月21日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
   勉強会:講師 後藤富士子弁護士
   テーマ:憲法第24条(家族生活)、第26条(教育権)の自民党改憲案について
2)第56回運営・編集委員会 10月24日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
3)第59回例会・勉強会   11月25日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ
4)第57回運営・編集委員会 11月28日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

完全護憲の会ニュースNo.57 2018年9月10日

                   <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
              発行:完全護憲の会
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           目 次
      第56回例会・勉強会の報告                P.1
      別紙1 政治の現況について                P.2
       1.「知事、辺野古承認「撤回」を表明 土砂投入阻止に全力」
       2.【社説】「日米地位協定改定/国民の声と受け止めよ」
       3.【社説】「核禁条約 首相は背を向けるな」
      別紙2 事務局報告                    P.4
      別紙3 緊急警告030号                  P.6
         「安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!」
      第54回 運営・編集委員会の報告(略)           P.6

       第56回例会・勉強会の報告

 8月26日(日)、三田いきいきプラザの会議室で開催。参加者6名、会員72名。
 司会は大西編集委員が担当。まず別紙1のとおり、「政治の現況について」重要ニュース一覧と、この間の新聞記事と社説の計3本を提起、ついで「事務局報告」(別紙2)を行い、討議を求めた。
 辺野古の新基地建設問題などについては、主に以下の意見があった。
 「選挙で自民党が多数を占めている限り、現路線が続く。野党は選挙で有権者に響くように訴え、まずは政権獲得の方法を押さえるべきだ。辺野古をどうするのか、日米地位協定が根本問題だ。沖縄住民の動向も問題だ。米軍が出れば、自衛隊が代わるのか。どうすれば沖縄は平和な島になるのか」「1950年に朝鮮戦争が起きてから米海兵隊が岐阜県や山梨県に配備されたが、住民たちの反対運動に直面し、56年2月、米軍統治下にあった沖縄へ移転したという経緯もある。現在、全米軍基地の70%余りが沖縄に集中している。選挙では棄権者が多く、棄権は与党に与することになる」「自民党は家族重視を打ち出している。それは個人の自由や憲法の軽視につながる」「1996年に小選挙区制が導入され、沢山の死票を生んだ。米軍基地費用に9000億円も国の予算が計上され、国民の健康で文化的な生活が犠牲にされている」
 つぎに、緊急警告030号「安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!」(別紙3)が提案され、以下の意見があった。
「第5段目『マスコミは……安倍首相と表現するのではなく、せめて安倍首相は自民党総裁としての表現を常に用いるべきである』について、両者は同じ人物であり、使い分けを許さないようにすべきだ」「第6段目『法律の改正で事すむことなのである』について、この問題は、法律を改正して済ましてよいのか?」「第7段目の『緊急事態条項』では、そこに取り上げられている災害の内容を検討すべきだ」。これらの意見は、文章の修正時に検討されることになった。
 これらの討議の後、ドキュメンタリー映画『9条を抱きしめて』(DVD/50分)が上映された。元米海兵隊員アレン・ネルソン氏が語る戦争と平和は、戦争に正義も人道もないことと憲法9条の大切さを訴え、改めて護憲の意義を確認するものだった。ネルソンさんが心を病み、死体の匂いが記憶から消えなかったことや、花火を怖がっていたことから、東京大空襲の被害者も花火を嫌っていることなどが語り合われた。

 <別紙1>     政治の現況について

(1)重要ニュース一覧(2018/7/21~8/20)
① オウム真理教13死刑囚、全員死刑執行。二回に分けて(2018/7/6、26)
② 翁長沖縄県知事、辺野古埋め立て承認「撤回」を表明(2018/7/27)
③ 全国知事会が、日米地位協定の抜本改定を含む「米軍基地負担に関する提言」を全会一致で採択。(2018/7/27)
④ 自民党杉田水脈衆院議員のLGBTに対する「子供を作らない、つまり『生産性』がない」主張(『新潮45』 7/18)に、議員辞職求め自民党本部前で抗議活動(2018/7/27)
⑤ 東京医科大、女子受験者を一律減点。合格者3割に抑える(2018/8/2)
⑥ 沖縄県知事の翁長雄志氏が8月8日午後、膵臓がんのため死去。享年67歳。(2018/8/8)
⑦ 安倍首相、被爆73年広島・長崎両平和式典で国連「核兵器禁止条約」に触れず、核兵器保有国と非保有国との「橋渡し」役を務めると表明。田上長崎市長は式典において日本政府に「核兵器禁止条約」への賛同を求めた。(2018/8/6、9)
⑧ 国連のグテーレス事務総長は9日、長崎市で開かれた原爆犠牲者慰霊平和祈念式典において「長崎を、核の惨禍で苦しんだ地球上最後の場所にしよう」と挨拶した。(2018/8/9)
⑨ 安倍首相、臨時国会に自民党改憲案提出を明言(2018/8/12)

(2)新聞社説、ニュース記事

1.「知事、辺野古承認「撤回」を表明 土砂投入阻止に全力」 琉球新報(2018/7/27)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-769630.html
(写真)米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、前知事の埋め立て承認を撤回することを表明する翁長雄志沖縄県知事=27日午前10時30分すぎ、沖縄県庁

沖縄県の翁長雄志知事は27日午前10時半、県庁で臨時会見を開き、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について、前知事の埋め立て承認を撤回することを表明した。
 翁長知事は「沖縄防衛局の留意事項違反や事後的不充足などが認められるにもかかわらず、公有水面埋め立て承認処分の効力を存続させることは、公益に適合しえない」と述べ、撤回に向けた手続きに入るよう関係部局に指示したことを明らかにした。県は手続きの初段階として、事業者の弁明を聞く「聴聞」の開催を近く沖縄防衛局に通知する。
 沖縄防衛局が早ければ8月17日にも本格的な埋め立て工事に着手することを県に通知する中で、翁長知事は最大の行政権限の行使により辺野古海域への土砂投入を阻止する。
 翁長雄志知事は会見冒頭、「朝鮮半島の非核化と緊張緩和に向けた米朝の努力が続けられている。20年以上も前に決定された辺野古新基地計画を見直すことなく強引に推し進める日本政府の姿勢は容認できない。平和の大きな流れから取り残されていると危惧している」と安倍政権の姿勢を批判した。
 その上で、現在進められている建設工事について「傍若無人な工事状況だと思っている。環境保全対策がなく、事前協議も調わない中で工事を進めている。県赤土等流出防止条例の基づく土砂投入の通知があったことなどを含めて看過できない状況を判断した」と説明した。さらに「あらゆる方法を駆使し、新基地は造らせないとの公約実現に向け全力で取り組む」と力を込めた。
(「判断の根拠」や「撤回」についての解説は「号外」を参照ください)
 県は埋め立て承認の効力を無効にする手続きに入り、手続きの初段階として、事業者の意見を聴取する「聴聞」の開催を近く防衛局に通知する。
 翁長知事は普天間飛行場の県外・国外移設を主張し、辺野古新基地阻止を公約としてきた。埋め立て承認の「取り消し」を巡って最高裁で県の敗訴が確定したが、翁長知事は任期中の撤回を公言してきていた。
 辺野古沖への土砂投入を前に、新基地阻止を巡る県と国の対立は重要局面に入る。
 県は17日に、代替施設建設事業の即時工事停止を要求する行政指導文書を沖縄防衛局に発送しており、土砂投入前の「最後通告」と位置付けていた。
 一方、国側も撤回の効力を止める執行停止を裁判所などに申し立てて、工事を再開させるなどの対抗措置を取るとみられ、再び国と県の間で裁判闘争に入る可能性が高い。

 辺野古新基地建設を巡っては、2015年10月に翁長知事が埋め立て承認を取り消した。これを受けて国が代執行訴訟を提起し、その後和解が成立したが、改めて国が知事を相手に不作為の違法確認訴訟を起こした。16年12月に最高裁が県による埋め立て承認の取り消しは違法だと判断し、県が敗訴。最高裁判決を受けて、県は埋め立て承認の取り消しを取り消した。国は17年4月、埋め立て本体工事の第一段階となる護岸工事に着手した。
 撤回は、承認後の事情の変化を理由に、公益上の必要が高いとして、許認可などの行政処分を取り消す措置。埋め立て承認の撤回には、事業者である沖縄防衛局の言い分を事前に聞く「聴聞」の手続きが必要とされている。
 行政手続法は事業者側に通知してから聴聞を実施するまで「相当な期間」を置くことを定めており、県は期間を1~2週間と想定する。さらに、聴聞後に防衛局の弁明内容を分析する期間として2週間前後を想定している。【琉球新報電子版】

2.【社説】「日米地位協定改定/国民の声と受け止めよ」 沖縄タイムス+プラス(2018/7/29)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/290468

 住民を代表する全国知事会の心強い提言である。
 札幌市で開かれた全国知事会議で、日米地位協定の抜本的な見直しを盛り込んだ「米軍基地負担に関する提言」が全会一致で採択された。
 米軍基地のない自治体を含む全47都道府県の知事会が地位協定改定を含む提言をまとめるのは初めてである。
 地位協定は米軍に特権的な地位を与えている。改定は米軍基地が集中する沖縄の問題と矮小(わいしょう)化されがちだったことを考えれば知事会が提言した意義は大きい。「国民の声」といっていいだろう。
 提言の内容はこうである。
 (1)米軍機の低空飛行の訓練ルートや時期の事前提供(2)地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令など国内法を原則として米軍にも適用。事件・事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立ち入りの保障などを明記(3)米軍人らによる事件・事故に対し、実効的な防止策を提示。航空機騒音規制措置は住民の実質的な負担軽減が図られるよう運用し、検証(4)施設ごとに必要性や使用状況などを点検し、整理・縮小・返還を促進-。
 沖縄側の訴えが理解を得た形だが、提言が全会一致で採択された背景にはオスプレイなど米軍機の訓練飛行が「全国展開」され、日本列島に張り巡らされた低空飛行ルートが可視化されたことがある。米軍基地の有無にかかわらず、騒音被害や事故の懸念が高まっているのだ。
 地位協定改定は知事会の総意である。政府はこれに応えなければならない。
■    ■
 沖縄では、「憲法・国内法」の法体系が「安保・地位協定」によって大きな制約を受け、捜査権や自治権が制限されているのが現実だ。
 今年6月、米軍キャンプ・シュワブに隣接する名護市数久田の農作業小屋の窓ガラスが割れ、銃弾が発見された。県警は鑑定した銃弾と同型で未使用の銃弾の提供や、立ち入り調査の意向を米側に伝えているが、実現していない。
 基地内の環境汚染はブラックボックスだ。燃料流出事故は実際の発生件数に比べ通報が極端に少ない。ドイツのように緊急時に通告なしで立ち入りもできない。「環境補足協定」が調査受け入れ義務を明記していないからだ。
 県は昨年、17年ぶりに地位協定の改定案を策定し、日米両政府に提出している。
 県の改定案は条文ごとに示しており、それに比べると知事会の提言は物足りなさが残るのも事実である。
■    ■
 知事会は日米安保は重要との立場である。それでも米軍基地が住民の安心・安全を脅かし、自治体に過大な負担を強いていると指摘せざるを得ない。その観点から研究会を続行し、知事会として具体的な改定案を提示してほしい。
 沖縄に全国の米軍専用施設面積の7割が集中。跡地利用の経済効果が基地経済を大きく上回り、さらなる返還が求められることも書き込まれた。「フェイクニュース」を断つ意味でも重要である。
 「行動する知事会」がキャッチフレーズとして掲げられた。知事会は政府に対し言葉通りの姿勢をみせてほしい。
3.【社説】「核禁条約 首相は背を向けるな」 朝日新聞デジタル(2018年8月10日)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13629883.html

 日本政府を代表する首相と、あの惨禍を知る被爆者らとの、痛ましいほどのすれ違い。この夏もまた、不幸な光景が繰り返された。
 広島と長崎への原爆投下から73年。平和を誓う両式典で、被爆者や市長らは口々に核兵器禁止条約への期待を示し、政府に真剣なとりくみを求めた。
 だが首相は式典でのあいさつで、条約に触れもしなかった。被爆者との懇談では、廃絶の目標は同じとしながら「アプローチが異なる」と述べ、条約への参加を否定した。
 国連で122カ国が賛成して昨年採択された核禁条約は、被爆者らの長年の訴えが結実したものだ。核の非人道性を強調する趣旨は、日本外交が柱に据えた「人間の安全保障」にも通じる普遍的な価値をもつ。
 ところが首相は昨年に続き、条約の意義を認めることもなかった。式典でも懇談でも、政府方針の読み上げが目立った姿に、被爆者団体の代表が失望を感じたのは当然だろう。
 首相は核軍縮の現状について「各国の考え方の違いが顕在化している」と語った。確かにそのとおりであり、核保有国と非保有国との間に深い不信感が広がっている。
 その責任はどこにあるか。グテーレス国連事務総長がきのうの長崎でのあいさつで明言したように、核の近代化に巨額をつぎこんでいる核保有国の側にこそ「特別な責任」がある。
 首相は核保有国と非保有国との「橋渡し」役を自任しているが、それならばまず保有国に向かって核軍縮を促す行動をみせなければ説得力はない。
 しかし逆に、トランプ米政権が打ち出した核軍拡の新戦略を「高く評価」(河野外相)している。大国のエゴともいうべき軍事政策を追認するだけの姿勢では、被爆国の責務を果たせるはずがない。
 日本の安全保障政策は、米国による「核の傘」を前提にしているという現実はある。だがそれを理由に核禁条約を拒絶し続けるのは、国際世論に背を向けることに等しい。
 被爆者たちと同様に、世界の多くの市民も危機感を深めている。自国第一主義の広がりとともに、新たな核開発に走る国も増えかねない。
 核の拡散を防ぐ国際枠組みを守るためにも、日本政府は国際世論との結束を強める多角的な外交を進めるべきだ。
 核廃絶へ向けた国際社会の努力を日本は「主導」する。首相はその誓いを言葉だけでなく、行動で示してもらいたい。

<別紙2>     第56回例会 事務局報告
                 福田玲三(事務局)2018.8.26

1) 来信(入会のご挨拶――東京・SNさんから)
 貴会のご活動、ご研究のご努力、その成果である数々の冊子……いつもお送りいただく一方ですが、心から感謝とお礼を申し上げます。忙しさに詳しい感想も添えられず心苦しく思っておりますが、年々増大の反民主主義的現政権への怒りはみな様と同じ、そう考えるだけで力強い限りです。なのに時折送らせていただきますカンパのみで申し訳ありません。
 今回、貴会入会のお誘い、ですが、これからはもしかすると、これ迄以上に連絡が少なくなるかもしれず(名前だけの会員になるかもしれず)そのこと気がかりなのですが……ひとりでも賛同者が増える、ということでお許しいただけるのでしたら、よろしくお願いします。(中略)翁長知事の訃報、大きな打撃ですが、沖縄の人達を後押し出来るよう私達も「辺野古反対」で力を出さねばなりませんね。
 何をするにも身体が一番!です。みなさまどうぞご自愛専一に未来を担う子どもたちの為に二度と戦争を起こすことがないよう現憲法を堅持出来ますようよろしくお願い致します。最後になりました(遅くなり申し訳ありません)共同代表岡部太郎様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。これ迄のご活動にお礼申し上げます。 

2) シリーズNo.6『朝鮮半島をめぐる情勢と私たち』の書評
 『プロレタリア』586号(2018年8月1日)の書評に、当会の最新刊の冊子が下記のように取り上げられた。後日、この書評の読者から当会に発注が届いた。

<パンフレット紹介>
『朝鮮半島をめぐる情勢と私たち――北東アジアの平和と繁栄のために』
著・大畑龍次 発行・完全護憲の会
私たちに何ができるのか
 7月に発行されたばかりの、この百ページ足らずの小冊子に、時節にかなった分析と内容が詰められている。
 著者の大畑龍次さんは、ご夫妻ともども日朝民衆連帯運動で先頭に立ってきた方で、韓国サンケン労組の日本遠征闘争支援でも、大きな役割を果たしておられる。
 本年に入り、南北首脳会談と、朝鮮半島・北東アジア情勢にとって、画期的な情勢が到来した。このパンフは、これを理解するのに分かりやすく、時系列的に諸事象が解説されている。
 構成は、「朝鮮半島問題とは何か」から「安倍政権の対朝鮮政策を問う」までの9項目で、ていねいに歴史的経緯を追って解説されている。日韓・日朝関係に詳しい方にも読み応えがあり、初歩的に学習という方にも分かりやすい。
 しかし、この書の最大の優れた点は、最終章として「終りに 私たちに何ができるのか」との一項目を設け、具体的な行動指針を提案しているところにある。三つの提案がされている。「国交交渉の再開を」「なぜ『朝鮮反戦運動』は起こらないのか」「民族排外主義の克服」の三点である。日本でベトナム反戦、イラク反戦は起きたが、朝鮮反戦はなぜ起きないのか? 重要な問いかけである。
 最後に、板門店宣言はもちろん、今後の日朝交渉再開のベースとなるであろう「日朝ストックホルム合意」も含め、ここ半世紀の重要な共同声明が、多数収録されているのもありがたい。(Ku)

3) 新会員
 新会員3名が入会され、計72名になった。

4) 次の例会・勉強会
 9月23日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ
 10月21日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ(都合により当月のみ第3日曜日)

5) 集会の案内
① 第15回平和学習会 水俣病――石牟礼道子さん亡きあと、もう一人の天草出身者が見た「帝国」
 【報告者】王道貫 【報告の主旨】「水俣病? そんなの終わった話でしょ。今更私に関係ない」恥ずかしながら私は、石牟 礼道子さんと同郷の天草出身でありながら、つい最近までこんな意識だった。しかし、そのような思い込みを抑えて虚心に水 俣病の実態を認識すれば、この思い込みが、実は罪深い誤解であったことを思い知る。本報告では、水俣病の歴史が、誇張な しに、明治150年を言祝ぐ大日本帝国の歴史そのものであったことをお示ししたい。
 2018年9月15日(土)13:30~16:30 【資料代】300円
  東京ボランティア市民活動センター(TVAC)B会議室(JR飯田橋駅隣 セントラルプラザ10階)
② 日朝ピョンヤン宣言16周年:朝鮮敵視政策を改め日朝国交交渉の再開を! 9・15集会
 講演:高野孟さん  特別報告:朴金優綺さん
 記録映像:アピール・ソウル平和統一大会など
 9月15日(土)18時開場 18時半開会 資料代:1000円
  文京区民センター 3A (地下鉄「春日」or「後楽園」下車すぐ)
 呼びかけ:2018 9・15集会実行委員会  連絡先:日韓民衆連帯全国ネットワーク/ピースボート/「戦争と女性への暴  力」リサーチ・アクションセンター/許すな!憲法改悪・市民連絡会/反安保実行委員会/在日韓国民主統一連合/完全護憲 の会
③ 『週刊金曜日』東京南部読者会
 9月21日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

<別紙3>    緊急警告030号

 安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!

 厚顔無恥の安倍内閣が居座っている。森友・加計問題で行政を私物化し、数々のウソをつきまくり、挙句の果てに官僚たちに公文書を改竄させたり隠蔽させたりと腐敗の極みに達しており、安倍政権の正統性は完全に失われている。にもかかわらず、国会で多数を占める物言わぬ与党議員たちが腐臭漂う安倍政権を支えているのである。
 一時は自民党総裁選での三選が危ぶまれるほどに動揺していた安倍政権であったが、ここにきて自民党内での安倍総裁三選の可能性が有力視されるという嘆かわしさである。
 そんな安倍首相が、8月12日、地元山口県下で講演し、今秋召集予定の臨時国会に「党としての憲法改正案を提出できるよう取りまとめを加速する」と明言したのである。
 憲法の「尊重・擁護」義務のある行政府の長としての首相が、自ら先導して憲法改正案を次期国会に提出するなどということは憲法違反そのものであり、許されることではない。百歩譲って、安倍首相が言う場合には、「自民党総裁として」との断りが不可欠と言わなければならない。(この場合でも、安倍首相と安倍自民党総裁は不離一体なのであるから、党の副総裁なり幹事長に言わせるのが行政府の長としての節度と言わなければならない。)
 マスコミは、こうした重大な憲法違反となる首相の発言を、安易に断わりもなく「安倍首相」と表現するのではなく、せめて「安倍首相は自民党総裁として」の表現を常に用いるべきである。

 さて、肝心の自民党としての「改正案」であるが、先に自民党憲法改正推進本部がまとめた「改憲4項目」案は正式に自民党全体の案とはなっていないようであるが、3月に開かれた自民党大会での二階幹事長の発言を見る限り、党内に異論を残したまま、これが自民党としての「改正案」となるということなのであろう。
 「改憲4項目」とは①9条に「自衛隊明記」、②内閣に絶大な権限を付与する「緊急事態条項」の新設、③国会議員の選出方法を改める「合区解消」、④教育における「国の役割」、の4項目であるが、このうち③の「合区解消」と④の「国の役割」は多くの法律家・憲法学者が指摘する通り、あえて憲法に取り上げるべきことではなく、法律の改正で事すむことなのである。それをあえて取り上げているのは、国民が憲法改正を抵抗なく受け入れやすくするためと、「教育の無償化」をかかげて憲法改正に積極的な日本維新の会を取り込むためのものと言える。
 重大な問題は、①の9条に「自衛隊明記」と②の内閣に絶大な権限を付与する「緊急事態条項」の新設である。この二つについてはすでに当会の緊急警告022号(「自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの」2017/8/9)と緊急警告003号(「『ナチスの手口』、緊急事態条項の危険性」2016/2/7)で言及しているので、ここでは再論しないが、自民党の「改正案」が正式に提出された段階で再度の検討を行うこととする。
2.次回及び今後の勉強会のテーマについて
 ① 次回テーマを「日米地位協定」とし、報告を王道貫氏に依頼する。(担当:福田)
 ② 映像についても適切なものがあるか引き続き調査する。(大野氏に依頼)
 ③ 以後のテーマについては決めきれず、テーマのリストアップの必要性について確認した。

4.当面の日程について
 1)第57回例会・勉強会   9月23日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 2)第55回運営・編集委員会 9月26日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
3)第58回例会・勉強会   10月21日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
          (当月に限り、都合により第3日曜日とする)
 4)第55回運営・編集委員会 10月24日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

★ひとくちメモ★ 在日米軍基地      

 防衛省が「在日米軍施設」と称する基地は、日米地位協定に基づき3種類に分類されているそうです。
 (協定の条項:① 2条1-a、② 2条1-aと4-a、③ 2条4-b)

① 米軍が単独で使用する専用の米軍基地
 沖縄23施設ほか岩国(山口)、三沢(青森)、佐世保(長崎)、横田(東京)、横須賀・厚木(神奈川)など 計51施設
② 自衛隊が一定条件下で使用を許される米軍基地
 沖縄8施設ほか長崎、広島、神奈川、東京など 計27施設
③ 米軍が一定期間、使用できる自衛隊基地 計119施設

 以上は琉球新報(2016/5/22)の記事よりまとめました。右表は2016年の①と②の合計面積。米軍基地はこの2年で総面積が1割強減り、沖縄でも面積が減って負担率が70.28%に下がりました。なお、施設数はWikipedia「都道府県別の全ての米軍施設…」を参照しました(全国の施設も一覧できます)。

◆米軍基地の内7個所は国連軍施設に指定されています(横田、横須賀、嘉手納、普天間、ホワイトビーチ地区、キャンプ座間、佐世保)。発端は1950年朝鮮戦争の勃発。日本が後方支援を命じられ、米軍は日本本土の基地を拡大したので住民の反対運動が激化、強まる反米感情は60年安保闘争にもつながります。
そこで米軍は沖縄の地主に銃剣を向けて新たな土地を取り上げ、本土の基地を移しました。朝鮮戦争は今も「休戦」状態なので国連軍の駐留も継続中。南北朝鮮が正式に戦争終結を宣言すれば、国連軍はやっと用済みになります。米軍も用済み??