米、在沖海兵隊撤退を検討 復帰直後 機密文書明記 日本が残留望む
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151106-00000006-ryu-oki
全保障会議(NSC)が1973~76年に、72年の沖縄復帰を契機とした政治的圧力で在沖米海兵隊を撤退する事態を想定し、海兵遠征軍をテニアンに移転する案を検討していたことが、機密指定を解除された米公文書などで分かった。遠征軍は米本国以外で唯一沖縄に拠点を置く海兵隊の最大編成単位。米海兵隊は普天間飛行場などを運用しているが、当時米側はその「本体」である海兵遠征軍ごと沖縄から撤退し、テニアンに移転することを想定していた。文書はテニアンに滑走路や港湾などを備えた複合基地を整備する必要性に触れ、同基地は「返還に向けて沖縄の戦略部隊や活動を移転できる」とした上で、対応可能な部隊として「最大で遠征軍規模の海兵隊」と挙げている。日米両政府が沖縄を海兵隊の駐留拠点にする理由として説明する「地理的優位性」の根拠が一層乏しくなった形だ。
米軍統合参謀本部史によると、73年に在韓米陸軍と在沖米海兵隊を撤退させる案が米政府で検討され、国務省が支持していた。同文書もテニアンの基地建設に言及しているが、計画は74年に大幅縮小された。理由の一つに「日本政府が沖縄の兵力を維持することを望んだ」と記し、日本側が海兵隊を引き留めたこともあらためて明らかになった。
文書は野添文彬・沖国大講師が米ミシガン州のフォード大統領図書館で入手した。野添氏は統合参謀本部史でも詳細を確認した。
フォード図書館所蔵の文書はNSCが73~76年に作成した「ミクロネシア研究」つづりに含まれている。海外の基地は「受け入れ国からの政治的圧力に対して脆弱(ぜいじゃく)だ」と分析し、米領内での基地運用を増やす利点に触れている。
一方、米軍統合参謀本部史(73~76年)は、ニクソン政権が73年2月の通達に基づき太平洋の兵力を再検討、在沖海兵隊と在韓米陸軍の撤退を含む4案を議論したと記している。国務省は77~78年度にかけ最大の削減案を支持、軍部は最少の削減を主張した。73年8月、大統領は「現状維持」を選んだ。統合参謀本部史は「沖縄返還で当初予想された部隊移転を強いられることにはならなかった」と振り返っている。(島袋良太)
米国は撤退したがっているのに、日本の官僚が「もっともっと貢ぐから捨てないで!」とばかりにぶら下がる構図が証明されましたね。
70年代ということは40年以上も前に、この国の土台に「腐った根っこ」が存在した…現在はどこまで根深く蔓延っているのでしょうか??
鳩山政権のときも、グアムや北マリアナ連邦が「米軍基地受入れ歓迎」で、わざわざ来日もされましたが、鳩山さんとの大事な会談を潰されてしまいました。あれも、外務官僚が当時の平野博文官房長官に圧力をかけたのかなと想像していました。
⇒⇒ 大手新聞が伏せる事実(普天間基地受け入れを公式表明している国)
にわかには信じ難いこの構図を、以前から指摘している田中宇(たなかさかい)さんは本当に鋭い。
日本官僚はアメリカ中毒、アメリカは戦争中毒…国民は救われません。
でも、戦争中毒は米国防省はじめ軍産複合体であり、国務省はむしろ軍事費削減目的の軍縮派と聞いています。
日本の官僚が米の軍事費に大金を貢ぎたがる限り、国務省も反対のしようがないのでしょう。
ともあれ米の機密文書開示システムはブレがなく、その「潔さ」はさすが!です。
日本の官僚は米国の良いところを断固見習わず、主流派にとって都合の悪い開示資料は黒塗りだらけ。
鳩山政権時代は情報の透明度もずいぶん改善し、国民のための福祉も改善されましたが、
裏返せばあちこちの利権組織の天敵になってしまい、「総がかりブラックキャンペーン」で引きずり下ろされる仕組みになっているようです。
大手メディアさえ本来の使命を思い出してくれたら、この国の大掃除も夢ではないのですが。