勉強会のご案内 「日本国憲法が求める司法改革」

「戦後日本の司法制度が手にした最大のものは、違憲法令審査権である」(『官僚司法を変える――法曹一元裁判官』後藤富士子著 現代人文社)と言われる。

だが、「憲法の番人」である裁判所はこの役割を果たし得ていない。果たしていないどころか、多くは憲法判断を回避するか憲法違反の悪法を合憲として追認している。司法が社会の悪化を加速させているとも言える。

この司法の現状を改革することなくして、社会の悪化は止められない。

日本国憲法が求める「司法改革」とは何か。長年、「司法改革」の必要性を訴えてきた後藤弁護士に講演していただき、学びたいと思います。多くの皆様の参加をお待ちします。

講 師  後藤 富士子 氏(弁護士・みどり共同法律事務所)
会 場  三田いきいきプラザ 集会室A(東京都港区芝4-1-17)
・都営地下鉄 三田線・浅草線 「三田駅」A9番出口より徒歩1分
・JR 山手線・京浜東北線 「田町駅」西口より徒歩8分

 

 

 

 

 

 

 

資料代  300円(例会資料含む)

第1回
4月26日(日)15:00~16:30(例会は13:30~14:50)
「司法制度――戦前と戦後」

第2回
5月24日(日)15:00~16:30  (例会は13:30~14:50)
「憲法と裁判所法が描く司法・裁判官」

※新型コロナウィルス感染問題が沈静化せず、深刻化した場合には日程の変更もあり得ますので、ご注意ください。
(日程の変更は下記完全護憲の会HPを参照するか、または下記事務局までお問い合わせください。)

https://kanzengoken.com
事務局電話番号:03-3772-5095

新刊紹介 『自衛隊も米軍も、日本にはいらない! 「災害救助即応隊」構想で 日本を真の平和国家に』(花岡しげる著)

平和を愛し、戦争を憎む国民にとって待望の本が現れた。
『自衛隊も米軍も、日本にはいらない!――「災害救助即応隊」構想で日本を真の平和国家に』(花岡しげる著 花伝社 1月27日刊)だ。第1章の冒頭にはこう書かれている。
「自民党や9条改憲を支持する人たちは、二言目には『野党は改憲反対と言うばかりだ。もし改憲に反対ならばきちんとした対案を出すべきである』と言います。……

そこで本書では、第9条の自民党改憲案への対案として、現行憲法と全く矛盾しない安全保障政策を提案します。」と。
そして「第5章 外国から攻められたらどうする? の心配は無用」では、その(1)「日本は国境を天然の要塞でまもられている」とあり、四方を海に囲まれている利点を挙げ、しかし空襲や宇宙からの不意の攻撃は防ぎようがなく、つまるところ、友好的な話し合いしかないことを示している。「話し合いで解決しないから戦争が起きる」と反論する人には、「話し合いで解決しない問題が、武力で解決できるのか」と再反論。そして、「時間をかけて最後まで話し合いで……折り合うしかないのです。」ときっぱり断言する。

本書の最大の特色は「第7章 防災平和省と『災害救助即応隊(ジャイロ)』実現のロードマップ」である。その(1)「国会で実現させるためには」では、「①新党の立ち上げ」と「②『護憲連合会派』の結成」を挙げ、政策実現の具体的な段取りを示しているところが注目される。
非常に説得力のある、読みやすい本だ。

表紙の帯には、東京新聞の望月衣塑子記者が推薦文をこう書いている。
「9条の理念をいかに守り、体現していけるのか、本書にはそのエッセンスが詰まっている。」
著者の花岡さんには「平和創造研究会」(宇井さん主催)でお目にかかったことがあり、その容姿から音楽関係の方と思っていたが、実は東大法学部卒、カリフォルニア大学バークレー校経営学修士で、国内外で働いた実務家であることを初めて知った。

花岡さんのこの貴重な構想を、みんなで話し合い、肉付けし、伝え、そして広げていこうではありませんか。まずは図書館にリクエストなどして、読んでいただければ幸いです。
福田玲三

2020年2月9日 | カテゴリー : ⑤図書紹介 | 投稿者 : 管理人