完全護憲の会ニュース No.68    2019年8月10日

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目次

第67回 例会・勉強会の報告
別紙1 事務局報告
別紙2 第6回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
第67回 運営・編集委員会の報告

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第67回 例会・勉強会の報告

7月28日、都内港区三田いきいきプラザにて例会を開催。(参加者10名。会員73名)

病気療養中の草野運営・編集委員長が7カ月ぶりに出席し、討議に加わった。予想を越える元気な姿が参加者に歓迎された。
例会ではまず「事務局報告」(別紙1)が提出され、討議された。意見は冒頭の一文「第15回参院選結果」に対して批判が集中した。「改憲勢力は3分の2を割ったものの国民民主党に動揺が見られ、二階・自民党幹事長も安倍4選に言及し、N国の立花党首は改憲で取引する用意があると言っており、選挙結果を『歴史的勝利』とするよりも、慎重さが必要だ」「50%を割る投票率を『民度の低さ』と言うのは誤解を招く」などの批判が相次いだ。後日編集からも異論が集まって再考し、「貴重な勝利」、「有権者の半分以上を占める棄権者層にこそ、憲法が暮らしと命に直結することを理解してもらわなければならない。」などに修正した。

ついで、第6回「映画上映に先立つ勉強会」として、山岡聴子氏より『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』(映画『侵略』上映委員会・製作)の第10章と第11章についての報告(別紙2)があった。
休憩後、同上映委員会製作のドキュメンタリー映画『語られなかった戦争 侵略6 細菌戦被害の人々』(58分)を上映した。これは中国浙江省への細菌戦が現地住民にもたらした被害の実態を、4年にわたる取材を経て映像化した作品で、第7回東京ビデオフェスティバル賞を受賞、初めて見るその映像は参加者に衝撃を与え、次のような意見が交わされた。
「細菌戦の話は聞いていたが、その実態を見て驚愕した。このような加害の歴史を知っておれば、日本人は近隣諸国に対して、もっと控え目になるはずだ。山岡報告にある様に、ドイツの哲学者ヤスパースは『事実を忘れるのは犯罪だ』と教えている。日本の首相は『過去の歴史を子々孫々に負わせることはできない』と過去の隠蔽を図っている。日本人は過去を知らないから横柄になる」「山岡解説はまた自国優越思想の由来を紹介しており、人間を丸太と呼んで生体実験に使って平気なのは、徹底した他国蔑視が原因だと分かった」など。
なお次回の勉強会、8月25日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ集会室では『消えた14777人 ―南京大虐殺の真相を追って―』(32分)を上映する。

※本ニュースでは例会・勉強会で配布した資料を一部編集し、情報を更新・追加した。

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<別紙1> 第67回例会 事務局報告
福田玲三(事務局)2019.7.28

1)第25回参院選の結果

7月21日に投開票された第25回参議院選挙の結果、与党、維新、一部無所属を合わせた改憲勢力は、改憲発議に必要な3分の2(164議席)を割り、安倍晋三首相の目指した「2020年改憲」は困難になった。
これは護憲4政党や、4政党の共闘を強力に後押ししてきた市民団体、点在する草の根護憲組織、護憲の市民たちなど国民的全護憲勢力が、改憲派の猛攻に耐えて勝ち取った歴史的勝利だ。憲法第12条に言う「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」を守った努力の成果だ。そしてまた憲法前文の言う「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し」た結果でもある。改憲派の執拗な攻撃を受けても崩れない戦後民主主義の不滅の中核のあることが明確になった。
思えば当会の共同代表だった故岡部太郎氏が毎月執筆した「政治現況報告」4年間余(2014年㋀~2018年4月)に行われた3回の国政選挙では、いずれも私たちの希望に反して改憲勢力に3分の2を許す苦杯をなめた。
今回、4回目の国政選挙で改憲派を後退させた参院選結果を踏まえ、護憲派が重視すべきは、投票率が50%を割った民度の低さだ。私たちはこの膨大な棄権者層に護憲の種をまかなければならない。
安倍首相は野党を切り崩して改憲要件を整えたいと公言している。その行方を油断なく見守りたい。
同時に、韓国との元徴用工問題などをめぐる日韓間の緊張の高まりに際して、「われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」(憲法前文)という自戒を深め、韓国併合(1910年)の前後から長年、日本がこの民族に与えた痛ましい過去を直視すべきだ。

2) 当会ニュース読者からの来信 2件

1.(柘植淳平氏・神奈川県)
みなさん、いつもヘラヘラと、只、楽しそうにしている私ですが、実はこういう一面もあるんです。
他でもありません、現在進行中の「参議院議員選挙」のことです。
参議院ですから、直接、政府を決めるものではありませんが、大変大事な選挙と思っています。
般的には「消費税のこと」「年金のこと」等が語られていますが、私は「改憲」のことがとても気になります。
「日本国憲法」はアジアの国々に多大なる迷惑をかけ、2000万を超える命を奪い、310万人という日本人の命を犠牲にし、その結果、手に入れた「憲法」です。「日本国憲法」はアジアの国々に多大なる迷惑をかけ、2000万を超える命を奪い、310万人という日本人の命を犠牲にし、その結果、手に入れた「憲法」です。
この「日本国憲法」は世界中からうらやましがられている憲法です、特に第9条が。
その「憲法」を変えようという人間が今、総理大臣になっています。
第99条に、ハッキリと擁護義務があるといわれている総理大臣が「改憲」を声高に主張しているわけです。
それがどんなに間違ったことであるか、専門家の方々があちこちで言っていますので、ここでは省きますが
「鎌倉九条の会」がとても判りやすいパンフレットを作ってくれましたのでご覧ください。
http://kamakura9-jo.net/voices/cn18/pg222.html

これをご覧になって、「改憲」を進めるべきか阻止すべきか判断してください。
そして、私と同じ「改憲阻止」の候補に投票してくださることを願っています。
私の意見に反対の方はこのメールを無視してくださって結構です。
無視したからと言って「もう付き合わない」なんてことは言いません。
今後ともそれぞれの分野で仲良くしてください。
とくに返信・ご意見は求めません。(7月13日)

2.(水野スウ氏・石川県)

いつもニュースのおしらせをありがとうございます。
参院選では山本太郎さんたちのれいわの動きに、若い人たちが注目してるようで、私もFBではよく動画を紹介しています。たとえばこんなふうに。もうとっくにご存知のことばかりと思うけど。
2分の動画、または政見放送、この二つを特にオススメして見てもらっています。
マスメディアではほとんどとりあげられることのない、れいわしんせんぐみのこと。
時間のない方用に、山本太郎さんの2分の動画とNHK政見放送の15分と出馬会見の様子。
ごらんになるかたのご都合とお時間にあわせて、みていただけたらと思います。
他党のまったくいってないことを、信念持って発言しています。
テレビで見る機会がすくないからせめて市民がしらせあわないと、って思うのです。
時間がない時は、山本太郎さんの2分を。
https://www.youtube.com/watch?v=AU5TIn2na3E&fbclid=IwAR3XTTfBIqohKmrEwiAxX-f4K3SdxStPbtT1PTDej1kh_X3RpgrwAB_FNZAれいわの政見放送
15分あったら、れいわ NHKの政見放送
https://www.youtube.com/watch?v=nNWi_E6rqxo&feature=player_embedded&fbclid=IwAR2_CLTb1cVkpC86s0MyzgZssJFmEYhDYP5RHQ6I84feDFBoFed2ipMjOf0
れいわしんせんぐみの出馬会見の動画です。特定一位のふなごさんと一緒に。
これ観たら、「とくていわく」の意味も、太郎さんが退路を完全に断って、比例の3番目に名前を載せている意味も。そしてどのくらいの本気度で政治を、この生きにくい社会をかえようとしてるか、びんびんつたわります。
いのちが選別される社会では、わたしもまた、選別される。
役に立つか立たないか、それだけで切られる社会を、私は望みません。(7月13日着)

※上記2つの動画を日本語で探す方法:youtubeで検索⇒1つめは「生きていて良かったと思える社会を 山本太郎 5月2日 神戸三ノ宮」、2つめは「政見放送 れいわ新選組 山本太郎」(編集より)

3)「わだつみの声記念館」から冊子『戦争体験記』の報告要請

当会で発行を予定している「私の戦争体験記」(仮題)の筆者(福田)に内容の報告要請があった。日時は8月18日(日)14:00~16:00。場所はわだつみのこえ記念館(文京区本郷5丁目)。その打ち合わせのため、同記念館代表が当会の7月例会出席の予定。

4)集会の案内

① 三鷹事件再審弁護団報告集会
(東京高裁再審棄却、不当判決を徹底批判)
8月21日(水)18:30~
日比谷図書文化館コンベンションホール
応援スピーチ 鎌田 慧(ルポライター)

② 『週刊金曜日』東京南部読者会
徴用工問題で講演あり
8月23日(金) 18:30~20:30
大田区生活センター会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

③ 真実は隠せない ~有罪判決を求める 東電刑事裁判 判決直前大集会(文京区民センター)
9月8日(日)13:30開場、14:00~16:00
文京区民センター 3-A会議室(文京区本郷4-15-14)
短編映画『東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故』上映
連絡先:福島原発刑事訴訟支援団 電話080-5739-7279
HP https://shien-dan.org/
世界中を震撼させた福島第一原発事故は終わっていない。その刑事責任を問うため、全国の1万5千人が告訴・告発を行い、検察庁が不起訴とするも、市民からなる検察審査会が強制起訴を決めました。刑事裁判は結審し、9月19日に東京地方裁判所が判決を言い渡します(13:15~東京地方裁判所 104号法廷)。

④ さようなら原発 9.16全国集会(9/16、代々木公園)
9月16日(月・休)11時~ 代々木公園
参照:http://www.anti-war.info/action/
11時 ブース開店、12時30分 コンサート
13時30分 発言
15時10分 デモ出発
主催/協賛:
さようなら原発 一千万署名 市民の会
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

⑤ 朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!
日朝国交正常化交渉の再開を!
http://sogakari.com/?p=4221
日朝ピョンヤン宣言17周年 9・17集会  資料代800円
9月17日(火)18時開場・18時半開会
文京区民センター3A (地下鉄「春日」or「後楽園」すぐ)
ゲスト
●韓国よりカン・へジョンさん(アジアの平和と歴史教育連帯 国際協力委員長)
●朝鮮よりリ・ビョンフィさん(朝鮮大学校教員)
●和田春樹さん(日朝国交正常化連絡会顧問)
*主催「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!」市民連帯行動実行委員会
*連絡先:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会 1000人委員会(03-3526-2920)
憲法共同センター(03-5842-5611)
3・1朝鮮独立運動100周年キャンペーン
ピースボート(03-3363-7562)

5)当面の日程について

第68回例会・勉強会
8月25日(日) 13:30~16:30
三田いきいきプラザ集会室A

第68回運営・編集委員会
8月29日(木) 14:00~
新橋・ばるーん 204学習室

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<別紙 2>  第6回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)

『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』第10章と第11章

10章 ドイツの反省と償い

0.ドイツの高校教科書
ナチスの独裁についての徹底的な分析と、多数の資料を基に考察を促す構成でページ数も多い。
以下にいくつかの記載内容を紹介したい。

✙ カール・ヤスパース「起きたことはひとつの警告である」1950年
「その事実を忘れ去るということはまさしく犯罪である。このことを人々は絶えず思い出すべきである。このことが実際に起こり得たということは、なおかつ、それはいつでも起こり得るということである。ただ真実を知ること、このことのうちにのみ、かかる悲劇的な運命を回避する可能性が秘められているのである」

✙ 「ひとりの人間が神ないし宗教として称えられる」総統崇拝

「精神的に不安定ながけっぷちに立たされた人々」

「人種差別思想に基づく反ユダヤ主義」
優生学(選良のためのイデオロギー)に基づいて絶滅政策を遂行
生物学者、遺伝学者、医学者、犯罪学者、優生学者、心理学者、教育学者、法律家

✙〈短剣伝説〉(=ドイツの敗因を銃後の攪乱に求める説)
「ナチス党に加わった典型的な国民像…国家的な偉大さを喪失したというトラウマとしての経験、すなわち第一次世界大戦で前線で戦った兵士たちの世代の、敗戦と革命の経験こそを政治的に共有しようとしたことが考えられる。彼らには敗戦、講和条約そして革命が戦争の犠牲者を全く無為に帰せしめてしまったと見えたのだった。それゆえ、彼らはヴェルサイユ条約と民主主義の支持者たちに戦いを挑み、…ナチス党はこのような世代の男性の経験を思想や行動に置き換えていった政党であった。…若者たちの英雄的な営為を求める欲求を満足させた…軍隊の隊列行進と政治的暴力が前線兵士たちの模範像の影響下にある世代の願望観念を満たした。」
「1929年以降は、とりわけ新旧の中流階級に働きかけることに成功…彼らすべては経済危機のなかで社会的に下降し失墜することを恐れていたが、資本主義と社会主義の間の第三の道をナチス党に見出したのである。」
「自己の優位な立場を脅かされていると感じた上流階級もまた、全体主義的な政党に保護を求めた」
(参考)帝政からワイマール民主主義体制
1871年 ドイツ帝国の設立、皇帝ヴィルヘルム1世即位
1888年 ヴィルヘルム2世即位、1890年以降 世界覇権政策
1914-1918年 第一次世界大戦 …「生存を賭けた生き残り戦争」⇒「戦争への熱狂」

・「根本原因の一つは多民族国家間の抗争」「民族自決」→「新国家を創設」→「民族は現実にはいたるところで混交していた」がゆえの、「民族自決」の限界

・戦争の予期せぬ長期化をうけ、戦争プロパガンダが始まる(政治的利害のみならず、「集団的、国民的、価値システムの問題であるということを叩き込もうとし…野蛮に対する文明を求めての、スラヴに対するゲルマンの戦いである、と煽った」)。

・「戦争中心の愛国主義は、法外な団結力を発揮させ、国民内部間の緊張関係を覆い隠し、まさにそのことによって諸民族間の溝を深めた」=「全く新しい次元での国民の総動員化、民族主義志向、狂信化を意味した」

・「戦争と敗戦の原因が公然とは明らかにされなかったことも、反共和主義者たちに、それらすべてについての責任を生まれたばかりの民主主義体制に負わせることを容易に許すことになった」
1918年10月 十月革命、ヴィルヘルム2世ベルギーへ逃亡
11月 9日 ドイツ社会主義共和国の創立宣言(カール・リープクネヒト)
11月10日 ヴィルヘルム2世、オランダへ亡命
11月11日 停戦条約署名(エルツベルガー)
1919年2月11日 フリードリヒ・エーベルトを共和国大統領に選出
7月31日 ワイマール憲法(☆)議決
8月11日 共和国大統領により署名
☆民主的、自由主義的な憲法であるべく造られ、「主権者は国民」とされた。

(欠点)
・「法における〈価値判断に対する中立性〉の基本原則に忠実であることが義務づけられ…ワイマール憲法がたんなる法である以上の特権的地位を占めるものではないことを意味している。…その空洞化や憲法の敵対者に対しては、ほとんど無防備であった」
・「大統領に対しとりわけ強力な権限が賦与」
・「第48条に基づいて〈非常時の独裁者〉に自らを任ずることができた。この〈緊急命令権〉とともに、大統領に対しては〈公安と秩序〉が侵害されるおそれのある場合、基本権を無効にする権限が与えられ、非常事態宣言を発する権限も賦与されていた」
・「基本的人権については僅少な価値しか与えられていなかった。ワイマール憲法の基本的人権は現在のドイツ連邦共和国の基本法とは異なり、国家に超越するものとは見なされていなかった」

✙ 不法な行為の合法的装い
1933年2月27日 国会議事堂放火事件⑴
〈国民と国家の保護法令〉(〈国会議事堂放火法令〉)
1933年2月28日 ― 憲法第48条に基づく
=「実質的に国家社会主義国家の〈基本憲章〉の意味をもつこととなった」
「ワイマール憲法で謳われた個人の自由、言論の自由、集会と結社の自由、郵便と電報の機密保持、財産と居住権の不可侵などの、あらゆる基本的人権を無力化」 強制収容所の設置の拠り所
〈国民と国家の困難の除去法令〉(〈全権委任法〉)1933年3月23日 - 憲法第48条に基づく
=「政府の無制限の立法」「内閣のみの決定により憲法内容を変更する法案を含む諸法を発行せしめることができた」「三権分立制度の横並びが廃止」⇒「形式上でのみ合法的な独裁体制国家へと変遷」
州や郡の統制…「市役所にナチスの党旗を掲揚していない」→州議会の権利の剝奪。首相に直属する国家地方長官の任命。(参考…反対に、ユダヤ人がナチスの党旗である鉤十字旗を掲揚すると厳罰「ドイツ人の血統並びにドイツ人の名誉の守護のための法律」)(3/21には〈ポツダムの日〉催し、プロパガンダ)
〈悪意法令〉1933年3月
=「政府に対するあらゆる非難は重罪」
「警察が恣意的にその権力を執行する際には、常にそれは〈総統の意志〉に基づくものとされ、かくしてその警察権力の行使は〈合法である〉とされた」

✙ ヴェルサイユ条約…「すでにして再検討に値するものなどでは全くなく、破棄されるべきものとされていた。言うまでもなく、それも軍事力を念頭に置いて」(1933年時点、ヒトラーと海軍及び陸軍指揮官との協議の記録文書を参考に)
「戦争こそが国際社会における国家間の競合を生き抜く生の原理と考えられた」(〈生活圏政策〉=膨張的な戦争政策の意図的な無害化)
(参考)
ヴェルサイユ条約1920年発効、1919年ヴェルサイユ条約に基づき領土問題は該当地域の住民投票に委ねる→当該地区に住むドイツ人の民族自決権の問題

✙ 徹底した人事政策…「戦争へひた走るコースに反対する考えのない人物たちと交代」
「命令がただ上意下達の〈服従〉においてのみなされる国家」

✙ プロパガンダ…「強制のみによってはその支配を確実にできない」
「スローガンを印象的な少数に限定」「分かりやすいシンボル」「敵か味方かの二者択一」
「学術的な余計なものは少なければ少ないほど、そして大衆の感情というものを考慮すればするほど、プロパガンダの効果はいっそう決定的となる。…ただ非常に少ない重点事項にのみ限定して、…この原則を無視して、多様的に伝えようとすると、その効果は消えて失せてしまう。」

✙ 体制への好意、あるいは〈非政治的生活〉への引きこもり
失業者数が継続して減少、多くの娯楽の提供、電力網の整備など日常生活の近代化
⇒「私的で安全な壁龕のなかに引きこもる」=「支配秩序を受け身の立場で受容」
「多くの労働者のなかに体制に対する好意的な気分を呼び覚ました。或いは少なくとも、彼らが〈非政治的生活〉に引きこもることを容易にした。」
(「引きこもり」という言葉の、昨今の使われ方との違いに注意)

✙ 占領政策…見せしめの効果
「策動を防ぐためには、最初の機会に、しかも即座に最も峻厳な処置が、占領権力の権威を貫徹させるために、そして策動のさらなる拡大を予防すべく実行されねばならない。…見せしめの効果は異常な苛烈さによってのみ達せられる」

✙「1938年11月9日から10日にかけての大虐殺」(ポグローム)いわゆる「〈帝国水晶の夜〉」
11月7日に起こった、パリのドイツ大使館公使のユダヤ人による暗殺を口実
「267のシナゴーグ、7,500の商店、数多くの住宅、ユダヤ人墓地に放火し、破壊した。…2万人以上の有産階級のユダヤ人が逮捕され、ブーヘンヴァルト、ザクセンハォゼン、ダッハウの強制収容所へと拘引されていった。多くのユダヤ人市民が暴行を受け、相当数が殺害された。公式統計は91人の死者を報告している。」
「1943年以降、組織的な人種絶滅政策は〈劣等人種〉に分類された〈ジプシー〉、すなわちシンティやロマの人々をも対象とした。その数は少なく見積っても2万人の、おそらくは4万人の人々がアウシュビッツ強制収容所に強制連行され、親衛隊によって虐殺されていった。 このような組織的な人種殺戮戦争は、ユダヤ人の虐殺をもってその残虐さの頂点を極めた。…結果として、およそ600万人のユダヤ人が殺害された。彼らは餓死させられ、罪無くして処刑され、毒ガスによって虐殺されていったのである。…このようなユダヤ人殺害には何万人もの人間が協力した。医師たちが、警察官たちが、鉄道員たちが、毒ガスの製造者、供給者、兵士、親衛隊収容所所員たちが虐殺に加担した。抗議の意志を示したのは、彼らのうちほんのわずかの人々だけであった。」

11章 戦後生まれの戦争責任
ポツダム宣言と無条件降伏について
<1905年9月 日露講和条約(ポーツマス条約)>

① 両国の平和のため、(北緯50度以南の樺太の割譲や旅順・大連の租借権など、この条約によって譲渡された権利を除き、)両軍とも満州から撤兵することが決められている。
にもかかわらず、
1931年 満州事変
9月18日奉天郊外における満鉄線路爆破事件(柳条湖事件)⑵をきっかけに軍事行動を起こし、チチハル・錦州・ハルビンなどの満州各地を占領。
1932年2月までに黒竜江省・吉林省・奉天省の要地を占領。3月満州国の建国。
(満州国承認を渋る犬養内閣に、5月 五・一五事件が襲う。9月 斉藤実内閣によって満州国承認、日満議定書)
1932年 国際連盟、リットン調査団による満州問題調査、10月リットン報告書
1933年2月 日本軍、熱河省への軍事行動拡大。連盟臨時総会で満州に対する中国の主権の確認と日本軍の撤退を勧告する決議案42対1で可決。3月12日 国際連盟脱退を通告
また、
② 韓国に対して政事的・軍事的・経済的に卓絶なる利益を有し、これにつきロシアが干渉しないことが決められている。 ⇒ 韓国の主権を抜きに、二国間(+アメリカの斡旋)での取り決め。
1904年8月 第1次日韓協約…韓国の財政と外交に介入(〔参考〕1904年2月 日露戦争開始)
1905年 桂・タフト協定…日本の韓国に対する、アメリカのフィリピンに対する指導権を相互に確認
1905年11月(日露戦後) 第2次日韓協約(韓国保護協約)…韓国の外交権を掌握し、漢城(ソウル)に韓国統監府を設置(初代統監は伊藤博文)
1907年6月 ハーグ密使事件⑶…万国平和会議に皇帝の密使を送って抗議を試みるも達成できず。
1907年7月 韓国皇帝を退位させ、第3次日韓協約…内政権を奪い、韓国の軍隊を解散させる。
1909年10月 伊藤暗殺⑷
1910年8月 韓国併合の強行。植民地として、名称を朝鮮に変更。漢城改め京城に天皇直属の朝鮮総督府を設置。以後1918年まで地税の整理と土地調査事業を行う(→没落した小農民の一部は仕事を求めて日本へ移住)。
<大西洋憲章>
1941年、アメリカ合衆国と大英帝国が起草した大戦後の国際秩序に関する原則
「連合国は新たな領土の獲得を放棄し、諸国民の自治を尊重し、自由な世界貿易を保障しようとするもの」
<無条件降伏>・・・「無条件」の降伏とは?
「ドイツに対する〈無条件降伏〉…ドイツを戦勝国の意志に完璧に屈服させること、ドイツをして大西洋憲章を引き合いに出させないことを意味した」(※ドイツの歴史教科書)
⇔ 日本の外務省ホームページでは、ソ連との関係で大西洋憲章を引き合いに出している。
(「北方領土問題が発生するまでの歴史的経緯、概要」―日魯通好条約(1855年)、樺太千島交換条約(1875年)、ポーツマス条約(1905年)、大西洋憲章(1941年8月)及びカイロ宣言(1943年11月)における領土不拡大の原則、ポツダム宣言(1945年8月受諾)、サンフランシスコ平和条約(1951年9月))
<ポツダム宣言>米、英、支三国宣言
ポツダム会談…1945年7月17日~8月2日、ベルリン近郊のポツダムにて。アメリカ大統領トルーマン、イギリス首相チャーチル(罷免後はアトリー)、ソ連スターリンによるドイツとヨーロッパの戦後秩序についての審議。対日戦終結方法については7月26日に無条件降伏を要求する宣言を米英中で発表。
これを、米・英・中の三国以外の国に対して主張し得る度合い
国家間の正式な調印日時は9月2日(→国際的な認知)。何ゆえにか、いまだ、「ポツダム宣言受諾の表明=玉音放送」世界万能論を掲げる日本。無条件降伏の意味(上記※)の意味を受け止めていない。
玉音放送「朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ」(蘇=ソ連が入れられている)8月15日
ポツダム宣言「現在日本国に対し集結しつつある力は…日本国軍隊の不可避且完全なる壊滅を意味すべく又同様必然的に日本国本土の完全なる破壊を意味すべし」「日本国の主権は本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし」「日本国軍隊は完全に武装を解除」「日本国は…産業を維持することを許さるべし但し日本国をして戦争の為再軍備を為すことを得しむるが如き産業は此の限に在らず」「直に日本国軍隊の無条件降伏を宣言し且右行動に於ける同政府の誠意に付適当且充分なる保障を提供せんことを同政府に対し要求す右以外の日本国の選択は迅速且完全なる壊滅あるのみとす」
(参考)
1937年11月 日独伊防共協定(‘36年11月日独防共協定)
1939年5月 ノモンハン事件(日本軍対、モンゴル・ソ連軍)
1939年8月23日 独ソ不可侵条約(ヒトラー‐スターリン協定)→日独関係は冷却→独の対仏戦勝利
1940年9月27日 日独伊三国同盟(加盟国が攻撃された場合の軍事援助義務)
1941年4月13日 日ソ中立条約(有効期限5年、満了期限 ‘46年4月)
1941年6月22日 独ソ開戦
1945年4月 ソ連側からの日ソ中立条約の不延長通告、 8月8日 対日宣戦布告
(独ソ開戦後の日独関係と日ソ関係について、日独の軍事同盟によればソ連との中立は意味をなくし、日ソの中立を重んじれば、日独の同盟は破綻する。)

1.「歴史は体の一部」!
2.「未解決の」「“今”の問題」
3.「歴史の主体としての私たち」

国家の再生、寿命など
戦争は個人の問題ではなく、国家がその当事者 → 日本という国がある限り、日本は過去の行為について反省し、検証し、国際社会にそれを示しつつ、未来につなげていく必要がある
(歴史を知ることは国の生い立ち〈過去〉を知ることであり、国家の今を担う大人がその生い立ちを知らずに今の問題を解決することは困難である)
ところで、
― 謝ることを否定する以前に、そもそも悪いことをしたという認識が全くないという強烈な思想(どんな説明にもどんな証言にもどんな証拠にも揺るぎない自国優越思想)は何に由来するのか ―

♢平田篤胤 (1776-1843年)江戸後期の国学者。死後の霊は大国主命の主宰する幽冥にいくとする死後安心論を展開して宗教化を強める。幕末期の尊王攘夷運動に大きな影響を与え、近代では国家神道を支えるものとして宣揚された。本居宣長の影響を受ける。
『霊能真柱』(たまのみはしら)(1813年著)

✙「天(アメ)・地(ツチ)・泉(ヨミ)の三つの成初(ナリハジメ)、…我が皇大御国(スメラオホミクニ)は、万ノ国の本(モト)つ御柱(ミハシラ)たる御国にして、万ノ物万ノ事の、万ノ国に卓越(スグレ)たる元因(モトノイハレ)、また掛(カケ)まくも畏(カシコ)き、我が天皇命(スメラミコト)は、万ノ国の大君(オホキミ)に坐(マシマ)すことの、真理(マコトノコトワリ)を熟(ウマラ)に知得(シリエ)て、後に魂(タマ)の行方は知るべきものになむ有リける。」

✙「天竺ノ国の説などは、…妄説(ミダリゴト)なれば論(アゲツラ)ふにも足らず、また漢国(モロコシノクニ)の説などは、…みな妄説なり。…すべて物の理リは極(キハマ)りなきことにて、更に、人の智(サトリ)の、度(ハカ)り尽(ツク)すべき限(カギリ)に非(アラザ)れば、理リを以(モ)ていふ説(コト)は信(ウケ)られず、人の考ヘて知ルべきは、ただ目の及ぶ限り、心の及ぶ限り、測算(ハカリワザ)の及ぶ限りこそあれ、その及ばぬ所に至(イタリ)ては、いかに考へても知ルべき由なし。…ここに吾が皇大御国(スメラオホミクニ)は、殊(コト)に、伊邪那岐(イザナギ)・伊邪那美(イザナミ)二柱(フタバシラ)の大神(オホカミ)の、生成(ウミナシ)賜へる御国、天照大御神(アマテラスオホミカミ)の生坐(アレマセ)る御国、皇御孫命(スメミマノミコト)の、天地とともに、遠長(トホナガ)に所知看御国(シロシメスミクニ)にして、万ノ国に秀(ヒイ)で、勝(スグ)れて、四海の宗国たるが故に、人の心も直(ナホ)く正しくして、外国(トツクニ)の如く、さくじり偽(イツハ)ることなかりし故にや、天地の初メの事なども、正しき実(マコト)の説有(コトアリ)て、少(イササカ)も、私(ワタクシ)のさかしらを加ふることなく、有(アリ)のまにまに、神代より伝はり来にける、これぞ、虚偽(イツハリ)なき真(マコト)の説には有リける。〈そもそも、かの漢国(カラクニ)の説などは、これを聞(キク)に、理リ深く聞えて、信(マコト)に然有(シカル)べしと思はれ、皇国(ミクニ)の伝ヘは、いと浅(アサ)はかに、何(ナニ)の理リも無きが如く聞ゆれども、彼(カレ)は妄説(ミダリゴト)、此(コレ)は真実(マコト)なる故に、後ノ世に至り、もろもろの考へ精(クハシ)くなるに随(シタガ)ひて、かの虚妄説(ミダリゴト)どもは、やうやうにその非(ヒガゴト)の顕(アラハ)れゆくを、この真の伝ヘは違うことなし。…〉」

✙三大考を引用し、「そは、『まづ皇国(ミクニ)は、神(カム)ながら言挙(コトアゲ)せぬ国と云ヒて、万ノ事外ツ国の如く、かしこげに、言痛(コチタ)く論(アゲツラ)ひさだすることなく、ただ大らかなる御国(ミクニ)ぶりなるが故に、天地の初の説なども、外ツ国の説どもの如く、これは此ノ故にかくの如し、それは云々(シカジカ)の理(コトワリ)によりて、かくの如しなどやうに、細(コマカ)に言痛く、説諭(トキサト)したる物には非ず、ただ有リしさまのままを、大らかに語り伝へたるのみにて、…』

✙「皇大御国(スメラオホミクニ)の地勢(トコロナリ)の堅固(カタ)く、また生(ウマ)れ出(イヅ)る人も何も、万ノ国に卓越(スグレ)たることを、熟(ヨク)思ふべし、よく考ふべし。」

✙「考ニ云ク、『二柱ノ神の此ノ大八州国を産給へること、…ただ人の児(コ)を産(ウム)が如く、御腹(ミハラ)より生賜(ウミタマ)へるものなり。…瓊矛(ヌホコ)を以て、かのただよへる物を搔成(カキナ)し賜ひて、引キ上ゲ給ふ時、その矛の鋒(サキ)より滴(シタタ)り落(オツ)る物、凝(コリ)て淤能碁呂嶋となれる。…大八州(オオヤシマ)を産賜(ウミタマ)へるもその如くにて、まづ二柱ノ神の交合(マグハヒ)の滴(シタタリ)、女神の御腹の内に合凝成(アヒコリナ)りて、さて、御腹より産出(ウミイダ)し給ふところは、微小(チヒサ)き物なれども、其物にかの漂へる物寄聚(ヨリアツマ)り、凝(コリ)て国土(クニ)とは成れるなり。…父母の交合(マグハヒ)の時に、滴る物は微(イササカ)なれども、月を経て児(コ)の形となるにあらずや。』『外ツ国は、二柱ノ神の産(ウミ)給へる国に非ず。これ皇国と、初メより尊卑(タフトキイヤシキ)美悪(ヨキアシ)き差別(ケジメ)の分(ワカ)るるところなり』
…は途中省略部分。(  )内は書籍上にふられた読み仮名を記載。太字は山岡による強調
♢野之口隆正(1792―1871年)
『本学挙要』(1855年完成)
儒教が伝来する以前にあった、天地の始まりの真実を伝える神代の古事、つまり天皇の系譜を説くのが本教(もとつをしえ)であり、この本旨を学ぶのが「本学」という考え方に基づく。

✙「日本国を地球の本とし、わが天皇を国王どもの本とし」「民のうちにても、良民・賤民のわかちありて、賤民は良民につかはるるものなり。」

✙「忠・孝・貞の三 … 国体おとり、風俗あしくて、不忠を常とする国あり、不孝を常とする国あり、不貞を常とする国あり。わが日本国は、この三つ、正しきにより、いにしえより、宝位ゆるぎたまはず。…支那は不忠を常とする国…天竺は、父母をすてて出家する不孝の国…西洋は、不貞の国多しときく。…不貞の女もなきにはあらねど、外国にくらべては、日本国は貞を守るくにがらになんある。」

✙「「わが大日本国は大帝爵の国体をそなえたり。…支那・魯西亜・独逸・都児格、これら同じ帝爵のくにながら、…わが日本国の皇統のごとく、国王のたがはぬくににてはあらぬなり。…わが日本国は、ひとりぬけいでて貴き国になんある。」「外国の国王ども、この大将軍家へ、同等の礼をもて、書翰をおこするにより、おのずから 天皇の至尊にておはしますことあらはれ、おのずから、大帝爵の国体いちじるしきものになん。…『…その他の帝爵の国王ども、わが天皇を世界の総王として貢を入れ、臣と称して、わが朝廷の官爵をうけよ』といひさとすべきことになん。」

✙「玉よりいでたるは貴人の種となり、土よりいでたるは賤民の種となりたりといふ、わがくにの古伝説は、まことにしかありぬべきことなる…天皇の御種は、はやく天地のはじめに定まりてありしものなること、なにかはうたがはん。…瓊矛の瓊は、瓊和命の瓊にして、これなんわが天皇の万々世たがはせたまはぬ、その大本にはありける。」

✙「かふものありても、うるものなくては、遊女はなきことわりなるを、まづしきにせまりてうるものあるとき、かふものあり。かふものは、かのたびあき人、ふなのり、出家、勤番の武士、諸国より出店のわかきもの、これらをむねとす。…遊女を『あそび』といへることあり。…いまも猶賤民は、遊里へゆくを、『あそびにゆく』といふ。」
♢山県有朋『外交政略論』1890年
「一に曰く、主権線を守禦し他人の侵害を容れず。二に曰く、利益線を防護し自己の形勝を失はず。…我が利益線の焦点は実に朝鮮に在り。」

―このような思想が根底に横たわっている以上、そうした思想を是とする人々は、自らの侵略について侵略と考えていない可能性が高い。そうである以上、彼らが謝る必要を認識することは非常に困難 ―

おわりに
・「南無阿弥陀仏」(念仏)を唱えさえすれば極楽浄土へ行くことができるという様な心的土壌
・「ならぬものはならぬのです」流の思考形態(言語道断、それ以上は考えない)の伝承
・多くを語らない「あの、民主党の失敗」という標語がうける理由
森友問題、年金問題、不正統計など・・・国民は、あまたの疑惑に抱腹状態。相手の非を野党あるいはメディアなどが詳しく説明すればするほど一般聴衆の興味が減衰していく現象。加えて、野党の激しい追及に責められる与党側に、次第に心理的に同調が始まるという効果の逆転。
・無力感を抱かせ、あきらめさせることも権力者の意図だとすれば、とにかく粘り強い継続こそが重要。
・すでに計画された意図があり、機会をねらって間髪入れず手を打つ手法 (上記下線部の⑴から⑷など)に、今後は一層注意する必要があろう。
・領土問題と天皇制の問題
・女系天皇が認められない思想の根底にあるもの

(参考文献)ドイツの歴史【現代史】―ドイツ高校歴史教科書(世界の教科書シリーズ⑭、明石書店)
天皇と儒教思想(小島毅、光文社新書)
RED ヒトラーのデザイン(松田行正、左右社)
君が代の歴史(山田孝雄 講談社学術文庫)
「萬世一系」の研究(上)(下)「皇室典範的なるものへの視座」(奥平康弘、岩波現代文庫)
対外観 日本近代思想大系12 (岩波書店)
平田篤胤 伴信友 大國隆正 日本思想大系 (岩波書店)
買春する帝国―日本軍「慰安婦」問題の基底(吉見義明、岩波書店)
完訳 わが闘争(上)(下)(アドルフ・ヒトラー、角川文庫)
改訂版詳説日本史研究(山川出版社)
(2019.7.28報告 山岡)

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第67回 運営・編集委員会の報告

7月28日 13:30~
出席:草野、大西、大野、福田

1.次回のDVDドキュメンタリー作品上映について
映画『消えた14777人 ―南京大虐殺の真相を追って―』(32分)を取り寄せる。

2.冊子『私の戦争体験記』の検討

1)原文に付いているルビと編者が挿入した読みを、原文との照合で確認する(担当:福田)

2)新しい仮綴じ本への加除は新稿による一括変更ではなく、仮綴じ本への赤字記入で行う。一括変更すれば、ルビの付け替え作業を再度全ページにわたって行う必要が生じるため。

3)表紙原画が到着したので新仮綴じ本を制作し、その校正結果を大野委員に集中する。

3.第Ⅰ部を大野、第Ⅱ部を鹿島委員が精査し照合する。引用文について原文を確認する。

4.これらの作業進行に伴い、次の編集会議を設定する。

5.当会のニュース6月・7月号で転載させていただいた広瀬隆氏の新著『テレビ報道の深刻な事態』の抜粋に、読者の方から誤植の指摘をいただいた。広瀬隆氏のPDFファイルからコピーし貼り付けた際、機種依存文字が文字化けしたことが原因とわかり、転載は中止と決定した。読者の皆様にはお詫びとともに、文字化けが交じっていることを注意喚起し、『アエラ』のウェブサイトでこの著作に関する広瀬氏の記事が連載されている旨、案内することとした。広瀬隆氏にもお詫びを伝えなければならない。
https://dot.asahi.com/keyword/%E5%BA%83%E7%80%AC%E9%9A%86/ 「AERA 広瀬隆に関する記事一覧」)

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