完全護憲の会ニュースNo.43 2017年7月10日

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      目次  第42回例会・勉強会の報告         P1
          第39回運営・編集委員会の報告(略)
          別紙 1 政治現況報告          P2
          別紙 2 事務局報告           P3

          第42回 例会・勉強会の報告

 6月25日(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者7名、会員58名。
 司会を草野編集長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読され、この報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「印刷されている『政治現況報告』は読みやすい。冊子シリーズNo.4は余白が少なくて読みにくい。読んでいて疲れる」「都議会議員選挙では、都政について、生活に密着している問題について訴えるべきだ。国政問題だけでは票をさらわれる」「若者の間に自民党支持が多いし、棄権も多い」「若者も様々で、レッテル貼りをしない方がいい。無関心の人をどう取り込むか。危険を訴えてもオオカミ少年として遠ざけられ、声を荒げても伝わらない。ゆっくりと地味に話すしかない」「小池ブームの行き先を考えると絶望的だ。共産票が小池に流れて減るとの話もある」「前川前文部次官の二度目の記者会見報道が、市川海老蔵夫人死亡のニュースに一斉に切り替えられた」「官僚が官邸に反旗をひるがえし始めた」「自民党石破氏の発言が特異だ」「9条加憲問題を政治状況報告に入れてほしかった。なぜ自衛隊を憲法に書き込まなければならないのか。大蔵省が財務省になっても憲法に書き込むわけではない」など。
 次いで事務局報告(別紙2)が福田事務局長から行われた。その後の勉強会は、9条加憲その他、当面の課題について、次のような意見交換が行われた。
 「いずれ国連軍を創設し、各国の紛争に介入し、平和維持にあたらせるべきだ」「自衛隊を合憲と云い切れる人がどれだけいるだろうか」「自衛隊を災害救助隊と国境警備隊に分けるべきだ」「9条の加憲提案は安倍首相の厚顔無恥を象徴している。その2項と自衛隊が背反していることは一目瞭然だ。臨時国会を召集させ、加計問題を追及し、政府に加憲を提起できなくさせることだ」「風待ちではなく、9条加憲に論理的に反論し、また感情的な説得の方法を探るべきだ」「北朝鮮問題では、南北連邦国家を目指し、米朝平和条約を結ばせることが大切。野党はこぞってアジア諸国を歴訪し、東アジア共同体を実現させたい。安倍を理論的に批判したい。たとえば『われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を廃止する』(前文)を活用すべきだ」「韓国の朴槿恵が弾劾されたのも便宜供与と憲法を守らないことからだ。安倍は憲法秩序から浮いている」など。

<別紙 1 >      政治現況報告

                     岡部太郎(共同代表) 2017年6月25日

 平成28年度の通常国会は会期の延長もなく、6月18日150日間の会期を終了した。強引な安倍内閣は、今国会に成立させる重要法案として、戦前の治安維持法の再現とされる「共謀罪」(組織的犯罪処罰法改正案)の成立を目指していたが、衆議院の強行採決に続き、参議院では、委員会での採決を省略、本会議で中間報告を求め、全く違法づくめの中で、14日、自民・公明・維新の会の賛成多数で可決成立した。この法案は提出の当初から、金田法相の答弁が二転三転した上、内容そのものも「心の中の自由を侵害するもの」「準備段階で逮捕するのは、実行刑の日本刑法の原則に合わない」「対象が不明確」など多くの不安があり、それに全く答えていない。安倍首相は「一般人は対象にならない」と力説するが、治安維持法も初めは「庶民が対象になることはない」と云いながら、最後は左翼系の本やパンフレットを持っているだけで、逮捕され、拷問まで受けた。官憲とはそう云うものだ。
 この法案では日本が「監視社会」「密告社会」になる可能性がある。
 委員会採決でなく、本会議での中間報告になったのは、参院の法務委員長が公明党で強行採決に慎重だったためで、戦前、治安維持法で弾圧された創価学会が共謀罪成立に手を貸したのは不可解である。また国連の人権委員会のケナタッチ氏が首相に対し、同法にプライバシー保護の規定がないと修正を迫ったのに対し、日本政府は黙殺したまま。安倍首相は閉会の翌日の記者会見で、形だけは反省して見せ、「国民には今後十分説明する」と語った。しかし、集団的自衛権でも安保法制でも、強行採決のあとは国民に納得のゆく説明は一切ない。安倍氏には民主政治家としての資質が全く欠如しているようだ。
 政府・自民党が大あわてで国会の幕をおろしたもう一つの要因は、安倍さんのお友達の学校、岡山の加計学園の獣医学部新設問題だ。昭恵夫人の大阪・森友学園スキャンダルもまだ結論が出ないが、加計問題は文部科学省の前川前次官が、文書の存在を確認しただけだが影響は大きかった。最初は「問題の文書は見つからなかった」と云っていた。しかし同省内部で前川同調者が出るなどして、シラを切ることができなくなり、再調査の結果、16日、松野博一文科相が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが云っている」などの内容のある文書14点が見つかったと発表した。
 また官邸側・内閣府のこの問題の担当者は首相の最側近、萩生田光一官房副長官で、首相の強い意向を示したものだった。これを受けて内閣府担当の山本幸三地方創生担当相も同省に文書の所在確認を指示。こちらも8点を確認したが、「総理の意向を示すものはなかった」と否定。二つの省の調査結果が大きく食い違った。野党はこのため関係者の証人喚問や予算委員会での集中審議を求めている。
 このように安倍一強の自民党も思わぬほころびが見られ、誰が見ても不自然な強弁だけに世論の反感も強い。19日に発表された各紙の世論調査でも、内閣支持率はいずれも10ポイント以上も落ち込んでいる。東京新聞加盟の共同通信の調査では内閣支持率は44・9%(前回55・5%)不支持率43・1%(34・5%)。朝日新聞は支持率41%(前回47%)不支持率37%(31%)また毎日新聞は支持率が33%まで下がっている。その他、東京新聞では加計学園の安倍説明は「納得できない」は73・8%。共謀罪の採択は「よくなかった」67・7%。「政府は十分説明したか」そうは思わない81・3% 思う12・5%。朝日新聞も加計問題の首相説明に「納得できない」(66%)「納得」(18%)。週刊誌はもっと激しく、文春は前川証人喚問賛成86%反対18% 安倍内閣支持率22%不支持78%だった。
 そのほか今国会では現天皇の老齢退位の意向を受け、国会は天皇退位特例法を成立させた。3年以内に退位、200年ぶりに上皇が誕生する。天皇は皇室典範改正で恒久的に退位できることを希望されていたが、安倍首相は一世一代の皇室にこだわり、特例法にした。昔なら不忠の臣だ。実際は来年末で退位。元号も変わり、皇太子が正月に即位する。
 政府与党が通常国会をいち早く店仕舞いしたいもう一つの理由は、東京都議選が23日告示、7月2日投票で実施されるからだ。都議会の自民党は過半数はないものの第一党であるが、昨年の都知事選で小池百合子氏が無所属で当選して以来、少し情勢が変わって来た。小池知事は「都民ファースト」を旗印に、自民党のボス政治を攻撃。特に築地市場を豊洲市場へ移転する計画が汚染など計画通りに出来ていないことを追及。石原元都知事の計画を白紙に戻すなど、改革を進めた。特に2月に行われた千代田区長選では、小池氏が押した現職の石川雅己氏が、自民党の推す新人に7倍もの大差で圧勝。小池旋風が巻き起こった。市場問題の決定が遅れるなど、少し勢いは下火になったものの、それでも東京新聞の都内調査では「都民ファースト」22%、自民党17%の支持で小池新党がリードを保っている。
 特に大きいのは、これまで自民党と選挙協力をしてきた公明党が、都議選に限るとはいえ、都民ファーストと選挙協力の約束を交わしたこと。民進党の候補の半数近くが小池新党に流れたことなど、都民ファーストが都議会の過半数を握ることも十分考えられる。
 小池新党への自民からの移籍が11人、民進から5人(選挙協力8人)、政治経験のないものも11人おり、実力は未知数。投票の結果が待たれる。

<別紙 2 >     第42回例会 事務局報告

  福田玲三(事務局) 2017年 6月25日
1)来信より

1 先日護憲の会からシリーズNo.4、「明治帝國憲法下のくらし」頂きました。私はこのところ関係している事件(中国人強制連行事件、原発避難者事件、各種じん肺事件)などが山積しており、ご返事が遅くなりましたが、このパンフ10冊戴きたいと思います。……
皆さんが書かれた内容にも感動しましたが、明治憲法の外、教育勅語なども掲載されているのが何よりです。若い弁護士などは何も知らないのが実情です。このパンフを身近な若い弁護士に渡して、反応を見ると同時に、更に広く普及したいものと考えています。(M弁護士)
2 このたびは『明治帝國憲法下のくらし』をご恵送に預かり、誠にありがとうございます。解説は的確でたいへんわかりやすく、また資料も充実しております。さすが「完全護憲の会」の錚々たる方々が手がけていらっしゃるだけあります。……
 「幼にしては親に従い、嫁しては夫に従い、老いては子に従え」という儒教に基づく三従の教えに縛られた社会で、お母様が悩み、苦しまれた姿が、リアルに伝わりました。そんな中でもお母様の子どもを思う気持ち「5人の子5本の指になぞらえて母の願いは落ちなき幸ぞ」は宝石のように輝いて見えます。
 過去の話というよりも、どこかで自分に繋っていると感じられ……(お母様が手紙を書いては泣き、泣いては書きしているときの……お母様とのやりとりは何よりも印象的です)。それとも、いまの女性たちに、程度の差は違いはあるにせよ同様の葛藤があるからでしょうか。
 14条、あるいは24条についての普遍的な価値を、いまさらながらかみしめる次第です。(雑誌編集者・K氏)
3 活動に敬意を表します。(京都府・k氏)
4 大変良い資料を送っていただき有難う。教育勅語は現代語訳を併記していただけたらもっと良かったのに残念です(H氏・埼玉県)
5 最近よく若い人たちから聞くことなのですが、今の憲法は米国から押し付けられたものだから日本人の憲法ではないというのです。父から聞いていた話では当時……何らかの考えを持っていた人々はことごとく追いやられていた……大学に入った時には教授も憲法もなかった。そんな中で今の憲法の主権在民などどいう考えが自主的に作れる環境にはなかったのではないかと思うのですがどうなのでしょうか。この憲法のおけげでこんな疑問も自由に言えるのだと思うのです。(K氏・千葉県)

3)集会の案内 (敬称略)

1 2017憲法講演会「憲法『改正』に向き合う」
  (主催) 法学館憲法研究所・日本評論社
  リレートーク   http://www.jicl.jp/jimukyoku/backnumber/20170613.html
  浦部法穂(法学館憲法研究所顧問、神戸大学名誉教授) 白取祐司(神奈川大学教授)
  村井敏邦(法学館憲法研究所客員研究員、一橋大学名誉教授) 白藤博行(専修大学教授)
  木下智史(関西大学教授) 伊藤 真(法学館憲法研究所所長、伊藤塾塾長)
  7月16日(日)  14:30~17:00 伊藤塾 東京校(JR渋谷駅南改札西口徒歩5分)
  参加費 一般 500円(事前予約の場合400円) 定員100名 当日参加可
2 第20回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会――第1回口頭弁論に向けて
  7月21日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分) 参加費:200円
3 講演会「共謀罪後の闘いの方向 萎縮しない市民運動 知恵・方針を出し合う」
  ○安倍改憲反対!安倍政権打倒を目指して 福山真劫(総がかり行動実行委員会共同代表)
  ○加計学園問題を追及する 浅野健一(ジャーナリスト)
  7月23日(日)  18:00開場 18:30~21:00 資料代:800円
  スペースたんぽぽ(JR水道橋駅徒歩5分)http://vpress.la.coocan.jp/tanpopotizu.html
4 『週刊金曜日』東京南部読者会
  7月28日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター(JR蒲田駅徒歩5分)
5 第7回平和学習会――「9条3項加憲論を考える」 報告者:宇井宙
  8月12日(土)  13:30~16:30 資料代:200円
  東京ボランティア市民センター 会議室C (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ10階)

(以上、例会後の加除を含む)

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