「安全保障」で「平和」は創れない ――「安倍9条改憲」の本質

(弁護士 後藤富士子)

1 現在焦眉の急となっている「安倍9条改憲」案は、憲法9条1項2項には手を触れず、「9条の2」として次のような条文を加えるという。その1項は「前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を執ることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。」とし、第2項は「自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。」である。すなわち、自衛隊は「自衛の措置をとるための実力組織」であって、9条2項が保持しないとしている「戦力」ではないから、「自衛隊を憲法に明記するだけで何も変わらない」と説明される。 続きを読む

2019年5月20日 | カテゴリー : ①憲法 | 投稿者 : 後藤富士子