通常国会を閉会していいのか

戦後最大の国難というべき「新型コロナ禍」が進行中のなか、野党が国会延長を要求するものの、政府・与党は6月17日に閉会する予定である。

自民党の改憲草案では、自然災害等を想定した緊急事態条項の中で、「議員任期の延長」を盛り込んでいるが、これは国会が緊急事態時にその機能を発揮することを想定しているからではないのか。そうであるならば、今が正に新型コロナの第二波の感染や経済危機の拡大が予想される非常事態の時であり、国権の最高機関たる国会は開いていなければならない。にもかかわらず、政府は補正予算で10兆円の予備費を積んで、後は政府がやりたい放題にやるという態度が見え透いている。

一次・二次の補正予算では、持続化給付金やGo・Toキャンペーンの不透明な事務委託が明るみになったが、この問題も国会閉会とともに何ら改善されることなく執行される可能性がある。

2017年の通常国会後、野党は憲法に則って臨時国会の開会を要求したにもかかわらず、政府・与党はこれに応じず、やっと開会したと思ったら即解散するという暴挙に出た経緯がある。

安倍政権の国会軽視は目に余るものがあるが、今回もこれを踏襲することには激しい怒りを感じざるを得ない。

2020.06.12 柳澤 修

2020年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : o-yanagisawa