完全護憲の会ニュース No.72号……. 2019年12月10日

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目 次

第71回例会・勉強会の報告

別紙1 政治の現況について
別紙2 事務局報告
別紙3 「シリーズ№9冊子」

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第71回 例会・勉強会の報告

11月24 日、港区三田いきいきプラザにて例会・勉強会を開催した(参加者10名;会員75名)。

例会では、鹿島委員が座長となり、政治の現況を草野委員長が報告(別紙1)、つづいて事務局報告を福田共同代表が行い(別紙2)、政治の現況報告と事務局報告を一括して討議した。

討議では、11月23日午前0時に失効する寸前となっていた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効回避について、「韓国・文在寅政権は破棄の決定を撤回すべきである、という点で朝日新聞と読売新聞の論調がほぼ同じだった」「アメリカの圧力がかなりあったのではないか」「この問題の根底には安保体制の是非が前提となっている」「失効によって安保体制を見直すきっかけになれば良かったのだが」「仮想敵を作り日米韓体制の危機を煽ることによって政権は軍需産業を育成している」「貧困、過労は自衛隊の人員募集にも効果的だ」「異議を唱える場が増々少なくなっている」「徴用工問題で安倍政権が関連企業に圧力を掛けている」「被害者に向き合った対応をしない限り問題は解決しない」などの意見が出された。

衆院憲法審の国民投票対象巡り議論では、東京新聞の社説「憲法公布の日に ワイマールの悪夢から」の内容の重要性が全体で確認され、国民投票法は国民主権を破壊するものであることが強調された。

この後Y氏より、10月例会の席での「あいちトリエンナーレ2019」に関するご自分の発言内容について訂正とお詫びがあり、事実を確認した経緯のほか、天皇表現に対してタブーが存在し、「表現の自由」や「知る権利」が司法の場でも制限されていることなど、書面とともにご報告をいただいた。

つづいて勉強会に移り、前回にひき続き山岡聴子氏から「シリーズNo.9冊子」(別紙3)の解説を受け、全体で議論した。山岡氏の「戦争に反対する気持ちを読者にどう伝えるか」「こんな恐ろしいことになぜ日本人は突き進んで行ったのか」との問題意識の下、「渡部良三」「国体の本義」「福沢諭吉」「戦争における暇と笑い」「戦争加害者と被害者の心理および立場の逆転」「終戦と敗戦の意味するところ」などについて意見が交わされた。

また、冊子のタイトルについては、山岡氏の新案「集団の暴走に抗う ―戦争が終わった‟奇跡“を未来へつなぐ―」に対して、草野委員長案「若い世代に伝えたい いまを生きる私たちが知らなければならないこと」と、福田代表案「再び戦争をしないために 語られなかった侵略」が提起された。しかし結論には至らず、今後引き続き議論していくこととなった。

なお、12月の第72回例会後の勉強会は以下の内容で開催される予定である。
テーマ:「労働組合の社会的役割と課題」
講 師:石田 嘉幸 氏(ビルメンユニオン運営委員長)
12月22日(日) 13時30分~ 三田いきいきプラザ集会室A(都営地下鉄 三田駅出口A9徒歩1分)

<別紙1>政治の現況について

(1)主なニュース一覧(2019/10/21-11/20)
*徳仁天皇「即位礼正殿の儀」が国事行為として行われ、各国の元首や王族、政府高官のほか、三権の長や閣僚、知事ら約2000人参列(2019/10/22)
*辺野古、県の埋め立て承認撤回を取り消す裁決は違法との訴訟、福岡高裁那覇支部が却下判決(2019/10/23)
*衆院憲法審、今国会初の議論 国民投票対象巡り議論(2019/11/7)
*東京地裁「安保法制違憲」訴え棄却。憲法判断示さず(2019/11/7)
*「桜を見る会」来年中止、首相「私物化」批判受け(2011/11/14)
*「大嘗祭」挙行、「公的行事」として公費支出24億4千万円(2019/11/14-15)

(2)新聞社説、ニュース記事(議論の活発化のため、あえて意見の異なる主張も掲載)

①【ニュース】衆院憲法審 今国会初の議論 国民投票対象巡り議論(東京新聞TOKYO Web 2019.11)

衆院憲法審査会は7日午前、審査会メンバーによる9月の欧州四カ国視察の報告と討議を行った。衆院憲法審の実質的な議論は、今国会初めて。
視察団長を務めた前審査会長の森英介氏(自民)は、国民投票の際のテレビ、ラジオCM規制について「各国とも十分な検討が行われていない。議論を深めていくことが望ましい」と報告した。山花郁夫氏(立憲民主)は「憲法改正とは別に国民投票が重視され、しばしば行われていた」と視察結果を説明。国民投票の対象を、改憲以外にも広げる議論の必要性を訴えた。階猛氏(無所属)も同様の考えを強調した。

新藤義孝氏(自民)は「憲法施行時に想定されなかった、社会情勢の変化に対応する必要がある。実情を踏まえた憲法改正議論の必要性を改めて痛感した」と改憲論議の加速を促した。

これに対し、奥野総一郎氏(国民民主)は、ドイツが基本法(憲法)を63回改正していることを巡り「(国によって)状況が異なる。日本が一度も憲法改正をしていないことが特殊だという結論にはならない」と指摘した。

北側一雄氏(公明)は、大規模災害発生時の国会議員の任期延長について「憲法論議を進めるべき課題だ」と語った。議員団はドイツ、ウクライナ、リトアニア、エストニアを訪問した。

②【ニュース】「安保法制違憲」訴え棄却 憲法判断示さず―東京地裁(時事ドットコム2019.11.7)

集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は違憲で、施行により精神的苦痛を受けたとして、市民ら1553人が国に、1人当たり10万円の慰謝料支払いを求めた訴訟の判決が7日、東京地裁であった。前沢達朗裁判長は「(原告に)損害賠償で保護すべき利益はない」と述べ、請求を棄却した。憲法判断はしなかった。原告側は控訴する。

前沢裁判長は、原告側が侵害されたとする「平和的生存権」について、「具体的権利が保障されたものではない」と指摘。戦争の脅威が増大し、精神的苦痛を受けたとする主張も「具体的な危険が発生したとは認め難い」と退けた。

原告団は判決後に記者会見し、「思いを踏みにじる内容で、到底受け入れられない」と反発。憲法判断がされなかったことを「政権を忖度(そんたく)し、なすべき判断を回避したとしか考えられない」と批判した。

原告側代理人によると、安保関連法をめぐり賠償や自衛隊の防衛出動などの差し止めを求めた集団訴訟は全国22地裁に計25件起こされ、判決は2件目。1件目の札幌地裁も憲法判断を示さないまま訴えを退けている。

③【社説】憲法公布の日に ワイマールの悪夢から(東京新聞TOKYO Web 2019.11.3)

今年はドイツのワイマール憲法誕生百年に当たります。民主的な憲法でしたが、ナチスに蹂躙(じゅうりん)されました。そんな人類史も忘れてはなりません。
1919年は大正8年です。日本ではカイゼル髭(ひげ)が流行していました。政治家も軍人も…。カイゼルとはドイツ皇帝。確かに威厳ありげに見えます。髭の形が自転車のハンドルに似ているから「ハンドルバームスタッシュ」の異名もありますが…。

その髭の主・ウィルヘルム二世は前年に起きたドイツ革命により特別列車でオランダに亡命していました。何両もの貨車には膨大な財産が満載でした。

◆完璧な基本権だった
ドイツは帝政から共和制へと変わりました。新しい議会がワイマールという東部の都市で開かれ、「ワイマール憲法」が制定されました。生存権の条文があります。「経済生活の秩序は、すべての人に人たるに値する生存の保障をめざす、正義の諸原則に適合するものでなければならない」と。

労働者の団結権なども保障されます。男女の普通選挙による議会政治も…。「ワイマル共和国」(中公新書)で元東京大学長の歴史学者林健太郎氏は「基本権はさすがにすぐれた憲法学者の作だけあって、最も完璧なもの」と記しました。基本的人権の保障が近代憲法の第一段階で、第二段階の社会権を装備した先進的憲法でした。

でも、この共和国は難題に直面します。第一次大戦後のベルサイユ条約で領土の一部を失ったうえ、多額の賠償金を負っていました。空前のハイパーインフレが襲いました。物価水準は大戦前に比べ25000倍を超え、マルク紙幣は額面でなくて、重さで量られるありさまです。さらなる災難は世界大恐慌でした。6、700万人ともいわれる失業者が巷(ちまた)にあふれました。

◆独は「戦う民主主義」で
ここでチョビ髭の男が登場します。そう、ヒトラーです。「ベルサイユ条約の束縛からドイツを解放する」と訴えて…。30年の選挙で右翼・ナチ党の得票率は18.3%だったのに、32年には37.3%と倍増します。その翌年に高齢の大統領がヒトラーを首相に任命しています。「強いドイツを取り戻す」ためでした。

直後に国会議事堂が放火される事件が起きます。政権を握ったヒトラーはこれを機に、言論の自由や集会・結社の自由など憲法に定めたはずの基本権を停止する大統領令を発布します。いわゆる国家緊急事態宣言です。

皮肉にも正式名は「人民と国家防衛のための緊急令」です。憲法にあった緊急事態条項を巧みに利用したのです。決して選挙で過半数を得たわけではないのに、憲法停止という強権を手にしました。有名な全権委任法をつくったのも同じ年。違憲の法律も可能になるもので、ワイマール憲法は完全に息の根が止まりました。

チョビ髭の男から独裁者たる「総統」へ。その権力掌握がいかに早業だったかがわかります。林氏はこう書いています。「ドイツ国民は(中略)官僚の支配に馴(な)れており、みずからが国家を形づくるという意識と慣行に欠けていた」と。「敗戦(第一次大戦)によって突然、民主主義と政党政治という新しい実践を課せられたとき、彼らはそれをいかに駆使するかに迷った」とも。

民主主義を重荷に感じると「上からの強力な支配に救いを求める人々が増えた」という指摘は今日にも通じるものがあります。
この反省から第二次大戦後、当時の西ドイツは「戦う民主主義」の道を歩みます。憲法秩序に反する団体の禁止などを基本法に書き込んだのです。「自由の敵には自由を与えない」精神です。現在も同じです。

日本国憲法は「戦う民主主義」の考えを採りませんが、近代憲法の第三段階である「平和的生存権」を採用しています。公布から73年たち自由と民主主義は根付いたかに思われます。でも、錯覚なのかもしれません。

貧富の格差とともに貧困層が増大し、若者が夢を持てない。老後の生活も不安だ――そんな閉塞(へいそく)感の時代には、強力な指導者の待望論に結びつきかねない怖さが潜みます。政治家も付け込みます。

◆民衆の不満は「愛国」で
敵をつくり、自らの民族の優位性を唱えます。危機感をあおり、愛国を呼び掛けます。民衆の不満を束ねるには古来、敵をつくる方が便利で簡単なのでしょう。

現在、改憲テーマとして俎上(そじょう)にあるのは、戦争放棄の九条ばかりでなく、緊急事態条項の新設も含まれています。独裁者はチョビ髭の男とは限りません。ワイマールの悪夢を繰り返さぬ賢明さと冷静さが必要です。

④【社説】GSOMIA 「日米韓」安保協力の試金石だ(読売新聞オンライン2019.11.16)

米国の同盟国である韓国は、北朝鮮の軍事挑発の抑止に向けて、日米韓連携を維持する決意はあるのか。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の扱いが試金石となろう。

米国のエスパー国防長官が韓国の鄭景斗国防相と会談し、韓国政府による日韓GSOMIA破棄決定の再考を迫った。このままでは、協定は23日に失効する。
エスパー氏は会談後の記者会見で、GSOMIAは「日米韓の効果的かつ迅速な情報共有において重要だ」と強調した。失効すれば北朝鮮と中国が利益を得るとの見解も示した。日米韓の亀裂を狙う中朝への警戒感の表れだろう。

GSOMIAは、同盟国や友好国の間で、敵対する国に関する機密情報や分析を共有する仕組みだ。日米、米韓の2国間同盟を、3か国の連携にまで広げる象徴的な意義を持つ。米国が維持を強く要求したのは当然である。
韓国側は、GSOMIAの継続には、日本側の譲歩が必要だとの立場を崩さなかった。失効に至った場合、韓国は米国の信頼を失い、米韓同盟が深刻な打撃を受けることを認識していないのか。

日本が輸出管理を簡略化する優遇対象国から韓国を除外したことを、韓国は協定破棄の理由としている。だが、日本の措置は韓国の輸出管理に不備があるからだ。

韓国がこの問題をGSOMIAと関連付けるのは筋が通らない。破棄を取り消すべきである。

北朝鮮は核・ミサイル開発を継続している。米韓が即応能力を維持することが欠かせない。

米韓の間で、合同軍事演習の必要性を巡り、温度差が露呈したことは問題だ。

米国は、昨年は中止した米韓両空軍による合同訓練を近く実施すると発表した。エスパー氏は会見で、抑止力を維持する観点から、演習は必要だと力説した。
しかし、鄭氏は、訓練の意義よりも、北朝鮮との対話に悪影響を与えることへの懸念を示した。文在寅政権は、北朝鮮への配慮が過ぎるのではないか。

米韓間では、米国が在韓米軍駐留経費の大幅な負担増を求めていることも懸案となっている。エスパー氏は、韓国に限らず、米軍が駐留する同盟国に負担増を求める方針を明言した。

トランプ米大統領には、同盟国が対米貿易で巨額の黒字を出す一方、自国の防衛で米国の軍事力に過度に依存しているとの不満がある。日本も米国の要求への対応策を練らねばならない。

⑤【社説】日韓情報協定 文政権は破棄の撤回を (朝日新聞 DIGTAL 2019.11.16) ※本文割愛

⑥【社説】大嘗祭への国費支出 政教分離に違反しないか (琉球新報 2019.11.16) ※本文割愛

⑦【ニュース】桜を見る会 来年中止 首相「私物化」批判受け(東京新聞TOKYO Web 2019.11.14)※本文割愛

<別紙2> 事務局報告   福田玲三(事務局

1)当会ニュース読者からの来信、水谷正信氏より:

今年に入り安倍独裁政権に対し真面目に立ち向かうドキュメンタリー作品を観る機会がありました。①沖縄スパイ戦史②金子文子と朴烈③主戦場④アイと学校⑤太陽がほしい⑤アイキャンスピークの六作品で、日頃、金権腐敗、噓、インペイ、改ざん、暴言、パワ・セクハラの洪水で自・公・維の無知、無能、無責任の議員が日本会議の手足になり、桜井、稲田、高市等により国民をだまし、マスコミを利用し、特に読売・産経、下劣な週刊誌……またテレビではNHKはじめ民放TVまで右派系の人物が多く、国民をだまし扇動する発言が非常に目立ち怒り心頭の毎日です。

安倍の犬のNHKで1%認められるのは、月に1回か2回のドキュメント番組が放映される事です。総て録画しています。

同封しました「偽満州国への旅にて」は昔、愛高教、退職者の仲間と3日間の旅で日本軍が侵略した各地、各記念館を見学、学習したその感想文です。

「完全護憲の会」はじめ全国の組織の方々、野党の結束と国民の平和憲法と民主主義を守る戦いを継続し我々の勝利の日まで頑張りましょう。(10月23日付)

2)国会の改憲論議 (メディア報道より抜粋)

*焦点は11月21日の衆院憲法審 (朝日新聞 11月15日朝刊)
衆院憲法審査会は11月14日海外視察を受けた今国会2度目の自由討議を行った。与党は憲法改正の手続きを定める国民投票法改正の成立を目指すが、与野党の憲法観の違いは大きく、改憲論議の進め方などで歩み寄る様子は見られない。

改憲論議を進めるため、まず国民投票法改正を成立させたい与党は、来週21日の衆院憲法審での審議、採決が「今国会のタイムリミット」とみる。改正案の衆院通過後、参院でも一定の審議時間を確保しなければならないためだ。12月9日までの会期を延長しなければ、次の衆院審議が焦点となる。

与党側は14日の幹事会で、21日の改正案の採決を要求。だが、野党側は国民投票の際のテレビCM規制の議論や、文化庁の補助金不交付問題に関連して表現の自由について優先して取り上げるべきだと主張。議論は平行線をたどり結論は出なかった。閣僚の連続辞任や英語民間試験の導入見送り、「桜を見る会」の来年度中止をめぐり、野党は政権批判を強める。与野党の対立が深まれば憲法論議への影響も避けられず、調整が進む見通しは立っていない。

今国会成立困難に (東京新聞 11月21日朝刊)
自民党の森山裕国対委員長と立憲民主党の安住淳国対委員長らは20日、国会内で会談し、与党側が求めていた、21日の衆院憲法審査会での国民投票法改正案の採決を見送ることで合意した。21日は憲法審を開かない。12月9日までの今国会会期内での同改正案政略津は、困難な見通しとなった。

3)福田玲三共同代表 退院
福田代表は10月24日大森赤十字病院で胃の2/3を摘出するがんの手術を受けた後、11月4日退院、順調にリハビリを続け、11月24日の例会に出席。

4)集会の案内
おかざき憲法のつどい「民主主義とは何か ―安倍政権とメディア―」
講演 望月衣塑子さん(東京新聞社会部記者)
11月30日(土)13:30~
せきれいホール(岡崎市朝日町3丁目)
前売り700円、当日1000円
主催・おかざき9条の会

「戦場体験者と出会える茶話会」
12月6~8日 台東区・浅草公会堂(⇒報告ブログ:http://senjotaikenhozontabi.blog2.fc2.com/)
主催者「戦場体験放映保存の会」(東京):2016年から茶話会を各地で開催。机にお菓子やお茶を並べ、体験者を囲み、証言後に質疑も。若者の姿が目立ち、証言を望む人の数も増えている。当「保存の会」は、政治的主張を交えず、体験を残すことを目的に、2004年の設立以来、1700人以上の証言映像を収録した。問い合わせ:03(3916)2664(火、木、土、日、祝日)

『週刊金曜日』東京南部読者会 会終了後、忘年会を予定
12月27日(金)18:00~20:00 大田区消費者生活センター第3会議室(JR蒲田駅東口5分)
参加費:参加者による等分負担 連絡先:090-6711-9251(杉本)

5)当面の日程について
第71回運営・編集委員会 11月27日(水)14:00~    三田いきいきプラザ 講習室
第72回例会・勉強会   12月22日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ 集会室A
第72回運営・編集委員会 12月25日(水)14:00~    三田いきいきプラザ 講習室

<別紙3> 「シリーズ№9冊子」

〈仮題〉『 未来への小さな礎(いしずえ) ―戦争の惨禍を見つめて― 』

山岡聴子 著

目  次(仮)

はじめに 集団における勇気  ………………… 5
一章 明治政府による領土拡張への舵取り
‘帝国主義’の衝撃…………………………………………13
勢力の駆け引きの地図の下で………………………14
拡大と縮小は多大な犠牲の上に……………………19
二章 侵略の象徴としての南京
世界の目は南京に……………………………………24
ラーベの日記……………………………………………25
ヴォートリンの日記…………………………………29
加害者の側から………………………………………34
被害者の側からの視点………………………………42
知らなかったこと、なかったこと………………48
三章 勝利への道の行き着く所
登戸研究所 ………………………………………………53
731部隊の残滓(ざんし) …………………………55
「特殊資材」(毒ガス)の使用について……… 58
発展を支えた慰安婦たち…………………………… 60
ただひたすら勝利へ………………………………… 64
四章 靖国神社を取り巻く思想
変わらぬ思想的背景………………………………… 69
福沢諭吉の目指した日本の針路………………… 70
昭和天皇と戦争……………………………………… 77
五章 日の丸を支えた赤子たち
軍人を生み出す軍国少年少女の育て方 ……………80
日本人の持つ日本観、日本人にとって事実とは………84
『国体の本義』による精神の掌握 …………………89
教学局の『我が国体と神道』 ………………………92
主義が何かの前に、人間として ……………………94
改めて日の丸について考える ………………………96
六章 ドイツの戦後を参考に
ドイツの高校教科書で教えていること …………99
ロシアとの関係から見る日本とアジアの関係……………107
無条件降伏について考える(大西洋憲章とポツダム宣言)…………110
戦勝気分の再来を憂える……………………………114
おわりに  …………………………………………………116
参考文献  …………………………………………………118

第71回運営・編集委員会の報告
11月27日(水) 13時10分~16時30分
出席: 大西、草野、福田、山岡

今回は、山岡聴子氏執筆のシリーズ№9冊子の内容検討という喫緊の重要課題が控えていたため、通常より早めの開催とした。下記1.~3.について簡単な意見交換の後、ほとんどの時間をシリーズ№9冊子の検討に費やした。しかし、全く時間が足りず、今後の対応策を決めて終了した。

1.第71回例会・勉強会について
前回に引き続いて新参加者がレイバーネットに掲載した集会案内を見ての参加であったことから、週刊金曜日と並んでレイバーネットでの紹介が有効であることを確認した。

2.緊急警告発信について
愛知トリエンナーレの「表現の不自由展」中止問題に続いて、現天皇即位儀式の一環である宗教性の強い「大嘗祭」儀式に対する憲法上の問題についても緊急警告を発信できなかったのは、私たちの非力さ故とは言え、残念だった。今後の課題である。

3.第6回総会について
① 来年1月開催の第6回総会については、次回運営・編集委員会で検討する。
② 共同代表の補充については、福田共同代表に腹案があるので、次回提案する。

4.シリーズ№9冊子の検討について
① 執筆者の山岡氏より、例会で出された意見・疑問を踏まえた修正・追加文についての説明をうけた後、仮綴じ本のページごとの検討に入った。福田代表が提示する疑問や意見の項目が多く、これに山岡氏が答えるかたちで進めたが、全く時間が足らず、残りは冊子のタイトルも含めて委員会メーリングリストを通じて検討することを確認した。
② 検討終了後、大西委員が正式版を作成するが、校正作業が不可欠なので、後日、改めて調整の上、編集会議を設定することとした。
③ 冊子のタイトルについては、例会での意見を踏まえた山岡氏の新案「戦(いくさ)を望む者たちと 望まぬ戦争を呼ぶ者たち」などを検討したが、結論は出なかった。

その後、委員会メーリングリストで意見交換を続けた結果、山岡氏の前向きな発想による最新案、
「未来への小さな礎(いしずえ) ―戦争の惨禍を見つめて―」が、もっか有力候補になっている。

5.当面の日程について

1)第72回例会・勉強会
12月22日(日)13:30~
三田いきいきプラザ集会室A
(都営地下鉄 三田駅出口A9徒歩1分)
テーマ:「労働組合の社会的役割と課題」
講 師:石田 嘉幸 氏(ビルメンユニオン運営委員長)

2)第72回運営・編集委員会
12月25日(水)14:00~
三田いきいきプラザ

3)第6回総会兼第73回例会
1月26日(日)13:30~
港勤労福祉会館別館2階和室

4)第73回運営・編集委員会
1月29日(水)14:00~
三田いきいきプラザ

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