完全護憲の会ニュースNo.62 2019年2月20日

<例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
発行:完全護憲の会
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目  次

第5回 総会の概要報告 P.1
第61回 例会の報告 P.2
別紙2  事務局報告
別紙3 「辺野古埋立」を決めたのは誰か? 後藤富士子 P.4
別紙4 フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次 P.5
第60回 運営・編集委員会の報告 P.7

第5回 総会の概要報告

1月27日(日)、港区立生涯学習センターにて第5回総会を開催し、下記の4議案がいずれも異議無く承認・決定された。

第1号議案 2018年度活動経過報告 第2号議案 2018年度決算報告及び会計監査報告
第3号議案 2019年度活動計画 第4号議案 新役員選出

●2018年度活動経過報告(第1号議案)

2018年度に実施した主な活動は以下の通りである。

1)冊子の発行
シリーズ6 『朝鮮半島をめぐる情勢と私たち――北東アジアの平和と繁栄のために』
大畑龍次 著 7月10日発行 96pp 原価400円 1000部
シリーズ7 『緊急警告第2集:安倍政権下の違憲に対する緊急警告』
12月20日発行 40pp 原価100円 1000部

2)緊急警告の発信(公式ホームページ)
028号 憲法擁護義務に違反し、自衛隊員の命を危険にさらす安倍首相は即時辞任せよ!(2月9日)
029号 安倍首相は慰安婦問題被害者に直接謝罪せよ!(2月14日)
030号 安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!(8月20日)
031号 首相による憲法の独善解釈は歴史的汚点!(11月14日)
032号 憲法を無視する防衛費の増大!(11月20日)
033号 韓国の元徴用工判決で政府は歴史をゆがめるな!(12月17日)
034号 沖縄の民意と地方自治を踏みにじる違憲・違法行為!(12月19日)

3)例会及び勉強会の主題(月例:第49回-第60回 原則:各月第4日曜日)
第4回総会・第49回例会 1月28日 (勉強会は中止)
第50回 2月25日 「『地球儀俯瞰』で知る『美しい日本』」講師:浜地道雄氏
第51回 3月25日 映画『戦ふ兵隊』上映と懇談
第52回 4月22日 「朝鮮半島をめぐる情勢」講師:大畑龍次氏
第53回 5月27日 「平和に向けて活用したい道徳」起草者・山岡聴子氏を囲んで
第54回 6月24日 シリーズ6「朝鮮半島をめぐる情勢」原稿の検討
第55回 7月22日 『憲法ってなあに?』伊藤真弁護士語りおろしDVD上映
第56回 8月26日 映画『9条を抱きしめて――元米海兵隊員の戦争と平和』上映
第57回 9月23日 「日米地位協定の解説」講師:王道貫氏
第58回 10月21日 「憲法24条26条の自民党改憲案」講師:後藤富士子弁護士
第59回 11月25日 映画『This is a 海兵隊』上映
第60回 12月23日 小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の読書会

4)運営・編集委員会(月例:第47回-第58回)
第47回 1月31日:運営・編集委員長に草野好文氏を選出した。

5)その他
・岡部太郎共同代表 4月19日逝去。
・シリーズ5『平和に向けて活用したい道徳』が『週刊金曜日』4月27号で紹介された。

●2019年度活動計画(第3号議案)

1.護憲をめぐる情勢

安倍晋三首相は年明け4日の年頭記者会見で、「この国の未来像について(改憲)議論を深めるべき時に来ている……具体的な改正案を示していくことが国会議員の責務だ」と述べた。憲法擁護義務を負う首相が、同じく憲法擁護義務を負う国会議員に、国民の大半が反対している改憲を「責務だ」と呼びかける。厚顔無恥で無自覚な暴走を、今年こそ食い止めなければならない。
安倍政権は昨年末、自民党改憲案を衆参憲法審査会で提案できなかったため、当初の日程をずらしたにすぎない。今夏の参院選で改憲勢力が3分の2以上を維持すれば、秋の臨時国会で改憲を発議し、2020年夏の東京五輪前に国民投票を実施するつもりだと思われる。現実に改憲は無理だという論もあるが、安倍首相の執念と虚言癖を侮ってはならない。国民を欺すためならGDPの基礎データでさえ政権ぐるみで改竄し、露見しても、世界経済を欺いたという自覚も反省もない。国民投票法は最低投票率や宣伝の規制がない欠陥法であり、油断は禁物だ。
このような状況下で、私たちは何をなすべきか。当面の目標は、憲法や地方自治法に違反する辺野古埋め立てを阻止し、4月21日投票の沖縄と大阪の衆院補選に勝利すること。参院選では改憲勢力を3分の2から追い落とすことが必須である。安倍首相は、野党の候補者調整を阻むためにダブル選挙を行うことも予想され、2019年もまた緊迫した状況が続きそうだ。

2.本年度の護憲活動(新たに決まったこと、確認事項など)

1)例会・勉強会において護憲議論の活発化など充実をはかり、本年も講師を招いての講演や会員による報告、映像上映などを行う。また、冊子刊行やホームページでの発信につなげる。
2)他の護憲運動との連携を積極的に拡大・強化し、安倍政権が狙う改憲の阻止を目指す。
とくに7月の参院選挙では改憲勢力に3分の2以上取らせない、国民投票を実施させない、等を目標として協力していく。
3)当会ホームページ上で違憲告発(緊急警告)などの発信を行うほか、他サイトで発表された論考も含め、勉強会の教材として、また、パンフレットやリーフレットの刊行にも活用する。
4)本年も年2回の刊行物発行をめざす。
5)「日本国憲法がめざす国の形」シリーズ普及のため、会員に協力を仰ぐ。(会員には希望部数を無償で配布し、販売できた金額(カンパ含め)を納入していただく。

●新役員選出(第4号議案)

1)共同代表は福田玲三、会計監査は山岡聴子各氏に決定。
今後も引き続き、共同代表の空席を埋めるべく務める。

第61回 例会の報告

1月27日総会終了後、例会を開催。まず事務局報告(別紙2)を福田共同代表が行ったのち、安倍政権の表裏について若干の論議をし、17:00に終了した。

<別紙2>  第61回例会 事務局報告

1) 草野運営・編集委員長の入院、治療
草野運営・編集委員長は本年初めに入院し、当分の間、治療に専念するため、これまで草野委員長が担当していた例会資料「政治の現況について」は、しばらく休載。

2) シリーズ7『緊急警告第2集』の配本
シリーズ7『緊急警告第2集』(40pp原価100円)は、12月21日納本。メール受信者には直ちに発送し、郵送対象者には新年のニュース61号に同封して発送。

3)ホワイトハウスへの請願署名を呼びかけ
トランプ米大統領宛に、辺野古の工事差し止めを請願するインターネット署名の呼びかけを、当会メール受信者すべてに発信。歓迎の反応をいくつか受信。署名は現在21万人を突破。

4) 後藤富士子弁護士と大畑龍次氏(アジア問題研究者)より論考
・後藤弁護士より当会ホームページ会員ブログに論考が投稿された。 (別紙3)
・大畑龍次氏よりご本人のブログで更新された論考をいただいた。フランスの民度の高さが改めて感じられ、たいへん参考になった。 (別紙4)

5)当面の日程
第60回運営・編集委員会 1月30日(水)14:00~ 港区立生涯学習センター・ばるーん 202学習室
第62回例会・勉強会   2月24日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ 集会室C
映画『語られなかった戦争・侵略1』【日中15年戦争・50分】『侵略』上映委員会制作
第61回運営・編集委員会 2月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ 講習室

6) 集会の案内
① 公開シンポジューム「脱 大日本主義のすすめ」  *必ず、事前申し込み。
2月16日(土)18:30~21:20 文京区民センター3A会議室(3階) 参加費1000円
●プログラム● 総合司会:木村 朗(鹿児島大学教授)
Ⅰ 研究会代表からの開会のご挨拶(18:35~19:00)
鳩山由紀夫(東アジア共同体研究所所長)「いまなぜ脱大日本主義なのか」
Ⅱ 個別報告:(19:00~20:20)各20分
・川内博史(衆議院議員)「日本の主権を取り戻す」
・植草一秀(オールジャパン平和と共生運営委員)
「『シェアノミクス』政策連合による市民政権樹立の方策」
・白井 聡(京都精華大学教授)
仮題「国体論から問う戦後日本-対米従属の呪縛からの解放」
・高良鉄美(琉球大学教授)「『大』と『帝』の憲法と東アジア」
Ⅲ 質疑応答:(20:30~21:10)フロアの参加者を交えての質疑討論
Ⅳ 閉会のご挨拶(21:10~21:20)藤田高景(村山首相談話を継承し発展させる会・理事長)
※申し込み:会場は300名定員です。300名で申し込みを締め切りますので、恐縮ですが、なるべく早めに、以下までメールで申し込みを、お願いいたします。
村山首相談話の会 E-mail:murayamadanwa1995@ybb.ne.jp 携帯:090-8808-5000
②「辺野古新基地を止める新しい提案の実践について――小金井市議会での意見書採択の経験から」
【報告者】:米須清真さん(小金井市議会への意見書採択陳情者)
2019年2月19日(火)18:30~20:45 東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)会議室A
(JR飯田橋駅隣、セントラルプラザ10階 http://www.tvac.or.jp/images/infomap_large.gif)
資料代300円 【主催・連絡先】:平和創造研究会(宇井宙)peacecreationforum@gmail.com
③『週刊金曜日』東京南部読者会
2月22日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
④ 第8回講演会「日本の核開発…米国の神話、日本の神話、科学技術のユートピア」
2月23日(土)13:30~17:00 キリスト友会東京月会会堂 都内港区三田4-8-19
講師:加藤哲郎 一ツ橋大学名誉教授 資料代:500円(学生は無料)
主催:米国の原爆投下の責任を問う会

<別紙3> 「辺野古埋立」を決めたのは誰か?――「国民主権」と「権力分立」
弁護士 後藤富士子
1 「普天間飛行場の返還」という政治の欺瞞
事の発端は、「世界一危険な普天間飛行場の除去」であったのではないか。それが、いつの間にか「普天間基地の辺野古移設」になり、辺野古に代替基地が建設されない限り普天間飛行場は除去できないとすりかえられている。
まず、1995年に発生した米兵による少女暴行事件の翌年、日米政府が「普天間飛行場の返還」に合意し、それから四半世紀経過しようとしている。また、辺野古の海を埋め立てて新基地建設工事に着工しても、設計や工法などの変更を余儀なくされて大幅な工期延長が予想されるうえ、超軟弱地盤があるために最終的に完成できないおそれがあるといわれている。
一方、普天間基地所属のオスプレイやヘリの墜落事故、所属機の保育園・小学校への部品や窓の落下事故が相次ぎ、単に騒音(轟音)だけでなく「世界一危険な基地」になっている。そのため、「普天間基地の危険除去」が辺野古推進の理由に強調される有様である。すなわち、「普天間飛行場の返還」「世界一危険な普天間飛行場の除去」は、辺野古新基地完成が条件とされる限り、まるで架空の話であって、政治・政策として実効性をもつとはいえない。
しかし、これは「言語の腐敗」「政治の堕落」の見本にすぎないのだから、「辺野古」にかかわらず、政治の力で速やかに普天間基地の運用を停止すべきである。ちなみに、安倍首相は、辺野古新基地完成前でも普天間基地の運用を停止する方針であったことから、政府は、仲井真弘多知事(当時)に「19年2月」までに運用を停止すると約束していた(赤旗2018年11月3日記事)。

2 「基地移設」か、「新基地建設」か、はたまた「埋立」か?
まず、「移設」は事実に反する。2006年の閣議決定では「普天間飛行場(基地)のキャンプ・シュワブへの移設」とされており、辺野古の海を埋め立てるのは普天間飛行場の現有機能を超える「新基地建設」である。とはいえ、キャンプ・シュワブに附属する形で辺野古の海を埋め立てることを考慮すると、全くの「新基地建設」とも言えないように思われる。
翻って、辺野古の埋め立てに反対するのは、なにも「新基地建設」という理由だけではない。サンゴやジュゴン等々多様な希少生物の絶滅のおそれや自然環境破壊など回復不能な打撃を与えるため、「辺野古の海を埋め立てる」こと自体に反対する意見である。これは、埋め立ての目的・用途にかかわらない絶対的な理由である。そうすると、「辺野古埋立」は、日米安保条約に基づく「日米地位協定」の範疇で処理できる問題ではないのではないかと疑問がわく。
しかるに、現実には2006年の閣議決定で進めているのであり、日米合同委員会で両政府が合意すれば米軍は全国どこでも基地使用が許されるとする日米地位協定2条に準拠しているのであろう。しかし、この場合でも、国権の最高機関であり唯一の立法機関と定められている国会の議決を要さずに、閣議決定だけで足りるというのは疑問である。
一方、具体的な「埋立工事」の法律関係をみると、根拠法は公有水面埋立法(公水法)で、2013年に仲井真弘多知事が国に承認を与えたことから始まった。ちなみに、公水法は、国土の合理的利用、環境保全あるいは災害防止を承認の審査基準とする法律であり、「米軍基地新設」など守備範囲を超えている。そして、ここで「埋立工事」の当事者は沖縄防衛局と県知事であり、「辺野古埋立」を閣議決定し、県民の多数意思に反して知事が承認した形である。すなわち、「辺野古埋立」は、国会の関与も県議会の関与もなしに、行政だけで独断専行している。

3 「辺野古埋立」の民意を問え!
「立憲主義」とは、「憲法による政治」のことである。しかし、大日本帝国憲法と日本国憲法と比べれば、その意味は歴然と異なる。前者は「外見的立憲主義」といわれ、憲法上人権(自然権)の観念が認められていないし、天皇主権であり、権力分立も原理とされていなかった。権力の主要な行使者である天皇は、権力の所有者であるから、憲法で明示的に禁止されていないことは全て行うことができることになる。すなわち、憲法は、権力の所有者たる天皇との関係では、「授権規範」ではなく、「禁止規範」にすぎない。
これに対し、後者では、権力の所有者は国民であり、権力を担当する者は、国民の所有する権力を国民のために行使する国民の手段にすぎないから、憲法で明示的に授権されていることしかすることができない。すなわち、憲法は、権力行使者との関係では「授権規範」なのである(杉原泰雄『立憲主義の創造のために/憲法』10~11頁、岩波書店1991年第3刷)。また、権力分立についていえば、立法とは、広く国政の基準となる一般的抽象的法規範を定立することであり、司法と行政は、ともに立法府が定立した一般的抽象的法規範を個別的具体的な場合にあてはめる執行行為として捉えられ、司法は、一般的抽象的法規範を適用することによって法律上の争訟を裁定する作用、行政は、それ以外の場合における法律の執行作用と規定される(同106~107頁)。
この原理に照らすと、安倍首相の振る舞いは「専制君主」のように見えるが、それは国民主権と権力分立を踏みにじっているからである。これを憲法に適合するようにするには、「米軍基地のための辺野古埋立」についての法案を国会で審議すべきである。その場合、憲法95条は、一の地方公共団体のみに適用される特別法を国会が制定するには、その住民投票で過半数の同意を得なければならないと定めているから、県民投票で過半数の同意が必要である。
考えてみれば、「辺野古」は「沖縄問題」ではなく、日本国の問題である。したがって、国民代表による国会審議と県民投票こそ、憲法で保障された国民主権の実現にほかならない。
(2019.1.21) ⇒文中に戻る

<別紙 4> フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次

フランスで「黄色いベスト運動」が広がっている。フランスでは自動車に黄色いベストが常備されており、その着用を抗議行動のシンボルとしていることから、「黄色いベスト運動」と呼ばれている。運動は昨年11月17日の土曜日に開始され、毎週土曜日にフランス全土で展開されている。今年1月26日までに11回の行動が行われている。
50年前の1968年にはパリの「5月革命」が起こったが、それを思い起こした人も多いだろう。しかし、当時は学生らによるパリ中心の運動だったのに対し、今回はフランス全土を舞台にした、それも地方を中心にしたものであること、参加者の多くが生活者=市民である点が異なっている。週末に行われたことから、2016年10月頃から韓国で展開された「キャンドル革命」を連想した人もいたかもしれない。直接的な運動の契機は異なっているものの、新自由主義的グローバリゼーションの結果生まれた格差拡大、富裕層優遇政策への怒りが根底にある点では共通している。「黄色いベスト運動」では権力によるフレームアップもあるが、暴力・略奪行為が報告されているが、「キャンドル革命」は全く報告されていないという点も指摘しておきたい。

SNSで拡散

2018年の5月にセーヌ・エ・マルク県の女性が10月中旬までに30万人の署名を呼びかけたのが始まり。さらに、道路封鎖と黄色ベストの着用を呼びかけて始まった。行動の最初は11月17日、フランス全土で30万人が参加したという。さらに、11月24、12月8日と運動は発展し、一部では警察との衝突の場面もあった。こうした混乱の中、12月10日にマクロン大統領によるテレビ演説が行われ、「…2019年の最低賃金の100ユーロ/月の増加、2019年の残業時間、年末ボーナスからの課税の除外を約束した。また、毎月の年金額が2千ユーロ(約26万円)未満の退職者には、社会保障税(CSG)の増税から除外するとした。この演説によって一定の沈静化に成功したものの、その後も運動は展開され、1月26日の11回まで続いている。行動の直接的な契機は燃料税の引き上げだった。地方でのモータリゼーションの拡大によって自動車は住民の足であり、引き上げは地方生活者に高負担を強いることになる。しかし、マクロンが富裕税を廃止するなど、金持ち優遇政策を進めていることへの怒りが根底にある。
彼らは何を主張しているのか。ネットで流れてきた彼らの主張を紹介する。拡散を!

2018年11月29日発表・12月5日改訂

フランスの代議士諸君、我々は諸君に人民の指令をお知らせする。これらを法制化せよ。

1) ホームレスをゼロ名にせよ、いますぐ。
2) 所得税をもっと累進的に(段階の区分を増やせ)。
3) SMIC〔全産業一律スライド制最低賃金〕を手取り1300ユーロに。
4) 村落部と都心部の小規模商店への優遇策(小型商店の息の根を止める大型ショッピング・ゾーン〔ハイパーマーケットなど〕を大都市周辺部に作るのを中止)。+都心部に無料の駐車場を。
5) 住宅断熱の大計画を(家庭に節約/省エネを促すことでエコロジーに寄与)。
6)〔税金・社会保険料を〕でかい者(マクドナルド、グーグル、アマゾン、カルフールなど)はでかく、小さな者(職人、超小企業・小企業)は小さく払うべし。
7) (職人と個人事業主も含めた)すべての人に同一の社会保障制度。RSI〔自営業者社会福祉制度〕の廃止。
8) 年金制度は連帯型とすべし。つまり社会全体で支えるべし〔マクロンの提案する〕ポイント式年金はNG。」
9) 燃料増税の中止。
10) 1200ユーロ未満の年金はNG。
11)〔地方議員も含めた〕あらゆる公選議員に、中央値レベルの給与を得る権利を。公選議員の交通費は監視下に置かれ、正当な根拠があれば払い出される。〔給与所得者の福祉の一部である〕レストラン利用券とヴァカンス補助券を受ける権利も付与。
12) すべてのフランス人の給与と年金・社会給付は物価スライド式とすべし。
13) フランス産業の保護:〔国内産業を空洞化させる、工場をはじめとする〕事業所の国外への移転の禁止。我々の産業を保護することは、我々のノウ・ハウと雇用を保護。
14) 〔東欧等からの〕越境出向労働の中止。フランス国内で働く人が同じ給与を同じ権利を享受できないのはおかしい。フランス国内で働くことを許可された人はみなフランス市民と同等であるべきであり、その〔外国の〕雇用主はフランスの雇用主と同レベルの社会保険料を納めるべし。
15) 雇用の安定の促進:大企業による有期雇用をもっと抑えよ。我々が望んでいるのは無期雇用の拡大だ。
16) CICE〔競争力・雇用促進タックスクレジット〕の廃止。この資金〔年200億ユーロ〕は、(電気自動車と違って本当にエコロジー的な)水素自動車の国内産業を興すのに回す。
17) 緊縮政策の中止。〔政府の国内外の〕不当と認定された債務の利払いを中止し、債務の返済に充当するカネは、貧困層・相対的貧困層から奪うのではなく、脱税されている800億ユーロを取り立てる。
18) 強いられた移民の発生原因への対処。
19) 難民庇護申請者をきちんと待遇すること。我々には彼らに住まい、安全、食べ物、それに未成年者には教育を提供する義務がある。難民庇護申請の結果を待つ場となる受け入れ施設が、世界の多くの国々に開設されるよう、国連と協働せよ。
20) 難民庇護申請を却下された者を出身国に送還すること。
21)実質のある〔移民〕統合政策を実施すること。フランスに暮らすことはフランス人になることを意味する(修了証書を伴うフランス語・フランス史・公民教育の講座)
22) 最高賃金を15000ユーロに設定。
23) 失業者のために雇用を創出すること。
24)障がい者手当の引き上げ。
25)家賃の上限設定 + 低家賃住宅(特に学生やワーキング・プアを対象に)。
26)フランスが保有する財産(ダムや空港など)の売却禁止。
27)司法、警察、憲兵隊、軍に充分な手立て〔予算・設備・人員〕の配分を。治安部隊の時間外労働に対し、残業代を支払うか代替休暇を付与すること。
28)自動車専用道路で徴収された料金は全額、国内の自動車専用道路・一般道路の保守と道路交通の安全のために使うべき。
29)民営化後に値上がりしたガスと電気を再公営化し、料金を充分に引き下げることを我々は望む。
30) ローカル鉄道路線、郵便局、学校、幼稚園の閉鎖の即時中止。
31)高齢者にゆったりした暮らしを。〔劣悪介護施設など〕高齢者を金儲けのタネにするのを禁止。シルバー世代の金づる化はもうおしまい、シルバー世代のゆったり時代の始まりだ。
32)幼稚園から高校3年まで、1クラスの人数は最大25人に。
33)精神科に充分な手立て〔予算・設備・人員〕の配分を。
34)人民投票の規定を憲法に盛り込むべし。わかりやすく、使いやすいウェブサイトを設けて、独立機関に監督させ、そこで人々が法案を出せるようにすること。支持の署名が70万筆に達した法案は、国民議会で審議・補完・修正すべし。国民議会はそれを(70万筆達成のちょうど1年後に)全フランス人の投票にかけるよう義務づけられるべし。
35)大統領の任期は〔国民議会の任期と同じ現行の5年から〕7年に戻す。(以前は〔大統領選の直後ではなく例えば〕大統領選から2年後に行われていた国政選挙により、大統領の政策を評価するかしないかの意思表示ができた。それが人民の声を聞き届かせる方法の一つになっていた。
36)年金受給は60歳で開始。肉体を酷使する職種に従事した人(石積み作業員や食肉解体作業員など)の場合の受給権発生は55歳に。
37)6歳の子どもは独りにしておけないから、扶助制度PAJEMPLOI〔保育支援者雇用手当〕は子どもが〔現行の6歳ではなく〕10歳になるまで継続。
38)商品の鉄道輸送への優遇策を。
39)〔2019年1月1日から施行の〕源泉徴収の廃止。
40)大統領経験者への終身年金の廃止。
41)クレジット払いに関わる税金の事業者による肩代わりの禁止。
42)船舶燃料、航空燃料への課税。

このリストは網羅的なものではないが、早期に実現されるはずの人民投票制度の創設という形で引き続き、人民の意思は聞き取られ、実行に移されることになるだろう。
代議士諸君、我々の声を国民議会に届けよ。
人民の意思に従え。この指令を実行せしめよ。
黄色いベストたち

フランスの現状に疎いので、それぞれの要求の意味を理解しているわけではないが、かくも多くの要求項目が掲げられていることは驚きである。いくつかの政治的要求にまとめ上げられていないが、ここにこの運動の特徴があり、リーダーレスの運動ということだ。政党や労組が指導しているわけではなく、SNSによる拡散によって運動は展開されている。この運動に関与しようとする左右の政治グループが存在するのも確かだが、リーダーシップを発揮しているわけではない。政治党派の指導性が発揮されていないことが、政治的妥協を困難にしている原因だし、マクロン演説によっても沈静化しない理由でもある。いまのところ、どのように収拾されるのか分からない。第二に、これらの要求をまとめ上げるとすれば、新自由主義的グローバリゼーションの結果である格差拡大、富裕層優遇の現実への「異議申し立て」といえるだろう。ニューヨークでのウォール街占拠、韓国の「キャンドル革命」にも通底していると見ることができる。
さて、このような各国の動きがある一方、日本の運動がなぜ停滞しているのだろうか。真剣に考えなくてはならない。いわゆる「モリカケ問題」は安倍による政治の腐敗と私物化であり、朴槿恵前政権と変わらない。また、日本はアメリカに次ぐ格差社会であり、貧困が蔓延し、地方の疲弊が進行している。それはフランス以上かもしれない。それでもなお、日本の民衆は沈黙しているどころか、安倍政権下の国政選挙で自民党の連勝を許している。選挙制度が正しく民意を反映していないとはいえ、政治的な安定が続いている。野党の分裂もあるが、巧妙な支配構造の前に沈黙させられているのが現状だろう。日本においても広範な論議のもとに要求項目を作り上げるべきときだ。フランスは欧州3位の経済大国であり、日本のような先進国といえるだけに、日本との違いを噛みしめなくてはならない。
(出典:http://benidoragon.blog.fc2.com/blog-entry-84.html 1月31日) ⇒文中に戻る

第60回 運営・編集委員会の報告
1月30日 14:00~ 出席:大西、福田
1.第5回総会及び第61回例会の結果を受けて
1)新役員選出の際に言及されたY氏に運営・編集委員会参加を要請したところ快諾され、直近の会議から参加される予定。
2)今後発行する冊子について以下を検討する。
①戦中・戦後の経験報告(担当:福田) ②第2回米朝会談後の北東アジア情勢の分析
③日米地位協定・日米合同委員会の解説 ④種子法の廃止、改正水道法について

2.2月の勉強会の予定
映画『語られなかった戦争・侵略1』を上映(50分)し、小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の冒頭部分を論議。
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