完全護憲の会ニュースNo.53 2018年5月10日

                  <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

              発行:完全護憲の会
              連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
                  電話・FAX 03-3772-5095
                  Eメール:kanzengoken@gmail.com
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   目 次 

       第52回例会・勉強会の報告          P.1
       別紙1 事務局報告              P.2
       別紙2『朝鮮半島をめぐる情勢』        P.4
       第49回 運営・編集委員会の報告(略)     P.4

         第52回例会・勉強会の報告

             4 月22日(日)、港区・三田いきいきプラザで開催
                         参加者6名、会員67名
 司会は草野運営・編集委員長が担当。まず、4月19日に85年の生涯を閉じた岡部太郎共同代表を偲んで1分間の黙とうを捧げた。ついで「事務局報告」(別紙1)が福田共同代表から読み上げられ、質疑、意見なく、2:00から勉強会に移り、講師の大畑龍次氏から、用意された資料『朝鮮半島をめぐる情勢――北東アジアの安全と平和のために――』(別紙2)に基づく報告が行われた。これに対して次のような意見が出された。
 「北朝鮮は米国の軍事的圧力に弱腰になったのか?」「(大畑)朝鮮は核兵器を持って米国と対等になった。武力行使に出れば100万人を超える戦死者が予想されると米軍軍事専門家は言っている。韓国、中国、ロシアが武力行使に反対している。だから米国は軍事行使できない。朝鮮は、自国を国として認めよ、体制を保障せよ、停戦協定を平和協定に移せ、と一貫して求めている」
 「朝鮮は核を手離さないだろう。金正恩は頭の切れる人物だとの評価が出ている。不思議なのは米国の変化だ」「文大統領は世界史的転換の時代に入ったと言っている」「制裁をあまりあおると、日本が日米開戦に追い込まれたように、逆効果になる」「北朝鮮の核開発で日本に核武装論のでる恐れがある」「イスラエルの核と北朝鮮の核への対応を見るとダブル・スタンダードは歴然だ」「日本のテレビは朝鮮を敵視している」「今日本にとって必要な行動は何か?」「(大畑)日朝国交回復交渉に入ることだ。中国と米国の力関係はいずれ逆転し、米国はアジアから手を引くだろう」「朝鮮半島の非核化を金委員長も文大統領も明言していることを確認したい」「“ほんらい日本政府がやるべきことは……戦争状態になったとしても「備えは十分」であることを国民に説明し”とテキストにあるが、戦争になれば終りだ。外交によって戦争回避に全力を尽くすべきだ」「今、何をなすべきか?」「(大畑)拉致問題で曇らされているが、過去の植民地支配を反省し謝罪することが大切だ」……
 以上のような討議ののち、用意されている資料『朝鮮半島をめぐる情勢』に疑義や意見があれば次の勉強会までに提出をお願いして勉強会を終えた。

<別紙 1> 第52回例会 事務局報告

                  福田玲三(事務局)2018.4.22
1)来信
  ※水野スウ氏より(『わたしとあなたの けんぽうBOOK』著者)

 いつもお知らせお送りくださってありがとうございます。
 来週、再来週と東京にいきます。

 20日@調布のクッキングハウスさん/22日@千葉のカフェどんぐりの木さん/23日@府中の IZAKAYA風さん/26日@目白の日本女子大で、お話させてもらいます。詳しくは以下。
 タイトルには明記されてなくても、9条に自衛隊を明記することについて、思っていることを語るつもりです。

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 4月20日(金)調布のクッキングハウスにて、今年で14回目になる「スウさんのピースウォーク」、松浦さんから出された今年のテーマは、「私たちは 平和のメッセンジャー」。
 13:30?16:30 @レストラン2階のクッキングスター  参加費は1500円

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 4月22日(日)千葉は稲毛海岸のかふぇどんぐりの木さんにて。
前にもお話の出前によんでいただき、定例のよりみちカフェ憲法勉強会にまぜてもらったこともあります。絵本も畳の間もあって、おちついたやわらかい感じのカフェ。
 今回は、よりみちカフェVol.8「憲法はじめの一歩」の特別企画。水野スウお話会「平和はつくるもの~わたしとあなたと未来の子どもたちのために~」
 どんぐりさんとよりみちカフェからの呼びかけです。
 ↓
 平和な日常、平和な未来は、自分たちでつくっていくもの。そのためにも、今こそ知っておきたい憲法改正のこと、緊急事態条項のこと、国民投票法のこと、など、エッセイストの水野スウさんがわかりやすく温かな言葉で語ってくれます。
 憲法なんてよく分からないという大人の方、小学生~学生さん、憲法勉強中の方、自分の言葉で伝えたいという方・・・お子様連れも大歓迎!
 13:00open 13:30~おはなし 15:00~茶話会 16:30終了  【参加費】1000円(お茶つき)18歳以下・学生/無料
 【会場・お申し込み】cafeどんぐりの木 電話・fax 043-301-2439 メール donguri35506★yahoo.co.jp  (メールするときは★マークを@にかえてね)

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 4月23日(月)「スウっとばーる」というタイトルでお話します。 @IZAKAYA 風 (府中市片町1-6-1-102)
去年のクッキングハウスのお話会の時に聞きにきてくださった佐藤さんが、ご自分のお店でのおはなし会を企画してくださいました。
 10:30?昼くらいまでお話。紅茶の時間のこと、ほめ言葉のシャワーのこと、社会のことふつうにはなせる場になっていったこと、憲法のことも語り合って、紅茶の時間が13条的な場だなあ、ってきづいていった過程の話、など。
お昼ごはんを一緒にとって、お茶飲みながら交流の予定です。昼ごはん用意の都合上、要ご予約。昼からの参加、昼までの参加もOKですが、ご連絡をお願いします。
ご予約お問い合わせ先  よつばーる 風 tel. 080-5188-5468 (さとうさん) 
yotsubar.kaze★gmail.com(メールするときは、★マークを@にかえてくださいね)

******
 4月26日(木)第5回 平和を求める日本女子大学有志の会の企画、「日本国憲法を考える」上映会&トークで、母校にお話にいくことになりました。
 15:00~ 松井久子監督の「不思議なクニの憲法 2018」上映会 17:00~ 
 「私たちを生かす憲法 私たちが活かす憲法」と題して、卒業生の水野スウがお話しします。
 @日本女子大学目白キャンパス 新泉山館1階第会議室(山手線目白駅からスクールバスもでています。バスはキャンパス内まで入りますが、いったん外にでて通りを渡った向かいの8階建ての新しい建物が、新泉山館。私も行くのははじめて)
参加費は無料です。19:00?の懇親会に参加される方は、参加費1500円をお願いします。
 この平和を求める有志の会は、日本女子大の現役の先生や職員さん、卒業生、大学に関係する人たちのつくった会で、3年前の9月、安保国会の夏に誕生したそうです。
 自分の通った学校でお話させてもらえる、こんな貴重な機会をつくってくれたのは、かつての同級生たちです。どういうことからこういう運びになったのか、不思議でしょ?私だってそう思う、そのこともその日お話しますね。
 映画だけでも、トークだけでも、ご都合のよい時間にいらしてくださいませ。学校外の方でもどなたでも、性にかかわらず、どうぞご参加くださいな。この上映会とトークに、学生さんがきてくれたらすごくうれしいです。
 ちなみにこの週は連続講座として、4月23日、24日と、ジャン・ユンカーマン監督の「映画 日本国憲法」上映とディスカッションもあるそうです。いずれも上映は18:15?
 23日は西生田キャンパス 九十年館14番教室 24日は目白キャンパス 百年館6階603教室 こちらもどなたでも、どれか一回だけでもどうぞ、とのことです(一部省略)

2)会員の拡大
 前回以後、会員は7名増加し(うち4名は徳島県)、退会者1名で、計67名。

3)岡部さん近況
 発熱のため、4月9日、入院。月例の「政治現況報告」執筆は無理な模様。
 (追伸) 4月19日午前2時、かねて療養中の岡部太郎共同代表が逝去されました。通夜は4月24日18時から京王線幡ケ谷駅近く代々幡斎場で、葬儀は翌25日11時から同斎場で。

4)山岡聴子氏のインタビュー記事
 「週刊金曜日」による山岡聴子氏インタビュー掲載誌は4月27日刊行の予定。

5)「安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名」第1次送付
 集まった署名の第1次集約をし、13枚65筆を4月6日発行元へ送付。
 
6)集会の案内
① 第12回平和学習会
 「沖縄にとって憲法とはなんだったのか」 報告者:宮原真弥(流通経済大学教授)
 5月18日(金) 18:30~20:45
 東京ボランティア市民活動センター 会議室A (JR飯田橋駅隣 セントラルプラザ)
②『週刊金曜日』東京南部読者会
 5月24(木) 18:30~20:00 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
③「なぜ隠すのか! 問われるメディアの力! モノが言えない空気を引き裂く!」
 望月衣塑子(東京新聞記者)/金平茂紀(ジャーナリスト・キャスター)
 5月27日(日) 13:00開場 13:30~16:00 目黒区民センター・大ホール 参加費500円
 主催:「戦争はごめんだ、いのちを守るオールめぐろの会」
④ 講演会「中学校道徳の検定教科書の問題点」
 講師 朝倉泰子さん(教科書ネット21常任運営委員) 
 6月10日(日)13:30~ 大田区消費者生活センター(蒲田駅東口より歩5分)参加費無料
 中学校道徳教科書を考えるつどい実行委員会 kyokashotakumin@gmail.com
⑤ 第29回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会
 (予定)安倍晋三を考える/川村茂樹 憲法9条の意味/土取英輝
     私にとっての戦争/福田玲三 通例報告/長坂伝八
 6月15日(金)または6月16日(土)13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分)

<別紙 2>
 『朝鮮半島をめぐる情勢――北東アジアの安全と平和のために――』
      (仮綴じ冊子 87 pp)
                  大畑龍次
  目 次
はじめに
1. 朝鮮半島問題とは何か
2. 南北関係の過去と現在
3. 朝鮮はなぜ核・ミサイル開発を進めたのか
4. 金正恩政権をどうみるか
5. 文在寅政権の誕生と課題
6. 緊迫する朝鮮情勢 ―朝鮮半島2017
7. 新進展を見せる朝鮮半島
8. 日朝平壌宣言と拉致問題
9. 安倍政権の対朝鮮政策を問う
おわりに 私たちに何ができるのか

資料
・南北共同声明(1972年7月4日)
・南北共同宣言(2000年6月15日)
・南北首脳宣言(2007年10月4日)
・日朝平壌宣言(2002年9月17日)
・ストックホルム合意(2014年5月29日)

朝鮮半島略史
(本文は省略)

 当面の日程について
 1)第53回例会・勉強会   5月27日(日)13:30~ 港勤労福祉会館別館・和室
 2)第51回運営・編集委員会 5月30日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 3)第54回例会・勉強会   6月24日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 4)第52回運営・編集委員会 6月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

★ ひとくちメモ ★ 6月に教科書展示会

 批判高まるなか、小学校では道徳の「教科」が始まりました。来年は教科化が中学校に拡大…。
 6月には毎年恒例、来年度の教科書の展示会が全国で始まります。各都道府県のホームページに順次、その詳細が掲載されます。東京ではすでに発表され、6月から約1カ月間、都内34個所で展示の予定。「東京都 教科書展示会 平成30年度」をキーワードにネット検索すると、正確な展示期間と開催場所が一覧できます。例えば大阪のスケジュールを知るには: 検索⇒大阪府 教科書展示会 平成30年度
 少し予習してから現物を見にいきたいと思っています。検索⇒道徳 教科化 問題点

完全護憲の会ニュース No.51 2018年3月10日

              <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
              <当会への入会費は1000円です。会費は無料>

         連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
         電話・FAX 03-3772-5095
         Eメール:kanzengoken@gmail.com
         ホームページ:http://kanzengoken.com/

    目次
       第50回例会・勉強会の報告                P.1
       別紙1 政治現況報告                  P.1
        ※編集より備忘録 「働き方改革関連法案」8法案の内訳 P.3
       別紙2 事務局報告                   P.3
       緊急警告028号「憲法擁護義務に違反し、自衛隊員の命を
          危険にさらす安倍首相は即時辞任せよ!」  P.4
       緊急警告029号「安倍首相は慰安婦問題被害者に直接謝罪せよ!」 P.4
       第48回 運営・編集委員会の報告(略)           P.5

       第50回例会・勉強会の報告

    *2月24日(日)、港区・神明いきいきプラザで開催。参加者10名、会員57名。
 司会は大西編集委員が担当、まず岡部共同代表からの「政治現況報告」(別紙1)を大野委員が代読。これに対しては「分かりやすく、良くまとめられている」「『働き方改革関連法案』には8本の法案が抱き合わせになっており、審議しにくくされている」「残業代なしの長時間労働になり、結果としてますます若者の結婚を困難にし、少子化につながる。法案提出者はそのことが分かっていないのか」「格差拡大により内需が減るほど、経済は確実に縮小する」などの意見が出された。
 ついで「事務局報告」(別紙2)を福田共同代表が提出、同報告に含まれる緊急警告第28号と29号を審議。一部字句の加除の外、第29号「安倍首相は慰安婦問題被害者に直冊謝罪せよ!」について、「韓国の前政権と日本が交わした国と国との約束は、政権が代わっても、守られるべきか?」「朴槿恵前政権は憲法裁判所によって罷免され、文在寅新政権は前政権の慰安婦合意の破棄・再交渉を公約として当選している」などの意見が交わされ、さらに「まだ生きている人には誠意をつくして謝罪すべきだ」「心に届くまでの謝意が必要」などの意見があり、承認された。
 勉強会にうつり、浜地道雄氏(「9条・地球憲章の会」世話人)から、「『地球儀俯瞰』で知る『美しい日本』~憲法9条こそ、その原点」のテーマについて、世界各地の映像をつかった報告があった。安倍首相が愛用する用語をつかって、逆に、首相が世界の状況にいかに無知であるかを、とくにイスラム教徒15億人、ヒンズー教徒10億人という現実から説き明かし、結論として日本国憲法9条は世界の宝であり、これを地球憲章にしてゆく運動の重要性を強調された。

<別紙 1>    第50回例会 政治現況報告

             岡部太郎(元『東京新聞』政治部長) 

 無風と思われていた今年の通常国会で思わぬ突風が吹き始めた。安倍内閣が最大のテーマとし、閣議決定の上、近く国会提出予定の「働き方改革関連法案」につき、首相が予算委員会で、自身の答弁を撤回し、陳謝したからだ。政府は労働条件を緩和するため、長時間労働の是正を図る法案と裁量労働制の対象拡大を図る法案8本を一本化し提出する準備を進めていた。このうち裁量労働制拡大は財界・企業の要望により、労働者が自ら残業代こみの労働時間を設定し、毎月受け取るが、残業代は支払われず、労働側は残業代カットの長時間労働になると強く反対しているものだった。
 首相は1月29日の衆院予算委で、厚生労働省の「2013年労働時間等総合実態調査」を基に「裁量労働制で働く人の労働時間は、平均的な人と比べると一般労働者よりも短くなる」と説明、答弁した。つまり実態調査では、裁量労働制で一日9時間16分、一般で9時間37分となっていたから野党がおさまらない。
 さらに調査の結果、一般的労働者のうち9人の一日の残業時間が15時間超、一日23時間も働かされていることが判った。厚労省の調査では裁量労働制は実時間、一般労働では最長残業の日と、別の項目での調査を比較したものと解り、安倍首相の発言取り消し、陳謝となった。
 首相が国会発言を全面取り消しで、あやまるのは極めて異例。首相は「厚労省の間違い」と涼しい顔だが、内閣全体、特に任命権者である首相の責任であることは、云うまでもない。
 野党は加藤勝信厚労相の責任追及と同時に裁量労働制の撤回、働き方法案の提出断念も含めて政府を追及するとしている。政府与党としては、将来の労働力人口減少に備え、非正規社員の一掃などと共に、働き方改革を進める方針だっただけに、思わぬミスで足元をすくわれそうだ。ほかに統計自体にも117件のミスが見つかった。政府は裁量労働制の一年延期も考え始めた。
 一方、モリカケ問題も簡単に消滅しそうもない。学校法人「森友学園」の国有地売却問題は佐川宣寿前財務省理財局長の「交渉記録は全て廃棄されている」との発言が改めて問題になっている。佐川氏は国税庁長官に栄転したが追及を恐れてか就任記者会見も行わなかった。しかし2月15日の平成29年度納税確定申告のスタートには、東京をはじめ、各地で佐川氏の責任を改めて追及するデモが発生した。というのも、今年に入って理財局をはじめ、新事実が次々に明るみに出始めたからだ。まず1月29日、近畿財務局が開示した内部文書には「(新たなゴミの)撤去費を反映した評価額で買い取りたい」との学園側の要望事項や国の対応方針が明らかにされていた。佐川氏は「価格について提示したことも先方からいくらで買いたいとの希望も一切なかった」と答弁しているが、これも財務局員が「1億3千万(万円)」「ゼロに近い数字まで努力」と伝えていた。また学園側が開校予定の小学校の名誉校長、安倍昭恵首相夫人が「棟上げ式に出る」と伝えた音声データも明らかになった。
 さらに決定的だったのは、2月9日財務省が近畿財務局文書5件以外に、新たに20件(300ページ)の財務省文書を発表したことだ。同省が国会に提出したのは、学園が土地を買う前に賃貸契約を結ぶ交渉をしていた(前例はなかった)2013年8月~15年4月にかけてのもので近畿財務局の作成。「契約前には国の貸付料の概算額を伝える」と明記してあった。前例のない貸付けを懸命に考えた経過が読みとれるという。結局2015年3月に校庭からゴミが見つかり、賃貸から正規の売却へと変更。ゴミ処理費として最大限の見積もりとし、8億2千万円を割引きする超安値売却となった。いずれにしても佐川氏の食言は明らかで、野党は同氏の衆院予算委証人喚問を求めている。また昭恵夫人も参考人として要求。これに対して安倍首相は「私は一切指示していない」の一点ばり。そんな指示は閣議ならともかく、あとはアウンの呼吸の役人の忖度しかないだろうに。
 世論調査(共同)も正直で「佐川氏を国会招致すべき」66.8%「必要ない」23.2%だった。
 今月は韓国の平昌(ピョンチャン)で冬季オリンピックがあり、氷上や雪上での熱戦に沸いたが、それ以上に国際政局では、南北朝鮮の合同選手団、また金正恩(キムジョンウン)氏の妹の金与正(キムヨジョン)氏、対外的元首ともいえる党序列2位の金永南(キムヨンナム)氏の韓国派遣での南北首脳会談が注目された。
 とにかくこの一年間、太平洋をはさんで、核とミサイルで角つき合わせ、極東の緊張をエスカレートさせていた末のトランプ大統領と金正恩。そして平昌五輪への南北合同選手団と女子アイスホッケーの共同チームを呼びかけた文在寅(ムンジェイン)韓国大統領。そのエサにパクリとくいついたのが金正恩氏だった。金氏の決断は早く、すぐに文化交流として女性だけの音楽団を韓国に送り込み、それに毎回有名になった美女応援団、そして切り札は妹の金与正と金永南氏訪韓を発表してイニシアチブを取り、予定されていた米韓軍事合同演習を取り止めさせた。
 訪韓の2人は10日の五輪開会式に出席するのに先立ち、同日朝、ソウルで文韓国大統領と実質的な南北首脳会談を行い、南北融和を演出した。朝鮮半島問題は南北韓鮮二国のみで行うことで合意したほか、文大統領の訪鮮で南北トップ会談を行うことを要請した。このように北の微笑外交に対し、米トランプ大統領は表立って反対できず、訪韓したフェイク米副大統領も米朝会談の可能性に言及した。一方安倍首相も開会式のため平昌入りしたが、従来の米日韓による北朝鮮抑え込みの強硬路線を変更せず、文大統領との会談でも「五輪が終われば、直ちに米韓軍事演習を再開すべきだ」と発言。文氏に「それは内政干渉だ」とたしなめられた。
 首相は国会でも野党質問をやじって自民党委員長に注意されたり、今国会でも森友問題で朝日新聞を「哀れで惨め」とフェイスブックで攻撃したり、一国のトップとして品格のなさをムキ出しにしている。

※編集より備忘録 「働き方改革関連法案」8法案の内訳
(ウィキペディアをもとに要旨作成。3月1日の首相官邸記者会見では下記下線項目を3本柱と言及)

8法案:①雇用対策法、②労働基準法、③労働時間等設定改善法、④労働安全衛生法、
⑤じん肺法、⑥パートタイム労働法(パート法)、⑦労働契約法、⑧労働者派遣法

◆第1の柱 ①雇用対策法: 働き方改革の総合的かつ継続的な推進

◆第2の柱 ②労働基準法
(1)時間外労働の罰則付き上限規制の導入
(2)長時間労働抑制策・年次有給休暇取得促進策
(3)フレックスタイム制の見直し
(4)企画型裁量労働制の対象業務の追加 →全面削除
(5)高度プロフェッショナル制度の創設
③労働時間等設定改善法: 勤務間インターバル制度の普及促進
④労働安全衛生法と、⑤じん肺法: 産業医・産業保健機能の強化

◆第3の柱 ⑥パートタイム労働法(パート法)と、⑦労働契約法
不合理な待遇差を解消するための規定
⑧労働者派遣法: 派遣先との均等・均衡待遇または派遣元の労使協定方式を選択

その他参考サイト:2/21 衆院予算委員会 公聴会 公述人 上西充子・法政大学教授

<別紙 2>    第50回例会 事務局報告

                 福田玲三(事務局)

1) ニュース発行の遅れ
 総会の詳報は会員のみ配布とし、会員名簿を整備するのに手間取り、ニュースの発行が定例日を大幅に遅れました。前号も総会準備のために発行が遅れました。あわせてお詫びします。

2)会員の拡大
 安倍政権の軍備拡張、憲法改悪の動きが加速するなか、戦争企図を阻止するため、総会で決定した会員拡大の具体化として、下記の呼びかけをニュースとともに配信、振替用意を活用して入会手続きを簡素化した。

「完全護憲の会」への入会ご案内

 さる2月14日の衆院予算委員会で安倍晋三首相は「専守防衛は戦略的に不利」との旨を述べた。自衛隊拡大の理屈付けに熱中して、「戦力の不保持」を定めた日本国憲法の条文からどれだけ遠く離れたか、気づいてさえいない風だ。
 同予算委員会ではまた「対話のための対話では意味がない」とも繰り返した。「蒋介石政権を相手にせず」と声明して、中国侵略の泥沼に踏み込んだ近衛文麿首相にそっくりだ。
 ジャーナリストのむの・たけじ氏は「悪い平和は、良い戦争に勝る」と遺言している。
 いまこそ「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないように決意し」(憲法前文冒頭)て、主権者である国民全員が抗議の声をあげるときです。
 本会の設立趣意書と会則(同封)をお読みいただき、当会に入会してくださいませんか。
 入会金は1000円で、会費は今のところいただいていません。
ともに戦争阻止にむけて全力を尽くそうではありませんか。

入会ご希望の方は、同封の振替用紙にご記入のうえ、ご郵送ください。

なお下記に、これまで発行した印刷物の一覧があります。ご希望の方はタイトルと部数と送付先をご返信下さい。
なお、この度、会員の皆様にはご希望部数を無償でお送りし、お知り合いの方などに配布して戴き、実費、カンパなどを受け取られましたら、それを当会口座に振り込んでいただくことになりました。
恐縮ですが、当会刊行物の普及にご協力をいただけますとたいへんありがたく存じます。

(1)シリーズ1『日本国憲法が求める国の形』(原価300円)
(2)シリーズ2『安倍政権下の違憲に対する緊急警告』(原価50円)
(3)シリーズ3『戦前の悪夢・戦争への急カーブ――政治現況報告集』(原価300円)
(4)シリーズ4『明治帝國憲法下のくらし――自民党改憲草案がめざすもの』(原価300円)
(5)シリーズ5『平和に向けて活用したい道徳/教育勅語の重圧と死線をさまよった臣民たち/歴史から見る道徳の教科化』(原価400円)
                2018年2月    完全護憲の会

3)緊急警告028号と029号の発出

・緊急警告028号
 憲法擁護義務に違反し、自衛隊員の命を危険にさらす安倍首相は即時辞任せよ! (2月9日)

 さる1月24日、各党の代表質問が衆院本会議で始まった際、安倍晋三首相は「自衛隊員に『君たちは憲法違反かも知れないが、何かあれば命を張ってくれ』と言うのはあまりに無責任。議論の余地をなくしていくことは、私たちの世代の責任ではないか」と強調した。
 この言い回しは首相の十八番のようで、同趣旨の表現は何度も使われている。
 翻って日本国憲法を見れば、その前文冒頭に「日本国民は……政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し」と明記されている。政府は自衛隊員に「命を張ってくれ」という前に、全力をあげて平和を守り、自衛隊員の命を危険にさらさないことに努めねばならない。これが至上命令だ。
 憲法前文の末尾には「われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」と、かつて戦争に明け暮れた経験に対する深い反省が示されている。
 また第九条一項は「日本国民は……武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」としている。
 武力による威嚇や行使を放棄するのであれば、後は外交によって解決する以外にない。それは相手がどのような国であろうと、その国を無視することなく、平和外交に徹しなければならない。それが憲法の明確に示す道だ。
 ましてや、朝鮮の南北分断は日本による植民地支配の後遺症だ。日本は敗戦に当たって、自国の敗戦処理を優先し、植民地を放棄し成り行きに任せた。2002年小泉訪朝によって発表された「日朝平壌宣言」に盛られている「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」の精神に立ち返り、辞を低くして交渉を開始すべきだ。
 安倍首相の好きな言葉に「対話のための対話は無意味」というのがある。これは怠け者の言い草であり、かつ不誠実だ。
2月7日、来日中のペンス米副大統領と会談した安倍首相は、ペンス氏が「すべての選択肢をテーブルの上に置く」と述べ、軍事攻撃も排除しない方針を示しているにもかかわらず、首相は日米の「揺るぎない結束」を言明した。
 安倍首相のこれらの言動は、憲法擁護義務に反し、自衛隊員の命を危険にさらすものであり、即座の辞任に値する。

・緊急警告029号 安倍首相は慰安婦問題被害者に直接謝罪せよ! (2月14日)

 韓国の文在寅大統領は、さる1月10日、年頭の記者会見で慰安婦問題に関する日韓合意について、「被害者を排除して政府間で条件をやりとりする方式では問題を解決できない」と、憲法裁判所によって弾劾され罷免された朴槿恵前政権を批判したうえで、日本に再交渉は求めないものの、「日本が真実を認め、心を尽くして謝罪し、教訓とするときに元慰安婦も日本を許すことができ、それが完全な慰安婦問題の解決だ」との見解を示した。
 これに対し、安倍晋三首相は「韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは全く受け入れられない。日本側は約束についてすべて誠意をもって実行している」と強く反発した。
 だが2015年12月に日韓合意が結ばれた直後の16年1月、自民党の桜田義孝元文科副大臣が「(慰安婦は)職業としての売春婦だった」と発言し、党内でも問題とされた。翌2月の国連女性差別撤廃委員会で、外務省の審議官が「軍や官憲による強制連行を確認できるものはない」と述べ、委員から批判された。合意に基づいて設立された支援団体は安倍首相に元慰安婦へ謝罪の手紙を求めたが、首相は「毛頭考えていない」と拒否した。
 国連女性差別撤廃委員会は翌3月、日本政府の取り組みはなお不十分と指摘。日韓合意を実行する際は、元慰安婦の意見に十分配慮するよう求めた。さらに翌17年5月、国連拷問禁止委員会は「被害者への補償や名誉回復、再発防止策が充分とはいえない」と指摘、合意の見直しを勧告した。
 「慰安婦問題は、問題が浮上した90年代から一貫して人権問題だった。個人と国家の関係で問題が浮上したのに、国家と国家の関係で処理しようとした。これでは解決になるはずがない」という批判が日本の法学者から出ている。韓国政府の新しい方針は、国際的な人権保障の潮流を組み入れた形で慰安婦問題に取り組んでおり、国際人権法の流れに合致するものだ。
 先の戦争中、米国で日系人が強制収容されるという人権侵害があったが、米国は日本政府でなく当事者を議会に呼んで謝罪した。日本政府が韓国政府を相手にして被害者個人を相手にしないこと自体、さらなる人権の侵害になる。
 もともと謝罪する側が「最終的かつ不可逆的」とは、あまりにも傲慢で謝罪する姿勢とは到底言えない。たとえ補償金になどついて合意に達したとしても、謝罪する気持ちに終りがあってはならない。
 安倍首相がBS朝日の番組収録で、慰安婦問題の日韓合意について「1ミリも動かすことはあり得ない」と述べたことについて、さる2月2日、自民党の二階俊博幹事長が、「国のトップが1ミリも動かさないと言ったら何も動かない……自分の主張だけで通るくらいなら、家の中で考えておればいい。そうはいかないところに外交の難しさがある」と批判した。
 日本国憲法の3大原理の一つである「基本的人権の尊重(不可侵)」は隣国の被害者個人にも適用されなければならない。
 安倍首相の加害者の立場を忘れたひとりよがりな態度は、日本国憲法前文の「われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」という戦前史の教訓を無視しており、最も近い隣国との友好を妨げ、重大な紛争の糸口になる恐れのあるものとして、強く警告する。

4)集会の案内
① 第27回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会 -最高裁への上告終了の報告
  4月20日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分) D室
 Ⅰ部 講演「北朝鮮・朝鮮半島・東アジアと日本の平和憲法革命」栗田禎子千葉大教授 
 Ⅱ部 報告  参加費:200円
② 『週刊金曜日』東京南部読者会
  3月23日(金) 18:30~20:00 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
③ 中国・北朝鮮脅威論を越えて、3・28緊急市民集会
  東アジア不戦共同体の構築をめざして 主催:村山談話を継承し発展させる会
  3月28日(水) 16:30~19:30 衆院第1議員会館B1大会議室 資料代500円
④ 安倍政治を終わらせよう!3.19院内集会「ようやく見えてきた安倍壊憲の異常性」
  3月19日(月) 17時~ 小林節・慶応大名誉教授 参議院議員会館 入場無料 
  主催:立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会 (18:30~ 国会前抗議行動)
⑤「戦争に一番近い島・沖縄のリアルを語り合う 反米軍基地のグローバル・ネットワーク誕生の中で」 山城博治、三上智恵、井筒高雄、大矢英代 (検索→レイバーネットのイベントカレンダー)
  3月20日(火) 18:30~21時 文京区民センター会議室2A (文京区本郷4-15-14) 資料代1000円
  ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン(平和を求める元自衛官と市民の会)主催 Days Japan協力

5)当面の日程について
 1)第51回例会・勉強会   3月25日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 2)第49回運営・編集委員会 3月28日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 3)第52回例会・勉強会   4月22日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 4)第50回運営・編集委員会 4月25日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

完全護憲の会ニュース №50 2018年2月10日

                 <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
                 <当会への入会費は1000円です。会費は無料>

         連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
         電 話・FAX 03-3772-5095
         Eメール:kanzengoken@gmail.com
         ホームページ:http://kanzengoken.com/
            
   目次  第4回総会の概要報告         P.1
       別紙1 第4回総会 承認・決定事項  P.1
       第49回例会・勉強会の報告       P.3
       別紙2 政治現況報告          P.3
       別紙3 事務局報告          P.4
       第47回 運営・編集委員会の報告(略) P.5

        第4回総会の概要報告

 さる1月28日(日)、港区・三田いきいきプラザで第4回総会を開催。
 司会を草野運営・編集委員長が担当し、議長に大西編集委員が選出され、以下の議案の審議に入った。
1) 第1号議案 2017年度活動経過報告
2) 第2号議案 2017年度決算報告及び会計監査報告
3) 審議(質疑応答・承認)
4) 第3号議案 2018年度活動計画について
5) 審議 (質疑応答・決定)
6) 第4号議案 新役員選出

 まず第1、2号議案を福田共同代表が報告したあと、第2号議案の会計監査報告書が代読された。質疑の後、いずれも異議なく承認された。
 ついで草野運営・編集委員長が第3号議案を提案、「勉強会を多くの人の関心を呼ぶものにしたい」「勉強会に映画やビデオ上映も利用したい」などの説明があった後、異議なく承認された。
 最後に第4号議案、新役員候補が提示され、異議なく決定された。
 承認、決定された主な議案は別紙1のとおり。

<別紙 1>   第4回総会 承認・決定事項

● 第1号議案 2017年度活動経過報告

 昨年1月29日開催の第3回総会においては、経過報告、決算報告、会則の改正(編集委員会を運営・編集委員会に改称する、など)を行い、活動方針(例会、勉強会の充実、冊子の発行計画など)が承認された。共同代表には岡部太郎、福田玲三が選出されたほか、運営・編集委員会や事務局の陣容が決まった。
 その後、総会の決定に基づき以下の活動を行った。

1.冊子の発行
  ・シリーズ第4号 『帝国憲法下のくらし――自民党改憲草案がめざすもの――羽毛よりも軽かった人の命』5月1日発行、80 pp
  ・シリーズ第5号 『平和に向けて活用したい道徳――教育勅語の重圧と死線をさまよった臣民たち――歴史から見る道徳の教科化』12月15日発行、112 pp

2.緊急警告の発信
  018号 「行政府の長」が国会に改憲論議を促すのは憲法違反!(4月15日)
  019号 過去の亡霊、教育勅語の復活は違憲(4月28日)
  020号 「共謀罪」は違憲! 採決強行は許されない(6月16日)
  021号 安倍首相の改憲発言は違憲、首相は即時退陣せよ(6月16日)
  022号 自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの(8月9日)
  023号 またしても臨時国会召集要求無視の憲法違反!(9月2日)
  024号 首相は国会解散の権限を持たない(9月21日)
  025号 小池都知事の改憲発言は許されない(10月17日)
  026号 内閣の改憲提案は越権、不法、憲法違反!(11月6日)
  027号 軍事的選択肢を含むトランプ大統領方針の100%支持は許されない(11月10日)

3.勉強会
  3月26日 国連「平和への権利宣言」について 講師:飯島滋明
  4月23日 道徳の教科化と教育基本法     講師:山岡聴子
  5月28日 同上(続)
  7月23日 「国連における核兵器禁止条約」について  講師:飯島滋明
  8月27日 「米国の原爆投下の責任を問う会」設立趣旨について 講師:水澤壽郎
  9月24日 道徳教育と教育基本法-新パンフレット目次案-  講師:山岡聴子
 10月29日 教育勅語と子供たち -歴史から見る道徳の教科化ー  講師:山岡聴子
 11月26日 同上(続)
 12月24日 朝鮮半島をめぐる情勢                講師:大畑龍次

4.安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名 第1次集約 12枚60筆

5.月例の例会・勉強会は1月の第37回から12月第48回まで開催した。闘病中の岡部共同代表も毎月欠かさず「政治現況報告」を執筆。その全文も含め、翌月には月例報告を会員など各方面に郵送またはBCC送信した。

6.運営・編集委員会は、例会・勉強会から1週間以内に開き、2017年度は1月の第34回から12月第45回まで開催した。

● 第2号議案 2017年度決算報告及び会計監査報告

  決算報告及び会計監査報告が承認された。

● 第3号議案 2018年度活動計画について

1.例会・勉強会について
 1)例会・勉強会は今期も毎月1回(原則、第4日曜日)開催し、内容の充実をはかる。
  ・憲法問題の議論を活発化し、小冊子の刊行やホームページを通じて発信する。
  ・勉強会は、外部講師や会員による講演のほか、映画上映なども活用して行う。
 2)会場費・資料代として参加費300円をいただく。

2.運営・編集委員会について
 1)毎月1回開催する。会員は誰でも参加して意見を述べることができる。
 2)運営・編集委員会は事務局と協力して会の運営全般に責任を持つ。

3.インターネット上での発信について
 1)日々生起する憲法違反の状況に関する違憲告発(緊急警告)を会のホームページで発信し、例会にも諮って検討を重ね、小冊子の発行につなげる。
 2)ブログやコメントの投稿も同様に、適切なものを選んで検討を加え、当会の刊行物などに活用する。

4.会の刊行物について
 1)今年度は下記2点の発行をめざす。
  ①「朝鮮半島情勢」問題 起草者:大畑龍次氏に依頼。2018年5月末発行予定
  ②(未定)

5.小冊子「日本国憲法がめざす国の形」シリーズの普及について
1)とくに好評の最新刊シリーズ5(道徳の教科化)を筆頭に、今後とも各種の集会などで刊行物の普及に取り組み、各方面にも協力をお願いする。
2)会員には希望部数を無償で配布し、販売などで得られた金額を振り込んでいただく。

● 第4号議案 新役員選出 

 1)共同代表には引き続き岡部太郎、福田玲三が選出された。(役員の任期はすべて1年)

         第49回例会・勉強会の報告

  総会終了後、例会・勉強会を開催、司会は草野運営・編集委員長が担当した。まず岡部共同代表からの「政治現況報告」(別紙2)を川本委員が代読。これに対しては労基法の大改悪が今国会に提起されているので、加筆してほしいなどの要望があり、岡部氏に伝え、加除してもらうことになった。
 ついで2月勉強会の講師を予定している浜地道雄氏から、講演のテーマ「『地球儀俯瞰』で知る『美しい日本』~憲法9条こそ、その原点」は、安倍首相の提起を裏返した皮肉であると紹介された。
 そのあと「事務局報告」(別紙3)を行ない、異議なく例会を終えた。

<別紙 2>  政治現況報告

          岡部太郎(元『東京新聞』政治部長)2018年1月28日 
                      
 平成30年の国内政局は比較的穏やかに明けた。それは自民党内の安倍一強という構図によるものだが、平成の最後の正月ということもあり、各党とも強気の政治発言を控えたということもある。安倍の年頭の辞も、憲法改正など「今年こそ」と意欲を示したものの激しく求めず、今秋の総裁選三選を狙って、経済と国民福祉中心のおとなしいものだった。
 こんな中で1月22日第196通常国会が召集されたが、野党は民進党が進めた立憲民主党と希望の党の三大野党の国会統一会派が、それぞれの党の事情から実現せず、安倍にとっては気楽な国会となった。そのせいか施政方針演説では、憲法改正については「国会で憲法審査会を中心に議論を深めてほしい」と最後に期待を示しただけ。ただ本会議前の両院議員総会では「今年はいよいよ改憲をスタートさせる時だ」と強い調子でゲキを飛ばし、注目された。安倍首相は、国会演説や論戦では、なかなか本音をもらさず、外部で本音が続く。
 働き方改革、人づくり革命、生産性革命など目標を示したものの、その内容はいずれも具体性を欠いた。特に働き方改革は経営者側の要望に従い、賃金の上限設定、労働者の流動化を狙うもので、労働界を初め立憲民主党など野党が、労働の質の低下を招くとして強く反対している。今国会での与野党対決法案として、成立するまでには、混乱も予想される。
 そんな低調さから本会議の代表質問や予算委員会審議も、国民を驚かすような議論はなかった。自民党では、むしろ安倍三選をめぐる秋の総裁選に視線が集まっていて、対抗馬の石破茂、野田聖子総務相、岸田党政調会長、河野太郎外相、小泉進次郎氏らの動向に関心が集まっている。石破氏は閣外に出て、この総裁選が最後のチャンスと派閥も結成。全国にも出掛けているが、基本的に安倍と同じ右派で、政策的に余り差がないのが弱味。それに党内派閥での支持も多くない。憲法改正でも、安倍の「9条1、2項存続、3項で自衛隊を認める」というのに対し、石破は従来の党の主張通り、「2項の削除」と主張しているが弱い。
 野田総務相は「閣内にいても、総裁選に立候補する」と新年にも発言している。こちらは安倍の外交や安全保障、経済に対し、福祉と国民生活の向上に力点を置いている。しかし前回の総裁選で安倍の締め付けに合い、20人の推薦人が集められず涙を飲んだように、党内基盤が弱い。それに小池都知事に見られたように、女性は近直の事項、細かな政策については、男性より強いが、将来の展望、大局観について苦手だ。よい軍師が付けばよいが、小泉元総理とは、郵政選挙以来、犬猿の仲だ。岸田は原爆のヒロシマが選挙区。党主流、中道の池田派宏池会のリーダーであり、政策にも強く、一番スジは良い。ただ何分にも人が良すぎ、おとなしすぎる。今回も安倍からの次回の禅譲を狙って自重するとの声がある。政権は奪い取るものだが。河野は一番度胸があるので、面白いのだが、今まで一匹狼の時期が長すぎた。進次郎はまだ若いとなると、安倍三選有利だが、9月まで半年以上、何があるかわからない。特に外交面で混乱がありうる。そのほか小泉、細川両元首相らが原発即時廃止を訴えて、原発反対の立憲との共闘を示唆するなど、台風の目となるかも知れない。
 一方、国際問題では、この一年間、北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長とトランプ米大統領の間で核戦争一触即発の緊張関係が続いていた。北朝鮮が大陸間弾道弾のテポドンなどICBMの打ち上げを毎月のように繰り返し、確実に米沿岸に届くよう実績を積み上げて米側やトランプを威嚇し、また地下核実験も数回にわたって実施。トランプ新政権を挑発し続けて来た。また米側もトランプ大統領が、たびたび北朝鮮への先制攻撃や核攻撃を公言して両国と東アジアの緊張を高めて来た。
 ところが、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、自身の選挙公約である南北朝鮮の融和のため、今年2月9日、韓国の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に、北朝鮮の参加と南北合同選手団の結集を呼びかけていたのに対し、金委員長が元旦の「新年の辞」で、平昌五輪への代表団派遣に言及したことから、一気に雪解けムードが高まった。
 北側が参加の条件として、オリンピック期間中、米韓の合同軍事演習の中止を要求。これを米側がのんだため、一気に南北朝鮮の話し合いが進み、1月9日には両国の軍事境界線である板門店で両国五人の高官代表によるまる2年ぶりの南北会談が実現した。その結果、北は平昌五輪に参加、代表団を送るとともに、選手のほか応援団も送る、女子アイスホッケーで南北統一チームを編成、合同入場行進を行う、文化交流として、北の管弦楽団の公演を韓国で開く――などを決めたほか、朝鮮半島の問題は南北両国の当事者のみで解決することでも合意を見た。これは文大統領の公約による、弱い立場を利用して、北側が強引に要求したものと思われる。トランプは、国際的に金政権に圧力をかけ、北の核放棄に追い込むとし、安倍首相も全く同じ解決策を主張していたが、文政権の南北融和政策と北の柔軟路線への転換により、強硬論は後退を余儀なくされた。これは金外交の一応の勝利といえる。ただ9日の南北軍事担当協議や平昌五輪後は、どのような展開になるか全く解らず、結論はまだ先になる。
 この間トランプ大統領は1月20日、就任まる1年を迎えたが、支持率は相変わらず38%と過半数に届かず、また大統領選でロシアと裏取引があったとの疑惑は、さらに追及中。全米に反トランプ、退陣要求のデモも広がり、危機的状況にある。トランプ政権べったりの安倍首相が、どうカジをとってゆくのかも難しい問題になりそうだ。
 また安倍首相は平昌五輪開会式にも出席することを明言した。慰安婦問題の再交渉を要求する文大統領を説得し、できれば北代表団とも会談し、拉致問題解決のきっかけにしたいという。自民党内には反対が強いのだが。

<別紙 3>   第49回例会 事務局報告

              福田玲三(事務局)2018年1月28日

1.岡部共同代表の近況
  12月の例会出席後、年末に肺炎の疑いで緊急入院、1月12日退院。1月の総会・例会は欠席。

2.来信(珍道世直氏より)
 ニュース49号拝受いたしました。第48回例会での事務局報告で、私の「裁判官訴追審査事案決定通知」のご報告をいただき、ありがとうございました。
 いつもご注視いただいておられますことに厚く御礼申し上げます。
 第48回例会に岡部共同代表様が、1年4か月ぶりに出席されたとの御事嬉しく存じます。また、岡部様の「政治現況報告」を拝読し、その御分析と御洞察に心から敬意を表しております。(後略)

3.2月の勉強会
 講師:浜地道雄氏(「9条地球憲章の会」世話人)
 仮題:「地球儀俯瞰」で知る「美しい日本」~憲法9条こそ、その原点

4.シリーズ5(道徳の教科化)の評価
 川村茂樹氏から「“平和に向けて活用したい道徳”を非常に興味深く読ませて頂きました……ここまで説得力を持って、戦争について記された文章を私的には余り存じません……」に続いて「私は戦争の背後に有るものも又“経済”であると考えております。そして教育を歪めるものも又“経済”である……」に始まる長文のご意見。
 水野スウ氏からは、シリーズ5の冊子がとても充実した内容でたいへん参考になったとし、それに重なる意味合いのものとして、『いのみら通信』(1月17日号)の次の一節の引用をご教示いただいた。「主権者は私たち。いつもそれを忘れないで。『私たち』の多くが憲法を変えたいと望んでいない今、変えることが本当によりよい未来につながるのかどうか。戦争をしない国で生まれ育った私のアイデンティティは、憲法の平和主義に裏打ちされています。改憲で戦争する国・できる国に変われば、やがて平和の定義も変わるでしょう。平和のためには戦争もしかたがないんだと言う私に、私はなりたくありません。『死は鴻毛よりも軽しと覚悟せよ』と軍人勅諭に。風に舞い散る鳥のひとひらの羽根よりも軽いとされた兵士一人一人のいのちを思う時、自分のいのち=beが自分のものでなかった時代にほんのすこしでも逆もどりさせてはならないと思うのです。」

5.集会の案内
① 第27回「7.1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会 -最高裁への上告終了の報告-
 2月16日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分)
        D室 参加費:200円
② 『週刊金曜日』東京南部読者会
2月23日(金) 18:30~20:00 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
③米国の原爆投下の責任を問う会 講演会  講師:崔鳳泰弁護士
 「なぜ今、韓国被爆者が米国政府と企業に謝罪と賠償を求めて訴訟に踏み切ったのか」
 2月24日(土) 13:30~  キリスト友会会堂(港区4-8-1) 資料代1000円
④ 第11回平和学習会
 「安倍壊憲を阻止し、安保条約を破棄しよう」 報告者:宇井宙、花岡蔚、王道貫
 3月10日(土) 13:30~16:30 資料代200円
 東京ボランティア市民活動センター 会議室B (JR飯田橋駅隣 セントラルプラザ) 

完全護憲の会ニュースNo.49 2018年1月10日

               <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

        連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
            電話・FAX 03-3772-5095
            Eメール:kanzengoken@gmail.com
            ホームページ:http://kanzengoken.com/

    目 次 第48回例会・勉強会の報告          P.1
        第45回運営・編集委員会の報告(略)     P.2
        別 紙 1 政治現況報告          P.2
        別 紙 2 事務局報告           P.4

     第48回例会・勉強会の報告

 *12月24(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者15名、会員56名

 司会を草野運営・編集委員長が担当し、まず、1年4カ月ぶりに車椅子で出席の岡部共同代表から、病状の報告、ついで「政治現況報告」(別紙1)が行われた。岡部共同代表は都合により退席し、そのあと「事務局報告」(別紙2)が行われた。岡部代表の「政治現況報告」については、病気療養中にもかかわらず、ジャーナリストの真価が発揮されていると好評だった。時間の関係で、討議はすべて勉強会の「朝鮮半島をめぐる情勢」報告後に、あわせて行われることになった。
 ついで勉強会に移り、大畑龍次氏(アジア問題研究者)から、次の要旨にそって講演が行われた。
1.自己紹介
2.文在寅政権誕生の経緯
3.文在寅政権の対北政策
 ① 平和な朝鮮半島の実現
 ② 朝鮮半島の非核化
 ③ 関係国が参加する「朝鮮半島平和協定」
 ④ 経済協力と非政治的交流事業 イ、離散家族再会のための南北赤十字会談 ロ、平昌オリンピックへの参加 ハ、南北軍事当局会談の実現
4.朝鮮半島の基本構造
 ① 冷戦構造
 ② 軍事衝突の可能性
 ③ 問題は安倍政権

 約1時間にわたるこの報告に、次のような質問があった。
 「偶発的な軍事衝突が起きた場合、ストップをかけるのは、どの国か」「戦争が起きたら平昌オリンピックは開催不能か」「金正恩委員長の失脚、暗殺はあるのか」……
 講師はこれらの質問に答えたのち、さらに、平昌オリンピックに北側が参加し、南北チャンネルが軌道に乗れば、金大中・盧武鉉政権以来の高麗連邦制(北側の提案)と国家連合制(南側の提案)という民族統一構想があること、この南北の提案には本質的な違いはなく、中ロともに南北の自主的統一を支持している旨の言及があった。
 (報告者が以上のテーマに加筆し、5月に当会より新冊子発行の予定)

   当面の日程について

 1)第46回臨時運営・編集委員会 1月12日(金)14:00~ 三田いきいきプラザ
 2)第4回総会 兼 第49回例会・勉強会 1月28日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 3)第47回運営・編集委員会 1月31日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 4)第50回例会・勉強会 2月25日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅)

<別紙 1>
         政治現況報告

              岡部太郎(東京新聞元政治部長) 2017年12月24日 

 政府は12月8日の閣議で、現天皇の退位を再来年平成31年の4月30日とし、皇太子が翌5月1日に即位、同時に改元も行うことを正式決定した。昨年夏に天皇が自身の老齢により健康に自信が持てなくなり、象徴天皇の役割も果たせなくなったとして、生前退位を希望されている。一年余で、天皇と皇太子のバトンタッチが実現することになった。
 安倍首相は12月1日に25年ぶりに皇室会議を招集(前回は1993年の皇太子と雅子さまの結婚が議題)、現天皇の退位と皇太子の即位、改元を決めた。平成30年末の退位論もあったが、年末・年始は天皇の宮中行事が多く、また年度替りの4月1日は、再来年、地方選挙や参院選挙、また4月は一般でも入学や転勤が多く、移動が激しいということで、4月末と5月1日が選ばれた。天皇は戦前は一世一元ということで、逝去が条件であり、生前の退位は江戸末期の1817年の光格天皇から200年ぶりのことという。新元号は来年の秋に発表の予定。
 昭和は64年と平成の倍ぐらい長く、前半は日本の軍国主義と戦争の世紀、後半は昭和20年の敗戦により、戦争放棄の新憲法による平和と民主主義、日本復興の激動の時代だった。それに比べ平成の30年は、前半は“失われた20年”の経済不況時代。後半は安倍政権登場による戦前回帰と右寄り政策による不安定な時代だった。また世界もブッシュ米政権のムリなイラク戦争の結果、IS(イスラム国)支配の中近東激震の時代が長く、ヨーロッパはまだそのイスラムのテロに揺れ続けている。その上、アメリカもタカ派トランプ大統領の勝利によって、弱肉強食、自国第一主義によって世界はもちろん、米国内さえ分裂の危機に陥っている。この右傾化は日本を含め、世界的な潮流だ。
 さらに東アジアには、北朝鮮という“ならずもの国家”が出現し、怒りやすいトランプを核実験とミサイルで挑発し続けている。
 そんな中で日本はどうか。安倍首相は9月28日の臨時国会冒頭で、衆院解散のカケに出た。
 このカケは希望の党を立ち上げた小池都知事の野党排除ミスと前原民進党党首の早トチリで野党が自滅。自民党がタナボタの圧勝を納めた。
 来年、平成30年の政局は、再来年にイベントが集まった状態で、秋の安倍自民党総裁三選がかかる総裁選があるだけ。順風満帆で三選へ駆け込む勢いだが、何があるか解らないのが政界。案外混乱のタネが転がっているかも知れない。安倍首相は調子に乗って、2020年には憲法改正などと云うが、お膝元の与党、公明党が憲法改正反対、自民・公明連立解消へカジを切ろうとしている、との見方がある。平和の党へ、もう一度立ち戻るという思いだ。それに自民党内のハト派、岸田派(政調会長).石破派など旧宏池会の流れがあり、麻生副総裁もまだ色気があり、宏池会再統合の動きがあるという。
 特に安倍にとって依然アキレス腱なのは、“モリ・カケ問題”だ。「丁寧に説明する」と云いながら、相変わらず国会でも逃げ回っている。
 もり・かけ問題は11月の特別国会でも予算委員会や科学技術審議会で野党が追及したが、特に森友学園問題では、学園と国側の折衝を示す録音テープが次々と発覚。財務省側もそれを本物であると認めざるを得なくなり、進展が見られた。特に土地売却を調査した会計検査院の河戸院長が、値引き理由となったごみ撤去費用の推計根拠が「検査で確認できなかった」と明言。財務省の太田理財局長も売却を前提に定期借地契約を結んだのは「過去数年で本件のみ」とするなど、特例ばかりだったことを認めた。
 特に学園の土地3㍍以下に埋まっているゴミについて、学園側が「3㍍より下は明確でない」と言っているのに「そこは9㍍まであったと、あいまいにすればよい」と助け舟を出し、8億2千万円値引きに決めたことが明らかになった。この問題は、来年の通常国会まで尾を引くことは確実で、特に安倍昭恵氏、加計学園理事長の証人喚問が実現するかが焦点。
 「完全護憲の会」を立ち上げて4年。私の中で結論が出ていない問題が二つあった。一つは天皇制の問題。一つは戦争放棄と米の核の傘、核の抑止力の問題だ。天皇制の問題は、はからずも今回の退位、即位の決定で、一応国民に納得のいく形で、象徴天皇時代のルールが引けた。あとは女帝と女性皇族の問題だが、これもそう遠くない時に結論が出るだろう。もう一つの米国の核の傘、核抑止力の問題は戦後70年以上たっても戦後と全く同じだった。それが一つの進展を見た。
 ノーベル平和賞にNGO(非政府組織)の「核兵器廃絶キャンペーン」(ICAN)が選ばれたことだ。ベアトリス・フィン事務局長は「私たちは偽りの核の傘の中にいる。他者を支配するために作った核兵器に地球が支配されている」とし、国連で核非保有国122ヵ国で採択した核兵器禁止条約を米ソ中など核保有国はもちろん、核の傘に入っているため禁止条約を批准していない日本などに「核保有国の共犯者になるのか」と強く警告した。また、このノーベル賞授賞式にはICANのメンバーで、広島原爆の被爆者であるサーロー・節子さん(85)が初めて出席。「核兵器は絶対悪だ」と自らの経験の悲惨さを語り、出席者の共感を得た。特に13歳の折の被曝のさい、建物の下敷きになり、遠くに見えた光を頼りに、あきらめず這い出して助かった、と報告。「核兵器禁止条約はその光。皆がそれに向かって這っていかねば」と満場の拍手を浴びた。
 確かに第二次大戦は、広島、長崎の原爆二発で終結したため、核抑止力のみが強調され、東西冷戦の中で、米ソの核増強競争が始まり、英国、仏国、インド、パキスタン、イスラエル、東アジアの片隅、北朝鮮まで核武装するようになり、現実的には抑止力にならない、使うことのできない兵器になっている。2045年は日本で原爆が使われて百年。被爆国である日本は、まずそこへ向けて、核兵器凍結へ世界をリードしてゆかねばなるまい。
 幸い再来年の5月は改元、新天皇で日本は新しいスタートになる。とりあえず2029年までの10年を原発の廃棄と決め、小泉、細川らの元首相や河野洋平氏らを中心に国民運動を展開する。
 さらにEUと米国で大西洋を非核とし、ロシアを巻き込む。太平洋では、日本、ASEAN、豪州、カナダ、チリなどが、米国と中国の核不使用をお膳立てする。核凍結は少しずつでも2045年までの間に、光へ向けて進んでゆくだろう。
 広島高裁が12月に、阿蘇噴火、火砕流の危険があるとして、伊方3号原発の停止命令を出した。河野外相も核兵器廃棄の道は2本あるが、結論は同じといっていた。広島出身の岸田元外相も、原爆廃棄で世界賢人会議を開いた。世界は動く。

<別紙 2>
         第48回例会 事務局報告

                    福田玲三(事務局)2017.12.24
1)来信ほか   
① 裁判官訴追審査事案決定通知 
 貴会におかれましては、大切な事柄に取組まれ、敬意を表します。
 私の提起いたしました「閣議決定・安保法制違憲訴訟」につきましては、今日までご注視・ご支援いただき有難うございました。
 本件訴訟につき、去る平成29年6月29日、「本件上告を棄却する」との「最高裁決定」が下されましたが、本件決定を下した最高裁判所第一小法廷裁判官全員(5人)は、「職務上の義務に著しく違反するとともに職務を甚だしく怠った(裁判官弾劾法第二条 弾劾による罷免の事由)として、罷免の訴追を求める「訴追請求状」を裁判官訴追委員会に、去る8月22日提出し、ご報告申し上げたところでございます。
 このことにつきまして、本日12月15日、裁判官訴追委員会から、「訴追請求事由は、裁判官弾劾法第2条に該当しないので、訴追しない。」との「裁判官訴追審査事案決定通知」が送達されましたので、ご報告いたします。
 貴会におれましては、ご健勝で引続き使命を果されますよう祈念いたしております。
 今日までの御支援、誠にありがとうございました。(珍道世直)

② 重慶大爆撃控訴審で東京高裁が請求を棄却

日中戦争中、日本軍による中国・重慶市や周辺への爆撃で家族が犠牲になった中国人の遺族が日本政府に謝罪と損害賠償をもとめた控訴審判決で、東京高裁は去る12月14日、請求を棄却した。
判決は日本軍が1938年以降、蒋介石政権が首都を置いていた重慶の市街地や、四川省の各地を狙って爆撃を繰り返し、多数の市民が犠牲になったことを認めた上で、「原告には当時の国際法に基づく損害賠償請求権がない……」などとした。
この重慶大爆撃は1945年3月10日、米軍機による東京大空襲の先例になった。

③ 「米国の原爆投下の責任を問う会」 第4回拡大世話人会
 標題の世話人会は12月16日に三田の基督友会会堂で行われ、高橋博子氏(明治学院および名古屋大学研究員)の講演「封印された広島・長崎」は、原爆投下後のABCC(原爆傷害調査委員会)などによる被爆者調査が、今後、原爆が使用された場合に対処するための情報を得るために行われ、冷戦思考に基づいていたこと、「患者の健康、福利、権利を向上させ守る」「個々の被験者の権利および利益に優先することがあってはならない」などの「医学研究の倫理的原則」が無視されていたことを指摘した。
高橋氏の講演の後、目的として、「無差別大量殺戮であった広島・長崎への原爆投下に対して米国の責任を問うことを原点とし、核兵器の廃絶に向って多様な行動を起こす」を掲げる会則案が提起され、拍手で承認された。

2)新パンフレットの校正と納本
 新パンフ『平和に向けて活用したい道徳/教育勅語の重圧と死線をさまよった臣民たち/歴史から見る道徳の教科化』の校正を、11月29日(三田いきいきプラザ:大西、草野、福田)、12月3日(三田いきいきプラザ:大西、大野、草野、福田)、12月8日(田町駅傍ルノアール、三田いきいきプラザ:大西、山岡、草野、福田)、12月11日(港区勤労福祉会館:大西、山岡、草野、福田)で行う。この間、八木雪雄氏よりカラーの表紙、カット届く。12月18日納本(1000部、原価400円)。この新パンフに、次の支援のお願いをつけ、順次、当会ニュース宛先あて発送。

 ご支援とご協力のお願い

 内外ともに多難だった2017年が終わろうとしています。
 憲法前文冒頭、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」を自民党改憲案は完全に削除しています。来春早々から、この改憲攻勢は始められるでしょう。
 国民を悲惨のどん底に陥れたあの15年戦争を回顧するとき、教育勅語や靖国神社などを背景にした道徳教育がいかに国民から戦争反対の悲願を奪い去ったか、痛切に実感されます。
 この度のパンフレット『平和に向けて活用したい道徳/教育勅語の重圧と死線をさまよった臣民たち/歴史から見る道徳の教科化』は、その切実な回顧から生まれました。どうか、このパンフレットを回りの方々に広めてくださいませんか。
あわせて、まことに恐縮ですが年末カンパへのご協力をお願いします。
 来年も引き続き、当会へのご支援をお願い申し上げます。
 みなさまの新年におけるご健康とご幸福を祈っています。

  2017年12月
               完全護憲の会

3)集会の案内

① 『週刊金曜日』東京南部読者会
 1月25日(木)18:30~20:30
 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

② 第27回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会
  -最高裁.への上告終了の報告-
 2月16日(金) 13:30~16:30
 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分)D室
 参加費:200円

③ 米国の原爆投下の責任を問う会講演会
 2月24日(土) 13:30~
 キリスト友会会堂(港区4-8-1) 資料代1000円
 講師:崔鳳泰弁護士
 テーマ:なぜ今、韓国被爆者が米国政府と企業に謝罪と賠償を求めて訴訟に踏み切ったのか

④ 第11回平和学習会 (テーマと報告者は検討中)
 3月10日(土) 13:30~16:30
 東京ボランティア市民活動センター(JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
  B会議室(40人収容) 

完全護憲の会ニュースNo.48 2017年12月10日

     *例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください (予約不要 会議室代300円)

        完全護憲の会
        〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
        電話・FAX 03-3772-5095
        Eメール:kanzengoken@gmail.com
        ホームページ:http://kanzengoken.com/

   目次  第47回 例会・勉強会の報告          P.1
       第44回 運営・編集委員会の報告(略)     P.1
       別紙 1 政治現況報告            P.2
       別紙 2 事務局報告             P.3
       別紙 3 緊急警告026号            P.5
            内閣の改憲提案は越権、不法、憲法違反!
       別紙 4 緊急警告027号            P.6
            軍事的選択肢を含むトランプ大統領方針の
            100%支持は許されない。

       第47回 例会・勉強会の報告

*11月26(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者6名、会員56名

 司会を草野運営・編集委員長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読されたのち、「事務局報告」が行われ、これらの報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「大阪市がサンフランシスコと、慰安婦像の設置を理由に姉妹都市を解消したとの報道に驚いている。サ市はすごく民主的な都市で、小学校では、どこから来た子どもであろうと全く差別がない。そのような思想的な理解なしに大阪市は姉妹関係を結んでいたのだろう」「憲法は制定後時間が経っているから改憲してもいいと単純に言う知人がいたので、あきれた」「新パンフレットの内容で意見の異なる箇所には、その旨の脚注を入れたらどうか」「できるだけ意見の一致を図りたい」「全部の箇所で意見が一致することはあり得ない」「基本的には同意している。個々の記述で意見が違うだけだ」「意見の対立は内輪モメではない。討論の過程だ」「戦前の男尊女卑は戦後まで余韻が残り、女子は教育しなくても良い、腰が重くなるからと言われていた」「戦前は、天皇家をモデルにして、父権を中心にした一家というイメージが作られていた」……
 ついで緊急警告026号、027号が検討され、027号について一部表現の不備が指摘され、修正された。
 その後勉強会に移り、新パンフレット第3集討議のための編集会議(11月12日)以降の要望・意見・提案をまとめた分厚い「検討資料」を参考に、新パンフレット草案の検討に入った。すでに事務局報告で紹介されている「教育勅語」の徳目評価や愛国心の評価とともに、新教育基本法成立過程における「復古的な志向」と「新しい時代への対応」の本質的な意味などについて討議したのち、執筆者の意向を尊重して、大筋合意に達し、標題も『平和に向けて活用したい道徳/教育勅語の重圧と死線をさまよった臣民たち/歴史から見る道徳の教科化』に決めて閉会した。

     当面の日程について
 1)新パンフレット編集会議 12月3日(日)13:00~ 三田いきいきプラザ
 2)新パンフレット編集会議 12月8日(金)13:00~ 三田いきいきプラザ
 3)新パンフレット編集会議(予備日)12月11日(月)13:00~
 4)第48回例会・勉強会  12月24日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
   勉強会のテーマ:朝鮮半島をめぐる情勢 講師:大畑竜次氏(アジア問題研究者)
 5)第45回運営・編集委員会12月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 6)第46回臨時運営・編集委員会1月中旬( )14:00~ 
 7)第4回総会兼第49回例会・勉強会 1月28日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ
 8)第48回運営・編集委員会1月31日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

<別紙 1>
         政治現況報告

                岡部太郎(東京新聞元政治部長) 2017年11月26日 

 衆院選で自民大勝、野党の民進、希望の分裂を起こすなど予想外の結果を残した解散騒ぎは、11月1日に特別国会を召集。安倍晋三首相が衆参両院での首相指名選挙で第98代の首相に指名されて幕を閉じた。安倍は同日中に八月の内閣改造で就任した閣僚全員を再任。自公連立の第4次安倍内閣を発足させた。会期は12月8日(金)までだが、11月5日にはトランプ米大統領が初来日。引き続きベトナムでASEAN首脳会議があったため、実際の審議は17日の首相所信表明演説からになった。
 一方、野党は希望の党の惨敗、民進党の希望の党への合流失敗による分裂で、自民との対決どころではなくなった。まず希望の党は、日本を逃げてパリで開票を迎えた小池都知事が14日に責任をとって希望の党代表を辞任。後任の代表選出選挙で、小池氏に近く、右寄りの玉木雄一郎氏を選出。同じ民進党左派の大串博志氏を抑え、古川元久元国家戦略相を幹事長に、長島昭久元防衛副大臣を政調会長、細野豪志元環境相の憲法調査会長と、新執行部を決めた。しかし党内の対立を抱え、小池ブームの消滅で、同党の将来は暗い。現にこの後の都議補欠選挙でも、5人が立候補して1人しか当選しなかった。逆に希望の党に入党を拒否された枝野幸男代表の立憲民主党は衆院選で55人当選し思わぬ野党第一党に。民進党に残ったままの参院民進党は大塚耕平広報局長を代表に選出。38人の参院議員を中心に、旧民進党議員の団結を目指す。さらに岡田、野田など民進元委員長など11人の幹部は無所属のまま活動することになり、旧民進党は4分裂した。
 また松井大阪府知事を中心とする維新の会も衆院選で惨敗し、完全に影響力を失った。このような中で、自民党と連立を組む公明党は山口代表、北側党憲法調査会長らが、①憲法の国会発議は3分の2以上の国民の支持が望ましい②特に野党第一党の立憲との合意が必要③安倍が“結党以来の党是”としてアプローチすると失敗する④党としての改憲案を提示する予定はない――と慎重姿勢を見せた。戦争反対・平和維持を基本とする同党の姿勢が強くなると、自公連立にも響くことになる。
 こんな中で安倍首相は所信表明で対北朝鮮の核挑発について「強固な日米同盟の下、具体的共同作戦を取る」と圧力をかけ、少子高齢化を国難ととらえ、教育の無償化に力を入れるとしたが、演説時間は平成に入ってから2番目に短く、具体的提案もないため、やる気がないと不評だった。
 野党の代表質問では、立憲が憲法改正・安保法反対と反安倍を強調したのに対し、希望の党の玉木代表は9条への自衛隊加憲には反対したものの、自民に是々非々で対応すると接近も見せ、立場の違いを明らかにした。
 また自民は与野党の国会での質問時間に対し、与党議員が多いのだから、現行の与党2対野党8の比率を5対5にすべきと主張している。しかし野党の持ち時間が多いのは、立法府の国会で、現在ではほとんどの法案が政府提出となり、与党議員は自民党内での法案作成に関与できる。これに対し、野党にはその機会がないため、自民の野党時代に8対2の比率が決まったもの。とんでもない云いがかりだ。
 ただ今国会の本格論戦は27、28日の衆参予算委員会、29、30日の森友・加計問題の集中審議に持ち越されており、審議は注目される。加計問題では文科省の大学設置・学校法人審議会が、林文科相に新設“可“の答申をした(10日)。また森友では会計検査院が国有地の売却で、8億2千万円の値引き理由となった地中のゴミの量について「十分な根拠が確認できないずさん算定」に疑問を投げかけている。
 11月の共同通信世論調査によると、安倍内閣の支持率こそ9月に比べて49・5%と5ポイント上回ったものの、憲法9条に自衛隊を明記することへの反対は52・6%(賛成38・3%)、来年秋の安倍総裁三選については「続けてほしくない」51・2%「続けてほしい」41・0%だった。
 また国外では、トランプ米大統領が初めて日本・韓国・中国・ベトナム(ASEAN首脳会議)などアジアを訪問。日本では最初に2泊3日滞在した。ただ初日はゴルフ、2日目の首脳会議は1時間足らずと儀礼的で、北朝鮮への圧力を確認しただけ。トランプのミサイル防衛システムやイージス艦、戦闘機など武器の売り込みとゴルフ場に持ち込んだアメリカン・ビーフの昼食は商人ぶりが目立った。昔、池田首相が米国に「トランジスタの商人」と言われた立場が逆転したようだ。しかも武器輸入の詳細は不明だ。
 韓国のムン・テジュン大統領とは、北への統一歩調を確認したものの、ムン大統領は“同一民族”の北との調和にも言及。すれ違いも残った。それに比べ、外交上手が浮き彫りになったのが中国で、トランプのため、清王朝の宮殿“故宮”を貸し切りにして歓迎した上、両国で総額2500億ドル(28兆円)の商談を成立させ、トランプを骨抜きにした。結局トランプがやったのは、北朝鮮のテロ国家再指定だけだった。

<別紙 2>
       第47回例会 事務局報告

                福田玲三(事務局)2017.11.26

1)「もう待てない!外国籍 元BC級戦犯者問題 年内に立法解決を求める緊急集会」
 上記の集会が、さる11月15日、衆院第2議員会館第1会議室で開かれた。
 戦犯とされた朝鮮人は148名(うち死刑23名)、台湾人は173名(うち死刑21名)。その多くは捕虜監視員で、戦争を計画・遂行したA級戦犯の刑死者7名に比べ、いかに重い刑が末端の朝鮮・台湾出身者に課せられたかがわかる。
 朝鮮や台湾は当時は日本統治下にあったため、罪は日本人として負わされたが、サンフランシスコ講和条約発効にあたり、不法に日本国籍を奪われた(『日本国憲法が求める国の形』P.20)のちも拘禁され、釈放後も「日本人ではない」と補償を拒絶された。
 1999年2月、最高裁は謝罪と補償の請求を棄却したが、立法府に問題の解決を委ねた。それから18年、その間に、「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別交付金支給法案」が国会に提出されたが未解決で、いま提出の準備が進められている同法案骨子は次の通り。
 ① 特定連合国裁判被拘禁者(朝鮮・台湾出身の元戦犯者)が置かれている特別の事情にかんがみ、人道的精神に基づき、本人と遺族に特別給付金を支給する。
 ② 特別給付金の額は、特定連合国裁判被拘禁者1人につき260万円。
  *対象総数 朝鮮人元戦犯者148名、台湾人元戦犯者173名 必要額は2億5千万円。

2)新パンフレット草案をめぐる討議
 新パンフレット討議のための編集会議が11月12日(日)13:30~17:00、神明いきいきプラザの会議室で行われた。参加者7名。
 当日に先立って次の意見(要旨)が寄せられた。(ページ数は、先に限定配布された初期の仮綴じ本による)
 ① 教育基本法の「全部改正」という表現の引用元は?P.6、P.11
 ②「教育勅語の排除が教育の荒廃を生む一因になったという認識」の出所は?P.19
 ③「この考え方は愛国心について小泉首相が答弁した……」は削るべきでは?P.34
 ④「あまりの体験の重視は、自ら体験しなかったことはなかったことだとする考えと表裏一体であり」について、現場の教師はこのような極論は言わないと思う。P.37
 ⑤「さてこれら義勇兵のみならず…戻ったのである」の表現はまずい。P.62
 ⑥ 少年の写真と作文はどこから?P.77
 ⑦「太平洋戦争以降実は景気が良かった」は、とんでも論では?P.82
 ⑧「今年度については…学校はなかった」と言い切れないのでは?P.85
 ⑨「これまで見てきた内容」とは?P.87
 ⑩「1987年8月15日京都新聞」の引用元は?P.89【ページ順に入れ替えました】
 ⑪「徴兵制についてのある調査によると」の引用元は?P.89
 ⑫「いつかまた生まれてくる子供たち」とは?
 ⑬「確かに親孝行など一つ一つの徳目は」から「じゃがいもは良いものとして食べられなくなってしまう」まで、教育勅語の徳目に対する評価に疑問。P.51

 また岡部共同代表からは、入院先から、「さっそく『戦争とメディア』の章を読んでみた。良く書かれている」「靖国神社と国家神道への言及が簡単でも欲しい」「目次を見ただけで、良いと思った」との電話があった。

 以上の意見を巡る討議は時間切れとなり、⑬と③について保留、継続審議とされた。会議ではまた、パンフレットの標題として『「教育勅語」の重圧――死線をさまよった臣民たち』の提案があり、執筆者の山岡氏は賛成したが、冗長との批判もあり保留になった。

 討議はメールによって続行され、次の要望・意見(要旨)が寄せられた。
 ① 道徳の教科化によって行われる成績評価(採点)について言及されたい。 
 ②「教育の荒廃や学力の低下への関心の高まりも大きな影響を与えた」は、この主張(教育の荒廃)を肯定しているのか?P.6
 ③「2006年に制定された新たな教育基本法は、成立の過程から復古的な志向と新しい時代への対応という異なる方向性を持った働きかけが作用し……誕生した」。この分析に異論がある。復古的志向とグローバリズムはきわめて親和性が強いと思う。P.6、7、P.12
 ④「神話は神話として楽しむもので」の表現に疑問。P.52
 ⑤ 関東大震災で「朝鮮人や日本人が数多く殺される事態も発生した」で、人数も内容も並列的に扱ってよいか?P.64
 ⑥「母国語の理解にも匹敵するような思考回路の鋳型化」は難解。P.82
 ⑦「教育勅語を敢えて閣議決定まで行って肯定したことの意義を考えなくてはならない、の「意義」は「意味」としたらどうか。P.87
 ⑧ 保留となった教育勅語の徳目評価について、これらの徳目は置かれた条件によって評価が分かれるので、徳目それ自体に普遍的価値がないと決めつけるのは誤りだが、教育勅語にもいいところがある、という宣伝に吸引されない努力が求められる。
 ⑨ いま一つ保留になった「この考え方は愛国心について小泉首相が……答弁した内容に通じ……」では、「愛国心」教育において、小泉首相が定義した「国」とはをきちんと守らせることが大切になると思う。P.34

この2つの保留個所については、ほかからも意見が寄せられ、これらに対して草案執筆者から返信が送られており、来る11月26日の例会・勉強会では十分時間をとって審議する。

3)上記編集会議で緊急警告026号と027号案について検討し、別紙3と4の通りとした。

4)集会の案内
① 第10回平和学習会
 「ナチスの手口」を学ぶ ~「世界最先端の憲法」が崩壊した歴史を繰り返すのか?~
  報告:王道貫氏
  2018年1月13日(土)13:30~16:30 資料代:200円
  東京ボランティア・市民活動センター(JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
  B会議室(40人収容)
② 第25回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会――上告理由書の解説――
  12月15日(金) 13:30~16:30
  神明いきいきプラザD室(JR浜松町駅徒歩5分) 参加費:200円 
③ 「封印された広島・長崎(米国の元資料から)」 講師:高橋博子氏
  12月16日(土) 14:00~17:00
  キリスト友会会堂(港区三田4-8-19) 資料代 1000円
  米国の原爆投下の責任を問う会 第4回拡大世話人会
④ 安倍9条改憲を許さない!安倍内閣の退陣を要求する12・19国会議員会館前行動
  12月19日(火)18:30~ 衆議院第2議員会館前
  主催:安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会、
     戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会。
  http://sogakari.com/?p=3201
⑤ 『週刊金曜日』東京南部読者会
  12月22日(金)18:30~20:00 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
  会のあと忘年交流会 3000円台
⑥ 戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018 新春のつどい
  2018年1月7日(日)14:00~16:30 
  北とぴあ・さくらホール:JR王寺駅徒歩2分/座席数1300 先着順、入場無料、カンパあり
  お話・松尾貴史(俳優)、憲法講演・石川健治(東京大学教授・憲法学)、
  各立憲野党の挨拶、3000万署名運動リレートークなど
  主催:上記④に同じ http://kaikenno.com/?p=338

<別紙 3>
 緊急警告026号 内閣の改憲提起は越権、不法、憲法違反!

 11月1日、国会は安倍晋三自民党総裁を首相に選出、その夜の記者会見で首相は憲法改正について、「(衆参両院の)憲法調査会に各党が改正案を持ち寄って、建設的な議論をしていくことが大切だ……与野党に関わらず幅広い合意を形成するよう努力を重ね、国民的な理解を得られるようにしていきたい」と改憲議論の加速に意欲を示した。
 これに対して、公明党の山口那津男代表は両院議員総会で、衆院選について「議席数に応じた勝利感や高揚感は伴っていない」と発言。「数におごることがあってはならない。謙虚に真摯に、政権運営に取り組む」とした上で、改憲について「内閣で取り組む政策課題ではない。内閣は憲法尊重擁護義務を負っている」と述べた。
 山口代表の指摘は正しい。憲法第5章「内閣」の第66条「内閣の組織」第1項は「内閣は、法律の定めるところにより……」から始まり、第73条「内閣の職務」の第1項も「法律を誠実に執行し……」で始まり、最高法規である憲法の遵守を内閣に命じている。さらに第99条「憲法の尊重擁護の義務」ではとくに「国務大臣」がその義務を負うと記述されている。
 安倍内閣はまた、第53条「臨時会」の「いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」との明文の規定を無視したまま衆院解散に踏み切るなど、かずかずの越権の果てに、与党からも違憲を主張される蛮行に走っている。
 内閣による改憲の提起は越権、不法、憲法違反である。

<別紙 4> 
  緊急警告027号 軍事的選択肢を含むトランプ大統領方針の
              100%支持は許されない

 さる11月6日、東京で行われた日米首脳会談後の共同記者会見で、安倍晋三首相は「日米が主導し、あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全一致した」と述べた。
 両者の「完全一致」は日米の外務・防衛当局の筋書き通りだったと言われている。
 米国の軍事行動を含む「すべての選択肢がテーブルの上にある」という方針について首相は「改めて日米が百%ともにあることを力強く確認した」と表明。トランプ米大統領は「『戦略的忍耐』の時代はもう終わった」と言い切った。
 だが、この安倍首相の表明はまさに憲法の明文に違反している。憲法前文は言う。
 「日本国民は……政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、……全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」と、そこには書かれている。
 これに併せて、2002年9月に、小泉純一郎総理と金正日委員長の間でまとめられた「日朝平壌宣言」は、第1項で「双方は、相互の信頼関係に基づき、国交正常化の実現に至る過程においても、日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む強い決意を表明した」とし、第2項では「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」としている。
 安倍首相はトランプ大統領とともに、北朝鮮による拉致被害者の家族と都内の迎賓館で面会したが、戦前、どれほどの朝鮮人が日本に強制連行されたか。当局は故意にその実態をかくしているようだが、「GHQにより送還事業が(敗戦直後から)開始され、翌1946年(3月)までに徴用者を中心に140万名が朝鮮半島に帰還」との記録が残されており、この数字がほぼ実態を示しているようだ。日本が朝鮮を植民地支配していた当時、「徴用」がほぼ「強制連行」を意味していたことは想像に難くない。
 憲法尊重義務のある日本政府の見習うべき手本が、隣国で示されている。11月7日夕に開かれた米韓首脳共同会見で文韓国大統領は「我々は、北朝鮮の核問題を平和的に解決するよう協力することで一致した」と強調した。また文大統領は11月1日の韓国国会演説で「いかなる場合にも朝鮮半島で武力衝突があってはならない。韓国の事前同意のない軍事的行動はあり得ない」と言明し、平和を守ることは「憲法が大統領に付与した責務だ」と述べた。さらに韓国は本年9月、国際機関を通じて北朝鮮へ計800万ドル(9億円)の人道支援を行うことも決めている。
 これこそ日本政府が、「歴史の事実を謙虚に受け止め」、「平壌宣言」にのっとって取るべき措置ではないか。
軍事的選択肢を排除しないトランプ大統領の立場を、日本政府が100パーセント支持することは絶対に許されない。

完全護憲の会ニュースNo.47 2017年11月10日

                <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

        連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
        電話・FAX 03-3772-5095
        Eメール:kanzengoken@gmail.com
        ホームページ:http://kanzengoken.com/

     目次  第46回例会・勉強会の報告         P.1
         第43回運営・編集委員会の報告(略)    P.1
         別紙 1 政治現況報告          P.2
         別紙 2 事務局報告           P.3
         別紙 3 緊急警告025号
         「小池百合子都知事の改憲発言は許されない」P.4          .

     第46回 例会・勉強の報告

 10月29(日)、港区・専売ビル集会室で開催、参加者5名、会員56名。
司会を草野編集委員長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読されたのち、「事務局報告」が行われ、これらの報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「若い人の保守化傾向が恐ろしい」「公明党がなぜむきになって立憲民主党批判をするのか理解できない」「だれが民進党分裂の筋書きを作ったのか。策略を巡らしたものがいるに違いない」「自由党の小沢一郎氏ではないか」「いや、小沢氏は野党共闘支持者だ」「「野党共闘が成立していれば自民党を減らせたはずだ」「お父さんが運動していなければ自民党に投票するだろう、と子供に言われた」「自民党支持は必ずしも改憲支持ではない」「労働者は正社員になることに必死だ。労組がないから社会運動の経験もない」「昔は臨時雇用員を正社員にするのが労組の務めだった」「連合は『無所属の会』に期待しているようだ」「社共は立憲民主党にふり飛ばされてしまった」……。
 ついで緊急警告025号「小池百合子都知事の改憲発言は許されない」の検討に入り、「敗戦時に権力者を自力で倒していないことが、護憲運動の甘さにつながっている」「いま、護憲活動をしているさなかに、改憲された後のことにまで言及するのは適当でない」などの意見が出され、さらに修正を加えることとした。
その後、新冊子「教育勅語と子供たち――歴史から見る道徳の教科化」案について、起草者安立きくこ氏から各章にわたって執筆の意図が報告され、12月初旬発行を目途に、この原案を検討する場を設けることとし、第1回を11月12日(日)13:30~と決めた。

     当面の日程について
 1)新パンフレット編集会議 11月12日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ(浜松町)
 2)第47回例会・勉強会  11月26日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 3)第44回運営・編集委員会11月29日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 4)第48回例会・勉強会  12月24日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 5)第45回運営・編集委員会12月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

<別紙 1>
       政治現況報告     2017年10月29日

               岡部太郎(東京新聞元政治部長)

 第48回衆院選挙は10月10日公示、22日投票で行われた。安倍首相の臨時国会召集日の冒頭解散から始まって、いろいろ紆余曲折のある山あり谷ありの選挙だったが、結局は自民党が解散時と同じ284議席の絶対過半数をとって圧勝。29議席の公明党(5議席)とあわせて313議席を得て、憲法改正に必要な310議席を上回った。一方、野党は公示直前に小池都知事の都民ファーストの会が、全国組織「希望の党」を立ち上げたものの、対応がまずく、分裂選挙となり、小党が票を分散させたため、自公に漁夫の利を占められた。
 9月25日に「希望の党」を立ち上げ、自ら代表の地位についた小池氏に対し、民進党の前原代表が党を解党しても全党をあげて希望の党に参加すると表明。8月の都議選での都民ファーストの会で小池ブームを見せられた自民党に緊張が走った。小池ブームが続いていれば、民進党の小選挙区300人近い候補者は確実に戦力になり、自民党は過半数を割り惨敗することになる。私なども一瞬、安倍が破れ、護憲の会も終わりになるか、と思ったほどだ。安倍が冒頭解散に踏み切った唯一の理由は、強敵の希望の党は、まだ十分選挙準備ができておらず、候補者の人数をそろえられないと思っていたからだ。それが民進党との合同となれば話が違う。大希望の党に共産や維新の他の野党が協力、安倍に対する大野党連合が成立すれば、これ以上の強敵はない。
 しかし、この心配も僅か3日ほどで、相手のミスで霧消する。こともあろうに小池都知事が、新党について「革新的保守」と規定した上に、新党参加の条件は①安保二法の賛成、②憲法改正に賛成すること――とし、「これに合わない民進党議員は排除する」と断言した。
 ただでさえ、時の政権にタテついて、政権を狙うものは、反対勢力の全てを糾合しなければ勝てないのは常識。味方の一部を敵に回すなど、おごり以上の何ものでもない。
 小池都知事はかねてからアメリカの二大保守党(民主と共和)が交代で政権を担うのが理想としていたという。しかし大統領制で、議会と対立しているアメリカと議院内閣制で政府と首相があり、保守・革新と別れるのが普通のイギリスや日本と同じわけがない。ましてや日本も英国も島国で、黒白をつけたい性格をもっている。
 選挙民はこの小池の“排除発言”に、独裁的な面を感じ、日本の希望を託すわけにはいかない、とアッという間に冷めてしまった。小池ブームは去った。そして希望の党をシャット・アウトされた民進党のリベラル議員は枝野氏を代表に「立憲民主党」を急遽設立。13人の現職(小選挙区)を中心に選挙を闘った。その結果、200人以上を公認した希望の党は50人当選で野党の第二党に。立憲民主党は有権者の同情票を得て、現有勢力の3倍以上の票を集めて55人当選の野党第1党へ。野党共闘の思惑の狂った共産党は公示前の21人から12人と敗退。維新の党も橋下前大阪市長が党をやめたため、14人の現職が10人に減った。社民は同じ2人。民進党は希望へも立憲へも行けない野田元首相、岡田元党代表など大物が21人も無所属で出馬、18人が当選した。無所属当選者の総数は22人。三つに別れた民進党は今後の国会で野党再編に向けて動き出すだろう。
 ただ問題は投票率が非常に悪く、53・68%。前回に続いて二番目に悪く、特に心配なのは選挙権をもらった18歳が50・74%、19歳に至っては、何と32・34%だった。国民の半分が選挙に行かないことは、日本にまだ民主主義が定着せず、特に若年層が悪いのは、中・高校からの政治教育、選挙教育が絶対に必要になる。
 また、ほとんどの選挙区で2、3の野党の票を合計すると、自民党を上回るなど、小選挙区と野党協力のあり方についても再考したい。
 国会は11月1日、特別国会を召集、安倍首相が再任されるが、11月5日には、トランプ米大統領が初来日するなど、政局が動き出す。

<別紙 2>
      第46例会 事務局報告

                福田玲三(事務局)2017.10.29
1)来信
 29日はちょうど、横浜市学童保育の市政からの補助を訴える署名活動を桜木町で行ない、こちらの出席が叶いません。残念です!
 しかしながら、いまどきの高校三年生は、投票は多くが自民党、なんとなれば、「安部でないと、ぐちゃぐちゃになりそう」「トランプと仲良くできなくなりそう」「政治はニガテ」だそうです。
 東大に毎年30-40人送り込む進学校で、この様相です。(そういえばどこかの週刊誌に、「東大生は自民支持」と報道が有りました)有る意味彼らも「既得権益層」なのでしょうか。お父さんが一部上場企業の部長であったり、自らも官僚を希望していたり。
 広島出身の私としては、改憲、原発再稼動だけで、ガックリします。
 また皆様にお会いできますことを、心待ちにしております!   (神奈川県・H)

2)「安倍9条改憲NO!」3000万人署名始動
 「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の呼びかけによる署名の第1次集約は12月20日、第2次集約は4月25日、第3次集約は5月末になっています。
 現在までに佐賀県、愛知県、埼玉県、都内から各1通(いずれも5筆)届いています。
 来る11月3日(金・休日、憲法公布記念日)には国会議事堂周辺(14:00スタート、15:30終了)で10万人規模の集会を開き、全国で100万人の参加を呼び掛けています。ご協力ください。
 当会は「署名取り扱い団体」に当会の名前を入れた署名用紙を用意しています。

3)第46回例会・勉強会の延期、会場の変更
 当初予定の10月22日が重要な選挙の投票日となったため、急遽29日に延期し、会場を変更しました。変更の案内はニュース第46号で行いました。

4)集会の案内
① 第10回平和学習会――「『ナチスの手口』を学べ~世界最先端の憲法を『ナチス』の魔手から守るために~」(仮題)
  報告:王道貫 氏
  2018年1月13日(土) 13:30~16:30  資料代:200円
  東京ボランティア市民活動センター 会議室B (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
② 第24回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会
   ――控訴完了:憲法前文「排除」が意味するもの――
   11月17日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩4分) D室
   参加費:200円
③ 『週刊金曜日』東京南部読者会
  11月24日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

<別紙 3>

 緊急警告025号 小池百合子都知事の改憲発言は許されない(10月17日)

 小池百合子・東京都知事はさる9月25日、都庁で臨時記者会見を開き、「希望の党」代表に自らが就く考えを示し、目指す政策に、憲法改正、情報公開の徹底、議員の定数や報酬の削減、原発ゼロなどをかかげた。
 4日後の9月29日、小池都知事は「希望の党」代表として記者会見を行い、安全保障や改憲で考え方が一致しない民進党離党者が、衆院選で党の公認を申請してきても「排除する」と明言した。
 さらに小池都知事は、9月30日、大阪市内で、松井一郎・大阪府知事、大村秀章・愛知県知事と会談し、改憲や脱原発などを柱とする共通政策を打ち出した。
 その小池氏は、2016年に衆院議員から都知事に転身する以前から一貫して改憲を主張している。2000年の衆院憲法調査会で小池氏は、占領下で生まれた憲法が武力行使を制約し「日本をがんじがらめにしている」と主張、「現行憲法を廃止し新しいものを作る、て・に・を・はを変えるというような議論では間に合わない」と語り、参考人として出席していた石原慎太郎都知事(当時)の現憲法廃止論に呼応した。ここに小池都知事の本心がある。
だが、公務員には憲法尊重擁護義務があり、この義務に違反する改憲発言は許されない。その趣旨の改憲発言をするなら職を辞してからするべきだ。
 閣僚の改憲発言は1999年まで辞任を招いていた(中村正三郎法相の場合)。2012年、石原慎太郎都知事はワシントンの記者会見で占領下制定憲法の無効破棄をとなえ、ついで都議会本会議で、その趣旨を再び言明した。安倍首相は、同じ2012年衆院選のさい、現憲法を「みっともない」とまでけなした。これらの憲法軽視の姿勢に習い、地方公務員のトップクラスである小池東京都知事、松井大阪府知事、大村愛知県知事まで公然と改憲を主張し、しかもマスコミをはじめ世論は、そこに今は何の抗議もしていない。
 内外2000万人の犠牲を生んだ侵略戦争に敗北した代償として、現憲法は当時世界で最も進んだ民主的潮流(日本の進歩的伝統を含む)から日本国民に授けられた。その頃の日本国民にとって夢のような民主的・平和的憲法を国民は歓呼して迎えた。ここに甘さがあった。流血によって憲法を獲得した諸国民の厳しさを欠いた。
 憲法尊重・擁護義務のある公務員が、憲法廃止発言を公言すれば、諸外国ではどうなるだろうか。弾劾を受け、即座にその職を失うだろう。日本では憲法誕生のいきさつから、当時やむを得ず現憲法を受け入れた一部の支配層が、いま「占領軍によって強制された憲法だ」と発言すれば、一瞬とまどう弱さを私たち国民は持っている。国家公務員のトップ、地方公務員のトップクラスが廃憲発言を公然と行い、黙認されるところに国民のその当時の甘さが尾を引いている。
 こうした改憲攻撃に対する長期の苦闘を経験するなかで、はじめて現憲法は真に私たちのものとなり、国民のこの至宝への愛着が広がるだろう。憲法は教えている。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」(第12条)と。
 かれら権力者が現憲法を敵視するのは、現憲法の理念がかれらの言動を拘束するからだ。だからこそ、なおさら主権者国民は、彼らの憲法軽視を厳しくとがめ、憲法の尊重・擁護義務を果たさせることが強く求められる。

完全護憲の会ニュース№46 2017年10月10日

                         <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

            連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
            電話・FAX 03-3772-5095
            Eメール:kanzengoken@gmail.com
            ホームページ:http://kanzengoken.com/

◎注意! 10月例会・勉強会の日取りと会場を変更しました。
(10月22日が衆院選投票日になったため1週間延期 ⇒参照「当面の日程について」)

    目次   第45回例会・勉強会の報告       P1
         第42回運営・編集委員会の報告(略)  P2
         別紙 1 政治現況報告        P2
         別紙 2 事務局報告         P3
         <別添> 訴追請求状         P6
         別紙 3 緊急警告022号(確定)    P10
         別紙 4 緊急警告023号       P11  

     第45回 例会・勉強会の報告

 9月24(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者9名、会員56名。
 司会を草野編集委員長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読されたのち、「事務局報告」が行われ、これらの報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「民進党から離党者が続出している現状では、共産党に票が行くだろうか。でも共産党にアレルギーのある人もいる。民進党は決定的にダメなところまで行って折り返す以外ににない」「小池都知事は就任以来何もしていない。学校の敷地内の全面禁煙は恐ろしいことだ。どこかに抜道を作らねば」「安倍の用意している国会冒頭解散は追いつめられての逃げだ。だが、票が小池新党に流れても、安倍政権の弱体化につながるだろうか」「前原民進党は小池新党に合流するのではないか、今のままでは民進党は消滅にむかう」「共産党は党首の交代がないので、信用が置けない」「安倍を支持しなくても、地元の自民党候補は支持する人がいる。生活密着型で票を集めている」「TV5チャンネルで首相の国会解散を違憲だと批判していた」「林文科大臣は『首相大権』と言っていた(笑)」「北朝鮮対策で安倍首相は『対話に意味はない、圧力あるのみ』と言っている」「イージス艦2隻2800億円を買って、拉致問題をトランプ大統領に言及してもらった」「戦争をさせないことをスローガンにすべきだ」「迷ったときには慣れた方に行く。自民党依存症だ。憲法は埃をかぶっている。情報の中から真実をつかむ努力が必要だ」「1票の格差で最高裁は『違憲状態にある』と言っている。『状態にある』というのは、専門家の判断でない場合の用語だ。つまり最高裁判事はプロでないことを自認している。罷免に値する」「米国と自民党が組んでいる限り、現状は打破できない。日米合同委員会の密約を鳩山由紀夫元首相は知らなかったと言っている。安倍首相は密約を知っており、これを国会の上位に置いている」「安倍首相は自衛隊を国会で称揚した。憲法上、公務員に差をつけられるのか。消防や警察はどうなるのか」「事務局報告で紹介された珍道世直氏の取り組み(上告を棄却した最高裁第1小法廷の判事全員の罷免を求める訴追請求)はすばらしい」……
ついで緊急警告022号「自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの」の検討に入り、自衛隊に対する「国民の信頼は9割を超え」という安倍首相の言葉を無批判に引用すべきではない、文末の「緊急事態条項」などへの言及は、この際不用だ、との意見が出された。
 あわせて行われた緊急警告024号「首相は国会解散の権限を持たない」の検討では、「閣議決定・安全法制」が「閣議決定・安保法制」に字句修正された。
 そのあと、勉強会に移り年末に刊行予定の新冊子『道徳の教科化と教育基本法』(仮題)について執筆者の安立きくこ氏より、予定目次全体について報告があり、10月の勉強会で本文の検討を行うことになった。

当面の日程について
 1)第46回例会・勉強会 10月29日(日)13:30~16:30 専売ビル8階 会議室2
(港区芝5-26-30 地下鉄三田駅出口A3歩3分 JR田町駅西口 歩5分 三田図書館裏)
 2)第43回運営・編集委員会11月 1日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 3)第47回例会・勉強会  11月26日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 4)第44回運営・編集委員会11月29日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

<別紙 1>
          政治現況報告      2017年9月24日
                岡部太郎(東京新聞元政治部長)

 8月初めに内閣改造をしながら、野党の要求する臨時国会に応じなかった安倍自民党が9月28日にこれを召集すると決めた途端に、あっと云う間に冒頭解散、10月22日総選挙の日程が固まってしまった。一天にわかにかき曇りが政界の常とは云いながら、この急変は何か。私が先月指摘したように、9月1日、民進党は委員長選挙で執行部が決まったばかりで、選挙の準備が全く整っていない。さらに8月2日の都議選で東京都議会第一党に躍進し、国政選挙にも野望を持つ、小池都知事の新党もまだ出来ていない。誰が見ても解散の絶好のチャンスだが、問題は自民党と安倍首相の強引な政局運営に対する反発と不人気だった。
8月の新聞各紙の世論調査で、安倍内閣の支持率は、軒並み前月より10ポイント近くマイナスの35%ぐらいに急落。もちろん不支持率も増えて、理由も「安倍首相が信頼できない」と云うのがトップだった。
 このままでは、総選挙をやっても勝利はおぼつかないし、最悪惨敗のケースもある。全ては国民の支持率の回復にかかっている、との見方があった。日本人は昔から物忘れが激しい。これは地震や台風が毎年忘れずにやって来て、悔やんでも始まらぬ、忘れようとのあきらめが強いからだ。9月の世論調査の結果は前ほどではないが、みな40%台へ支持率が回復した。これなら仮に衆議院の3分の2は確保できなくても、自民・公明の与党で過半数は確実に取れる。もちろん臨時国会で審議をすれば、安倍首相の加計学園の獣医学部問題、大阪の森友学園のスキャンダルで、再び野党の追及を受け窮地に陥ることも考えられる。解散でこのさい一挙にゼロにしてしまうと云う思惑もある。まさに「今なら勝てる」。
 首相は国連総会で「北朝鮮追討」の大演説とトランプ米大統領などとの会談を終えて22日帰国したあと解散、総選挙の日程を正式決定。25日には記者会見を開いて、ここで総選挙を実施する意味について国民に語る。
 これに対して野党側はどうか。野党第一党の民進党は9月1日の全党員選挙で前原誠司元外相と枝野幸男元官房長官が一騎打ちの結果、下馬評通り前原氏が圧勝した。(502ポイント332ポイント)
 前原氏は新執行部の目玉として当選2回の山尾志桜里元政調会長を幹事長に据えるつもりだったが、こともあろうに山尾氏が「週刊新潮」で若手弁護士との不倫をスクープされ、直ちに離党してしまった。スタートでの大失態で、幹事長は自派の大島敦氏に差し換えたが、前途多難。また細野豪志氏ら離党者も相次いでいる。前原氏は枝野氏とちがい、共産党などとの選挙協力に慎重な立場だが、急な解散・総選挙で孤立し、かつての社会党のように惨敗消滅の悲劇になる可能性もある。まさに前原氏にも民進党にとっても存亡の時と云える。野党共闘以外に助かる道はないのが現実だ。
 一方、小池都知事は若狭勝衆議院議員に都民ファーストの全国版、国民ファーストの会の設立を依頼。若狭氏は民進党を離党した細野氏らと緊密な連絡を取り合い、三者会談も11日に実現した。新党の設立を27日にも予定し、党名、綱領、政策、選挙公約などの調整に入っている。ただ今月の16日に政治塾を開校したばかりで、新人立候補者の擁立もかんたんに行きそうもない。全部で何人ぐらい公認できるかで、新党の先行きが決まりそうだ。ただ世論調査では、民進党よりはるかに政党支持なし層では支持率が高く、場合によっては一波乱ありそう。またどこと選挙協力するかも関心の的で、民進党とでもあれば一挙に政界再編へ動き出そう。ただ新党側が、民進党と提携する気はなさそうだ。また小池都知事を新党の総裁とする、東京の全選挙区に候補者を立てるなどの案もある。
 安倍首相は解散の大義として、2019年秋までに延期している消費増税を持ち出し、増税分を教育無償化と社会保障に宛てることを打ち出しており、公示と同時に各党の選挙公約が競い合う。果たしてどの政党が、国民のふり向く政策を発表できるだろうか。

<別紙 2>
         第45回例会 事務局報告     
              福田玲三(事務局)2017. 9.24

1)来信
 私の訴訟につきましては、今日まで格別の御厚情と御支援にあずかり心から感謝いたしております。
ご承知のように、『集団的自衛権の行使を容認する「閣議決定・安全保障法制」は、憲法第9条に違反する』として上告していた「閣議決定・安保法制違憲訴訟(事件名 憲法違反及び無効確認等請求上告事件)」につきましては、去る平成29年6月29日、「本件上告を棄却する」との「最高裁決定」が下されました。
 これをもって、私の裁判闘争は終了したと思っておりましたが、どう考えても、本件「最高裁決定」には承服できない為、この度、「最高裁判所裁判官の罷免の訴追請求」をすることといたしました。
 本件「最高裁決定」を下した最高裁判所第一小法廷裁判官全員(5人)は、「職務上の義務に著しく違反するとともに職務を甚だしく怠った(裁判官弾劾法第二条 弾劾による罷免の事由)」として、憲法第15条(公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である)の条規に基づき、罷免の訴追を求める「訴追請求状」を「裁判官訴追委員会」に本日8月22日提出いたしました。       

「訴追請求の事由」は、主に次のとおりです。
① 最高裁決定による「棄却の理由」には、「食違い」と「瑕疵」があり、「棄却の理由」は失当である。
② 訴追を求める裁判官は、裁判官としての職責を放棄するとともに憲法の条規に違背している。

 別添のとおり「訴追請求状」(別添)をお届けいたしますので、お目通し賜れば幸いに存じます。
 このことが、裁判官に「憲法の条規に違背すれば、その存在の根拠を失う」ことを警鐘するともに、司法改革のはじまりとなればと切望して、空しいことかもしれませんが行動をおこしました。
 どうか、今後ともよろしくお願いいたします。                                   
                      珍道世直

2)「安倍9条改憲NO!」3000万人署名始動
 「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」のキックオフ集会が9月8日に東京都中野区で開かれ、約1500人が参加した。
 結成主旨では、安倍首相が5月3日に表明した9条改憲案――1項と2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込み、2020年に施行する――に対し、「戦争法」を合憲化し戦争への道をさらに進めることになる、と強く批判した。
 具体的な行動として、「安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名」に取り組み、来年の5月3日までに3000万人分の獲得を目指す。(連絡先:1000人委員会03-3526-2920、壊すな!実行委員会03-3221-4668、憲法共同センター03-5842-5611)
 今年11月3日には国会前で10万人規模の集会を開き、全国で100万人の参加を呼び掛ける。
 当会は「署名取り扱い団体」に当会の名前を入れた署名用紙を例会向けに用意した。

3)衆院憲法審、欧州視察概要メモ
 衆院憲法審査会の議員団(与野党7人)が欧州3か国を視察し概要メモをまとめた。自民党内で議論されている9条改憲について、英国の議員は「理解できない。60年も現行憲法の解釈でやってきたのだから、そのままのことを認めるだけの改正など、わざわざ行う必要はないのではないか」と話した。
 イタリアの議員は「憲法のような基本ルールを定める場合は、共通認識を醸成する努力をすべきだ」と助言した。(「東京新聞」9月15日付け朝刊)

4)集会の案内(レイバーネット全国イベントカレンダー:http://www.labornetjp.org/EventItem)
1 第9回平和学習会――報告:王道貫氏「今、日清・日露戦争を考える意味」
  11月4日(土) 13:30~16:30 資料代:200円
  東京ボランティア市民活動センター 会議室C (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
2 第23回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会――控訴(9月4日)について
  10月20日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分) 参加費:200円
3 『週刊金曜日』東京南部読者会
  10月27日(金)18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

5)新冊子目次

一 はじめに―――耳目を集めた道徳と教育勅語
二 教育基本法と憲法
 1 教育勅語から教育基本法への転換
 2 旧法から新法へ
 3 修身と国定教科書
三 教育基本法改正に至る過程
 1 内閣による改正への取り組み
 2 教育基本法改正の理由
 3 財界の要請
 4 政界の要請
 5 中央教育審議会答申
 6 関連法の改正
四 学習指導要領
1 小学校学習指導要領
2 これまでの道徳
五 道徳の教科化
 1 考える力と愛国心 (文部科学省による解説から)
 2 わだつみのこえから考える教育と愛国心
ⅰ 愛国心に向き合う
ⅱ 愛国と個人
ⅲ 愛国と自由の抑圧
ⅳ 教育のさらされた実情
ⅴ いじめによる人間性の粉砕
ⅵ 軍隊における教育
3 道徳の授業と愛国心
六 教育勅語の時代
 1 文部省と徴兵制
 2 大日本帝国憲法と教育勅語
 3 教育勅語
ⅰ 失効した教育勅語
ⅱ 問題視された勅語の内容
ⅲ 儒教思想による成り立ち
 4 日清戦争
 5 徴兵制
 6 地方改良運動と青年会
 7 関東大震災  
 8 第二次大戦期の教育を取り巻く環境
 9 わだつみと大戦末期
10 植民地における教育
七 勅語の時代を生き抜いた人々
 1 むのたけじ
 2 山口 彊
 3 大島孝一
八 戦争とメディア
九 これからの展望

<別添> 訴 追 請 求 状
                    平成29年8月22日

裁判官訴追委員会 御中
訴追請求人
(住所)514-0823 三重県津市半田1209番地22
(氏名)珍道世直(ちんどうときなお)
(電話)■■■■■■■■

 下記の裁判官について弾劾による罷免の事由があると思われるので、罷免の訴追を求める。

               記
1 罷免の訴追を求める裁判官
  (所属裁判所) 最高裁判所 
  (裁判官の氏名) 木 澤 克 之
池 上 政 幸
大 谷 直 人
小 池   裕
山 口   厚

2 訴追請求の事由
(1)裁判所、事件番号、当事者
  最高裁判所第一小法廷
  平成29年(オ)第489号 憲法違反及び無効確認等請求上告事件
  (原審・名古屋高等裁判所 平成28年(ネ)第722号)
  
三重県津市半田1209番地22 
   上告人 珍 道 世 直 
大阪府大阪市北区西天満6丁目7番4号大阪弁護士ビル6階606号
上告人訴訟代理人弁護士代表 辻  公 雄 ほか
  
  東京都千代田区霞が関1丁目1番1号
   被上告人(被控訴人) 国
   同代表者 法務大臣 金 田 勝 年
   同指定代理人    前 田 和 樹

(2)審理経過
 ①第一審 津地方裁判所
提訴日 平成27年11月16日
請求の趣旨
1.「集団的自衛権」の行使を容認・法定した「閣議決定(憲法第9条の下で許容される自衛の措置)」及び「安全保障法制(武力攻撃・存立危機事態法、自衛隊法等)」は、憲法第9条に違反する決定或は法制であり、無効であることの確認を求める。
2.「重要影響事態法」による「後方支援」、「国際平和支援法」による「協力支援」のうち、「軍事支援」については、憲法第9条に違反する支援であり、無効であることの確認を求める。
3.損害賠償請求 「閣議決定」及び「安全保障法制」によって原告は身体的・精神的苦痛を被り、憲法に規定する平和的生存権など諸権利が侵害されたので、国家賠償法第1条の規定に基づき、金10万円の損害賠償を請求する。

判決日 平成28年7月21日 1.2. 却下、 3. 棄却
 
 ②控訴審 名古屋高等裁判所
控訴日 平成28年7月29日
判決日 平成28年12月22日 1.2.3. 棄却

 ③上告審 最高裁判所(第一小法廷)
・上告日 平成29年1月4日、名古屋高等裁判所を通じ上告
・「上告提起通知書」 平成29年1月6日付、名古屋高等裁判所民事第3部より上告人宛送達
・「記録到着通知書」平成29年3月29日付、最高裁判所第一小法廷より上告人宛送達
・決定日 平成29年6月29日、最高裁判所第一小法廷より「調書(決定)」が上告人宛送達

 「調書(決定)の内容」
  裁判官全員一致の意見で、次のとおり決定。
 第1 主文
1 本件上告を棄却する。
2 上告費用は上告人の負担とする。
 第2 理由
 民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
          
(3)請求の事由

 ① 最高裁決定による「棄却の理由」には、「食違い」と「瑕疵」があり、「棄却の理由」は失当である。

 ・「棄却の理由」として、「民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。」としているが、本件上告は、上告状・上告理由書のとおり、「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定・安全保障法制は一見極めて明白に違憲無効であると認められるもの」として上告しており、どこが違憲か、その内容を、閣議決定・安全保障法制の具体的条規等を示して訴えている。
 「法令違反を主張するもの」では全くない。

 「上告することが許されるのは、民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られる」としているが、上告人は、民訴法312条1項の「憲法の違反があることを理由」として上告している。
 民訴法312条2項に「判決に理由を付せず、又は理由に食違いがある」とき上告することが出来るとされているが、正に最高裁決定の「理由」には、上告人の上告の理由と「食違いがある」。

 また、決定の「棄却の理由」の中に、「その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、」としているが、「又は」の接続詞は、「新選国語辞典 新版 金田一京助ら編 小学館」によれば、『「又は」は前のことと、後のことのどちらかを選ぶかの意味をあらわす。「あるいは」「もしくは」は、同じように用いられる。』とされている。
 「棄却の理由」に、「又」ではなく(同辞典によると、『「又」は前の事がらにつけ加えたり、ならべあげる意味では、もっとも一般的に使われる。』とされている)、「又は」とされており、「事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって」ということは、「事実誤認」あるいは、もしくは、「単なる法令違反」と訳すべきであって、「棄却の理由」が、“どちらか”として、はっきり位置づけられていない。
 このような曖昧な「棄却の理由」はあってはならず、最高裁決定として瑕疵がある。
 最高裁決定による「棄却の理由」は、正に失当である。
 仮に、「法令違反の主張」というのなら、その内容を明示すべきであり、又、「事実誤認」というのなら、何をもって「事実誤認」というのか、その内容を明らかにすべきである。訴追を求める裁判官は「説明責任」を果すべきであるが、その責任を放棄している。

 ② 訴追を求める裁判官は、裁判官としての職責を放棄するとともに憲法の条規に違背している。

 国是(集団的自衛権の禁止・専守防衛)の大転換をもたらす本件「閣議決定」「安全保障法制」について、国会の内外・国民の間に「違憲」「合憲」が対立して国家的大問題となっている時、本件「違憲訴訟」に対し、最高裁判所から「記録到着通知書」(平成29年3月29日付)が上告人に送達されてから、6月29日までのわずか3カ月で「決定」を下すことについても、実体判断がなされる場合の通常の手順では短かすぎ、最高裁判所は充分な審査をしたとは到底考えられない。その証左が、先に述べた訴追を求める裁判官による失当な「棄却の理由」である。5人の「裁判官全員一致の意見」とされているが、このような失当な「棄却の理由」に誰一人異見を吐くものがいないとすれば、正に、裁判官の職責の放棄である。

    訴追を求める裁判官は憲法の次の条規に違背している。

ア. 訴追を求める裁判官は、憲法第76条(裁判官の独立)「すべて裁判官は、良心に従ひ独立して職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」という憲法の条規に従って最高裁決定を成すべきである。
 上告人は、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定・安全保障法制は、憲法第9条に違反するとして、上告理由書(全72頁)で提起している。訴追を求める裁判官は、本件事件について、特に「憲法第9条に拘束」されて、憲法適合性を審査すべきである。
 訴追を求める裁判官は、憲法第76条に違背している。
 ・憲法第76条(司法権・裁判所、裁判官の独立)
①すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
②(略)
③すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
 
イ. 訴追を求める裁判官は、憲法第98条(最高法規)の条規に かなうよう憲法第81条(法令審査権と最高裁判所)に基づき憲法適合性を審査すべきである。
 裁判所は、憲法の条規により「一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する」とされており、司法裁判所型違憲審査制(付随的違憲審査制)のみならず、憲法裁判所型違憲審査制(抽象的違憲審査制)を含め一切の憲法判断を行う権限が与えられている。
 同時に、裁判所の「裁判」する権限は、憲法第32条 国民の「裁判所において裁判を受ける権利」と表裏の関係にあり、国民の訴えに応えて、これをすべき職責を負っている。
 
・ 失当な「棄却の理由」によって、本件上告が「棄却」されたため、「当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争ではない」として「却下・棄却」した津地方裁判所・名古屋高等裁判所の判決が確定することになった。
 上告人は、失当な「棄却の理由」による最高裁決定によって、憲法第32条の「裁判(上告審)を受ける権利」が奪われた。訴追を求める裁判官は、憲法第32条に違背している。
   
・ 上告人は、本件上告理由書において、最高裁判所に対し、『上告人の「具体的争訟性」を認定、もしくは「警察予備隊違憲訴訟に係る昭和27年最高裁大法廷判決」の判例を変更して、「憲法適合性」を審査されたい。』として訴えてきた。
 裁判所は今日まで、警察予備隊違憲訴訟に係る昭和27年10月8日最高裁大法廷判決に基づき、「裁判所は、具体的事件を離れて抽象的に法律命令などの合憲性を判断する権限を有するものではない」(具体的争訟性がなければ裁判の対象とならない)として、裁判所の実務において、「付随的違憲審査制」がとられ、憲法裁判の大部分が「具体的争訟性」がないとして却下、棄却されてきた。
 「具体的争訟性」については、先に挙げた憲法及び法律(裁判所法)に条規されていない。警察予備隊違憲訴訟に係る最高裁大法廷判決の判例が、憲法及び法律の上位に位置づけられ、以来64年間、当該判例が踏襲されてきた。
 これは法理の逆転であり、憲法に違背する。
 裁判所は、この法理の逆転を正し、憲法の条規に基づき、裁判所の実務において、抽象的違憲審査制の行使に取組むべきである。

 国民のニーズと時代の要請に応えるとともに、違憲審査の国際的動向を踏まえ、
司法裁判所型違憲審査制<付随的違憲審査制>をとるアメリカにおいても、イスラム圏からの6カ国入国禁止大統領令に対し、具体的事件が生じる前に、抽象的違憲審査制を行使して、違憲を宣言し、執行を一時差止める命令を出している。

 「最高裁の判例変更」(法理の逆転を正すこと)の出来る立場にある最高裁判所こそが、今この時に、「違憲立法審査権」を行使して「憲法適合性」を審査すべきである。
 本件「違憲訴訟」について、上告を棄却し、「憲法適合性」を審査されない決定を下されたことは、正に、「違憲立法審査権」を放棄したに等しい。
 憲法第98条(最高法規)の条規にかなうよう憲法第81条(法令審査権と最高裁判所)に基づき憲法適合性を審査すべきである。
 訴追を求める裁判官は、憲法第81条、第98条の条規に違背している。

・憲法第32条(裁判を受ける権利)何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

・憲法第81条(法令審査権と最高裁判所)最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

・憲法第98条(最高法規)この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

・裁判所法第3条(裁判所の権限)裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。

ウ. 裁判官は憲法第99条の条規に基づき、憲法尊重擁護の義務を負う。
 裁判官の持つ力の源泉は憲法を尊重し、これを実践することにある。
 裁判官が憲法の条規に違背すれば、その存在の根拠を失う。
 訴追を求める裁判官は、憲法第99条の条規に違背している。
     ・憲法第99条(憲法尊重擁護の義務)天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
       
 以上の事由のとおり、訴追を求める裁判官は、職務上の義務に著しく違反するとともに職務を甚だしく怠っており、罷免の訴追を求める。
 「三審制」の中で、更なる審査を求めることが出来ないので、裁判官訴追委員会において審査され、訴追されたい。
                       (本文 以上)

<別紙 3>

緊急警告022号 自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの
 (追加修正2017年9月28日)

 5月3日の憲法記念日、安倍首相は日本会議が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、憲法9条に関して「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む、という考え方、これは国民的な議論に値する」「夏季のオリンピック・パラリンピックが開催される2020年を……新しい憲法が施行される年にしたい」とのべ、具体的改憲項目として、憲法9条改憲に踏み込んだ提起を行った。(憲法尊重擁護義務を負う首相がこのような改憲提起を行うこと自体の違憲性については緊急警告021号で指摘。安倍首相と安倍自民党総裁は不離一体であり、改憲提起に関する限り使い分けはできない。)
 これは9条3項に自衛隊を明記する加憲論として論じられているが、一部報道によれば、自民党は安倍首相の提起を受けて9条現行条文を維持したまま、新たに「9条の2」の別条を設け、ここに自衛隊を明記する方向で検討に入ったとのことである。
 「9条3項」加憲にせよ、「9条の2」加憲にせよ、具体的に案文が示されたわけではないので案文に沿った検討はできないが、いきなり本丸の9条改憲に手を付けてくることはないだろうとの大方の予想に反しての、安倍首相ならではの極めて危険な「クセダマ」である。案文が示されてからでは遅いので、その危険性について警告を発しておかなければならない。
 安倍首相はビデオメッセージで「例えば憲法9条です。今日、災害救助を含め命懸けで、24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く、その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えています。しかし、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。『自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ』というのは、あまりにも無責任です。
 私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。」と述べた。
 このメッセージは、自衛隊に対する国民の信頼が「9割を超えている」(内閣府調査、2015年1月)という現状を踏まえた、自衛隊を合憲と考えている多くの国民(9条護憲派も含めた)の心に届く言葉である。
 これまでのところ、安倍首相の自衛隊明記改憲についての世論は「9条をいじるべきではない」とする国民の根強い反対もあって、「朝日」が賛成41%、反対44%、「毎日」賛成28%、反対31%、32%(わからない)、と賛否拮抗しているが、「読売」賛成53%、反対35%、「時事通信」賛成52%、反対35%と過半数が自衛隊明記賛成となっている。
 しかしこのままでは、具体的に改憲文案が提示され、大々的なキャンペーンが行われるならば、国民投票において賛成多数となる可能性は大きいと見ておかなければならない。
 それゆえ、この自衛隊明記の安倍9条改憲に賛成する国民の選択は極めて危険な間違った選択になるということを訴えたい。
 その理由の第一は、安倍9条改憲「自衛隊明記」は単なる口実であり、憲法9条全面改悪の突破口に過ぎないからである。自民党改憲草案に明記されているように、現行9条2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これをみとめない。」を全文削除し、自衛隊を軍隊としての「国防軍」(「草案」第九条の二)とするための突破口なのである。自衛隊を大切に思う国民の自衛隊明記の選択が、自衛隊とは異なる「国防軍」という軍隊を選択することになるのである。
 第二は、これはこれまでの自衛隊(集団的自衛権行使を容認した安保法制成立以前の)を合憲と考える大多数の国民の見解に立っての立論であるが、現行憲法第9条に明記されようとしている自衛隊は、安倍内閣によって集団的自衛権容認の7・1閣議決定がなされ、安保法制強行成立によって集団的自衛権行使を付与された自衛隊なのである。「専守防衛」の「戦力」ではないとされた自衛隊であることによって、かろうじて維持されてきた「合憲
の自衛隊が、あらためて憲法違反の自衛隊となってしまったのである。このあらためて憲法違反となってしまった自衛隊を9条3項として(あるいは九条の二として)書き加えることなど不可能なことである。
 何故ならそれは、「専守防衛」を破り集団的自衛権行使によって他国の戦争にまで参加する自衛隊は、明白に現行9条1項(戦争の放棄)、2項(戦力及び交戦権の否認)と対立し、相反するからである。
 第三は、しかし論理の矛盾など意に介さない安倍政権はこれを強引に遂行するであろう。その時、現行憲法9条1項、2項は完全に無効化され、憲法に明記された集団的自衛権行使の「自衛隊」が独り歩きを開始することになる。
 独り歩きを開始した「自衛隊」は、「集団的自衛権」行使の戦争参加により限りなく軍隊としての性格を強め、軍隊としての扱いを要求してくる。結果は第二、第三の9条改憲をもたらし、自民党改憲草案がめざす「国防軍」に行き着く。
 第四は、「集団的自衛権」行使容認の安保法制が成立させられ、南スーダンに派遣された自衛隊に「駆けつけ警護」が付与されたことなどによってその兆候が現れはじめたのであるが、ひとたび「集団的自衛権」行使の戦争参加が行われるならば、「自衛隊」に応募する青年は激減する可能性がある。その結果もたらされるのは「徴兵制」である。
 第五は、「自衛隊」が「集団的自衛権」行使によって他国の戦争にまで参加するということは、国内が戦争体制下となるということなのであり、その結果、国民の基本的人権がさらに制約され、自由と民主主義が失われるということである。
 すでに安倍政権下で教育基本法改悪、盗聴法改悪、特定秘密保護法制定、安保関連法制定、「共謀罪」制定と、国民の基本的人権を制約する悪法が次々と成立させられてきたが、すべてはこの戦争体制構築のためと言わなければならない。そして今また、「大規模な自然災害」への対処を口実とした「緊急事態条項」(自民党改憲草案第98条、99条)の制定が着手されようとしている。これはナチスが全権を掌握した「全権委任法」と同質のもので、国民の自由と民主主義を圧殺し、政権の独裁を招くものである。

<別紙 4>

緊急警告023号 またしても臨時国会召集要求無視の憲法違反!
      (9月2日)

 憲法第53条は、衆参いずれか4分の1以上の議員が要求すれば、内閣は臨時国会の召集を決めなければならないとしている。
 2015年10月、第3次安倍改造内閣が発足した直後、野党5党はこの規定にもとづき、「安保法制」強行可決、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意や新閣僚の不祥事追及を目指し、臨時国会の開催を求めたが、安倍内閣は首相の外交日程や年末の予算編成を理由に応じなかった。
 これは「安保法制」の強行可決に対して盛り上がった国民の怒りを回避しようとするもので、憲法第53条を無視する憲法違反であり、私たちは当時緊急警告002号を発して抗議した。
 これと同じ憲法無視が、さる8月3日発足した第3次安倍改造内閣でも踏襲されている。憲法53条にもとづき、野党が召集を要求したのは、内閣改造まえの6月末だった。自民、公明両党の幹事長らが、改造後の8月23日、臨時国会の召集を9月末に行う方針で一致した。ここまで召集を延期する理由として、与党は首相の外遊日程や予算編成作業を挙げている。国権の最高機関である国会の開催の要求を、下部機関である内閣の都合に合わせるという与党の見識を疑う。野党が求めているのは予算の審議ではなく、森友学園、加計学園そして陸上自衛隊の「日報」隠しをめぐる一連の疑惑の解明である。
 ここまで国会の召集を先延ばしする首相や与党の姿勢から見えてくるのは、かずかずの疑惑追及を求める国民の怒りをそらそうとする安倍内閣の一貫した術策だ。安倍内閣は教育現場に道徳を持ち込もうとしているが、彼らの行為は不誠実、権力優先であり、一時代前の「教育勅語」の復活を思わせる。このような公然とした憲法無視は到底許されない。
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完全護憲の会ニュースNo.45 2017年9月10日

        <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
        連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
        電話・FAX 03-3772-5095
        Eメール:kanzengoken@gmail.com
        ホームページ:http://kanzengoken.com/

  目次  第44回例会・勉強会の報告            P.1
      第41回運営・編集委員会の報告(略)       P.2
  別紙 1 政治現況報告                 P.3
  別紙 2 事務局報告                  P.3
  別紙 3「アピール 今、あらためて米国の
       原爆投下の責任を問う」他           P.4
      今、ふたたびアメリカの原爆投下の戦争責任を問う P.5
 <再掲> 緊急警告022号 「自衛隊明記は口実…」     P.13

       第44回例会・勉強会の報告

 8月20日(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者13名、会員56名。
 司会を大西運営委員が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読されたのち、「事務局報告」が行われた。これらの報告をめぐる意見交換に先立ち、司会者が「今回は初参加者が多いので、完全護憲の会の紹介をしたらどうか」と提案し、事務局が次のように紹介した。
 「本会は2013年の年末に準備会を開き、14年1月に第1回例会を開き、以後毎月1回例会を開催し、ニュース(月報)を発行。本会設立の理由は、2013年の年末に誕生した第2次安倍政権が憲法改悪を公言したこと、現憲法がひろく国民に理解される前に解体される恐れがあったためだ。日本国憲法は、戦争放棄を定めた9条や生存の権利を保証した25条など、個々の条項がつまみ食い的に使われたが、この憲法の精髄である国民主権や基本的人権は十分に理解されぬまま、改廃される危険が迫っている。その危機感から、文字通り完全護憲を提唱したが、第1章天皇の諸条項は、第14条に定める法の下における平等に矛盾しているとの批判がある。だが、われわれが1章の改憲を主張すれば、現情勢下では極右の全面的改悪企図に便乗されるだけである。天皇の地位は『国民の総意に基づく』ものであるので、私たちは総意の熟するのを待つことにしている。入会金は1000円で、いまのところ会費は集めず、これまで発行した冊子の収入などで運営している。年末には道徳の教科化と教育問題についての冊子発行を準備している。会員は現在56名」
 ついで討議に移り、「天皇制はこのままでよい。戦跡慰霊や遺骨収集を行ってほしい。現憲法は悲惨な戦争体験から生まれている。この体験が継承されていない。学校教育に期待してもダメ。いまの先生に平和教育を期待するのは、ストーカー行為をやめさせろと警官に期待するのと同じだ」「友人が学び舎の歴史教科書に執筆している。良い本だが進学校以外ではあまり使われていない。実教出版の教科書は日の丸・君が代の強制を扱っているとして、東京都で禁止されている。主権者教育はあまりされていないが、そういうなかで努力している教員もいる。見限らず、応援してほしい」「区の教育委員会審議に立ち会ったが、学び舎の教科書が一番良かった。加害責任を十分取り上げている」「私の経験ではよい教師は教科書は使わず、人間対人間で教育している」「しかし若い教師は教科書を使う。神奈川県では育鵬社の教科書を使っている。恐ろしい状況だ」「私の父は戦場のことは一切話さなかった。伝承と云っても限りがある」「みんなの目指す頂上は同じで、登り口が違うだけだ。和気あいあいで話し合おう」……。

 ついで定刻になり、勉強会に移った。「米国の原爆投下の責任を問う会」の設立趣旨について、同会の共同代表・水澤寿郎氏から「アピール 今、あらためて米国の原爆投下の責任を問う」と「今、ふたたびアメリカの原爆投下の戦争責任を問う」の2文書(別紙3)の説明があった。
 これに対しては「責任を問うとは、だれに問うのか」など若干の質疑につづいて、原爆投下と、ポツダム宣言の発表、ソ連の進攻開始との関連、米国世論の動向、核兵器禁止条約の採択などについて熱心な討議があった。

当面の日程について
 1)第45回例会・勉強会    9月24日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 2)第42回運営・編集委員会  9月27日(水)14:00~ 港区立勤労福祉会館
 3)第46回例会・勉強会   10月22日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 4)第43回運営・編集委員会 10月25日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ

<別紙 1>    政治現況報告      2017年8月27日

              岡部太郎(東京新聞元政治部長)

 加計学園問題や籠池問題、そして防衛省の公電隠蔽問題で揺れ続け、ダウン寸前だった安倍首相が、何とか8月3日の内閣改造までたどりついた。まさにゴングに救われたと云うところだろう。最後はよれよれだった前内閣の反省から、麻生財務副総理、菅官房長官そして党の高村副総裁、二階幹事長の骨格だけは残しながら、問題の文部科学相には林芳正、防衛相には小野寺五典、法相には上川陽子(いずれも岸田派)の経験者を当て、ほかにも茂木敏充(経済再生)加藤勝信(厚生労働)と要所に経験者を置いた。そして一本釣りで野田聖子(総務相)河野太郎(外相)とうるさ型を配置して堅実、守り主体の安倍第三次改造内閣を発足させた。そして最初から外相として首相を助けて来た岸田文雄氏が本人の希望もあって党の政調会長に岸田派の優遇と合せて、ポスト安倍の一番手につけた。ただ手堅さといっても副大臣新人五人、野田、河野の造反も不安だ。
 また文部科学相にと首相が懇願した伊吹元衆院議長は就任を固辞するなど、安倍一強体制はかなり変化していると見られる。そのへんは首相自身もわかっているようで、組閣後の初会見でも「国民に十分説明してゆく」と述べ、また改憲についても「秋の提出など、スケジュールには、こだわらない」と軌道修正。党側も高村副総裁が「憲法は党に任せ、政府は経済に全力を」と注文。岸田政調会長も「とにかく改憲論議は国民に丁寧に話すこと」と慎重な構えをみせた。また公明党の山口委員長も「憲法改正は政府の仕事ではない」とバッサリ。少なくとも、ゆけゆけではなくなりそうだ。
 一方、野党の民進党も都議選の敗戦の責任をとって蓮舫委員長が突然辞任した。8月20日公示、9月1日党員投票で委員長選出を行う。前原元外相と枝野元官房長官の一騎打ちだ。
 共産党との選挙野党共闘を狙う枝野氏と野合反対。都民ファーストとの共闘で政界再編狙いの前原氏どちらが勝っても党の完全一本化は難しく、秋から来年衆院解散までの政局は、民進党を中心に離合集散が繰り広げられる可能性がある。
 他方、次の選挙の台風の目となりそうな小池都知事の都民ファーストの会だが、小池氏がいち早く、都知事専任を打ち出し、国政レベルの活動は同志の若狭勝衆院議員に一任した。若狭氏は8月7日、記者会見で全国組織の政治団体、日本ファーストの会を設立、同会が運営する政治塾「輝照塾」を9月に開講、希望者を募集するほか、年内に国政新党を目指すことを明らかにした。同会は小池都知事と連動、9月16日に開講、塾生から今後の国政選挙の候補者を選ぶと云う、全く都民ファーストと同じ手口。民進党を離党した細野豪志元環境相とも新党について意見交換した。民進党を離れた長島昭久氏や渡辺喜美、松沢成文の両参院議員のほか、民進党や自民党から多くの議員が参加することも考えられ、目が離せない。
 もう一つのアキレス腱、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(ぺい)問題は、7月28日に防衛省が特別防衛観察の結果を発表した。しかし、その焦点である陸自の隠蔽を稲田大臣が知っていたかどうかについては陸自が今年の二月に会議で稲田氏に報告した“可能性”はあるが、稲田氏が「報告された認識はない」と否定し、事実認定には至らなかった。データ不公表は黒江事務次官が2月16日の会議で岡部陸上幕僚長に指示。保管しているのは隊員の個人的データで、情報公開の対象となる行政文書には当たらないとした。
 結局、稲田大臣の責任には踏み込まなかったが、稲田氏は混乱の責任をとって、同日防衛相を辞任。黒江・岡部両氏も辞任した。
 安倍首相は稲田氏をポスト安倍の有力馬に育てようと、失言やミスの続いた稲田氏を最後までかばい続けたが、最後には自ら辞任する以外に道がなかった。当然これらは首相の任命責任が問われる事項である。

<別紙 2>    第44回例会 事務局報告

               福田玲三(事務局)2017.8.27

1)例会・勉強会の案内掲載

① 『東京新聞』8月16日朝刊「カルチャーインフォメーション」
② 『週刊金曜日』1148号(8月18日付け)「きんようびのはらっぱで」  
③ 「レイバーネット」イベントカレンダー(告知サイト labornetjp.org/EventItem)

2)勉強会の講師

勉強会:「『米国の原爆投下の責任を問う会』設立趣旨について」の講師について、同会の共同代表・水澤寿郎氏に依頼、快諾。

3)集会の案内

① 第8回平和学習会――報告・花岡蔚氏
 「2020年までに自衛隊を廃止する―コスタリカとアメリカの実情に触れながら」
  9月9日(土)13:30~16:30
  東京ボランティア市民活動センター 会議室 (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
② 第22回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会
  9月22日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分) 
  参加費:200円
③ 『週刊金曜日』東京南部読者会
  9月22日(金)18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
④ 「米国の原爆投下の責任を問う会」第1回拡大呼びかけ人会議
  9月23日(土)14:00~17:00 基督友会東京月会3451-7002 港区三田4-8-19
  資料代1000円 連絡先:090-1769-6565 水澤

<別紙 3> アピール 今、あらためて米国の原爆投下の責任を問う
 
 米国は1945年8月6日広島に、8月9日長崎に原爆を投下し、計34人余の民間人、軍人、外国人(15か国、4万人)、連合国軍捕虜を殺害した。この無差別大量虐殺は人道上決して許されるべきものではなく、明白な国際法違反である。だが、米国政府は一貫して原爆投下を正当化してきた。原爆を投下したのは、日本がポツダム宣言受託を拒否して降伏しなかったからであり、原爆投下が日本の降伏を早めたというのがその主な理由である。
 原爆を投下せず米軍が日本本土上陸作戦を決行したならば、米兵100万人の犠牲が予測され、従って原爆投下は多数の米兵(と日本人)の命を救い、戦争を終結させて平和をもたらしたという。米国政府は原爆投下以来70年余にわたりそう喧伝しつづけ、多くの米国国民もそう信じてきた。私たちはこの「原爆正当化論」を到底容認することはできず、改めて米国の無差別大量虐殺の責任を問うものである。
 ルーズベルト米国大統領が原爆開発予算6000ドルを議会で通過させた(1941・12・6)のは、真珠湾攻撃の2日前であった。また、原爆投下は日本を目標とすることは、「ハイドパーク覚書」(1944・9・18)でルーズベルトとチャーチルの間で秘密裡に決められていた。このように原爆は開発当初から日本に投下することが目途とされていたのであり、ナチス・ドイツが降伏したから投下目標をドイツから日本に変えたものではなかった。
 さらに、原爆投下指令はポツダム宣言(1945・7・26)の一日前に出されている。そもそもポツダム宣言は日本に対する正式な文書ではなく、回答期限もないものであり、さらに当初宣言草案にあった降伏条件の「国体護持」を日本の降伏を引き延ばすためにあえて宣言から外している。それは日本が降伏する以前に原爆を投下したいという思惑があったからであった。
 日本の降伏は8月9日のソ連参戦が決定的な要因であった。原爆の開発には20億ドルという莫大な予算をかけた米国政府は、その物理的破壊力と人体にたいする放射線などの「効果」を確認するために原爆を投下することに追い込まれた。それは原爆の威力を全世界に誇示することによって、戦後ソ連に対し絶対的優位性を示そうにする戦略でもあった。原爆投下は又、ルメイ指揮下の日本の諸都市への無差別空爆の延長線上でなされたことも見落としてはならない。
 日本本土上陸作戦になれば100万人の犠牲が出るというのも虚偽の数字である。マッカーサー他各軍指導者は犠牲者は最大で6万6千人(戦死者はその4分の1)と推定していた。トルーマン大統領は犠牲者数を次々と増やしていき、最後の「100万人」が独り歩きしはじめた。そう言わなければ正当化できないほど原爆投下の被害は悲惨だった。
 原爆投下に対する戦争責任が問われてこなかった原因の一つに、日本のアジアに対する侵略戦争のなかで行なった野蛮で非人道的な戦争犯罪がある。日本軍による上海や重慶爆撃も長期間行われた。日本の良心的市民には、日本が加害国だったから、米国による日本の諸都市への空爆も広島・長崎への原爆投下を批判できないと考えがちであった。だが、原爆投下の被害国国民として米国政府を告発してこなかったことが、戦後、米国の南太平洋上の核実験の継続を許し、「核抑止論」の名の下に各国が核兵器を開発することを誘発した。原水爆禁止、核廃絶の運動が粘り強くなされてきたにもかかわらず、今なお新たな核開発が止まる兆しはない。広島・長崎への原爆投下を告発してこなかった私たちの反省を含め、今、改めて米国の原爆投下を戦争犯罪として告発する必要がある時点にきているのではないだろうか。
 それと併行して、日本の侵略戦争によりアジアで犯した数々の残虐な戦争犯罪を直視し、戦争責任の所在を明らかにし、日本政府に謝罪と補償を求める運動をいっそう強化する必要があることはいうまでもない。
 オバマ米国大統領は広島演説を「死が空から降ってきた」という文言で始めた。誰が死を空から降らせたかを隠すこの言葉は、欺瞞的である。私たちは速やかな核廃絶を願うものとして、今、原点に立ち戻って米国政府の広島・長崎への原爆投下の責任を問うものである。
   2017年1月10日
           米国の原爆投下の責任を問う会

      
   今、ふたたびアメリカの原爆投下の戦争責任を問う
                                          
1.原爆投下の正当化論のままでよいのか?

 アメリカは1945年8月6日に広島にウラン原爆を投下し、年内に14万人、5年以内に合計20万人を殺した。
 さらに3日後の8月9日に長崎にプルトニウム原爆を投下し、年内に9万人、5年以内に合計14万人を殺した。両都市で合計34万人を殺したのである。
 この無差別大量虐殺は国際法違反(ハーグの陸戦条約参照)であり、アメリカの原爆投下責任は厳しく問われなければならない。

オバマ大統領の広島訪問
 アメリカ政府は過去70年間広島・長崎への原爆投下を一度も公式に謝罪したことがなく、反対に、原爆投下「正当化論」を主張してきた。 ブッシュ・シニア大統領は1991年、「原爆投下は何百万もの米国民の命を救った」と述べたし、クリントン大統領は1995年、「トルーマン大統領が下した原爆投下の決断は正しかった」と述べている。
 プラハ宣言(2009年4月)で「核兵器なき世界」を提唱しノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領も、原爆投下を公式に謝罪したことはない。
 オバマ大統領の広島訪問に先立って来日したペリー元米国防長官は、2016年4月16日NHKのインタビューに応えて「(オバマの広島訪問は)すばらしい決断だ。世界に核兵器の危険性と二度と使われてはならないということを呼びかける又とない機会で、そのための具体的行動を提起することを望む」と述べた一方で、「原爆の犠牲がなければ本土決戦で何百万人の命が失なわれていただろう。原爆投下について謝罪する必要はない」と述べている。(2016年5月17日のNHKのニュースでは流れたが、19時のニュースでは後半の「謝罪する必要はない」の部分はカットされていた。)
5月27日のオバマ大統領の広島訪問の際の17分間の演説は、冒頭「空から死が降って、世界は変わった」death fell from the sky and the world was changed)ではじまったが、原爆投下がアメリカによるものであることは触れず、従って投下の責任にも触れず、謝罪の一言もなかった。
 核兵器廃絶を訴えたが、具体的政策は何も提案されていない。それどころかオバマ政権の下で進んだことは、核兵器の近代化に多額の予算をつぎこんだことである。また、オバマ大統領は広島に来る直前に岩国の米軍基地で日米同盟を賛美する演説を米兵に向けて行い、その足で広島に来て「平和」を訴えたのである。
 平岡敬・元広島市長は次のように述べている。「いまでも多くの人があのスピーチをそのまま受け止めて、『すごい演説だ』『素晴らしい』ともてはやして、『オバマ賛美』が続いています。アメリカ国内にある『原爆投下は正しかった』という声を振り切って、広島に来たこと自体は評価するという声もあります。/しかし、彼は何のために広島に来たのかということを思うと、私は結局、オバマ大統領は任期中に大した実績があげられなかったから最後の自分のレガシー(遺産)づくりに広島を利用したのではないかと思っています。/これは日本政府との共謀です。安倍政権もおそらく強烈に願ったでしょうね」(平岡敬「被爆者はアメリカの原爆投下で殺された―オバマ大統領の広島訪問/謝罪なく、口先だけの『核廃絶』に強烈な違和感」『日本の進路』2016年8月号、NO.288、17頁)。 
 オバマ大統領のスピーチのあと安倍首相も「日米同盟は世界に希望を生み出す同盟」といい、最近12月には真珠湾攻撃の慰霊に行くと発表したのである。ハワイ真珠湾訪問も日本のジャーナリズは賛美している。それならば安倍首相は何故日本が植民地支配した東アジアの国々を訪問しないのかという非難の声が起こるのは当然であろう。
 とまれ、米国政府が広島・長崎への原爆投下に謝罪しないのは、その背景に多数の米国民が依然として「原爆投下正当化論」に立っていることがあるといってよい。
 
「原爆正当化論」とは
 「原爆正当化論」とは、(1)原爆投下が戦争終結を早め(「早期日本降伏説」)、その結果(2)戦闘継続による人的被害(特にアメリカ軍人の)を減少させた「人道的行為」である、と主張するもの(「人命救済説」)である。その正当化論の出発点はトルーマン声明にある。
 アメリカでは正当化論批判はオリバー・ストーンやピーター・カズニックなど少数が主張しているにすぎない。ストーン(映画監督)とカズニックは2013年夏に来日し、8月8日、広島でシンポジウム「アメリカ史から見た原爆投下の真実」で報告した。ストーンは、「アメリカでは原爆投下が成功だと語られているが、それは神話に過ぎない。一般的なアメリカの高校生は、原爆投下が戦争を終らせた、と教えられている。1945年に起きた本当のことを教えられていない。戦争を終らせたのは原爆ではない。」と発言し、カズニックは、「アメリカは[日本が]降伏寸前だということを知っていた。アメリカはソ連への威嚇として原爆を投下したのだ」と指摘した。だが、このような見解を持つアメリカ人は依然として少数なのである。
 人命救済説についていえば、日本の本土上陸作戦により100万人以上の犠牲者がでるというのも虚偽の主張である。米軍犠牲者はマーシャル、キング、リーヒ、マッカーサー各元帥が推定した数字は上限6万人、細かくは31、000人から66、500人の間と見積もられ、そのうち戦死者は上の数字の4分の1とされている。トルーマンは戦闘犠牲者を25万人から100万人まで増やしていき、最後の100万人説が一人歩きしてきたのである。
 アメリカ人の意識も、最近(2015・4)のビュー・リサーチ・センター(米民間調査機関)によれば、原爆投下を正当とする者は56%、不当とする者は35%である。1945年のギャラップでは、85%が原爆投下を正当としていたので、正当とする者の比率は低下してきているが、投下70年を経てなお正当化論が過半数を占めている。
 このことが重要なのは、原爆投下正当化論が、核抑止論と表裏一体であるからである。このようなアメリカ世論のなかで、オバマ大統領も謝罪外交であると批判されることを恐れて、謝罪などできなかったのである。

日本がアメリカの原爆投下責任を問うてこなかった理由 
 日本は敗戦後今日に至るまで、原爆の被害を調査しその悲惨な被爆の実態を日本の国内外に示してきた。そして、そうすることの重要性はますます大きくなっているのは間違いないが、他方で、原爆投下という無差別大量虐殺を実施した戦争犯罪としてアメリカ政府を告発することがほとんどなされなかった。
 原爆碑の「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」に象徴されるように、主語は不明、批判対象も不明にしたまま、ひたすら「祈る」ことを推奨してきたのである。その祈りの原型の一つは長崎浦上天主堂の永井隆にある。
 これは原爆を製造した国家も、投下するに至った経緯も、投下したあとの対処も捨象し、言い換えれば歴史性を捨象することによって事実上アメリカ政府の責任を問わない方法が取られてきたということである。それは抽象的に反戦、平和を唱える・祈るという態度であるといってもよい。
 原爆投下したアメリカを厳しく告発してこなかったことが、戦後、アメリカの南太平洋上の核実験の継続を許し、さらに原発の日本への導入を容易にしたとするならば、2011年のフクシマ3・11以後5年余経った現時点において、遡って「原爆正当化論」を批判的に検討し、アメリカの戦争犯罪として告発することが、70年余過ぎて遅きに失した感があるとはいえ、必要不可欠なのではないだろうか。
 その際、原爆を抽象的に「平和の敵」として捉えるのではなく、原爆の歴史を具体的に辿ることによって初めて、アメリカの原爆投下の責任を問うことができると考える。
 原爆投下にたいする戦争責任が問われてこなかった原因の一つに、日本はアジアに対して侵略戦争を実行し野蛮で非人間的は殺戮を行なった加害国であったから、被害国として原爆投下を批判することなぞできないという心情が日本人のなかにあったことは否定できない。
 良心的日本の知識人の中でも、日本がアジア諸国に侵略し、細菌兵器や化学兵器を使用した加害国であるから、アメリカの原爆投下を被害国として批判する資格はないとする考えである。
 例えば、『戦争責任と核廃絶』(三一書房、1998年)の著者若松繁俊でさえ、『原子科学者評論』1982年2月号の論文「戦争犯罪の背景」で、「私自身、原爆被曝の体験をもつが、多くの被爆者が看過してきた重要な問題がある。原爆被害がどんなに悲惨であろうとも、日本の戦争責任をきびしく自己批判したあとでなければ、原爆の被害を世界に訴えるべきではない。原爆による死は日本帝国主義ファシストによる死と同じである」(180頁)と指摘している。
 ここには原爆投下をそれ自体切り離してアメリカの責任を問う視点はみられないが、私たちはそのような見解をとらない。
 私たちは原爆投下の責任を追及するさい、その前にではなく、それと同時併行して日本が侵略戦争によりアジアの人びとを残虐な方法で殺傷した事実を直視し、日本の戦争責任を確認し、日本政府に事実認定・謝罪と補償をもとめる被害者を支援し、そのための活動を引き続き推進しなければならないと考える。
 具体的には、重慶爆撃に見られる大量無差別爆撃、三光作戦などの焦土作戦による民間人虐殺、南京虐殺、731部隊による人体実験と生物兵器(細菌兵器)の使用、化学兵器(毒ガス兵器)の使用による大量虐殺、毒ガス遺棄、朝鮮人・中国人などの強制連行・強制労働、朝鮮・中国・その他のアジアの女性の「慰安婦」への強制、捕虜虐待などである。それと同時に併行してアメリカの原爆投下の責任を問い、その謝罪を求めなければならないと考えるものである。その歴史的根拠を以下で示したい。

2.マンハッタン計画と三発の原爆

原爆の製造
 ナチス・ドイツが原爆開発をしていることに危惧の念を抱いた理論物理学者たちはアメリカに亡命し、ドイツよりも早く原爆を製造することをめざした。「アインシュタイン=シラード」書簡が、ルーズベルト大統領に提出され、「ウラン諮問委員会」が設置された。
 核分裂と原爆製造については、1939年1月、理論物理学会でイタリア人エンリコ・フェルミが報告し、核分裂の仮説はウラン235の分裂により証明された。フェルミはアメリカへ亡命し原子炉をつくる。 ニールス・ボアもデンマークのコペンハーゲンで同様な核分裂の実験をしていたが、アメリカに亡命。
 ルーズベルト大統領が原爆開発の6000ドルの予算を議会通過させた(41・12・6)のは、真珠湾攻撃の直前。この予算により原爆製造が始動。その後マンハッタン計画には20億ドルが支払われ、20万人を雇用し、学者だけで2000人以上になるという大規模なものとなった。
 「マンハッタン・プロジェクト」と名づけたのは、総司令官になるレスリー・リチャード・グローブスである。1945年3月には3個の原爆を製造し、5月には兵器として完成した。1945年7月16日早朝午前5時29分、人類最初の核実験「トリニティー」がニューメキシコ州の砂漠で実行された。
 実験はオッペンハイマー(ロスアラモス研究所所長)の指揮のもと、グローブスの直属の部下であるトーマス・ファーレル准将(マンハッタン計画副責任者)が現地の責任者であった。
 ファーレルは爆心地から10キロ離れたコントロール・タワーからみていて、「効果は、まさに前代未聞。印象的で美しい。恐ろしいほどである。誰がこのような大規模な爆発を考えることができたであろうか。閃光のすさまじさは筆舌に尽くしがたい」と記している。
 製造された原爆は3個であるが、残り2個はトリニティー実験から21日後の8月6日に広島に、さらに3日後の8月9日に長崎に投下された。
 広島に投下されたリトル・ボーイは、ウラン型原爆であり、構造は砲身型で簡単であるが、濃縮ウラン製造が困難なため量産は困難である。
 長崎に投下されたファットマンは、プルトニウム型原爆であり、原子炉運転がプルトニウムを量産するため、量産が可能であるが、構造は爆縮型で複雑である。起爆装置が作動するか実験が必要であり、1945年7月16日のトリニティー実験はこのプルトニウム型原爆の実験だった。
 広島の原爆投下は実験なしで投下したもの。原爆投下の二発目を3日後に長崎に投下したのは、量産可能な原爆をアメリカが所有することを世界に向けて(特にソ連に向けて)誇示すことにあった。

原爆投下の目標は当初から日本だった
 日本への原爆投下を目標とすることは、ルーズベルトとチャーチルの間で1944年9月の「ハイドパーク覚書」で決まった。
 アメリカが原爆をドイツには落とさず、日本に落とすことを企図していたことには黄色人種にたいする人種差別が根底にあったとみてよい。
 ナチス・ドイツの原爆実験をおそれた物理学者たちがアメリカに亡命し原爆開発に取り組んだが、白人であるドイツ人には落とすことは当初から考えていなかった。アメリカ大統領や軍幹部は、ドイツへではなく日本への投下を当初から意図していたのである。それ故、原爆投下の問題は欧米のアジア人にたいする人種差別の問題としても捉えなければならない。
 ルーズベルト大統領は、1945年4月12日に死去。トルーマンが新大統領になる。真珠湾攻撃の復讐に燃えて、ルーズベルトは、「犬の飼い主が悪ければ、犬も罰しなければならない。日本の指導者の残虐で不法な行為の責任を、日本国民が受けるのは当たり前だ」と言った。
 広島への原爆投下18時間後に発表された「トルーマン声明」も真珠湾攻撃にたいする報復として原爆投下を正当化しているが、その下地はルーズベルトにより敷かれていたといえよう。
 1945年4月12日、突然副大統領から大統領になったトルーマン(1884年生まれ)は、政治力もなく、歴史観も世界観も持たない”small man”であった。ルーズベルトは歴代、自分に反抗することを恐れて副大統領には力量のない者を選んできたからである。
 トルーマンは「マンハッタン計画」も知らされていなかった。4月25日になって、スティムソンとグローブスが 原爆計画についてトルーマン新大統領に初めてその計画を説明した。以後、”small man”と言うコンプレックスを克服するために「何か大きなことをする」(トルーマンの日記)ことに向って突き進んでいった。 

ポツダム宣言
 早期降伏説も人命救済説も、歴史事実とは違っている。アメリカは原爆投下の以前から、日本が降伏を求めていたことを知っていたからである。日本がソ連に対してアメリカとの和平交渉の仲介を何度も打診していたことを、アメリカ陸軍省は日本外務省の暗号電報を傍受して掴んでいた(「マジック報告」)。
 事実、1944年8月11日の「マジック報告」で、「重光外相は、ロシアに和平交渉の仲介をする意思があるかどうかを確かめるように佐藤大使(在モスクワ)に指示している」ことをつかんでいた。打診の内容は、日本降伏のために「国体護持」、即ち戦後も天皇制を存続させることを認めるか否かにあった。この打診をアメリカは無視することになる。
 1944年7月9日サイパンで日本軍が全滅、東条内閣が7月18日総辞職して以降、米軍はサイパンの基地からB-29による本土空襲が可能となった。
 東京大空襲は1945年3月10日未明、米軍は334機のB29を投入し焼夷弾33万発を投下した。死者・行方不明者は10万人を超えた。東京以外にも名古屋、大阪、京都、神戸など主要都市への空爆がなされ、66都市で死者約40万、負傷者約百万人を生み出した。日本の敗戦は時間の問題になっていた。
 原爆以外での方法による戦争終結の可能性について、1945年6月29日の米統合参謀本部史料によると、「日本政府は完全に破壊される前に・・・・・直ぐにも条件付き降伏を申し出る可能性がある」と記されている。
 また、アイク、マッカーサー、リーヒ各元帥も日本の軍事的敗北は時間の問題と見ていたことが戦後に公表された記録や回顧録に明らかにされている。
 リーヒ元帥は回顧録のなかで「軍事的に見て完全にうちのめされた日本に地上軍を投入して侵攻する理由は全くないと考えていた」と述べている。
 ポツダム会談は、ナチスドイツの降伏後の1945年7月17日から8月2日までソ連占領地のベルリン郊外のポツダムで開かれた。
 米からトルーマン大統領、英からチャーチル首相、ソ連からスターリンが参加し、戦後占領をめぐって会談した。ポツダム会談開始の翌日、トリニティ実験が成功したとの報がトルーマンに届いた。チャーチルもトルーマンの態度が変わったのに気づいたほどだった。
 自信を深めたトルーマンは、「ソ連側に反論を許さぬきっぱりとした態度で対応するようになった。」(チャーチル) トルーマンの妻宛の手紙(7月20日)には、「昨日は厳しい会談になった。わたしは憤然と立ち上がって、この線で妥協しろといい、イギリスもソ連もその線で妥協した。」(ロナルド・タカキ、152頁)とある。
 原爆投下命令書は1945年7月25日、ポツダム宣言を発する1日前に、トーマス・ハンディ陸軍参謀総長代理が署名し、当時ポツダムにいたマーシャル将軍と陸軍参謀長官スティムソンに電話で伝えられ、カール・スパーツ将軍(マリアナ諸島駐屯の陸軍戦略航空司令官)に宛てて送られた。   
 そこにはトルーマン大統領の署名はない。そのため、8月10日広島の被害状況の報告を受けたトルーマンは、8月10日の閣議で大統領の許可なしに原爆の使用を停止することを決定させている。
 ポツダム宣言は7月26日に発表された。その宣言草案には国体護持が含まれていたが、宣言には「降伏条件の明確化」に国体護持は含めていない。米代表団がポツダムに出発する直前(7月2日)、スティムソン陸軍長官からトルーマン大統領宛に「対日宣言案」が提出され、その第12項に「現在の皇統の下での立憲君主制も含む」とあったが、実際のポツダム宣言ではそれを削除して、トルーマン大統領が発表したのである。
 それは日本が降伏する前に原爆を投下する必要があったからである。
 ポツダム宣言にはスターリンの署名がない。ソ連は日本と交戦状態にないとの理由で、トルーマンがスターリンを排除したのであった。チャーチルはイギリスの総選挙で予想に反して敗北し、ポツダム会談の途中でイギリスに戻らざるを得なかった。ポツダム宣言の署名者の蒋介石はポツダムには来ておらず、署名はトルーマンが代筆した。
 つまり、宣言の署名者にはスターリンの名はなく、トルーマン、チャーチル、蒋介石が記されているが、トルーマン以外の2人はトルーマンによる代筆なのである。それ故、トルーマン一人の意思が示された文書であり、「降伏条件の明確化」に国体護持を含めなかったのである。
 そのためポツダム宣言は、つぎのような問題点をもつことになった。
 1)ポツダム宣言は「対日本」が主題ではなく、戦後処理が主たる議題であった。ポツダム会議に参加した国と署名した国とが異なる。ソ連が署名していないことが、日本に日米の和平交渉に可能性があるかのごとき幻想を抱かせた。
 2)ポツダム宣言は日本に対する正式な文書ではなく、日本には短波放送で伝えられた。回答期限もない宣伝・広告の類であった。日本の鈴木貫太郎首相はこれを「黙殺」(ignore)したとみなされた。
 3)鈴木首相の発言前に原爆投下命令は出ていた。宣言は7月26日、命令書は7月25日付け。
   命令書によれば、日本時間で鈴木首相の「無視」発言の2日前に原爆投下は決定していたことになる。
 4)トルーマンは鈴木首相を日本の代表とは認識しておらず(彼らと複数形で表現している)、鈴木首相の発言により投下の決定を変える気はなかったと思われる。
   このポツダム宣言の約3週間後の8月6日に広島へ、9日に長崎の原爆が落とされたのであった。
   「ポツダム宣言」を受諾する意向を示した8月14・15日も大阪、岩国、奥山、伊勢崎、桐生、熊谷、小田原などが空爆されている。

広島・長崎への原爆投下
 広島・長崎が原爆投下の候補地として上がるのは、1945年4月27日の第1回目標選定委員会であり、その委員会(トーマス・ファーレルは委員)でグローブズ委員長は、広島・長崎の他に東京湾と、川崎、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、呉、下関、山口、八幡、小倉、熊本、福岡、佐世保の計17都市を選定した。
 第2回委員会(5月10~11日)では、京都AA、広島AA、横浜A、小倉A、新潟Bの5箇所に絞られた。うち最有力候補地AAには、広島と心理的効果を目指すため京都が選ばれた。
 これらの5都市は通常の空襲から除外されたのは、原爆の効果を的確に測定するためであった。
 第3回暫定委員会(5月31日)では、横浜は占領政策に使うので除外され、京都もスティムソンの反対で除外された。彼は京都に投下すると、日本人の心情からして米国の占領政策が難しくなると主張し、トルーマンが賛同した。それに代わって長崎が加わった。
 7月25日までに広島、小倉、新潟、長崎が候補地に決まった。広島は第1候補であり、天候の条件が整った8月6日に投下され、2発目の第1目標は小倉だったが、8月9日当日小倉の空は視界不良だったため、長崎に変更された。3発目のプルトニウム型原爆は8月19日までに東京に投下される予定であった。
 長崎への原爆投下の翌8月10日に、「『天皇統治の大権を変更する』要求が含まれていないという了解の下に受諾する」との意向を伝えた日本に対し、アメリカは「バーンズ回答」で暗黙の了解を与え、8月14日、日本は降伏を伝えたのである。
 以上のことから、アメリカは原爆投下によって日本の降伏を早めたのではなく、日本の要求(国体護持)を受けいれるのを原爆投下まで引き伸ばしたことが明らかであろう。原爆投下する前に、日本が降伏しては、壮大な人体実験をする機会を失うからである。
 日本の降伏の決定打になる「ソ連の対日参戦」(8月9日午前0時)の以前に広島に、そしてその日に長崎に投下し、戦後の対ソ連に対して圧倒的な力を誇示することができたのである。

3.アメリカの原爆投下後の隠蔽工作ー放射線の影響を否定

日本の原爆調査とアメリカへの調査報告の提供
 1945年8月6日に広島に原爆が投下されると、直ちに日本軍と行政機関が大学・研究所の科学者の協力を得て広島に入った。
 第1の目的は、投下爆弾が原爆であるか否かを確定することであった。爆弾投下直後、ホワイトハウスはトルーマン大統領の「原子爆弾に関する声明」を公表し、原爆投下は真珠湾攻撃の復讐であると明言し、日本にポツダム宣言受諾を求めた。
 広島へは多くの調査団が入るが、大本営調査団は、参謀本部第二部長の有末精三を団長にして参謀本部から他に三名、陸軍省軍事課新妻清一以下三名、陸軍航空本部技術部片桐少佐、陸軍軍医学校から島田軍医中佐、それに理化学研究所の仁科芳雄という30人ほどの構成になった。
 仁科芳雄は陸軍から指示により原爆開発「二号」を一九四一年から行なっており、海軍は京都大学の荒勝文策にF研究を依頼していた。有末を団長とする陸軍大本営の調査団は、8月7日午後2時ごろ所沢基地に集合したが、「折から硫黄島を飛び立った敵機B29の爆撃機隊の一団がわが本州中部に向けて北上飛行中との情報が入った。仁科博士以下全員難を避けて」一日延期し8日に出発することになったが、有末精三と山田副官の2名は広島に向かって飛び立ち、午後5時半広島上空に着いた。
 広島到着後、有末は数人の軍指導者と会い宇品の船舶司令部に行き、翌8月8日の朝には総軍司令部の広島庁舎に行き、岡崎清三郎参謀長、真田譲一郎参謀副長、井本熊雄作戦主任参謀を見舞い、畑俊六元帥にも会っている。仁科や新妻らはその日の夕方6時半に広島に着いている。
 仁科らは8月7日離陸したがエンジン不調で所沢に引き返し、翌日8日に所沢を飛び立ち広島に着いたと言われてきたのは、1日広島行きが遅れたことからそれだけ原爆かどうかの確認が遅れたので、責任を取らされないように誰も明確にしてこなかったからだろう(この点は資料紹介「核とミサイルに関する新妻清一関連資料」(1)『戦争責任研究』87号、2016年冬季号を参照されたい)。
 広島に到着すると、仁科など6名は宇品の船舶司令部に向かった。広島の惨状から仁科が原子爆弾に違いないと確信し、夕刻そこから大本営に電報で第1報を送った。
 電報の内容は、一、特殊爆弾である。 二、熱傷に備える必要。三、詳細は仁科の今後の調査を待て、というものだった。そして、内閣書記官長・迫水久恒に、電話で「残念ながら原子爆弾に間違いない」と「涙を流して報告」した。迫水から報告を聞いた鈴木首相は翌朝閣議を開くことを迫水に指示した。
 8月9日朝、新妻は仁科などと共に高射砲隊本部を訪れ、加藤から爆発地点の方向と高度の情報を聞いた。その後仁科、片桐、新妻などは爆心地付近の調査を行い、爆心地が「細工町19番地」で高度が約580メートルであると結論し、また、中心から東西南北に500メートルおきに土などのサンプルを集めた。
 新妻は爆心地近くの写真やで未現像のフィルムを現像し灰色に感光していることを確認した。日赤病院のレントゲンフィルムが感光していたことが放射線の検出の決定的証拠になった。
 8月10日大本営調査団の陸海軍合同特殊爆弾研究会議が比治山町の陸軍兵器補給廠で開かれ「本爆弾ノ主体は・・・・原子爆弾ナリト認ム」とした。司会をした新妻がその報告書をまとめている。
 荒勝は前夜広島に来ていた。団長の有末は9日午前零時、ソ連軍がソ満国境を超えて南下した(ソ連参戦)ため、急遽東京に戻ったので,この合同会議には出席していない。広島平和記念館が所蔵する新妻ファイルに含まれる新妻メモには鉛筆で「人間ニタイスル損害ノ発表ハ絶対ニ避ケルコト、コレニ関連スル発表モ避ケルコト 中央ヨリ調査隊を派遣ノコト」と書かれている。新妻は原爆の被害を発表しないように強調している。ここでいわれている中央より調査隊ヲ派遣とは大本営の第2次調査団のことであり、8月14日広島に到着し、17日まで広島市内各所で放射能を測定した。この報告書は英訳される際、意図的に数ヶ所誤訳し、原爆の被害をできるだけ小さく見せようとしている。
 新妻は被害状況について次のような記録を残している。
「新妻メモ―損傷状況昭和二〇・八」によれば、「一一日迄、収容患者数 約一五〇〇〇不収容患者数推定 約七五〇〇〇、計約九万 
一一日迄 収容屍体数(埋没又は消失)約一万、計約二万、合計一一万」とある。
 極めて正確な数字を掴んでいたことがわかる。それを一般に知らせることを避けるよう指示したのである。
 8月13日には新妻は東京に戻り、2日後の8月15日敗戦の日には、陸軍省軍事課の名前で「特殊研究処理要領」をまとめ、原爆の被害の隠蔽に続いて陸軍の特殊研究を隠蔽するよう指示をだした。その指示の内容は「一 方針 敵に証拠ヲ得ラルル事ヲ不利とする特殊研究ハ全テ証拠ヲ陰滅スル如ク至急措置ス」とし、ふ号登戸関係(風船爆弾)、七三一部隊、一〇〇部隊など陸軍の秘密研究の隠蔽も図ったのである。
 原爆による被害の惨状は、9月3日に原爆逓信病院を訪れたウィリアム・バーチェット記者により打電され、『デイリー・エクスプレス』(1945年9月5日)に報道された。
 その記事の見出しは「原爆病(The Atomic Plague)とあり、「広島では、最初の原子爆弾が都市を破壊し世界を驚ろかせた30日後も、人々は、かの惨禍によって怪我をうけていない人々であっても、『原爆病』としか言いようのない未知の理由によって、未だに不可解かつ悲惨にも亡くなり続けている。」と残留放射線の恐ろしい影響についても記した。
 原爆の惨状が世界に知られ始めたその日(9月5日)マッカーサーは海外特派員に取材禁止命令をだし、広島に立ち入ることを禁じ、報道することも禁じた。この取材禁止令は45年12月まで続いた。
 
アメリカの広島調査報告
 アメリカは日本進駐と同時に「マンハッタン管区調査団」を来日させ、原爆の被害の調査を開始した。同調査団はトマス・ファーレル(マンハッタン計画の副指揮者)を指揮官とし、フォード・ウオレン(マンハッタン計画の医学部長)以下約30名で構成されていた。
 マンハッタン計画には当初から原爆投下後の「効果」の測定が含まれていたと見るべきだろう。彼らは8月31日に来日し、調査を準備した。ファーレルは9月6日、広島に現地調査に入る前に、東京帝国ホテルで記者会見し、「広島・長崎で原爆症で死ぬべきものは死んでしまい、9月上旬現在、原爆症で苦しんでいるものは皆無である」と声明した。
 同調査団が広島入りする2日前に、現地に行かずにこのような声明をだしたのは、アメリカが原爆の人的被害、とくに残存放射能による被害を過少にみせようとする戦後アメリカ政府が一貫して採った方針の開始を意味していた。
 この9月6日のファーレルの記者会見には、W.バーチェットが参加していた。それは9月3日に広島逓信病院で被爆者の患者の付添い人から、「アメリカは原爆を造ったのだから、原爆症の治療法はわかっているはずだ。アメリカから医師を派遣してもらわないことには、治療法がないのではないか」といわれ、バーチェットは東京に帰ってその旨GHQに訴え、記者会見にも参加していたのである。
 もちろんアメリカも原爆症の治療方法をもっていたわけではない。バーチェットは目撃した広島の惨状とファーレルの声明が余りにかけ離れていたので、そのことを問うたのに対し、ファーレルは次のように答えた。「残存放射能の危険を取り除くために、相当の高度で爆発させたため、広島には原子放射能が存在しえない。若し今現に亡くなっている人がいるとすれば、それは残留放射能によるものではなく、原爆投下時に受けた被害以外にはありえない。」 
 その後もアメリカは原爆投下後の残留放射能を否定するのである。
 この「ファーレル声明」(8月31日)は、日本政府が横浜に駐留していた米占領軍に自主的に提出した『原爆被害報告書』に依拠していた。その『報告書』の結論のひとつは、「爆心地の周辺には人体に被害を及ぼす程度の放射能は存在していない」というものだった。
 報告書には、陸軍軍医学校の軍医らによる被爆者の解剖結果が含まれていた。戦後日本のアメリカ追従の一例である。
 9月8日ファーレル以下13名の第1班は、厚木飛行場から米軍機6機で広島に向った。ファーレルの第2班は9月9日長崎に入ったが、ファーレル自身は9日に東京にもどり、12日に再度記者会見をおこなった。
 今回は、原爆の爆風・熱戦による破壊が予想以上のものであったことは認めざるを得なかったが、それと対照的に放射線の効果は限定的であったと発表した。ここでも一貫して、原爆の爆風・熱戦による被害は認めるが、放射能による被害は否定したのである。
 これはマンハッタン計画の医学部門責任者スタッフォード・ヴォレン(マンハッタン工兵管区調査団の団長として広島・長崎を調査)が、戦後放射線医学の権威として広島の残留放射能の存在を否定し、ファーレルに伝達したことによる。
 ヴォレンはマンハッタン計画のなかで兵器としての放射線の有効性を最も主張していた科学者だったのが、戦後は正反対の見解を述べているのである。
 アメリカは広島・長崎の原爆被害が日本国内外に漏れることを恐れて、1945年9月19日にGHQはプレスコードを指令し、言論・報道・出版などを規制したが、同年11月30日の「原子爆弾災害調査研究特別委員会」(10月24日発足)の第1回報告会の席上、GHQ経済科学部の担当官は、日本人による原爆災害研究はGHQの許可を要すること、またその結果の公表を禁止する旨通告している。
 1945年9月14日には学術研究会議(会長林春雄)は「原子爆弾災害調査研究特別委員会」を設置することを決定した。これは文部省科学教育局、学術研究会議、理研の仁科芳雄が検討してきた結果であった。
 アメリカと日本側の打ち合わせ会議は9月22日東京帝国大学医学部で開かれ、「日本に於ける原子爆弾の影響に関する日米合同調査団」が設立された。
 この「合同調査団」は日本側の命名であって、アメリカの正式な名称は「日本における原子爆弾の効果を調査するための軍合同委員会(The Armed Forces Joint Commission)」であり、アメリカの国益のための調査であった。
 事実それはオターソンが全権代表者であり、彼の指揮下のGHQ軍医団、ファーレル指揮下のマンハッタン管区調査団、都築正男東大教授指揮下の日本人研究者からなっていた。
 都築正男を初めとする原爆調査をおこなった日本人科学者は、戦争中の自身の行動から戦犯免責されることを願ってアメリカに積極的に協力し、調査報告は大部分がアメリカに提供されることになった。
 翌年にはABCCが組織され、原爆の「効果」を示すデータをアメリカが取得した。「原爆乙女」は治療と称して渡米するが、治療は行われず、原爆の影響のデータを取得されるだけであった。
 原爆投下は大規模な人体実験であったから、アメリカは投下後そのデータを組織的に収集したのであり、それでも不十分であったから、広島・長崎への原爆投下後1年を経ないうちに、日本への原爆投下と同じ米軍スタッフが南太平洋で核実験(クロス・ロード作戦)をやり、被爆した島民からデータをとるのである。
 その数年後、ビキニ環礁での水爆実験が第五福龍丸事件を起こすが、現在では福竜丸以外にも数百隻の日本漁船が被爆していることが分かっている。
 久保山氏死去をきっかけに原水爆反対運動が起こり、それを恐れた米国は、原子力の平和利用なるものを喧伝し、正力や中曽根や物理学者たちにより、原子力発電がはじまったことは周知のことであろう。
 2011年3月11日の福島の第1原発の爆発のときも、直ちに米艦を福島沖に派遣し、無人機を飛ばして放射線の拡大と人体への影響などを調査した。その艦隊の米兵が帰国後米国で被曝の補償を求めて裁判を起こしている。

 以上のべたように、アメリカの広島・長崎の原爆投下による無差別大量虐殺の責任は、いかなる理由を示そうが、免れるわけにはいかない。
 その戦争責任を問わなかったことが、アメリカが原水爆の実験を続行することを許し、「核抑止論」の名の下に各国が核兵器を開発することを誘発した。
 そしてアメリカの原爆投下の責任を問うことは、現実の世界の核状況に無知だからであると冷笑し、核兵器の速やかな廃絶なぞは夢物語だと冷笑する者には、人っ子ひとりいないすべてが破壊された放射能に包み込まれた地球の光景を想像はできないのだ。

 そんな政治学が経済学が歴史学に何の意味があるのだろうか。

 「核兵器は人類の罪だ」というほど欺瞞的な言葉はない。誰が落とした原爆かが問題なのである。「死が空から降ってきた」というほど欺瞞的な言葉はない。誰が空から死を降らせたかが問題なのである。
    2017年1月10日

<再掲> 緊急警告022号

 自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの

 5月3日の憲法記念日、安倍首相は日本会議が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、憲法9条に関して「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む、という考え方、これは国民的な議論に値する」「夏季のオリンピック・パラリンピックが開催される2020年を……新しい憲法が施行される年にしたい」とのべ、具体的改憲項目として、憲法9条改憲に踏み込んだ提起を行った。(憲法尊重擁護義務を負う首相がこのような改憲提起を行うこと自体の違憲性については緊急警告021号で指摘。安倍首相と安倍自民党総裁は不離一体であり、改憲提起に関する限り使い分けはできない。)
 これは9条3項に自衛隊を明記する加憲論として論じられているが、一部報道によれば、自民党は安倍首相の提起を受けて9条現行条文を維持したまま、新たに「9条の2」の別条を設け、ここに自衛隊を明記する方向で検討に入ったとのことである。
 「9条3項」加憲にせよ、「9条の2」加憲にせよ、具体的に案文が示されたわけではないので案文に沿った検討はできないが、いきなり本丸の9条改憲に手を付けてくることはないだろうとの大方の予想に反しての、安倍首相ならではの極めて危険な「クセダマ」である。案文が示されてからでは遅いので、その危険性について警告を発しておかなければならない。
 安倍首相はビデオメッセージで「例えば憲法9条です。今日、災害救助を含め命懸けで、24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く、その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えています。しかし、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。『自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ』というのは、あまりにも無責任です。私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。」と述べた。
 このメッセージは、自衛隊に対する国民の信頼が「9割を超えている」という現状を踏まえた、自衛隊を合憲と考えている多くの国民(9条護憲派も含めた)の心に届く言葉である。
 これまでのところ、安倍首相の自衛隊明記改憲についての世論は「9条をいじるべきではない」とする国民の根強い反対もあって、「朝日」が賛成41%、反対44%、「毎日」賛成28%、反対31%、32%(わからない)、と賛否拮抗しているが、「読売」賛成53%、反対35%、「時事通信」賛成52%、反対35%と過半数が自衛隊明記賛成となっている。
 しかしこのままでは、具体的に改憲文案が提示され、大々的なキャンペーンが行われるならば、国民投票において賛成多数となる可能性は大きいと見ておかなければならない。
 それゆえ、この自衛隊明記の安倍9条加憲に賛成する国民の選択は極めて危険な間違った選択になるということを訴えたい。
 その理由の第一は、安倍9条加憲「自衛隊明記」は単なる口実であり、憲法9条全面改悪の突破口に過ぎないからである。自民党改憲草案に明記されているように、現行9条2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これをみとめない。」を全文削除し、自衛隊を軍隊としての「国防軍」(「草案」第九条の二)とするための突破口なのである。自衛隊を大切に思う国民の自衛隊明記の選択が、自衛隊とは異なる「国防軍」という軍隊を選択することになるのである。
 第二は、これはこれまでの自衛隊(集団的自衛権行使を容認した安保法制成立以前の)を合憲と考える大多数の国民の見解に立っての立論であるが、現行憲法第9条に明記されようとしている自衛隊は、安倍内閣によって集団的自衛権容認の7・1閣議決定がなされ、安保法制強行成立によって集団的自衛権行使を付与された自衛隊なのであり、「専守防衛」の「戦力」ではない自衛隊であることによってかろうじて維持されてきた合憲の自衛隊が、あらためて憲法違反の自衛隊となってしまったのである。このあらためて憲法違反となってしまった自衛隊を9条3項として(あるいは九条の二として)書き加えることなど不可能なことである。
 何故ならそれは、「専守防衛」を破り集団的自衛権行使によって他国の戦争にまで参加する自衛隊は、明白に現行9条1項(戦争の放棄)、2項(戦力及び交戦権の否認)と対立し、相反するからである。
 第三は、しかし論理の矛盾など意に介さない安倍政権はこれを強引に遂行するであろう。その時、現行憲法9条1項、2項は完全に無効化され、憲法に明記された集団的自衛権行使の「自衛隊」が独り歩きを開始することになる。
 独り歩きを開始した「自衛隊」は、「集団的自衛権」行使の戦争参加により限りなく軍隊としての性格を強め、軍隊としての扱いを要求してくる。結果は第二、第三の9条改憲をもたらし、自民党改憲草案がめざす「国防軍」に行き着く。
 第四は、「集団的自衛権」行使容認の安保法制が成立させられ、南スーダンに派遣された自衛隊に「駆けつけ警護」が付与されたことなどによってその兆候が現れはじめたのであるが、ひとたび「集団的自衛権」行使の戦争参加が行われるならば、「自衛隊」に応募する青年は激減する可能性がある。その結果もたらされるのは「徴兵制」である。
 第五は、「自衛隊」が「集団的自衛権」行使によって他国の戦争にまで参加するということは、国内が戦争体制下となるということなのであり、その結果、国民の基本的人権がさらに制約され、自由と民主主義が失われるということである。
 すでに安倍政権下で教育基本法改悪、盗聴法改悪、特定秘密保護法制定、安保関連法制定、「共謀罪」制定と、国民の基本的人権を制約する悪法が次々と成立させられてきたが、すべてはこの戦争体制構築のためと言わなければならない。そして今また、「大規模な自然災害」への対処を口実とした「緊急事態条項」(自民党改憲草案第98条、99条)の制定が着手されようとしている。これはナチスが全権を掌握した「全権委任法」と同質のもので、国民の自由と民主主義を圧殺し、政権の独裁を招くものである。

 自民党は安倍首相の9条自衛隊明記の提起を受けて6月6日、「憲法改正推進本部」会議を開き、年内をめどに(後に秋の臨時国会までと前倒しされた)党としての改憲案を取りまとめることを確認するとともに、具体的な改憲項目として、①9条に自衛隊の根拠規定を追加、②大規模災害時に国会議員の任期を延長する緊急事態条項の創設、③幼児教育から高等教育までの無償化、④参院選挙区の「合区」解消の4項目をかかげた。ここにはしっかりと最も恐ろしい「緊急事態条項」の創設が取り上げられているのであり、9条加憲に目を奪われて見過ごしてはならないものである。

完全護憲の会ニュースNo.44 2017年8月10日

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     目次  第43回例会・勉強会の報告          P.1
         第40回運営・編集委員会の報告(略)     P.1
         別紙 1 政治現況報告            P.2
         別紙 2 事務局報告             P.3
         緊急警告022号 自衛隊明記は口実、
              9条全面改悪の突破口とするもの(案) P.6
         勉強会 日本の核政策をめぐる「虚像」と「実像」(略)            
            
            
         第43回 例会・勉強会の報告

 7月23日(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者11名、会員56名。
 司会を草野編集長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読されたのち、「事務局報告」が行われ、これらの報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「『事務局報告』に最高裁で上告を棄却された珍道世直氏と訴訟代理人弁護士代表・辻公雄氏の『最高裁決定に対する共同意見表明』が掲載されている。これは上告棄却に際し、原告側より司法記者クラブ各社に配布され、並行して大手6社宛にファックス送信されたものだが、この『意見表明』はどの社にも掲載されなかった。これこそ原告が最も訴えたかった問題であるのに。その内容は、最高裁が『違憲審査権』を現在放棄しているが、憲法にもとづき、憲法裁判所型『抽象的違憲審査制』を裁判所が今後行使することを訴え、裁判所法の改正などによる、その具体的な道筋を明示しているものだ。この『意見表明』はわが会の今後の活動にたいする貴重な指針になろう」「具体的な争訟制を持つ違憲については、保育所から人権の問題に至るまですべてが憲法裁判になっている」……

 「今回の『政治状況報告』は明快で、岡部氏に感謝したい」「都議会選挙のあと都民ファーストの代表に復帰した極右の野田数が六本木で豪遊したという記事がある」「民進党の野田(佳彦)幹事長が辞任するとのうわさがある。彼は民主党をつぶした戦犯だ」「蓮舫代表は原発を30年代になくす方針を取り下げて評判を落とした」「東電役員を訴える裁判がやっと始まった」「石原慎太郎を選んだ都民を当てにしていなかったが、都議会自民党は大敗した」「安倍を切る動きが自民党でも始まった」「歴史的チャンスだ」「前川前文科省次官の発言がきっかけになった」「私たちが憲法違反と考える共謀罪が法律になり、その法律に私たちが縛られるのか」「憲法を日本の最高法規として行動し続ける必要がある」「野田数氏は明治帝国憲法の復活を図っている」「安倍政権を打倒した後、日本とアジアの平和をどう作ってゆくのか」「岸信介のような戦犯の亡霊(孫)を、主権者である国民が許しているところに問題がある」「小沢自由党首の唱えるオリーブの木連合は護憲を軸に展望を開くべきだ」……

 ついで15:00から勉強会に入り、「日本の核政策をめぐる『虚像』と『実像』」について、飯島滋明・明治学院大学教授からパワーポイントを使った報告があり(添付ファイル)、核兵器禁止をめぐる日本政府の二心ある恥ずべき態度と、国連における核兵器を持たない国々による真摯な条約への取り組みが報告され、その後の質疑応答では、この条約の効力について、その実効をさらに広げる展望が示された。
         
当面の日程について
 1)第44回例会・勉強会   8月27日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 2)第41回運営・編集委員会 8月30日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ
 3)第45回例会・勉強会   9月24日(日)13:30~ 三田いきいきプラザ
 4)第42回運営・編集委員会 9月27日(水)14:00~ 港区立勤労福祉会館

<別紙 1>
            政治現況報告
                   岡部太郎(共同代表) 2017年7月23日

 7月2日投開票の東京都議会議員選挙の驚きの結果は、津波のように全国へ広がっていった。国会では安倍政権の一強、都議会では第一党57議席の自民党はマイナス34議席の23議席の歴史的惨敗。小池都知事の新党・都民ファーストは55人(無所属6人を含む)で、選挙協力を組んで23人全員当選の公明党などと合わせ、過半数の64を越える79議席という圧勝だった。また共産党は1議席増やして19議席。民進党は現有7議席を2議席減らす5議席と壊滅的だった。なぜ都議会自民党は惨敗したのか。原因は①小池都知事への期待と圧倒的な集票力、②自民党との選挙協力を解消した公明党と都民ファーストの選挙協力、③一強の力に頼った安倍政権の強引な国会運営と、おごる自民党の数々のミス。特に選挙後半に集中した加計学園問題や「共謀罪」の採決強行、豊田真由子衆院議員の秘書殴打事件、稲田防衛相の憲法違反とも云える自衛隊の名を使った投票依頼、自民都連会長の下村幹事長代行の加計学園からの寄付などの暴露に国民の怒りが集中した――ことなどであろう。恐らくこの三つの要因のどれが突出したと云うのではなく、この三つがからみ合って、こんな大差になったと思う。特に選挙の応援演説の要請がなかった安倍首相が、初めて応援に立った投票前日の秋葉原で、聴衆から「帰れ!」「安倍辞めろ!」の怒号で迎えられたシーンは、今選挙の象徴だった。国民は怒っていたのだ。
 2月の千代田区長選で、都民ファーストの候補が、自民党候補の7倍も票を獲得して圧勝したものの、7月時点では小池ブームも少し下火になっていると思われていたが、全くの杞(き)憂だった。国民は、主権者である国民や国会をバカにするように無視し続けた安倍首相と自民党への反撃の機会を狙っていたのだ。別に小池知事や都民ファーストでなくても良く、逆転の受け皿となるものであれば、何でも良かった。自民党が獲得議席だけでなく、得票率でも、当選率でも過去最悪だったことが、それを物語っている。
 2009年都議選で自民145万8千票(25.87%)→今回126万票(22.52%)当選率65.52%→38.33%。
 また自民党は公明党との選挙協力によって衆参両院でも地方議会でも過半数を維持してきた。自公の選挙協力がなくなれば自民が一挙に過半数を割るとの試算もあった。それが現実となった今、公明党の今後が、政局で一番注目されることになろう。山口那津男党首は衆参両院選挙の自公選挙協力は別としながらも安倍首相の主張する臨時国会での憲法改正には「内閣が改憲を云うのは筋が違う」と少し距離を取り始めた。都民ファーストも都議選での大勝をテコに、国政選挙や他の地方選挙にも関心を示し始めた。何しろ出口調査で3人に1人が都民ファーストに投票しており、これを衆院の東京選挙区に当てはめると小選挙区では都民13、自民11、比例区では都民7、自民4で、合計都民20、自民15で都民がリードする(自公選挙協力の場合)。もちろん、自公選挙協力が解消すれば、結果はこんな数ではすまなくなる。
 安倍首相は選挙結果を自民におごりがあったとし、「大いに反省」と云っているが、選挙後の世論調査では、内閣支持率がいずれも先月より10%程度下降し、朝日で支持33%女性では 27%(不支持47%)、特に加計問題の政権の解明姿勢では「評価せず」が74%になった。安倍政権はこれに危機感を持ち、前川前文科省次官を参考人とする閉会中審査を11日に開いたほか、今月中に安倍首相も出席する予算委員会で加計集中審議を開くほか、8月初めには党・内閣改造をして反転攻勢に転じたいとしている。
 しかし、これまでは一度下がった内閣支持率が「他よりまし」と、しばらくすれば回復したのに対し、今回は不支持の理由が「首相が信用できない」が61%でトップになっており、加計問題も森友問題も安倍首相夫妻自身のスキャンダルで、回復は難しいとの見方も強い。
 このように都議選自民大敗の政局への影響は目を離せないが、これまでの都議選でも、大敗のあとの国政選挙では、いずれも与野党が逆転。政局転換が行われている。1993年の都議選では巨額脱税事件や党分裂で42議席の現状維持にとどまり、2議席から20議席へと大幅に議席を伸ばした日本新党が、その後の参院選でも35議席を獲得、8党連立の細川内閣が誕生した。前々回の2009年の都議選では自民が38議席と惨敗。民主党は54議席で第一党となり、直後の衆院選で圧勝して民主党政権を実現した。現在の衆院議員の任期は来年の末で、それまでに解散・総選挙がある。安倍自民党は野党の選挙体制が整わぬうちと、今年中に解散する手もなきにしもあらずだが、小手先のことに走るとシッペ返しを受ける可能性も高い。やはり来年に向けて党への信頼を回復することしか無さそうだ。

<別紙 2>
          第43回例会 事務局報告
                    福田玲三(事務局長) 2017年7月23日
1) 来信より

① 私の「閣議決定・安保法制違憲訴訟」につきましては、いつも大きなお励ましとアドバイスを賜り心から感謝いたしております。
 昨日30日午後2時ごろ、「最高裁決定」(本件上告を棄却する)が突然送達されました。東京司法記者クラブに情報提供するため、送り文を作成すると共に、弁護士代表と協議した「意見表明」と「最高裁決定文」を整えて、別添のとおり、午後4時ごろ、司法記者クラブ各社に配布していただくよう、幹事社にFAXで依頼いたしました。
 並行して大手6社宛にも、こちらからFAX送信いたしました。
 昨日は、東京地裁で東電会長らの福島事故初公判など、大きな裁判があったのと、資料提供が遅かったため、本日の朝刊には貼付の2社のみの掲載となりました。意見表明は、掲載には至りませんでした。
 今回の「最高裁決定」の理由は、全く意味不明で、理解することも承服することも出来ません。
憲法審査について裁判所は、機能不全に陥っているように私には思われます。
 これで、私の裁判闘争は終わりでございます。後は、全国19地裁に提訴されている「集団訴訟」で、最高裁が違憲審査権を行使するかどうかです。司法が歴史的使命を果されるよう心から希求致しております。
 完全護憲の会の皆様には、今日まで大変なお励ましとご指導にあずかり、心から感謝いたしております。本当にありがとうございました。
 先ずは、取り急ぎご報告申上げます。   珍道世直

<別添:「意見表明」>

最高裁決定に対する上告人珍道世直、訴訟代理人弁護士
代表 辻 公雄共同意見表明 (平成29年6月30日)

最高裁は「違憲審査権」を放棄
憲法の条規に基づき、憲法裁判所型「抽象的違憲審査性」の行使を

1. 国是(集団的自衛権の禁止・専守防衛)の大転換をもたらす本件「閣議決定」「安全保障法制」について、国会の内外・国民の間に「違憲」「合憲」が対立して国家的大問題となっている時、最高裁が、地裁・高裁が判断して却下した「具体的争訟性」に固執して、上告を棄却し、「憲法適合性」を審査されない決定を下されたことは、正に、「違憲審査権」を放棄したに等しい。

2.裁判所は、憲法の条規により「一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する」とされており、司法裁判所型違憲審査制(付随的違憲審査制)のみならず、憲法裁判所型違憲審査制(抽象的違憲審査制)を含め、一切の憲法判断を行う権限が与えられている。
 同時に、裁判所の「裁判」する権限は、国民の「裁判所において裁判を受ける権利」と表裏の関係にあり、国民の訴えに応えて、これをすべき職責を負っている。

 (参考)関係法令
・憲法第32条(裁判を受ける権利)何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

・憲法第76条(司法権・裁判所)①すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。②特別裁判所は、これを設置することができない。③すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

・憲法第81条(法令審査権と最高裁判所)最高裁判所は、一切の法律、命令規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

・憲法第98条(最高法規)この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、
命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部 は、その効力を有しない。

・憲法第99条(憲法尊重擁護の義務)天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、
裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
・裁判所法第3条(裁判所の権限)裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。

3.しかし、裁判所は今日まで、警察予備隊違憲訴訟に係る昭和27年10月8日最高裁大法廷判決に基づき、「裁判所は、具体的事件を離れて抽象的に法律命令などの合憲性を判断する権限を有するものではない」(具体的争訟性がなければ裁判の対象とならない)として、裁判所の実務において、「付随的違憲審査制」のみがとられ、憲法裁判の大部分が「具体的争訟性」がないとして却下、棄却されてきた。

4.「具体的争訟性」については、先に挙げた憲法及び法律に条規されていない。警察予備隊違憲訴訟に係る最高裁大法廷判決が、憲法及び法律の上位に位置づけられ、以来64年間、当該判例が踏襲されてきた。
 これは法理の逆転であり、憲法に違背する。
 裁判所は、この法理の逆転を正し、憲法の条規に基づき、裁判所の実務において、抽象的違憲審査制の行使に取組むべきである。

5.現憲法及び現裁判所法のままでも、その意思さえあれば、「抽象的違憲審査制」を行使することが出来るが、現状、上告件数の膨大さから、実務において行使する事が困難であるなら、裁判所法及び最高裁判所裁判事務処理規則を改正し、最高裁判所の組織及び裁判官の定員を拡充するなどして、可能な限り早期に「抽象的違憲審査制」の行使に取組むべきである。

6.裁判所法等改正(案)提言
(1)裁判所法改正(案)
  ・(現行第5条一部改正)最高裁判所判事の員数(除最高裁判所長官)を14人から18人にする。
  ・(新設)最高裁判所に、通常の上告事件を審査する「上告部」と憲法適合性
を審査する「憲法部」を設ける。
(その下に、現行第9条の大法廷・小法廷を置く)

(2)最高裁判所裁判事務処理規則改正(案)
 ・(新設)「上告部」の判事は9人、「憲法部」の判事は9人とする。
 ・(現行第8条一部改正)各部大法廷では、最高裁判所長官を裁判長とする。
 ・「上告部」「憲法部」の小法廷の裁判官の員数、必要出席者数などについて必要な規則改正を行う。

② 都議選自民党の大敗(について)、護憲派としては都民ファーストの大勝を喜んではいられません。
 小池さんが日本会議メンバーなのはもちろんですが、7月3日に都民ファーストの代表に戻った野田数は極めつけの右翼です。
 都民ファーストが都政に専念しているならいいけれど、憲法改正の動きが具体的になれば、小池-野田がマスコミと組み、改憲の流れを加速しかねません。完全護憲の会は都民ファーストを改憲勢力として監視していくべきでしょう。
 以下、朝日新聞やリテラから野田数情報の要旨をまとめました。 (川本久美恵)

 野田氏は2012年、「戦勝国におしつけられた」日本国憲法を無効とし、大日本帝国憲法の復活を求める請願を紹介議員として提出。請願書には、「交戦権のない占領憲法ではなく、帝國憲法に基づく正当な防衛であることを認識し」て領土を防衛し、占領された場合は「速やかに奪還」するべきとあるほか、「我々臣民としては、国民主権といふ傲慢な思想を直ちに放棄して、速やかに占領典範と占領憲法の無効確認を行つて正統典範と正統憲法の現存確認を」する必要があるなどと書いてある。
 彼は早稲田大学を卒業し教科書を作る出版社に就職するも、歴史教科書のあり方に同意できず1ヶ月で辞め政治の道に進む。2000年の衆院選で保守党から立候補し落選、保守党の花形議員小池百合子の秘書を経て出身地の東村山市議を2期、09年には自民党公認で都議に初当選した。
 一貫して歴史修正主義で、「従軍慰安婦問題は存在しない」、「日本の戦争は侵略ではなく、自衛のための戦争だった」、「南京虐殺を歴史教科書から削除」すべきなどと主張。新しい歴史教科書をつくる会から分派した日本教育再生機構の常任理事も務めた。12年衆院選には「日本維新の会」公認で立候補したが落選。同年には石原都知事の尖閣諸島購入に賛成し国会議員の「尖閣視察団」に参加した。「北朝鮮および在日朝鮮人組織への一切の支援を断ち、圧力を強めるべき」とも主張する。
 最近はアントニオ猪木から公金1100万円の横領疑惑や六本木ハレンチ豪遊が話題になっている。
 (http://www.asahi.com/articles/ASK5D4VSGK5DUTIL01L.html、
  http://lite-ra.com/2017/07/post-3291.html)

③ 今回は、シリーズ4『明治帝國憲法下のくらし』、美しい小冊子にまとめられ、……濱口さんのすばらしい詩など、それに、明治憲法下での貴重で、親しみのある資料、旧憲法、教育勅語、軍人勅諭、戦陣訓など、手近かに見ることができて重宝です。是非多くの人たちに見ていただきたいと存じます。シリーズNo.4の美しい小冊子をみて、小生も、いつかこのようなものをつくりたいとの気持ちになり、大いに励まされました。(大阪府・S氏)

④ お送りくださった「明治帝國憲法下のくらし」は「戦陣訓」や、今はなかなか見ることもできない法律など掲載されていて、勉強になります。「教育勅語」など学校で暗記させられたものでした。(静岡県・U氏)

⑤ うそつき官邸 (「もしもし亀よ」のメロディーで)

うそつき うそつき 安部首相 うそつき うそつき 空恵さん
鹿児池 加気さん 親友で 森友学園 大好きで
国のお金を横流し ポンと寄付金百万円
口を拭って知らぬ顔 子供はパクパク御名御璽

夫婦そろって うそつきで うそを言わない前河さん
菅原官房長官と 文科省の元次官
密室ひそかに口合わせ ないとは言わない男伊達
厚さ何寸 面の皮 首相になってほしい人
(ゆき・ゆきえ)

2)勉強会の講師

 第39回運営・編集委員会できまった勉強会:「国連・核兵器禁止条約」の講師は、先に「国連・平和への権利宣言」の講師、飯島滋明先生に再度お願いできることになった。

3)集会の案内
(ご参考:イベント告知サイト、レイバーネットのイベントカレンダー labornetjp.org/EventItem)

1.第7回平和学習会――報告・宇井宙「9条3項加憲論を考える」
   8月12日(土)13:30~16:30
   東京ボランティア市民活動センター 会議室C  (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ)
2.第21回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会――第1回口頭弁論に向けて
   8月25日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分)
   参加費:200円
3.『週刊金曜日』東京南部読者会
   8月25日(金)18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

緊急警告022号 自衛隊明記は口実、9条全面改悪の突破口とするもの(案)

 5月3日の憲法記念日、安倍首相は日本会議が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、憲法9条に関して「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む、という考え方、これは国民的な議論に値する」「夏季のオリンピック・パラリンピックが開催される2020年を……新しい憲法が施行される年にしたい」と述べ、具体的改憲項目として、憲法9条改憲に踏み込んだ提起を行った。(憲法尊重擁護義務を負う首相がこのような改憲提起を行うこと自体の違憲性については緊急警告021号で指摘。安倍首相と安倍自民党総裁は不離一体であり、改憲提起に関する限り使い分けはできない。)
 これは9条3項に自衛隊を明記する加憲論として論じられているが、一部報道によれば、自民党は安倍首相の提起を受けて9条現行条文を維持したまま、新たに「9条の2」の別条を設け、ここに自衛隊を明記する方向で検討に入ったとのことである。
 「9条3項」加憲にせよ、「9条の2」加憲にせよ、具体的に案文が示されたわけではないので案文に沿った検討はできないが、いきなり本丸の9条改憲に手を付けてくることはないだろうとの大方の予想に反しての、安倍首相ならではの極めて危険な「クセダマ」である。案文が示されてからでは遅いので、その危険性について警告を発しておかなければならない。
 安倍首相はビデオメッセージで「例えば憲法9条です。今日、災害救助を含め命懸けで、24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く、その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えています。しかし、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。『自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ』というのは、あまりにも無責任です。
 私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。」と述べた。
 このメッセージは、自衛隊に対する国民の信頼が「9割を超えている」という現状を踏まえた、自衛隊を合憲と考えている多くの国民(9条護憲派も含めた)の心に届く言葉である。
 これまでのところ、安倍首相の自衛隊明記改憲についての世論は「9条をいじるべきではない」とする国民の根強い反対もあって、「朝日」が賛成41%、反対44%、「毎日」賛成28%、反対31%、32%(わからない)、と賛否拮抗しているが、「読売」は賛成53%、反対35%、「時事通信」賛成52%、反対35%と過半数が自衛隊明記賛成となっている。
 しかしこのままでは、具体的に改憲文案が提示され、大々的なキャンペーンが行われるならば、国民投票において賛成多数となる可能性は大きいと見ておかなければならない。
 それゆえ、この自衛隊明記の安倍9条加憲に賛成する国民の選択は極めて危険な間違った選択になるということを訴えたい。
 その理由の第一は、安倍9条加憲「自衛隊明記」は単なる口実であり、憲法9条全面改悪の突破口に過ぎないからである。自民党改憲草案に明記されているように、現行9条2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」を全文削除し、自衛隊を軍隊としての「国防軍」(「草案」第九条の二)とするための突破口なのである。自衛隊を大切に思う国民の自衛隊明記の選択が、自衛隊とは異なる「国防軍」という軍隊を選択することになるのである。
 第二は、これはこれまでの自衛隊(集団的自衛権行使を容認した安保法制成立以前の)を合憲と考える大多数の国民の見解に立っての立論であるが、現行憲法第9条に明記されようとしている自衛隊は、安倍内閣によって集団的自衛権容認の7・1閣議決定がなされ、安保法制強行成立によって集団的自衛権行使を付与された自衛隊なのであり、「専守防衛」の「戦力」ではない自衛隊であることによってかろうじて維持されてきた合憲の自衛隊が、あらためて憲法違反の自衛隊となってしまったのである。このあらためて憲法違反となってしまった自衛隊を9条3項として(あるいは九条の二として)書き加えることなど不可能なことである。
 何故ならそれは、「専守防衛」を破り集団的自衛権行使によって他国の戦争にまで参加する自衛隊は、明白に現行9条1項(戦争の放棄)、2項(戦力及び交戦権の否認)と対立し、相反するからである。
 第三は、しかし論理の矛盾など意に介さない安倍政権はこれを強引に遂行するであろう。その時、現行憲法9条1項、2項は完全に無効化され、憲法に明記された集団的自衛権行使の「自衛隊」が独り歩きを開始することになる。
 独り歩きを開始した「自衛隊」は、「集団的自衛権」行使の戦争参加により限りなく軍隊としての性格を強め、軍隊としての扱いを要求してくる。結果は第二、第三の9条改憲をもたらし、自民党改憲草案がめざす「国防軍」に行き着く。
 第四は、「集団的自衛権」行使容認の安保法制が成立させられ、南スーダンに派遣された自衛隊に「駆けつけ警護」が付与されたことなどによってその兆候が現れはじめたのであるが、ひとたび「集団的自衛権」行使の戦争参加が行われるならば、「自衛隊」に応募する青年は激減する可能性がある。その結果もたらされるのは「徴兵制」である。
 第五は、「自衛隊」が「集団的自衛権」行使によって他国の戦争にまで参加するということは、国内が戦争体制下となるということなのであり、その結果、国民の基本的人権がさらに制約され、自由と民主主義が失われるということである。
 すでに安倍政権下で教育基本法改悪、盗聴法改悪、特定秘密保護法制定、安保関連法制定、「共謀罪」制定と、国民の基本的人権を制約する悪法が次々と成立させられてきたが、すべてはこの戦争体制構築のためと言わなければならない。そして今また、「大規模な自然災害」への対処を口実とした「緊急事態条項」(自民党改憲草案第98条、99条)の制定が着手されようとしている。これはナチスが全権を掌握した「全権委任法」と同質のもので、国民の自由と民主主義を圧殺し、政権の独裁を招くものである。

 自民党は安倍首相の9条自衛隊明記の提起を受けて6月6日、「憲法改正推進本部」会議を開き、年内をめどに(後に秋の臨時国会までと前倒しされた)党としての改憲案を取りまとめることを確認するとともに、具体的な改憲項目として、①9条に自衛隊の根拠規定を追加、②大規模災害時に国会議員の任期を延長する緊急事態条項の創設、③幼児教育から高等教育までの無償化、④参院選挙区の「合区」解消の4項目をかかげた。ここにはしっかりと最も恐ろしい「緊急事態条項」の創設が取り上げられているのであり、9条加憲に目を奪われて見過ごしてはならないものである。

完全護憲の会ニュースNo.43 2017年7月10日

            <例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

         連絡先 〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312 完全護憲の会
             電話・FAX 03-3772-5095
             Eメール:kanzengoken@gmail.com
             ホームページ:http://kanzengoken.com/

      目次  第42回例会・勉強会の報告         P1
          第39回運営・編集委員会の報告(略)
          別紙 1 政治現況報告          P2
          別紙 2 事務局報告           P3

          第42回 例会・勉強会の報告

 6月25日(日)、港区・三田いきいきプラザ集会室で開催、参加者7名、会員58名。
 司会を草野編集長が担当し、まず「政治現況報告」(別紙1)が代読され、この報告をめぐり次のような意見が交わされた。
 「印刷されている『政治現況報告』は読みやすい。冊子シリーズNo.4は余白が少なくて読みにくい。読んでいて疲れる」「都議会議員選挙では、都政について、生活に密着している問題について訴えるべきだ。国政問題だけでは票をさらわれる」「若者の間に自民党支持が多いし、棄権も多い」「若者も様々で、レッテル貼りをしない方がいい。無関心の人をどう取り込むか。危険を訴えてもオオカミ少年として遠ざけられ、声を荒げても伝わらない。ゆっくりと地味に話すしかない」「小池ブームの行き先を考えると絶望的だ。共産票が小池に流れて減るとの話もある」「前川前文部次官の二度目の記者会見報道が、市川海老蔵夫人死亡のニュースに一斉に切り替えられた」「官僚が官邸に反旗をひるがえし始めた」「自民党石破氏の発言が特異だ」「9条加憲問題を政治状況報告に入れてほしかった。なぜ自衛隊を憲法に書き込まなければならないのか。大蔵省が財務省になっても憲法に書き込むわけではない」など。
 次いで事務局報告(別紙2)が福田事務局長から行われた。その後の勉強会は、9条加憲その他、当面の課題について、次のような意見交換が行われた。
 「いずれ国連軍を創設し、各国の紛争に介入し、平和維持にあたらせるべきだ」「自衛隊を合憲と云い切れる人がどれだけいるだろうか」「自衛隊を災害救助隊と国境警備隊に分けるべきだ」「9条の加憲提案は安倍首相の厚顔無恥を象徴している。その2項と自衛隊が背反していることは一目瞭然だ。臨時国会を召集させ、加計問題を追及し、政府に加憲を提起できなくさせることだ」「風待ちではなく、9条加憲に論理的に反論し、また感情的な説得の方法を探るべきだ」「北朝鮮問題では、南北連邦国家を目指し、米朝平和条約を結ばせることが大切。野党はこぞってアジア諸国を歴訪し、東アジア共同体を実現させたい。安倍を理論的に批判したい。たとえば『われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を廃止する』(前文)を活用すべきだ」「韓国の朴槿恵が弾劾されたのも便宜供与と憲法を守らないことからだ。安倍は憲法秩序から浮いている」など。

<別紙 1 >      政治現況報告

                     岡部太郎(共同代表) 2017年6月25日

 平成28年度の通常国会は会期の延長もなく、6月18日150日間の会期を終了した。強引な安倍内閣は、今国会に成立させる重要法案として、戦前の治安維持法の再現とされる「共謀罪」(組織的犯罪処罰法改正案)の成立を目指していたが、衆議院の強行採決に続き、参議院では、委員会での採決を省略、本会議で中間報告を求め、全く違法づくめの中で、14日、自民・公明・維新の会の賛成多数で可決成立した。この法案は提出の当初から、金田法相の答弁が二転三転した上、内容そのものも「心の中の自由を侵害するもの」「準備段階で逮捕するのは、実行刑の日本刑法の原則に合わない」「対象が不明確」など多くの不安があり、それに全く答えていない。安倍首相は「一般人は対象にならない」と力説するが、治安維持法も初めは「庶民が対象になることはない」と云いながら、最後は左翼系の本やパンフレットを持っているだけで、逮捕され、拷問まで受けた。官憲とはそう云うものだ。
 この法案では日本が「監視社会」「密告社会」になる可能性がある。
 委員会採決でなく、本会議での中間報告になったのは、参院の法務委員長が公明党で強行採決に慎重だったためで、戦前、治安維持法で弾圧された創価学会が共謀罪成立に手を貸したのは不可解である。また国連の人権委員会のケナタッチ氏が首相に対し、同法にプライバシー保護の規定がないと修正を迫ったのに対し、日本政府は黙殺したまま。安倍首相は閉会の翌日の記者会見で、形だけは反省して見せ、「国民には今後十分説明する」と語った。しかし、集団的自衛権でも安保法制でも、強行採決のあとは国民に納得のゆく説明は一切ない。安倍氏には民主政治家としての資質が全く欠如しているようだ。
 政府・自民党が大あわてで国会の幕をおろしたもう一つの要因は、安倍さんのお友達の学校、岡山の加計学園の獣医学部新設問題だ。昭恵夫人の大阪・森友学園スキャンダルもまだ結論が出ないが、加計問題は文部科学省の前川前次官が、文書の存在を確認しただけだが影響は大きかった。最初は「問題の文書は見つからなかった」と云っていた。しかし同省内部で前川同調者が出るなどして、シラを切ることができなくなり、再調査の結果、16日、松野博一文科相が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが云っている」などの内容のある文書14点が見つかったと発表した。
 また官邸側・内閣府のこの問題の担当者は首相の最側近、萩生田光一官房副長官で、首相の強い意向を示したものだった。これを受けて内閣府担当の山本幸三地方創生担当相も同省に文書の所在確認を指示。こちらも8点を確認したが、「総理の意向を示すものはなかった」と否定。二つの省の調査結果が大きく食い違った。野党はこのため関係者の証人喚問や予算委員会での集中審議を求めている。
 このように安倍一強の自民党も思わぬほころびが見られ、誰が見ても不自然な強弁だけに世論の反感も強い。19日に発表された各紙の世論調査でも、内閣支持率はいずれも10ポイント以上も落ち込んでいる。東京新聞加盟の共同通信の調査では内閣支持率は44・9%(前回55・5%)不支持率43・1%(34・5%)。朝日新聞は支持率41%(前回47%)不支持率37%(31%)また毎日新聞は支持率が33%まで下がっている。その他、東京新聞では加計学園の安倍説明は「納得できない」は73・8%。共謀罪の採択は「よくなかった」67・7%。「政府は十分説明したか」そうは思わない81・3% 思う12・5%。朝日新聞も加計問題の首相説明に「納得できない」(66%)「納得」(18%)。週刊誌はもっと激しく、文春は前川証人喚問賛成86%反対18% 安倍内閣支持率22%不支持78%だった。
 そのほか今国会では現天皇の老齢退位の意向を受け、国会は天皇退位特例法を成立させた。3年以内に退位、200年ぶりに上皇が誕生する。天皇は皇室典範改正で恒久的に退位できることを希望されていたが、安倍首相は一世一代の皇室にこだわり、特例法にした。昔なら不忠の臣だ。実際は来年末で退位。元号も変わり、皇太子が正月に即位する。
 政府与党が通常国会をいち早く店仕舞いしたいもう一つの理由は、東京都議選が23日告示、7月2日投票で実施されるからだ。都議会の自民党は過半数はないものの第一党であるが、昨年の都知事選で小池百合子氏が無所属で当選して以来、少し情勢が変わって来た。小池知事は「都民ファースト」を旗印に、自民党のボス政治を攻撃。特に築地市場を豊洲市場へ移転する計画が汚染など計画通りに出来ていないことを追及。石原元都知事の計画を白紙に戻すなど、改革を進めた。特に2月に行われた千代田区長選では、小池氏が押した現職の石川雅己氏が、自民党の推す新人に7倍もの大差で圧勝。小池旋風が巻き起こった。市場問題の決定が遅れるなど、少し勢いは下火になったものの、それでも東京新聞の都内調査では「都民ファースト」22%、自民党17%の支持で小池新党がリードを保っている。
 特に大きいのは、これまで自民党と選挙協力をしてきた公明党が、都議選に限るとはいえ、都民ファーストと選挙協力の約束を交わしたこと。民進党の候補の半数近くが小池新党に流れたことなど、都民ファーストが都議会の過半数を握ることも十分考えられる。
 小池新党への自民からの移籍が11人、民進から5人(選挙協力8人)、政治経験のないものも11人おり、実力は未知数。投票の結果が待たれる。

<別紙 2 >     第42回例会 事務局報告

  福田玲三(事務局) 2017年 6月25日
1)来信より

1 先日護憲の会からシリーズNo.4、「明治帝國憲法下のくらし」頂きました。私はこのところ関係している事件(中国人強制連行事件、原発避難者事件、各種じん肺事件)などが山積しており、ご返事が遅くなりましたが、このパンフ10冊戴きたいと思います。……
皆さんが書かれた内容にも感動しましたが、明治憲法の外、教育勅語なども掲載されているのが何よりです。若い弁護士などは何も知らないのが実情です。このパンフを身近な若い弁護士に渡して、反応を見ると同時に、更に広く普及したいものと考えています。(M弁護士)
2 このたびは『明治帝國憲法下のくらし』をご恵送に預かり、誠にありがとうございます。解説は的確でたいへんわかりやすく、また資料も充実しております。さすが「完全護憲の会」の錚々たる方々が手がけていらっしゃるだけあります。……
 「幼にしては親に従い、嫁しては夫に従い、老いては子に従え」という儒教に基づく三従の教えに縛られた社会で、お母様が悩み、苦しまれた姿が、リアルに伝わりました。そんな中でもお母様の子どもを思う気持ち「5人の子5本の指になぞらえて母の願いは落ちなき幸ぞ」は宝石のように輝いて見えます。
 過去の話というよりも、どこかで自分に繋っていると感じられ……(お母様が手紙を書いては泣き、泣いては書きしているときの……お母様とのやりとりは何よりも印象的です)。それとも、いまの女性たちに、程度の差は違いはあるにせよ同様の葛藤があるからでしょうか。
 14条、あるいは24条についての普遍的な価値を、いまさらながらかみしめる次第です。(雑誌編集者・K氏)
3 活動に敬意を表します。(京都府・k氏)
4 大変良い資料を送っていただき有難う。教育勅語は現代語訳を併記していただけたらもっと良かったのに残念です(H氏・埼玉県)
5 最近よく若い人たちから聞くことなのですが、今の憲法は米国から押し付けられたものだから日本人の憲法ではないというのです。父から聞いていた話では当時……何らかの考えを持っていた人々はことごとく追いやられていた……大学に入った時には教授も憲法もなかった。そんな中で今の憲法の主権在民などどいう考えが自主的に作れる環境にはなかったのではないかと思うのですがどうなのでしょうか。この憲法のおけげでこんな疑問も自由に言えるのだと思うのです。(K氏・千葉県)

3)集会の案内 (敬称略)

1 2017憲法講演会「憲法『改正』に向き合う」
  (主催) 法学館憲法研究所・日本評論社
  リレートーク   http://www.jicl.jp/jimukyoku/backnumber/20170613.html
  浦部法穂(法学館憲法研究所顧問、神戸大学名誉教授) 白取祐司(神奈川大学教授)
  村井敏邦(法学館憲法研究所客員研究員、一橋大学名誉教授) 白藤博行(専修大学教授)
  木下智史(関西大学教授) 伊藤 真(法学館憲法研究所所長、伊藤塾塾長)
  7月16日(日)  14:30~17:00 伊藤塾 東京校(JR渋谷駅南改札西口徒歩5分)
  参加費 一般 500円(事前予約の場合400円) 定員100名 当日参加可
2 第20回「7・1閣議決定」違憲訴訟勉強・相談会――第1回口頭弁論に向けて
  7月21日(金) 13:30~16:30 神明いきいきプラザ(JR浜松町駅徒歩5分) 参加費:200円
3 講演会「共謀罪後の闘いの方向 萎縮しない市民運動 知恵・方針を出し合う」
  ○安倍改憲反対!安倍政権打倒を目指して 福山真劫(総がかり行動実行委員会共同代表)
  ○加計学園問題を追及する 浅野健一(ジャーナリスト)
  7月23日(日)  18:00開場 18:30~21:00 資料代:800円
  スペースたんぽぽ(JR水道橋駅徒歩5分)http://vpress.la.coocan.jp/tanpopotizu.html
4 『週刊金曜日』東京南部読者会
  7月28日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター(JR蒲田駅徒歩5分)
5 第7回平和学習会――「9条3項加憲論を考える」 報告者:宇井宙
  8月12日(土)  13:30~16:30 資料代:200円
  東京ボランティア市民センター 会議室C (JR飯田橋駅隣・セントラルプラザ10階)

(以上、例会後の加除を含む)