完全護憲の会ニュース71号    2019年11月10日

完全護憲の会ニュース71号          2019年11月10日

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目 次

第70回例会・勉強会の報告
別紙1 政治の現況について
別紙2 事務局報告com/
別紙3 「冊子シリーズ№.9(案)」の骨子
第70回運営・編集委員会の報告(略)

第70回 例会・勉強会の報告

10月27日、港区豊岡いきいきプラザにて例会を開催した(参加者8名;会員75名)

例会では鹿島委員が座長となり、政治の現況(別紙1)を草野委員長が報告、つづいて事務局報告(別紙2)を、福田共同代表が入院闘病中のため大西委員が代読し、このあと政治現況報告と事務局報告を一括して討議した。

討議では、「消費税の10%引き上げ」と「あいちトリエンナーレ2019」に意見が集中し、「アベノミクス7年間の分析が必要だ」「消費税の引き上げが社会保障費に使われず法人減税に当てられ格差が拡大した」「消費税引き上げの問題点を指摘しないマスコミの責任は大きい」「表現の不自由展を巡る議論では一部が切り取られヘイトの材料として使われている」「何がヘイトか厳密な検討が必要だ」等々の意見が出された。

ついで勉強会に移り、山岡聴子氏から「冊子シリーズNo.9」の骨子(別紙3)をめぐり各章にわたって解説があり、それを受け「冊子No.9には山岡さんの独自の視点を期待する」「加害者側と被害者側の感覚の落差の分析」「日本人の集団心理の特徴」「内容は分かりやすく、深く、おもしろく」「天皇の戦争責任および天皇制の是非」「民族自決の解釈」「日本の指導層は一度決めると後戻りできず、発想の転換ができない。原発、辺野古、今も同じなのは国民性なのか?」等々の意見が交わされた。

なお、次回の勉強会(11月24日13:30~16:30;三田いきいきプラザ)では、今回にひき続き山岡聴子氏から「冊子シリーズNo.9(案)」の報告を受け、全体で討議する予定である。

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<別紙1> 政治の現況について

(1)主なニュース一覧(2019/9/19-10/20)

①東京地裁、福島原発事故で東電旧経営陣3人に無罪判決(2019/9/19)
②日米首脳、貿易協定で最終合意・署名(2019/9/26)
③文化庁、「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付決定(2019/9/26)
④関西電力会長、社長ら役員20人、原発立地自治体助役から3億2千万受領(2019/9/27)
⑤消費税8%から10%に引き上げ(2019/10/1)
⑥第200回臨時国会が開会。安倍首相、憲法改正の議論呼びかけ(2019/10/4)
⑦「あいちトリエンナーレ2019」、中止していた「表現の不自由展・その後」を再開(2018/10/8)
⑧台風19号、東日本一帯に甚大な被害(2019/10/12-13)
⑨政府、自衛隊をホルムズ海峡周辺に派遣検討。安倍首相国家安全保障会議(NSC)で指示(2019/10/18)

(2)新聞社説、ニュース記事(議論の活発化のため、あえて意見の異なる主張も掲載)

①産経新聞 (2019.9.27)
【主張】愛知の企画展 反省なき再開は通らない
日本国の象徴である天皇や日本人へのヘイト(憎悪)を表したとしかいえない展示だ。それへの反省を伴う全面的な見直しなくして企画展の再開などとんでもない。
昭和天皇の肖像をバーナーで燃やす映像や、慰安婦を象徴する少女像などを展示し、中止となった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」のことである。
文化庁は26日、芸術祭への補助金約7800万円を交付しないと発表した。県が設置した検証委員会が「条件が整い次第、速やかに再開すべきだ」などとする中間報告を出したのを受けた措置だ。
条件とは、脅迫や攻撃を回避すること、展示方法や解説を改善すること、などである。脅迫を回避できたとしても、ヘイトであることは変わらない。
そのような展示会を公的な場で行うこと自体がおかしい。実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事は再開の意向を示したが、そこに公金を支出するなど認められるものではない。文化庁の判断は当然である。
企画展には、昭和天皇の肖像を燃やす映像も展示されていた。少女像の説明文には英語で「性奴隷制」と書かれていた。天皇を傷つけ、史実を歪曲(わいきょく)する。芸術の名を借りた政治的な宣伝だったと言われても仕方あるまい。
8月に展示会が始まると、実行委員会には批判が相次いだ。脅迫的なものも多く、企画展は3日で中止となった。脅迫が許されないのは言うまでもない。
中止は憲法が保障する表現の自由に反する、とする声もあった。しかし、憲法は公共の福祉のために自由や権利を利用する責任を求めている。自由には節度とルールが伴わなければならない。表現の自由は公共の福祉によって制限されるとする最高裁判断もある。
そもそも、左右どちらの陣営であれ、ヘイト行為は「表現の自由」に含まれず、許されない。当然の常識を弁(わきま)えるべきである。
中間報告は、トリエンナーレの津田大介芸術監督の責任を厳しく指摘した。大村知事は津田氏を厳重注意としたが、芸術監督に責任を押しつけて再開を強行しようとしているようでもある。脅迫は論外として、筋の通った批判にきちんと応える気があったのか。
大村知事の責任は免れない。

② 東京新聞 (2019.9.28)
【社説】補助金の不交付 明らかな権力の検閲だ
「表現の不自由展・その後」が中止された「あいちトリエンナーレ2019」を巡り、文化庁は補助金の不交付を決めた。手続きを理由としているが、明らかな権力による検閲だ。撤回を求める。
文化庁は二十六日、交付が内定していたトリエンナーレへの補助金約七千八百万円を交付しないと発表した。実行委員会の中心で、補助金を申請した愛知県に対して「芸術祭の円滑な運営を脅かす事態を予想していたにもかかわらず、文化庁の問い合わせまで申告しなかった」と説明している。
変な理屈だ。芸術展は基本的に「性善説」の上に成り立つ。展示作や観覧者を脅かす悪意を前提としては開けない。不自由展の再開が検討される中で、手続きを口実に狙い撃ちにしたかのようだ。
萩生田光一文部科学相は「検閲には当たらない」と言う。しかし「退廃芸術」を排除しようとしたナチス・ドイツを持ち出すまでもなく、政治が芸術に介入するのは危険極まる。政策の基本的な計画で「文化芸術の『多様な価値』を活(い)かして、未来をつくる」とうたう文化庁が、多様な価値観を持つ芸術家の表現活動を圧迫し、萎縮させる結果になるのではないか。
大村秀章知事は「憲法が保障する表現の自由に対する重大な侵害だ」と強く批判し、裁判で争う意向を示した。補助金カットに伴う県財政や県民の負担を考えれば、もっともな対応といえよう。
不自由展は、元慰安婦の象徴とされる少女像や、昭和天皇の肖像を用いた版画を燃やす作品などを展示。激しい抗議が寄せられた。「ガソリンの携行缶を持ってお邪魔する」という脅迫文さえ届き、わずか三日で中止となった。
実行委を構成する名古屋市の河村たかし市長は「日本国民の心を傷つけた」と述べた。だが自由な民主国家である日本の名誉を傷つけ、社会と国民を圧迫するのは、むしろこうした行為ではないか。政治家や官僚は意に沿わない芸術家や作品に目を光らせるより、暴力や圧力でものごとを動かそうとする風潮こそ戒めるべきだ。
少女像などに不快な感情を持つ人がいるのは無理もない。だが仮に像を撤去したとしても、慰安婦を巡るこの国の負の歴史まで消せるわけではない。社会の問題を誠実に問い続ける芸術家の創造活動は、私たちに都合の悪いものや直視したくないものを作品に昇華させて提出する。
私たちが芸術展で見てとるべきは、そこにある。

③ 琉球新報 (2019.10.1)
【社説】消費税が引き上げ 減税へ方向転換すべきだ
1日から消費税が10%に引き上げられた。私たち国民は今回の増税が本当に必要だったのか、いま一度立ち止まって考える必要がある。
今回の増税の特徴を国民目線で端的に言うと、混乱と負担増だろう。
混乱は既に始まっている。軽減税率の導入やポイント還元制度があまりにも複雑なため、消費者だけでなく事業者にも理解が深まっていない。
軽減税率は、お酒や外食を除く飲食料品の税率を8%に据え置く制度だが、どこまで対象なるのか分かりにくい。
キャッシュレス決済によるポイント還元に至っては、軽減対象品目か否か、還元する店舗か否かで、3、5、6、8、10%の5種類の実質税率(小数点以下四捨五入)が存在する。複数の税率に対応せざるを得ない事業者の経理作業にも大きな負担となる。
経済産業省によると、還元制度を増税当初から導入する店舗は対象となる中小事業者の2割強にとどまる。申請手続きの不備や締め切りに間に合わないことなどが理由で、混乱ぶりがうかがえる。事業者でさえそうなのだから、消費者にとってはなおさらだ。より安価な商品の選択方法を巡り戸惑いが広がっている。
今回の増税は日常生活への打撃も大きい。軽減税率の対象にならない日用品や交通費、電気・水道料金など暮らしに直結する費目は軒並み値上げされる。特に低所得者層にとっては深刻だ。
9月11、12日に共同通信が実施した世論調査では、10%引き上げ後の経済が「不安」「ある程度不安」が計81.1%に上った。経済不安は消費控えを招く。実際に負担増を実感すれば経済は滞りかねない。県内各業界の8月の景況感が前月より4.6ポイント悪化したのも、増税対応への負担感と消費減少への懸念からだ。
そもそも消費税は低所得者ほど負担が大きくなる逆進性の側面がある。今回の増税も恩恵は高所得者層に厚いと指摘されている。軽減税率やポイント還元などの措置は、その場しのぎにすぎない。国民に広く負担を強いる今回の増税の根本には不公平感を増大させる税制の在り方がある。
消費税は1989年の導入以来、今年まで増税を重ねている。しかし所得税はその間50%から45%に減った。法人税も40%から23.2%まで段階的に減少した。その結果、国の2019年度予算の税収に占める消費税の割合は89年の6%から31%まで拡大した。
外国で消費税は付加価値税と呼ばれ、低所得者に配慮した軽減税率が欧米やアジア諸国で浸透している。韓国や台湾では食料品は非課税だ。
低所得者に負担をかけない仕組みが不可欠だ。所得税で高所得者の、法人税で高収益法人の課税率を上げる方法もある。今回の混乱や負担増の教訓を、税制の根本的在り方を巡る国民的議論につなげたい。消費税は増税ではなく減税へ方向を転換すべきだ。

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<別紙2> 第70回例会 事務局報告

福田玲三(事務局)
1)当会ニュース読者からの来信

①水野スウ氏(石川県)より(「いのみら通信」No.110,2019.8.19)
「まえそら」始めました。日本国憲法前(まえ)文を覚えて諳(そら)んじることです。黙読よりも音読よりも憲法のSpiritが体の中にしみこんでくる気がします。何回もくり返される「国民」「われら」は、憲法が国の持ち物じゃない証拠。先の戦争を起こしたのは誰か、そもそも政治は誰のために、何のためにあるのかもはっきりわかる。日本ファーストじゃないのもすばらしい。「人間相互の関係を支配する崇高な理想」のところ、13条をあてはめたらすとんと理解できました。

②馬場園孝次氏(宮崎県)より(三鷹事件)
国民救援会・県本部大会(9月14日)発言要旨

1.7月31日、東京高裁は第二次再審請求に対し“棄却”の決定をした。
2.昭和24年(1949)中央線三鷹駅で無人電車が暴走、20数名の死傷者が出た事件。裁判では9名が無罪、竹内景助さんのみ死刑確定。しかし8対7の1人差。本人は再審請求中“くやしい”のことばを残し獄死。
それから44年後、2011年長男の健一郎さんが第二次再審申請していた。30回近くの三者協議をしながら弁護団が提出した新証拠に一切事実調べもなく棄却。
3.「NHKスペシャル」でも放映された。その中で、不当決定を受けた竹内さんの子息は“そんなのない。おやじは犯人じゃない~これからは顔を出します”と。
4.最近、竹内さんの「上申書」(上・下)~約2万字、370余ページ(非売品)を読んでいますが涙なしには読めません。
冤罪を晴らすまで支援していきたい。残された家族の幸せを願って。
※先日いただいた「ニュースNo.69」の5ページ「三鷹事件」勉強会、小生も希望します。(10月8日)

2)臨時国会 改憲論議(朝日新聞 10月4日朝刊より)
首相は2017年5月の憲法記念日に「20年を新憲法が施行される年にしたい」と表明した。今年7月の参院選後には「残された任期の中で憲法改正に挑む」と述べ、やや後退した感もある。それでも21年9月の任期中に改憲するには、基本的に残り4国会のうちに発議し国民投票に持ち込まねばならない。
このため、自民党は今国会で国民投票法改正を終わらせ、自衛隊を憲法9条に明記するなど改憲4項目の審議に入りたい考えだ。憲法審での議論の進め方も、野党の要望を一定程度受け入れる構えを見せる。
だが与党の誘いに野党が乗る兆しは見えない。立憲と国民民主党などは臨時国会で統一会派を結成し、政権への追及を強める方針。安住氏(立憲民主党国対委員長)は関西電力の金品受領問題などに力を入れる考えで、「ちゃんと実態解明をやらない国会で、憲法審議は程遠いと牽制」する。

「どうなる改憲スケジュール」

2019年10月 ①臨時国会
(国民投票法改正案を成立?)
(自民党「改憲4項目」を憲法審で提示?)

②2020年 1月~ ②通常国会
(憲法改正の具体案の論議を開始?)

夏   東京都知事選

7月~9月  東京五輪・パラリンピック

秋   ③臨時国会
(憲法改正案の発議?)

2021年 1月~ ④通常国会
(国民投票?)

9月  自民党総裁任期満了
10月  衆院議員任期満了

3)福田玲三共同代表入院
福田代表は10月23日日赤病院に入院した。翌24日胃がん手術、経過が良ければ約2週間後に退院の予定。(結果、11月4日退院、もっか復帰のためのリハビリ中)

4)集会の案内

①【9条地球憲章の会】緊急公開研究会

10月29日(火)18:00~(開場 17:30)
全国教育文化会館5階 会議室A 千代田区二番町12-1
話題提供者:浜地 道雄 氏(国際ビジネスコンサルタント、9条地球憲章の会世話人)
「NY国連軍縮関係訪問の報告?」
「来年5月『9条の価値・核兵器廃絶』を国連でアピールへの提案?」
話題提供者より:
9月、NYC訪問。UNODA国連軍縮室はじめ関係者を訪ねました。マレーシア・国連大使館や、国際核軍縮・不拡散議員連盟PNND、及び国際反核法律家協会IALANA国連担当との打ち合わせ。そこで来年5月、NYC国連での『核兵器不拡散条約NPT運用検討会議』のサイドイベントでの『核兵器廃絶と憲法9条をふまえた問題提起』との提言を受けました。帰国後、日本反核法律家協会JALANAと同趣旨の打ち合わせを行いました。本年7月18 日の『公開研究会』でのICAN国際運営委員川崎哲氏のことばと合致します。『核兵器廃絶』と『九条を世界に』は一体。これらを総合して、『報告』と同時に具体的施策の検討に向けて『意見交換会』を持ちたく。

➁「韓国って敵なの?! 日韓関係を検証し対話を求めるシンポ」徹底討論
内田雅敏(弁護士 戦後補償問題解決に尽くす人権派)
宋 世一(在日韓国民主統一連合副議長 祖国の統一と東アジアの平和を目指す)
福島みずほ(参議院議員 国会で平和のために連日奮闘)

11月20日(水)18:30~(開場18:00)
大田区産業プラザPiO 4階コンベンションホール
(大田区南蒲田1-20-20 京急蒲田駅前)
戦争をさせない1000人委員会事務局長主催
参加費700円

➂『週刊金曜日』東京南部読者会
11月22日(金) 18:30~20:30
大田区生活センター会議室(蒲田駅)

④「米国の原爆投下の責任を問う会」(第12回)講演学習会
講師:
市田真理さん
第五福竜丸展示会学芸員
中央大学・立教大学専任講師

11月 23 日(土・祝) 13:00開場
13:30~14:45 映画「西から昇った太陽」
15:00~17:30 講演「外交交渉にみるビキニ事件~開示文書の分析から」
キリスト友会・東京友会会堂
東京都港区三田4-8-19
資料代1000円(学生は無料)

5)当面の日程について

第71回例会・勉強会
11月24日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ 集会室A

第71回運営・編集委員会
11月27日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

第72回例会・勉強会
12月22日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ 集会室A

第72回運営・編集委員会
12月25日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

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<別紙3> 「冊子シリーズNo.9(案)」の骨子

タイトル(案)
集団の暴走に抗う ―戦争が終わった“奇跡”を未来につなぐ―

序章 はじめに(集団における勇気)
一章 明治政府による領土拡張への舵取り
二章 侵略の象徴としての南京
三章 勝利への道の行き着く所(731部隊と従軍慰安婦)
四章 靖国神社と民族自決
五章 日の丸を支えた赤子たち
六章 ドイツの戦後を参考に

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完全護憲の会ニュースNo.70  2019年10月10日

完全護憲の会ニュース No.70    2019年10月10日

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目 次

第69回 例会・勉強会の報
別紙1 事務局報告
別紙2 シリーズNo.9冊子について(案)
別紙3 日韓関係悪化の真因、訪韓報告
第69回 運営・編集委員会の報告 

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第69回 例会・勉強会の報告

9月22日、都内港区三田いきいきプラザにて例会を開催(参加者10名;会員74名)

例会では、鹿島委員が座長となり、「事務局報告」(別紙1)が提出された。

ついで勉強会に移り、まず山岡聴子氏の「シリーズNo.9冊子について(案)」の骨子書面(別紙2)が紹介されたあと、大畑龍次氏より約1時間にわたって「日韓関係悪化の真因と訪韓報告」(別紙3)の講演をいただいた。講演後、下記のような質疑、意見が交わされた。

「現地の日本企業は原告の元徴用工と和解したがっているが、日本政府が押さえている由だ」「関係悪化の真因は日本政府の側にあるが、そのことを周りの人々に説明するつもりはない。一般に日本人は成熟していないし、学習意欲もない。2030年ごろまでに韓国経済が日本経済を追い抜き、その時日本人は真因に気づくだろう」「1910年の『日韓併合』が合法か違法かについては国際的に評価が一致しないとしても、1976年に発効し日本が1979年に批准した国際人権B規約の第8条『何人も強制労働に服することを要求されない』によって、日本政府はさかのぼって韓国徴用工の強制労働に謝罪しなければならない。安倍政権はそれを回避している」「韓国民には軍事政権を倒した実績があり、その延長に今回の韓国大法院の判決がある。そのことを日本国民は知らない」「重要な事実を伝えない日本のメディアにも責任がある」「戦い続けている沖縄の人々に見習うべきだ」

なお、次回の勉強会では(10月27日13:30~1630 豊岡いきいきプラザ 集会室B)、
「シリーズNo.9冊子の草稿」(映画『侵略』シリーズの解説6回分まとめ)を山岡聴子氏より報告の予定。

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<別紙1>   第69回例会 事務局報告
福田玲三(事務局)2019.9.22

1)当会ニュース読者からの来信

① 珍道世直氏(三重県)より

ニュースNo68をお送りいただきありがとうございました。
山岡聴子氏の「日本がおこなった戦争をこころに刻む11章」の第10章と第11章についてのご報告など、大変貴重な内容が多く掲載され、学ばせていただいております。厚く御礼申し上げます。
福田様の著作 シリーズ8を、2部ご送付ください。学ばせていただきます。

私は、先の参衆議院選に向けて、市民の方に、どうしても「日本国憲法は押し付けられたものでも、時代に合わなくなったものでもない事。憲法九条と九条改憲について。安保法制のどこが違憲か」等について、訴えたいと思い、津警察署の道路使用許可をとり、また、参院選公示後は、県選管の了承がなければ許可できないとのことから、三重県選挙管理委員会の了承を得て、津駅東口で、6月12日の私の80歳の誕生日から参議院選投票日の直前まで、毎週月・水・金、5:30~6:30PMまでの1時間、行きかう人々にマイクで語り掛けて参りました。「日本が、不戦100年・不戦永久の国家としての道を歩むために、憲法九条を守る、憲法九条を国に守らせる・九条改憲を許さないと言うことが極めて重要だと思います。その為に、私たち一人一人が自分のおかれた立場の中で、何らかの行動をすることが求められているのではないでしょうか。今は、黙っていてはいけない、行動する時だと思います。」と訴えて参りました。雨の日も休まず17回立ちました。

参議院選結果は、野党の議席は伸びず、わが三重県の野党統一候補は落選しましたが、改憲勢力に3分の2を切らせたことは大きな出来事だと考えております。しかし、安倍政権・自民党は、政権のうま味を使って強引に数集めをし、憲法審査会においてすら強行採決するのではないかと考えられますので、今後も、九条改憲の動きを注視し、いつでも市民の力が発揮できるよう、気を緩めずに準備しておくことが大切だと考えています。
完全護憲の会が、一層使命を果たされますよう心から希求致しております。

② 森正孝氏(映画『侵略』シリーズ制作者・静岡県)より

・朝鮮半島問題についての李泳采(イ・ヨンチェ)さんへのインタビーをyou tube「民主主義研究所」(Democracy TV―デモリサTV)にアップしました。
ぜひ、観ていただければと存じます。
続いて、来週は、日中問題を林伯耀さんとの対談をあげていきたいと存じています。
Part1  https://youtu.be/jhtX9vFne_8
Part2  https://youtu.be/5NNgZzcXR7s
Part3  https://youtu.be/Or7zJJopSaQ
Part4  https://youtu.be/Qw8yGlL4mmU
Part5  https://youtu.be/8Evm_pYWavg

・日中問題につきまして、在日中国人・林伯耀(リンボウヤオ)さんへのインタビューを、you tube「民主主義研究所」(Democracy TV―デモリサTV)にアップしました。
ぜひ、ごらんいただければと存じます。
Part1  https://youtu.be/ITsaEtDlY1I
Pa rt2   https://youtu.be/6jpKw_YdL_E
Part3  https://youtu.be/odFW6SDSja4

※当会事務局よりコメント:映画『侵略』シリーズと同様、必見対談です。

2)9月11日、第四次安倍再改造内閣発足 改憲へシフト (新聞記事抜粋)

①首相が想定する改憲スケジュール (東京新聞 9月12日)

・2019年秋
〇自民党が改憲4項目の条文案を衆参両院の憲法審査会に提示。
〇改憲勢力と協議し、改憲原案を国会提出。
〇改憲原案を両院の憲法審査会で審査
〇両院の憲法審で出席議員の過半数、本会議で総議員の3分の2以上で可決し、改憲案を発議。
〇60~180日の国民投票運動。
〇国民投票。有効投票総数の過半数の賛成で承認。
〇新憲法施行
・21年9月 自民党総裁任期
・21年10月 衆院議員任期

②野党は態度を硬化 (朝日新聞 9月12日)

1年前の党人事では、首相は自らと思想信条の近い側近に憲法論議の進展を委ね、野党の反発を招いた。その反省を踏まえ、これまで積極的に憲法に関わってこなかった党の中枢にも関与を促し、公明党や野党との調整を進める狙いだ。
だが、首相の強い意欲が改憲論議の前進につながるかは不透明だ。首相は先の参院選で繰り返し「憲法の議論を進める候補者か議論しない候補者かを選ぶ選挙だ」と、野党を批判した。野党第1党の立憲民主党などは態度を硬化させており、安倍政権下での改憲論議に応じる気配は見えない。
加えて参院選では、与党と日本維新の会などの改憲勢力が。参院で改憲発議に必要な3分の2を割った。「国民が憲法改正を望んでいないからできない」。立憲民主の福山哲郎幹事長は冷やかで、現状では改憲の中身の議論どころか、手続きをめぐる国民投票法改正案の審議も見通せない。
いまの衆院議員の任期は2021年10月まで。次の衆院解散が視野に入るなか、今後、与野党間の対立が強まる可能性は高い。
「首相は改憲論議の行方を見ながら、解散のタイミングを含め政権のかじを取ることになりそうだ。

3)集会の案内

①「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」記念イベント

9月23日(月・祝) 13:30開場 14:00開始(17:00 終了予定)
国連大学 2階レセプションホール 東京都渋谷区神宮前5-53-70
主催:核兵器廃絶日本NGO連絡会
共催:国連広報センター
協力:ヒバクシャ国際署名連絡会

②『週刊金曜日』東京南部読者会 10周年記念講演会

講師:文聖姫氏(週刊金曜日編集部
著書『麦酒とテポドン: 経済から読み解く北朝鮮』平凡社)
講演テーマ:「南北朝鮮を中心にした東北アジアの近況について」
10月25日(金) 18:00~20:30(受付17:40~)
大田区消費者生活センター第5集会室(JR蒲田から徒歩5分)
※約1時間30分講演、休憩後質疑応答など。
※会場で『麦酒とテポドン』平凡社・新書版(900円+税)の著書販売を依頼中。
参加費:500円(会場費+資料・講師交通費など) 連絡先:090-6711-9251(杉本)

③「韓国って『敵』なの?!」 日韓関係を検証し対話を求めるシンポ

徹底討論:
内田雅敏(弁護士 戦争させない1000人委員会事務局長 中国人強制連行など戦後補償問題に尽くす人権派)
宋(ソン) 世一(セイル)(在日韓国民主統一連合副議長 祖国の統一とアジアの平和を目指す在日韓国人)
福島みずほ(参議院議員 国会で平和のために連日奮闘)
11月20日(水) 18:30~(開場18:00~)  参加費700円
大田区産業プラザPiO 4階コンベンションホール 大田区南蒲田1-20-20(京急蒲田駅前)
主催 戦争をさせない1000人委員会 東京南部

4)当面の日程について

第70回例会・勉強会
10月27日(日)13:30~16:30
豊岡いきいきプラザ 集会室B
田町駅西口(三田口) 都営バス渋谷行き 2つ目三田5丁目下車 反対側
映画『侵略』シリーズの解説6回分のまとめを山岡聴子氏より報告

第70回運営・編集委員会
10月30日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

第71回例会・勉強会
11月24日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ 集会室A

第71回運営・編集委員会
11月27日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

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<別紙2>   シリーズNo.9冊子について(案)書面報告

2019年9月22日  山岡聴子
タイトルについては、「皇国の伸張と終焉」を案とする。章立てについては、6回にわたって行われた勉強会の話の内容に基づき、以下を仮の題として6章くらいにまとめる。
• 明治政府による領土拡張への舵取り
• 侵略の象徴としての南京
• 勝利への道の行き着く所(731部隊と従軍慰安婦)
• 靖国神社と民族自決
• 日の丸を支えた赤子たち
• ドイツの戦後を参考に
以上の章を通して、日本の行った侵略の甚大な被害を、日本人が記憶し継承することで、平和な未来をつないでいくための働きかけとなるような内容を目指す。

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<別紙3>   日韓関係悪化の真因、訪韓報告

完全護憲の会 学習会  大畑龍次

1. 「国家間の約束違反」、「国際法に違反」は本当か

① 韓国大法院判決とは  (「」内は大法院判決)

原告たる元徴用工は「朝鮮半島が日本の不法で暴圧的な支配を受けている状況で、労働の内容や環境をよく知らないまま日本政府と日本製鉄の組織的欺きによって動員」され、「生命や身体に危害が及ぶ可能性が非常に高い劣悪な環境において危険な労働に従事した」。

この請求権は、「不法な植民地支配や侵略戦争遂行に直結した日本企業の反人道的な不法行為を前提とする強制動員被害者」が、日本企業に対し慰謝料を請求する権利である。この判決で示されているのは、未払い賃金や賠償ではなく、こうした強制動員された被害者への慰謝料。

日韓請求権協定は、「日本の不法な植民地支配に対する賠償を請求するためのものではなく、日韓両国間の財政的、民事的債権・債務関係を政治的合意により解決するためのものだった」。すなわち、協定は「植民地支配に対する賠償」を対象としていないと述べている。

それではなぜ「日本の不法な植民地支配に対する賠償を請求するためのものではない」と言えるのかというと、「日韓請求権協定の交渉過程で、日本政府は植民地支配の不法性を認めず、強制動員被害の法的賠償を根源的に否定し合意に至らなかった」からだ。

② 従来の政府見解などを否定

日本共産党文書では、政府見解として「1991年8月27日の衆院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長は、日韓請求権協定の第2条で両国の請求権の問題が『完全かつ最終的に解決』されたと述べていることの意味について、『これは日韓両国が国家として持っている外交保護権を相互に放棄したということであり、個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない』と明言している」としている。

最高裁判決においても、2007年4月27日、中国の強制連行被害者が西松建設を相手に起こした裁判で「日中共同声明によって『(個人が)裁判上請求する権能を失った』としながらも、『(個人の)請求権を実体的に消滅させることを意味するものではない』と判断」したとしている。さらに、「被害の重大性を考えると、当事者間の自発的解決が望ましい」と付言した。

この付言に基づき、2009年10月西松建設和解、2000年11月鹿島建設和解(花岡事件)2016年6月三菱マテリアル和解に至っている。

韓国との間でも、サハリン残留朝鮮人帰還問題、在韓被爆者治療、慰安婦問題などで65年請求権協定の見直し・補完がなされている。

2. 1965年の日韓基本条約と「日韓パートナーシップ」

日韓条約は冷戦構造が鮮明になるなか、米国の肝いりで結ばれたものだった。
南北対立を固定化し、冷戦構造に巻き込まれるとして日韓両国内での反対運動。
民間も含めた無償有償の8億ドルが「経済協力金」として提供されたが、当時の朴正熙政権は、これらの資金を経済建設に振り向けて「漢江の奇跡」を実現した。その過程でそれらの資金が日本企業に還流する構造となり、日韓癒着ともいわれた。

「日本の韓国への植民地支配への反省」を日韓両国が公的文書で初めて明記したのは、小渕恵三首相と金大中大統領の間で交わされた「日韓パートナーシップ」(1998年)

「小渕総理大臣は、今世紀の日韓両国関係を回顧し、我が国が過去の一時期韓国国民に対し植民地支配により多大の損害と苦痛を与えたという歴史的事実を謙虚に受けとめ、これに対し、痛切な反省と心からのお詫びを述べた」。しかし、あらためて賠償することにはならず、いわば「未来志向」的に処理された。

3. 2019年7月以降の日韓関係

元徴用工問題では、韓国で関係企業の資産差し押さえが進み、日本政府は在韓日本企業を集めて共同歩調をとるよう指導し、対抗手段を匂わせていた。

日本政府は7月初旬、半導体製造に必要なフッ化水素など三品目の韓国輸出について輸出規制強化を実施するとともに、安全保障上の友好国として規制を緩和する「ホワイト国」から韓国を除外する措置をとると明らかにした。「ホワイト国」除外は8月28日から実施。

韓国も日本からの輸入品の検査強化。主に放射能検査。日本の「ホワイト国」除外の実施の意向で9月にもと。8月23日、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄を通告。

民主労総、韓国進歩連帯など600余の市民社会団体で構成する「歴史歪曲・経済侵略・平和脅威 安倍糾弾市民行動」(市民行動)を結成し。7月20日から「NO安倍」キャンドル集会を実施。朴(バク)錫(・ソ)運(グン)市民行動共同代表は安倍政権について「経済侵略を通じて韓国を経済的・軍事的に取りこむとともに、改憲を通じた軍国化という陰謀を持っている」と指摘。
8月15日には10万人のキャンドル集会となった。

交流事業の相次ぐ中止、不買運動の広範な広がり。日本の観光業などに大打撃となった。
韓国国民の植民地支配への怒りに火をつけた格好。

日本でも知識人を中心に「韓国は『敵』なのか」署名運動。8月31日には400名の集会。
在日、日韓運動の諸団体が声明を出し、8月8日には記者会見と官邸前抗議集会を行った。

4. 問われるべきは安倍政権の対朝鮮半島政策

これは日韓関係だけで見てはいけない。
安倍の対朝鮮半島政策全体を見なくてはならない。
第一に、朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)敵視政策にある。
100年を超える加害の歴史は清算されていない。
歴史修正主義=植民地・侵略戦争美化史観(日本会議も)
→冷戦的思考による価値観外交 中国対応も同じ
核・ミサイル・拉致問題の解決なしに 国交正常化に踏み込まない。
南北、米朝による平和プロセス →「蚊帳の外」状況
前提無しの日朝首脳会談を提案 →冷ややかな朝鮮側対応
独自制裁の維持、「瀬取り」などの国際制裁強化を主張
朝鮮高校の無償化からの排除 →幼保無償化からも排除

第二に、対韓国対応は政権が朝鮮とどう向き合うかにかかっている。
李明博、朴槿恵政権とは協力的
融和的な文在寅政権には「文在寅叩き」
主要マスコミ、右翼勢力を総動員
いまだに宗主国的対応 河野外相の「無礼」発言
文在寅政権は「キャンドル抗争」によって生まれた政権、それが韓国の民意。
朴槿恵時代の積幣清算の動き。慰安婦合意、GSOMIA協定は積幣のひとつ。
徴用工裁判も朴槿恵時代に遅延させたとして、大法院長官の職権乱用

5. 訪韓報告
8月14日から18日の訪韓
14日前夜祭
15日午前シンポ 午後自主平和統一集会 夕方「NO安倍」キャンドル集会
17日DMZ(非武装地帯)ツアーに参加
*感じたこといくつか*

①集会の様子 ②自由韓国党など右派集会 ③日韓連帯の前進 ④再植民地の意識

※当会より徴用工問題関連の参考資料
■当会ホームページ(ページ上部のメニューバーよりクリック)
・「憲法関連資料」⇒「国際人権規約B」:http://kanzengoken.com/?page_id=500
・「憲法関連資料2」⇒日韓基本条約、サンフランシスコ講和条約、カイロ宣言など:http://kanzengoken.com/?page_id=2147
■韓国大法院の判決(2018年10月30日)「新日鉄住金徴用工事件再上告審判決」:
http://justice.skr.jp/koreajudgements/12-5.pdf
■イミダス「時事オピニオン」:https://imidas.jp/jijikaitai/d-40-139-19-02-g766
徴用工問題は本当に「完全かつ最終的に解決」されているのか(後編)
韓国大法院判決をめぐる日韓の相違点 2019/02/05
吉澤文寿(新潟国際情報大学国際学部教授)
殷勇基(弁護士)
(構成・文/朴順梨)

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第69回運営・編集員会の報告

9月24日(火)14時~16時30分
三田いきいきプラザ
出席:大西、草野、鹿島、福田

1.第69回例会・勉強会について
・事務局報告とシリーズNo.9冊子(案)書面報告のあと、報告だけでなく質疑の機会を設けること。
・「日韓関係悪化の真因、訪韓報告」(大畑龍次講師)をめぐる参加者からの発言と意見交換の内容を鹿島が報告。

2.次回シリーズNo.9冊子の発行について
・山岡氏の6回にわたる勉強会の評価は高い。
・冊子「皇国の伸長と終焉」のタイトル案は変更の余地がある。
「冊子の普及を図るためにも現代的で読者が取りつきやすい題名にする方がよい」(草野)。
・10月草稿、11月原稿完成、12月の発行予定。頁数は96pp前後か。
・冊子の表紙は原稿完成後に検討する。
・次の勉強会で山岡氏から草稿報告を受ける。

3.徴用工問題と日本の「朝鮮半島植民地支配の不法性」について議論
・日韓基本条約、カイロ宣言、国際人権規約B、国家総動員法、韓国大法院判決などとの関連性。
・国と国との約束を破ったとする安倍政権の反動性をクリアにする必要性。

4.№8冊子の会計現状報告

5.ホームページへの掲載について
ニュースから運営・編集委員会の報告は省略する

6.今後の課題
・政治の現況報告として草野氏提供の資料を掲載する。
・12月の勉強会は労働運動の現状をテーマとする。

7.福田代表の病状と今後の治療方法
定期健診で胃がんのステージ1~2と判明。さらに検査の後、治療方法を選択する予定。(追記:胃の約3分の2切除のため、10月24日日赤病院で手術。経過が良ければほぼ2週間で退院の予定)

完全護憲の会ニュース No.69    2019年9月10日

完全護憲の会ニュース No.69    2019年9月10日

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com
ホームページ:http://kanzengoken.com/

目 次

第68回 例会・勉強会の報告
別紙1 事務局報告
別紙2 「南方占領地行政実施要領」
別紙3 「大東亜政略指導大綱」
別紙4 新冊子No.8著者・福田玲三の略歴

第68回 運営・編集委員会の報告

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第68回 例会・勉強会の報告

8月25日、都内港区三田いきいきプラザにて例会を開催。(参加者6名。会員73名)
例会では「事務局報告」(別紙1)と新冊子No.8の著者・福田玲三共同代表の略歴(別紙4)が提出され、討議は以下のように冊子シリーズの新刊『スマトラ島で敗戦 マレー半島でJSP』に集中した。

「マレー半島でジャングル伐採に従事と書かれているが、その様子は?」「ジャングルといっても実際は主に低灌木(ブッシュ)で、それをバラン(山刀)で切り倒し、枯れてから燃やした」「昭南バルとは何か?」「日本軍は占領後のシンガポールを昭南と名づけ、シンガポールから疎開してマレー半島に移った日本人の集落を昭南バルと呼んだらしい」。また、日本の南方進出の目的がアジア諸国の独立か、資源の略奪かをめぐり、対米国開戦の直前1941年11月20日に大本営政府連絡会議で決定された「南方占領地行政実施要領」(別紙2)と、1943年5月の「大東亜政略指導大綱」(別紙3)が大野委員から紹介された。前者の冒頭に、南方占領地の行政は「重要国防資源の急速獲得」に資することとあり、(八)では「現住土民…の独立運動」に対して「過早に誘発せしむることを避くるものとす」と明記されている。後者では(六)の「占領地域に対する方策」として、マレー半島や現インドネシアの諸島などを「帝国領土と決定し、重要資源の供給源として極力之が開発ならびに民心の把握に努む」とある。

ついで「3)きけわだつみのこえ記念館で戦争体験報告」について、報告者・福田玲三共同代表が補足説明した。「参加した戦争が侵略であったことに、いつ気づいたかという質問が会場からあり、突然だったので、1960年頃と答えたが、後で考えると東京裁判の行われた1947年前後には気づいていたと思う」

その後、映画『侵略』上映委員会・製作のドキュメンタリー『消えた14777人 ―南京大虐殺の真相を追って―』(長江岸集団虐殺事件・32分)が上映された。見終わった参加者は「南京30万人虐殺が初めて実感として想像できた」「1か所で万単位の虐殺が行われていることに驚いた」と口々に感想を語った。
今回で映画『侵略』シリーズ全6本の上映を終えたので、今後の勉強会への提案があった。「労働組合とストライキ権について取り上げてほしい。勤労者の団結権や団体交渉権は憲法第28条で保障されているのに、ストがまるで犯罪的迷惑行為のように扱われているのはおかしい」

なお、次回の勉強会(9月22日13:30~1630 三田いきいきプラザ集会室)では講演「緊迫する日韓関係の真因と最近の訪韓報告」を大畑竜次氏にお願いする

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<別紙1> 第68回例会 事務局報告
福田玲三(事務局)

1)当会ニュース読者からの来信

①水谷正信氏(愛知県)から例会参加者への配布用として下記資料コピーが寄せられた。
慰安婦問題集、同中学・高校生感想特集、同大学・学生の感想
戦中用語の解説、731部隊への中学・高校生の感想
②相沢緑氏(静岡県)から下記のリーフレットが寄せられた。
「市民運動において注意すべきこと(警察対応など)」
「おしゃべりカフェ(日本が売られる?)
③「風のたより」18号、石川逸子氏編
④「眼」232号、松浦正雄氏編
⑤「韓国・朝鮮人元BC級戦犯者『同進会』を応援する会 通信40号

2)シリーズNo.8 『スマトラ島で敗戦 マレー半島でJSP-学徒徴兵・私の戦争体験記―』発行

同シリーズは8月15日発行予定が、本文の加除や引用文の校正洩れなどが相次いだため、8月末の発行となった。96ページ、実費400円。

3)きけわだつみのこえ記念館で戦争体験報告(福田共同代表)

さる8月18日午後、文京区本郷のきけわだつみのこえ記念館で「戦争体験報告」を求められて説明した。40名ほどの参加者の関心は北方シベリアの戦後抑留者に比べて、知られることの少ない南方の戦後抑留者の実情報告にあったようで、当会冊子シリーズNo.8の仮綴じ本をテキストにして報告した後、質疑の中では「完全護憲の会」の名称のいわれが質問された。

「現憲法の神髄は第9条だけでなく、9条と前文を含めた全条項にあり、ただ第1章天皇条項は『法の下の平等』に反しているものの、その改定は今後(国民の総意)に待ち、今は反動の改憲論議に巻き込まれることなく全条項の完全な護憲を目指している」旨を説明。おおよその了解をいただいた模様。
なお、同記念館のスタッフやスマトラ研究者の方々と親交を結べたことは大きな収穫だった。

4)三鷹事件再審弁護団報告集会に参加
  東京高裁再審棄却、不当決定を徹底批判
応援スピーチ 鎌田 慧(ルポライター)
8月21日(水)18:30~20:30 日比谷図書館文化館コンベンションホールで行われた上記集会で、弁護団から不当判決への批判と、再審が棄却された後、ただちに「異議申立書」を東京高裁に提出し、第五刑事部にかかわる由が報告され、参加者一同で勝利を誓った。

5)『週刊金曜日』東京南部読者会に参加

8月23日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター会議室で開催され、韓国の元徴用工問題についての講演があり、緊張の極度に高まる日韓関係の原因として、日本政府の不当で情理を欠いた措置に対する理解を深めた。

6)集会の案内

①死刑をなくそう市民会議設立集会
8月31日(土)13:30~17:00
明治大学リバティホール
共同代表世話人:菊田孝一(明治大学名誉教授)他/呼びかけ人:村山富市(元内閣総理大臣)他
設立集会後援:アムネスティ・インターナショナル日本、他

②三鷹事件資料展 (入場無料)
9月1日(日)13:00~18:00
2日(月)10:00~17:00
目黒さつきビル C・D 会議室(品川区西五反田3-2-13)
主催:日本鉄道福祉事業協会 労働資料館

③日韓関係を破壊する安倍政権
講師  浅井基文氏(元広島平和研究所所長)
9月10日(火曜) 午後6時~9時
港区立商工会館2階 研修室(JR浜松町駅北口徒歩7分)
主催:村山談話談話を継承し発展させる会(理事長・藤田高景)/重慶大爆撃の被害者と連帯する会・東京(代表・前田哲男)
資料代:500円

④大逆事件とは何であったか
講師:牧子嘉丸
9月21日(土)13:30~16:30
参加費:300円 主催:平和創造研究会
東京ボランティア・市民センター会議室B(飯田橋・セントラルプラザ10階)

⑤「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」記念イベント
9 月23 日(月・祝) 13:30開場 14:00開始(17:00 終了予定)
国連大学 2階レセプションホール 東京都渋谷区神宮前5-53-70  参加無料
主催:核兵器廃絶日本NGO連絡会
共催:国連広報センター
協力:ヒバクシャ国際署名連絡会
要申込:9月19日(木)18:00までに「お名前」「ふりがな」「ご所属・職業・学校など」をメール
で <nuclear.abolition.japan@gmail.com>まで。お問合せ:03-3363-7561ピースボート(担当:渡辺)

⑥『週刊金曜日』東京南部読者会
南部読者会100回記念講演:週刊金曜日・植村隆社長
10月25日(金) 18:00~20:30
大田区生活センター会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

7)当面の日程

第69回例会・勉強会
9月22日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ
講演大畑竜次氏
緊迫する日韓関係の真因と最近の訪韓報告」

第69回運営・編集委員会
9月24日(火)14:00~
三田いきいきプラザ講習室

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<別紙2> 「南方占領地行政実施要領」  (1941年11月20日)

国家機密  南方占領地行政実施要領
十一月二十日 大本営政府連絡会議決定決定

第一 方 針
占領地に対しては差し当り軍政を実施し治安の回復、重要国防資源の急速獲得および作戦軍の自活確保に資す
占領地領域の最終的帰属ならびに将来に対する処理に関しては別に之を定むるものとす

第二 要 領
一、軍政実施に当りては極力残存統治機構を利用するものとし、従来の組織および民族的慣行を尊重す
二、作戦に支障なき限り占領軍は重要国防資源の獲得および開発を促進すべき措置を講ずるものとす
占領地に於て開発又は取得したる重要国防資源は、之を中央の物動計画に織り込むものとし、作戦軍の現地自活に必要なるものは右配分計画に基き之を現地に充当するを原則とす
三、物資の対日輸送は陸海軍に於て極力之を援助し、かつ陸海軍は其の徴傭船を全幅活用するに努む
四、鉄道、船舶、港湾、航空、通信および郵政は占領軍に於て之を管理す
五、占領軍は貿易および為替管理を施行し特に石油、護謨、錫、「タングステン」、「キナ」等の特殊重要資源の対敵流出を防止す
六、通貨は勉めて従来の現地通貨を活用流通せしむるを原則とし、已むを得ざる場合にありては外貨標示軍票を使用す
七、国防資源取得と占領軍の現地自活の為、民生に及ぼさるるを得ざる重圧は之を忍ばしめ、宣撫上の要求は右目的に反せざる限度に止むるものとす
八、米、英、蘭国人に対する取扱は軍政実施に協力せしむる如く指導するも、之に応ぜざるものは退去其の他適宜の措置を講ず
枢軸国人の現存権益は之を尊重するも、爾後の拡張は勉めて制限す
華僑に対しては蒋政権より離反し我が施策に協力同調せしむるものとす
現住土民に対しては皇軍に対する信倚観念を助長せしむる如く指導し、其の独立運動は過早に誘発せしむることを避くるものとす
九、作戦開始後新に進出すべき邦人は事前に其の素質を厳選するも、嘗て是等の地方に在住せし帰朝者の再渡航に関しては優先的に考慮す
一〇、軍政実施に関連し措置すべき事項左の如し
イ、現地軍政に関する重要事項は大本営政府連絡会議の議を経て之を決定す
中央の決定事項は之を陸海軍より夫々現地軍に指示するものとす
ロ、資源の取得および開発に関する企画および統制は差当り企画院を中心とする中央の機関に於て之を行うものとす
ハ、仏印および泰に対しては既定方針に拠り施策し、軍政を施行せず情況激変せる場合の処置は別に定む

備考
一、占領地に対する帝国施策の進捗に伴ひ、軍政運営機構は逐次之を政府の設置すべき新機構に統合調整または移管せらるものとす

参照原典: 国立公文書館アジア歴史資料センター Ref. C12120152100
http://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/C12120152100

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<別紙3> 「大東亜政略指導大綱」(1943年5月31日)

国家機密   大東亜政略指導大綱 (御前会議議題)

第一 方 針
一、 帝国は大東亜戦争完遂の為、帝国を中核とする大東亜の諸国家諸民族結集の政略態勢を更に整備強化し、以て戦争指導の主動性を堅持し、世界情勢の変転に対処す
政略態勢の整備強化は、遅くも本年十一月初等迄に達成するを目途とす
二、 政略態勢の整備は、帝国に対する諸国家諸民族の戦争協力強化を主眼とし、特に支那問題の解決に資す

第二 要 綱
一、対満華方策
帝国を中心とする日満華相互間の結合を更に強化す
之が為
(イ) 対満方策
既定方針に拠る
(ロ) 対華方策
「大東亜戦争完遂の為の対支処理根本方針」(注1)の徹底具現を図る為、右に即応する如く別に定むる所に拠り、日華基本条約を改訂し、日華同盟条約を締結す 之が為、速に諸準備を整ふ
右に関連し、機を見て国民政府をして対重慶政治工作を実施せしむる如く指導す
前項実行の時機は大本営政府協議の上之を決定す
二、対泰方策
既定方針に基き相互協力を強化す 特に「マライ」に於ける失地回復、経済協力強化は速に実行す
「シャン」地方の一部は泰国領に編入するものとし、之が実施に際しては「ビルマ」との関係を考慮して決定す
三、泰仏印方策
既定方針を強化す
四、泰緬方策
昭和18年3月10日大本営政府連絡会議決定 緬甸独立指導要領(注2)に基づき施策す
五、対比方策
成るべく速に独立せしむ
独立の時機は概ね本年10月頃と予定し、極力諸準備を促進す
六、其他の占領地域に対する方策を左の通定む
但し(ロ)(ニ)以外は当分発表せず
(イ) 「マライ」「スマトラ」「ジャワ」「ボルネオ」「セレベス」は帝国領土と決定し、重要資源の供給源として極力之が開発ならびに民心の把握に努む
(ロ) 前号各地域に於ては、原住民の民度に応じ努めて政治に参与せしむ
(ハ) 「ニューギニア」等(イ)以外の地域の処理に関しては、前二号に準じ追て定む
(ニ) 前記各地に於ては当分軍政を実施す
七、大東亜会議
以上各方策の具現に伴ひ、本年10月下旬頃(比島独立後)大東亜各国の指導者を東京に参集せしめ、牢固たる戦争完遂の決意と大東亜共栄圏の確立とを中外に宣明す

参照原典: 国立公文書館アジア歴史資料センター Ref. C12120193700
http://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/C12120193700

注1:対支処理根本方針:http://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/C12120194300
注2:緬甸独立指導要領:http://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/C14060855000

※別紙2と別紙3の引用文は、ウェブサイト「1945年への道」(http://www.wayto1945.sakura.ne.jp/)より、原典を新字体・平仮名・読点追加に変更されたバージョンを転載させていただいた。一般に原典を見つけることはネット上でも非常に困難であるが、同サイトには一次資料(原典)へのリンクが豊富にあり、「根拠」を明示した解説に注力されていることに敬意を表したい。
なお、アジア歴史資料センターの「詳細情報」にアクセスしたあとは、「閲覧」をクリックすると原典の画像を見ることができる。

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<別紙4> 新冊子No.8著者・福田玲三の略歴

<社会>                                          <本人>

1923年:関東大震災(9月)         岡山県の水島に生まれる(11月)
1927年:金融恐慌始まる (3月)         岡山県北部の津山市に転居(8月)
1931年:満州事変開始(9月)        津山市立林田小学校2年生(4月)
1937年:日中戦争開始(7月)               岡山県立津山中学校2年生(4月)
1941年:太平洋戦争開始(12月)         同          中学校卒業 (3月)
1943年:ガダルカナル島撤退(2月) 大阪外国語学校2年生(4月)
徴兵猶予措置廃止(10月)                    岡山で入営(12月)
1944年:米軍サイパン上陸(6月)     福知山教育隊へ(4月)
米軍レイテ島上陸(10月)                    門司港を出港(9月)
本土空襲始まる(11月)                         シンガポール到着(11月)
1945年:米軍沖縄本島に上陸(4月) スマトラ島に配属(5月)
日本降伏(8月)                                      河港パカンバルに駐留(7月)
1946年: 天皇神格を否定(1月)       マレー半島に移動(4月)
日本国憲法公布(11月)                       エンダウ作業隊に編入(5月)
1947年:新憲法施行(5月)                 エンダウ発 クルアン着(5月)
片山内閣成立(5月)                             シンガポールへ移動 乗船(9月)
天皇、各地を巡幸(6月~11月)         長崎へ帰還・復員(10月)

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第68回運営・編集員会の報告

8月29日(木) 14時~16時30分
新橋ばるーん学習室
出席::福田、大西、草野、鹿島

1.シリーズNo.8冊子について
・編集の不備を点検し、目次の誤植と著者名欠落など、対応を検討。
・送り状を作成し、送付名簿を整理することとする。

2.次号シリーズNo.9冊子の発行について
・これまでの勉強会報告を基に執筆を山岡氏に依頼する。
・その編集・校正は鹿島委員が担当する

3.例会・勉強会の進め方について
・次回の勉強会は「緊迫する日韓問題」をテーマに準備する。
・例会における政治現況議論のため、その素材提供を草野委員長に依頼する。
・事務局報告は参加者の問題意識を優先し簡略にする。
・各種メディアの映像を利用した勉強会の継続について検討した。
・「三鷹事件」再審請求棄却について勉強会開催の提案があった。

4.その他
・冊子執筆者を「起草者」とするか「著者」にするかについて検討する。

完全護憲の会ニュース No.68    2019年8月10日

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com
ホームページ:http://kanzengoken.com/

目次

第67回 例会・勉強会の報告
別紙1 事務局報告
別紙2 第6回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
第67回 運営・編集委員会の報告

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第67回 例会・勉強会の報告

7月28日、都内港区三田いきいきプラザにて例会を開催。(参加者10名。会員73名)

病気療養中の草野運営・編集委員長が7カ月ぶりに出席し、討議に加わった。予想を越える元気な姿が参加者に歓迎された。
例会ではまず「事務局報告」(別紙1)が提出され、討議された。意見は冒頭の一文「第15回参院選結果」に対して批判が集中した。「改憲勢力は3分の2を割ったものの国民民主党に動揺が見られ、二階・自民党幹事長も安倍4選に言及し、N国の立花党首は改憲で取引する用意があると言っており、選挙結果を『歴史的勝利』とするよりも、慎重さが必要だ」「50%を割る投票率を『民度の低さ』と言うのは誤解を招く」などの批判が相次いだ。後日編集からも異論が集まって再考し、「貴重な勝利」、「有権者の半分以上を占める棄権者層にこそ、憲法が暮らしと命に直結することを理解してもらわなければならない。」などに修正した。

ついで、第6回「映画上映に先立つ勉強会」として、山岡聴子氏より『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』(映画『侵略』上映委員会・製作)の第10章と第11章についての報告(別紙2)があった。
休憩後、同上映委員会製作のドキュメンタリー映画『語られなかった戦争 侵略6 細菌戦被害の人々』(58分)を上映した。これは中国浙江省への細菌戦が現地住民にもたらした被害の実態を、4年にわたる取材を経て映像化した作品で、第7回東京ビデオフェスティバル賞を受賞、初めて見るその映像は参加者に衝撃を与え、次のような意見が交わされた。
「細菌戦の話は聞いていたが、その実態を見て驚愕した。このような加害の歴史を知っておれば、日本人は近隣諸国に対して、もっと控え目になるはずだ。山岡報告にある様に、ドイツの哲学者ヤスパースは『事実を忘れるのは犯罪だ』と教えている。日本の首相は『過去の歴史を子々孫々に負わせることはできない』と過去の隠蔽を図っている。日本人は過去を知らないから横柄になる」「山岡解説はまた自国優越思想の由来を紹介しており、人間を丸太と呼んで生体実験に使って平気なのは、徹底した他国蔑視が原因だと分かった」など。
なお次回の勉強会、8月25日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ集会室では『消えた14777人 ―南京大虐殺の真相を追って―』(32分)を上映する。

※本ニュースでは例会・勉強会で配布した資料を一部編集し、情報を更新・追加した。

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<別紙1> 第67回例会 事務局報告
福田玲三(事務局)2019.7.28

1)第25回参院選の結果

7月21日に投開票された第25回参議院選挙の結果、与党、維新、一部無所属を合わせた改憲勢力は、改憲発議に必要な3分の2(164議席)を割り、安倍晋三首相の目指した「2020年改憲」は困難になった。
これは護憲4政党や、4政党の共闘を強力に後押ししてきた市民団体、点在する草の根護憲組織、護憲の市民たちなど国民的全護憲勢力が、改憲派の猛攻に耐えて勝ち取った歴史的勝利だ。憲法第12条に言う「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」を守った努力の成果だ。そしてまた憲法前文の言う「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し」た結果でもある。改憲派の執拗な攻撃を受けても崩れない戦後民主主義の不滅の中核のあることが明確になった。
思えば当会の共同代表だった故岡部太郎氏が毎月執筆した「政治現況報告」4年間余(2014年㋀~2018年4月)に行われた3回の国政選挙では、いずれも私たちの希望に反して改憲勢力に3分の2を許す苦杯をなめた。
今回、4回目の国政選挙で改憲派を後退させた参院選結果を踏まえ、護憲派が重視すべきは、投票率が50%を割った民度の低さだ。私たちはこの膨大な棄権者層に護憲の種をまかなければならない。
安倍首相は野党を切り崩して改憲要件を整えたいと公言している。その行方を油断なく見守りたい。
同時に、韓国との元徴用工問題などをめぐる日韓間の緊張の高まりに際して、「われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」(憲法前文)という自戒を深め、韓国併合(1910年)の前後から長年、日本がこの民族に与えた痛ましい過去を直視すべきだ。

2) 当会ニュース読者からの来信 2件

1.(柘植淳平氏・神奈川県)
みなさん、いつもヘラヘラと、只、楽しそうにしている私ですが、実はこういう一面もあるんです。
他でもありません、現在進行中の「参議院議員選挙」のことです。
参議院ですから、直接、政府を決めるものではありませんが、大変大事な選挙と思っています。
般的には「消費税のこと」「年金のこと」等が語られていますが、私は「改憲」のことがとても気になります。
「日本国憲法」はアジアの国々に多大なる迷惑をかけ、2000万を超える命を奪い、310万人という日本人の命を犠牲にし、その結果、手に入れた「憲法」です。「日本国憲法」はアジアの国々に多大なる迷惑をかけ、2000万を超える命を奪い、310万人という日本人の命を犠牲にし、その結果、手に入れた「憲法」です。
この「日本国憲法」は世界中からうらやましがられている憲法です、特に第9条が。
その「憲法」を変えようという人間が今、総理大臣になっています。
第99条に、ハッキリと擁護義務があるといわれている総理大臣が「改憲」を声高に主張しているわけです。
それがどんなに間違ったことであるか、専門家の方々があちこちで言っていますので、ここでは省きますが
「鎌倉九条の会」がとても判りやすいパンフレットを作ってくれましたのでご覧ください。
http://kamakura9-jo.net/voices/cn18/pg222.html

これをご覧になって、「改憲」を進めるべきか阻止すべきか判断してください。
そして、私と同じ「改憲阻止」の候補に投票してくださることを願っています。
私の意見に反対の方はこのメールを無視してくださって結構です。
無視したからと言って「もう付き合わない」なんてことは言いません。
今後ともそれぞれの分野で仲良くしてください。
とくに返信・ご意見は求めません。(7月13日)

2.(水野スウ氏・石川県)

いつもニュースのおしらせをありがとうございます。
参院選では山本太郎さんたちのれいわの動きに、若い人たちが注目してるようで、私もFBではよく動画を紹介しています。たとえばこんなふうに。もうとっくにご存知のことばかりと思うけど。
2分の動画、または政見放送、この二つを特にオススメして見てもらっています。
マスメディアではほとんどとりあげられることのない、れいわしんせんぐみのこと。
時間のない方用に、山本太郎さんの2分の動画とNHK政見放送の15分と出馬会見の様子。
ごらんになるかたのご都合とお時間にあわせて、みていただけたらと思います。
他党のまったくいってないことを、信念持って発言しています。
テレビで見る機会がすくないからせめて市民がしらせあわないと、って思うのです。
時間がない時は、山本太郎さんの2分を。
https://www.youtube.com/watch?v=AU5TIn2na3E&fbclid=IwAR3XTTfBIqohKmrEwiAxX-f4K3SdxStPbtT1PTDej1kh_X3RpgrwAB_FNZAれいわの政見放送
15分あったら、れいわ NHKの政見放送
https://www.youtube.com/watch?v=nNWi_E6rqxo&feature=player_embedded&fbclid=IwAR2_CLTb1cVkpC86s0MyzgZssJFmEYhDYP5RHQ6I84feDFBoFed2ipMjOf0
れいわしんせんぐみの出馬会見の動画です。特定一位のふなごさんと一緒に。
これ観たら、「とくていわく」の意味も、太郎さんが退路を完全に断って、比例の3番目に名前を載せている意味も。そしてどのくらいの本気度で政治を、この生きにくい社会をかえようとしてるか、びんびんつたわります。
いのちが選別される社会では、わたしもまた、選別される。
役に立つか立たないか、それだけで切られる社会を、私は望みません。(7月13日着)

※上記2つの動画を日本語で探す方法:youtubeで検索⇒1つめは「生きていて良かったと思える社会を 山本太郎 5月2日 神戸三ノ宮」、2つめは「政見放送 れいわ新選組 山本太郎」(編集より)

3)「わだつみの声記念館」から冊子『戦争体験記』の報告要請

当会で発行を予定している「私の戦争体験記」(仮題)の筆者(福田)に内容の報告要請があった。日時は8月18日(日)14:00~16:00。場所はわだつみのこえ記念館(文京区本郷5丁目)。その打ち合わせのため、同記念館代表が当会の7月例会出席の予定。

4)集会の案内

① 三鷹事件再審弁護団報告集会
(東京高裁再審棄却、不当判決を徹底批判)
8月21日(水)18:30~
日比谷図書文化館コンベンションホール
応援スピーチ 鎌田 慧(ルポライター)

② 『週刊金曜日』東京南部読者会
徴用工問題で講演あり
8月23日(金) 18:30~20:30
大田区生活センター会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

③ 真実は隠せない ~有罪判決を求める 東電刑事裁判 判決直前大集会(文京区民センター)
9月8日(日)13:30開場、14:00~16:00
文京区民センター 3-A会議室(文京区本郷4-15-14)
短編映画『東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故』上映
連絡先:福島原発刑事訴訟支援団 電話080-5739-7279
HP https://shien-dan.org/
世界中を震撼させた福島第一原発事故は終わっていない。その刑事責任を問うため、全国の1万5千人が告訴・告発を行い、検察庁が不起訴とするも、市民からなる検察審査会が強制起訴を決めました。刑事裁判は結審し、9月19日に東京地方裁判所が判決を言い渡します(13:15~東京地方裁判所 104号法廷)。

④ さようなら原発 9.16全国集会(9/16、代々木公園)
9月16日(月・休)11時~ 代々木公園
参照:http://www.anti-war.info/action/
11時 ブース開店、12時30分 コンサート
13時30分 発言
15時10分 デモ出発
主催/協賛:
さようなら原発 一千万署名 市民の会
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

⑤ 朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!
日朝国交正常化交渉の再開を!
http://sogakari.com/?p=4221
日朝ピョンヤン宣言17周年 9・17集会  資料代800円
9月17日(火)18時開場・18時半開会
文京区民センター3A (地下鉄「春日」or「後楽園」すぐ)
ゲスト
●韓国よりカン・へジョンさん(アジアの平和と歴史教育連帯 国際協力委員長)
●朝鮮よりリ・ビョンフィさん(朝鮮大学校教員)
●和田春樹さん(日朝国交正常化連絡会顧問)
*主催「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!」市民連帯行動実行委員会
*連絡先:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会 1000人委員会(03-3526-2920)
憲法共同センター(03-5842-5611)
3・1朝鮮独立運動100周年キャンペーン
ピースボート(03-3363-7562)

5)当面の日程について

第68回例会・勉強会
8月25日(日) 13:30~16:30
三田いきいきプラザ集会室A

第68回運営・編集委員会
8月29日(木) 14:00~
新橋・ばるーん 204学習室

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<別紙 2>  第6回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)

『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』第10章と第11章

10章 ドイツの反省と償い

0.ドイツの高校教科書
ナチスの独裁についての徹底的な分析と、多数の資料を基に考察を促す構成でページ数も多い。
以下にいくつかの記載内容を紹介したい。

✙ カール・ヤスパース「起きたことはひとつの警告である」1950年
「その事実を忘れ去るということはまさしく犯罪である。このことを人々は絶えず思い出すべきである。このことが実際に起こり得たということは、なおかつ、それはいつでも起こり得るということである。ただ真実を知ること、このことのうちにのみ、かかる悲劇的な運命を回避する可能性が秘められているのである」

✙ 「ひとりの人間が神ないし宗教として称えられる」総統崇拝

「精神的に不安定ながけっぷちに立たされた人々」

「人種差別思想に基づく反ユダヤ主義」
優生学(選良のためのイデオロギー)に基づいて絶滅政策を遂行
生物学者、遺伝学者、医学者、犯罪学者、優生学者、心理学者、教育学者、法律家

✙〈短剣伝説〉(=ドイツの敗因を銃後の攪乱に求める説)
「ナチス党に加わった典型的な国民像…国家的な偉大さを喪失したというトラウマとしての経験、すなわち第一次世界大戦で前線で戦った兵士たちの世代の、敗戦と革命の経験こそを政治的に共有しようとしたことが考えられる。彼らには敗戦、講和条約そして革命が戦争の犠牲者を全く無為に帰せしめてしまったと見えたのだった。それゆえ、彼らはヴェルサイユ条約と民主主義の支持者たちに戦いを挑み、…ナチス党はこのような世代の男性の経験を思想や行動に置き換えていった政党であった。…若者たちの英雄的な営為を求める欲求を満足させた…軍隊の隊列行進と政治的暴力が前線兵士たちの模範像の影響下にある世代の願望観念を満たした。」
「1929年以降は、とりわけ新旧の中流階級に働きかけることに成功…彼らすべては経済危機のなかで社会的に下降し失墜することを恐れていたが、資本主義と社会主義の間の第三の道をナチス党に見出したのである。」
「自己の優位な立場を脅かされていると感じた上流階級もまた、全体主義的な政党に保護を求めた」
(参考)帝政からワイマール民主主義体制
1871年 ドイツ帝国の設立、皇帝ヴィルヘルム1世即位
1888年 ヴィルヘルム2世即位、1890年以降 世界覇権政策
1914-1918年 第一次世界大戦 …「生存を賭けた生き残り戦争」⇒「戦争への熱狂」

・「根本原因の一つは多民族国家間の抗争」「民族自決」→「新国家を創設」→「民族は現実にはいたるところで混交していた」がゆえの、「民族自決」の限界

・戦争の予期せぬ長期化をうけ、戦争プロパガンダが始まる(政治的利害のみならず、「集団的、国民的、価値システムの問題であるということを叩き込もうとし…野蛮に対する文明を求めての、スラヴに対するゲルマンの戦いである、と煽った」)。

・「戦争中心の愛国主義は、法外な団結力を発揮させ、国民内部間の緊張関係を覆い隠し、まさにそのことによって諸民族間の溝を深めた」=「全く新しい次元での国民の総動員化、民族主義志向、狂信化を意味した」

・「戦争と敗戦の原因が公然とは明らかにされなかったことも、反共和主義者たちに、それらすべてについての責任を生まれたばかりの民主主義体制に負わせることを容易に許すことになった」
1918年10月 十月革命、ヴィルヘルム2世ベルギーへ逃亡
11月 9日 ドイツ社会主義共和国の創立宣言(カール・リープクネヒト)
11月10日 ヴィルヘルム2世、オランダへ亡命
11月11日 停戦条約署名(エルツベルガー)
1919年2月11日 フリードリヒ・エーベルトを共和国大統領に選出
7月31日 ワイマール憲法(☆)議決
8月11日 共和国大統領により署名
☆民主的、自由主義的な憲法であるべく造られ、「主権者は国民」とされた。

(欠点)
・「法における〈価値判断に対する中立性〉の基本原則に忠実であることが義務づけられ…ワイマール憲法がたんなる法である以上の特権的地位を占めるものではないことを意味している。…その空洞化や憲法の敵対者に対しては、ほとんど無防備であった」
・「大統領に対しとりわけ強力な権限が賦与」
・「第48条に基づいて〈非常時の独裁者〉に自らを任ずることができた。この〈緊急命令権〉とともに、大統領に対しては〈公安と秩序〉が侵害されるおそれのある場合、基本権を無効にする権限が与えられ、非常事態宣言を発する権限も賦与されていた」
・「基本的人権については僅少な価値しか与えられていなかった。ワイマール憲法の基本的人権は現在のドイツ連邦共和国の基本法とは異なり、国家に超越するものとは見なされていなかった」

✙ 不法な行為の合法的装い
1933年2月27日 国会議事堂放火事件⑴
〈国民と国家の保護法令〉(〈国会議事堂放火法令〉)
1933年2月28日 ― 憲法第48条に基づく
=「実質的に国家社会主義国家の〈基本憲章〉の意味をもつこととなった」
「ワイマール憲法で謳われた個人の自由、言論の自由、集会と結社の自由、郵便と電報の機密保持、財産と居住権の不可侵などの、あらゆる基本的人権を無力化」 強制収容所の設置の拠り所
〈国民と国家の困難の除去法令〉(〈全権委任法〉)1933年3月23日 - 憲法第48条に基づく
=「政府の無制限の立法」「内閣のみの決定により憲法内容を変更する法案を含む諸法を発行せしめることができた」「三権分立制度の横並びが廃止」⇒「形式上でのみ合法的な独裁体制国家へと変遷」
州や郡の統制…「市役所にナチスの党旗を掲揚していない」→州議会の権利の剝奪。首相に直属する国家地方長官の任命。(参考…反対に、ユダヤ人がナチスの党旗である鉤十字旗を掲揚すると厳罰「ドイツ人の血統並びにドイツ人の名誉の守護のための法律」)(3/21には〈ポツダムの日〉催し、プロパガンダ)
〈悪意法令〉1933年3月
=「政府に対するあらゆる非難は重罪」
「警察が恣意的にその権力を執行する際には、常にそれは〈総統の意志〉に基づくものとされ、かくしてその警察権力の行使は〈合法である〉とされた」

✙ ヴェルサイユ条約…「すでにして再検討に値するものなどでは全くなく、破棄されるべきものとされていた。言うまでもなく、それも軍事力を念頭に置いて」(1933年時点、ヒトラーと海軍及び陸軍指揮官との協議の記録文書を参考に)
「戦争こそが国際社会における国家間の競合を生き抜く生の原理と考えられた」(〈生活圏政策〉=膨張的な戦争政策の意図的な無害化)
(参考)
ヴェルサイユ条約1920年発効、1919年ヴェルサイユ条約に基づき領土問題は該当地域の住民投票に委ねる→当該地区に住むドイツ人の民族自決権の問題

✙ 徹底した人事政策…「戦争へひた走るコースに反対する考えのない人物たちと交代」
「命令がただ上意下達の〈服従〉においてのみなされる国家」

✙ プロパガンダ…「強制のみによってはその支配を確実にできない」
「スローガンを印象的な少数に限定」「分かりやすいシンボル」「敵か味方かの二者択一」
「学術的な余計なものは少なければ少ないほど、そして大衆の感情というものを考慮すればするほど、プロパガンダの効果はいっそう決定的となる。…ただ非常に少ない重点事項にのみ限定して、…この原則を無視して、多様的に伝えようとすると、その効果は消えて失せてしまう。」

✙ 体制への好意、あるいは〈非政治的生活〉への引きこもり
失業者数が継続して減少、多くの娯楽の提供、電力網の整備など日常生活の近代化
⇒「私的で安全な壁龕のなかに引きこもる」=「支配秩序を受け身の立場で受容」
「多くの労働者のなかに体制に対する好意的な気分を呼び覚ました。或いは少なくとも、彼らが〈非政治的生活〉に引きこもることを容易にした。」
(「引きこもり」という言葉の、昨今の使われ方との違いに注意)

✙ 占領政策…見せしめの効果
「策動を防ぐためには、最初の機会に、しかも即座に最も峻厳な処置が、占領権力の権威を貫徹させるために、そして策動のさらなる拡大を予防すべく実行されねばならない。…見せしめの効果は異常な苛烈さによってのみ達せられる」

✙「1938年11月9日から10日にかけての大虐殺」(ポグローム)いわゆる「〈帝国水晶の夜〉」
11月7日に起こった、パリのドイツ大使館公使のユダヤ人による暗殺を口実
「267のシナゴーグ、7,500の商店、数多くの住宅、ユダヤ人墓地に放火し、破壊した。…2万人以上の有産階級のユダヤ人が逮捕され、ブーヘンヴァルト、ザクセンハォゼン、ダッハウの強制収容所へと拘引されていった。多くのユダヤ人市民が暴行を受け、相当数が殺害された。公式統計は91人の死者を報告している。」
「1943年以降、組織的な人種絶滅政策は〈劣等人種〉に分類された〈ジプシー〉、すなわちシンティやロマの人々をも対象とした。その数は少なく見積っても2万人の、おそらくは4万人の人々がアウシュビッツ強制収容所に強制連行され、親衛隊によって虐殺されていった。 このような組織的な人種殺戮戦争は、ユダヤ人の虐殺をもってその残虐さの頂点を極めた。…結果として、およそ600万人のユダヤ人が殺害された。彼らは餓死させられ、罪無くして処刑され、毒ガスによって虐殺されていったのである。…このようなユダヤ人殺害には何万人もの人間が協力した。医師たちが、警察官たちが、鉄道員たちが、毒ガスの製造者、供給者、兵士、親衛隊収容所所員たちが虐殺に加担した。抗議の意志を示したのは、彼らのうちほんのわずかの人々だけであった。」

11章 戦後生まれの戦争責任
ポツダム宣言と無条件降伏について
<1905年9月 日露講和条約(ポーツマス条約)>

① 両国の平和のため、(北緯50度以南の樺太の割譲や旅順・大連の租借権など、この条約によって譲渡された権利を除き、)両軍とも満州から撤兵することが決められている。
にもかかわらず、
1931年 満州事変
9月18日奉天郊外における満鉄線路爆破事件(柳条湖事件)⑵をきっかけに軍事行動を起こし、チチハル・錦州・ハルビンなどの満州各地を占領。
1932年2月までに黒竜江省・吉林省・奉天省の要地を占領。3月満州国の建国。
(満州国承認を渋る犬養内閣に、5月 五・一五事件が襲う。9月 斉藤実内閣によって満州国承認、日満議定書)
1932年 国際連盟、リットン調査団による満州問題調査、10月リットン報告書
1933年2月 日本軍、熱河省への軍事行動拡大。連盟臨時総会で満州に対する中国の主権の確認と日本軍の撤退を勧告する決議案42対1で可決。3月12日 国際連盟脱退を通告
また、
② 韓国に対して政事的・軍事的・経済的に卓絶なる利益を有し、これにつきロシアが干渉しないことが決められている。 ⇒ 韓国の主権を抜きに、二国間(+アメリカの斡旋)での取り決め。
1904年8月 第1次日韓協約…韓国の財政と外交に介入(〔参考〕1904年2月 日露戦争開始)
1905年 桂・タフト協定…日本の韓国に対する、アメリカのフィリピンに対する指導権を相互に確認
1905年11月(日露戦後) 第2次日韓協約(韓国保護協約)…韓国の外交権を掌握し、漢城(ソウル)に韓国統監府を設置(初代統監は伊藤博文)
1907年6月 ハーグ密使事件⑶…万国平和会議に皇帝の密使を送って抗議を試みるも達成できず。
1907年7月 韓国皇帝を退位させ、第3次日韓協約…内政権を奪い、韓国の軍隊を解散させる。
1909年10月 伊藤暗殺⑷
1910年8月 韓国併合の強行。植民地として、名称を朝鮮に変更。漢城改め京城に天皇直属の朝鮮総督府を設置。以後1918年まで地税の整理と土地調査事業を行う(→没落した小農民の一部は仕事を求めて日本へ移住)。
<大西洋憲章>
1941年、アメリカ合衆国と大英帝国が起草した大戦後の国際秩序に関する原則
「連合国は新たな領土の獲得を放棄し、諸国民の自治を尊重し、自由な世界貿易を保障しようとするもの」
<無条件降伏>・・・「無条件」の降伏とは?
「ドイツに対する〈無条件降伏〉…ドイツを戦勝国の意志に完璧に屈服させること、ドイツをして大西洋憲章を引き合いに出させないことを意味した」(※ドイツの歴史教科書)
⇔ 日本の外務省ホームページでは、ソ連との関係で大西洋憲章を引き合いに出している。
(「北方領土問題が発生するまでの歴史的経緯、概要」―日魯通好条約(1855年)、樺太千島交換条約(1875年)、ポーツマス条約(1905年)、大西洋憲章(1941年8月)及びカイロ宣言(1943年11月)における領土不拡大の原則、ポツダム宣言(1945年8月受諾)、サンフランシスコ平和条約(1951年9月))
<ポツダム宣言>米、英、支三国宣言
ポツダム会談…1945年7月17日~8月2日、ベルリン近郊のポツダムにて。アメリカ大統領トルーマン、イギリス首相チャーチル(罷免後はアトリー)、ソ連スターリンによるドイツとヨーロッパの戦後秩序についての審議。対日戦終結方法については7月26日に無条件降伏を要求する宣言を米英中で発表。
これを、米・英・中の三国以外の国に対して主張し得る度合い
国家間の正式な調印日時は9月2日(→国際的な認知)。何ゆえにか、いまだ、「ポツダム宣言受諾の表明=玉音放送」世界万能論を掲げる日本。無条件降伏の意味(上記※)の意味を受け止めていない。
玉音放送「朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ」(蘇=ソ連が入れられている)8月15日
ポツダム宣言「現在日本国に対し集結しつつある力は…日本国軍隊の不可避且完全なる壊滅を意味すべく又同様必然的に日本国本土の完全なる破壊を意味すべし」「日本国の主権は本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし」「日本国軍隊は完全に武装を解除」「日本国は…産業を維持することを許さるべし但し日本国をして戦争の為再軍備を為すことを得しむるが如き産業は此の限に在らず」「直に日本国軍隊の無条件降伏を宣言し且右行動に於ける同政府の誠意に付適当且充分なる保障を提供せんことを同政府に対し要求す右以外の日本国の選択は迅速且完全なる壊滅あるのみとす」
(参考)
1937年11月 日独伊防共協定(‘36年11月日独防共協定)
1939年5月 ノモンハン事件(日本軍対、モンゴル・ソ連軍)
1939年8月23日 独ソ不可侵条約(ヒトラー‐スターリン協定)→日独関係は冷却→独の対仏戦勝利
1940年9月27日 日独伊三国同盟(加盟国が攻撃された場合の軍事援助義務)
1941年4月13日 日ソ中立条約(有効期限5年、満了期限 ‘46年4月)
1941年6月22日 独ソ開戦
1945年4月 ソ連側からの日ソ中立条約の不延長通告、 8月8日 対日宣戦布告
(独ソ開戦後の日独関係と日ソ関係について、日独の軍事同盟によればソ連との中立は意味をなくし、日ソの中立を重んじれば、日独の同盟は破綻する。)

1.「歴史は体の一部」!
2.「未解決の」「“今”の問題」
3.「歴史の主体としての私たち」

国家の再生、寿命など
戦争は個人の問題ではなく、国家がその当事者 → 日本という国がある限り、日本は過去の行為について反省し、検証し、国際社会にそれを示しつつ、未来につなげていく必要がある
(歴史を知ることは国の生い立ち〈過去〉を知ることであり、国家の今を担う大人がその生い立ちを知らずに今の問題を解決することは困難である)
ところで、
― 謝ることを否定する以前に、そもそも悪いことをしたという認識が全くないという強烈な思想(どんな説明にもどんな証言にもどんな証拠にも揺るぎない自国優越思想)は何に由来するのか ―

♢平田篤胤 (1776-1843年)江戸後期の国学者。死後の霊は大国主命の主宰する幽冥にいくとする死後安心論を展開して宗教化を強める。幕末期の尊王攘夷運動に大きな影響を与え、近代では国家神道を支えるものとして宣揚された。本居宣長の影響を受ける。
『霊能真柱』(たまのみはしら)(1813年著)

✙「天(アメ)・地(ツチ)・泉(ヨミ)の三つの成初(ナリハジメ)、…我が皇大御国(スメラオホミクニ)は、万ノ国の本(モト)つ御柱(ミハシラ)たる御国にして、万ノ物万ノ事の、万ノ国に卓越(スグレ)たる元因(モトノイハレ)、また掛(カケ)まくも畏(カシコ)き、我が天皇命(スメラミコト)は、万ノ国の大君(オホキミ)に坐(マシマ)すことの、真理(マコトノコトワリ)を熟(ウマラ)に知得(シリエ)て、後に魂(タマ)の行方は知るべきものになむ有リける。」

✙「天竺ノ国の説などは、…妄説(ミダリゴト)なれば論(アゲツラ)ふにも足らず、また漢国(モロコシノクニ)の説などは、…みな妄説なり。…すべて物の理リは極(キハマ)りなきことにて、更に、人の智(サトリ)の、度(ハカ)り尽(ツク)すべき限(カギリ)に非(アラザ)れば、理リを以(モ)ていふ説(コト)は信(ウケ)られず、人の考ヘて知ルべきは、ただ目の及ぶ限り、心の及ぶ限り、測算(ハカリワザ)の及ぶ限りこそあれ、その及ばぬ所に至(イタリ)ては、いかに考へても知ルべき由なし。…ここに吾が皇大御国(スメラオホミクニ)は、殊(コト)に、伊邪那岐(イザナギ)・伊邪那美(イザナミ)二柱(フタバシラ)の大神(オホカミ)の、生成(ウミナシ)賜へる御国、天照大御神(アマテラスオホミカミ)の生坐(アレマセ)る御国、皇御孫命(スメミマノミコト)の、天地とともに、遠長(トホナガ)に所知看御国(シロシメスミクニ)にして、万ノ国に秀(ヒイ)で、勝(スグ)れて、四海の宗国たるが故に、人の心も直(ナホ)く正しくして、外国(トツクニ)の如く、さくじり偽(イツハ)ることなかりし故にや、天地の初メの事なども、正しき実(マコト)の説有(コトアリ)て、少(イササカ)も、私(ワタクシ)のさかしらを加ふることなく、有(アリ)のまにまに、神代より伝はり来にける、これぞ、虚偽(イツハリ)なき真(マコト)の説には有リける。〈そもそも、かの漢国(カラクニ)の説などは、これを聞(キク)に、理リ深く聞えて、信(マコト)に然有(シカル)べしと思はれ、皇国(ミクニ)の伝ヘは、いと浅(アサ)はかに、何(ナニ)の理リも無きが如く聞ゆれども、彼(カレ)は妄説(ミダリゴト)、此(コレ)は真実(マコト)なる故に、後ノ世に至り、もろもろの考へ精(クハシ)くなるに随(シタガ)ひて、かの虚妄説(ミダリゴト)どもは、やうやうにその非(ヒガゴト)の顕(アラハ)れゆくを、この真の伝ヘは違うことなし。…〉」

✙三大考を引用し、「そは、『まづ皇国(ミクニ)は、神(カム)ながら言挙(コトアゲ)せぬ国と云ヒて、万ノ事外ツ国の如く、かしこげに、言痛(コチタ)く論(アゲツラ)ひさだすることなく、ただ大らかなる御国(ミクニ)ぶりなるが故に、天地の初の説なども、外ツ国の説どもの如く、これは此ノ故にかくの如し、それは云々(シカジカ)の理(コトワリ)によりて、かくの如しなどやうに、細(コマカ)に言痛く、説諭(トキサト)したる物には非ず、ただ有リしさまのままを、大らかに語り伝へたるのみにて、…』

✙「皇大御国(スメラオホミクニ)の地勢(トコロナリ)の堅固(カタ)く、また生(ウマ)れ出(イヅ)る人も何も、万ノ国に卓越(スグレ)たることを、熟(ヨク)思ふべし、よく考ふべし。」

✙「考ニ云ク、『二柱ノ神の此ノ大八州国を産給へること、…ただ人の児(コ)を産(ウム)が如く、御腹(ミハラ)より生賜(ウミタマ)へるものなり。…瓊矛(ヌホコ)を以て、かのただよへる物を搔成(カキナ)し賜ひて、引キ上ゲ給ふ時、その矛の鋒(サキ)より滴(シタタ)り落(オツ)る物、凝(コリ)て淤能碁呂嶋となれる。…大八州(オオヤシマ)を産賜(ウミタマ)へるもその如くにて、まづ二柱ノ神の交合(マグハヒ)の滴(シタタリ)、女神の御腹の内に合凝成(アヒコリナ)りて、さて、御腹より産出(ウミイダ)し給ふところは、微小(チヒサ)き物なれども、其物にかの漂へる物寄聚(ヨリアツマ)り、凝(コリ)て国土(クニ)とは成れるなり。…父母の交合(マグハヒ)の時に、滴る物は微(イササカ)なれども、月を経て児(コ)の形となるにあらずや。』『外ツ国は、二柱ノ神の産(ウミ)給へる国に非ず。これ皇国と、初メより尊卑(タフトキイヤシキ)美悪(ヨキアシ)き差別(ケジメ)の分(ワカ)るるところなり』
…は途中省略部分。(  )内は書籍上にふられた読み仮名を記載。太字は山岡による強調
♢野之口隆正(1792―1871年)
『本学挙要』(1855年完成)
儒教が伝来する以前にあった、天地の始まりの真実を伝える神代の古事、つまり天皇の系譜を説くのが本教(もとつをしえ)であり、この本旨を学ぶのが「本学」という考え方に基づく。

✙「日本国を地球の本とし、わが天皇を国王どもの本とし」「民のうちにても、良民・賤民のわかちありて、賤民は良民につかはるるものなり。」

✙「忠・孝・貞の三 … 国体おとり、風俗あしくて、不忠を常とする国あり、不孝を常とする国あり、不貞を常とする国あり。わが日本国は、この三つ、正しきにより、いにしえより、宝位ゆるぎたまはず。…支那は不忠を常とする国…天竺は、父母をすてて出家する不孝の国…西洋は、不貞の国多しときく。…不貞の女もなきにはあらねど、外国にくらべては、日本国は貞を守るくにがらになんある。」

✙「「わが大日本国は大帝爵の国体をそなえたり。…支那・魯西亜・独逸・都児格、これら同じ帝爵のくにながら、…わが日本国の皇統のごとく、国王のたがはぬくににてはあらぬなり。…わが日本国は、ひとりぬけいでて貴き国になんある。」「外国の国王ども、この大将軍家へ、同等の礼をもて、書翰をおこするにより、おのずから 天皇の至尊にておはしますことあらはれ、おのずから、大帝爵の国体いちじるしきものになん。…『…その他の帝爵の国王ども、わが天皇を世界の総王として貢を入れ、臣と称して、わが朝廷の官爵をうけよ』といひさとすべきことになん。」

✙「玉よりいでたるは貴人の種となり、土よりいでたるは賤民の種となりたりといふ、わがくにの古伝説は、まことにしかありぬべきことなる…天皇の御種は、はやく天地のはじめに定まりてありしものなること、なにかはうたがはん。…瓊矛の瓊は、瓊和命の瓊にして、これなんわが天皇の万々世たがはせたまはぬ、その大本にはありける。」

✙「かふものありても、うるものなくては、遊女はなきことわりなるを、まづしきにせまりてうるものあるとき、かふものあり。かふものは、かのたびあき人、ふなのり、出家、勤番の武士、諸国より出店のわかきもの、これらをむねとす。…遊女を『あそび』といへることあり。…いまも猶賤民は、遊里へゆくを、『あそびにゆく』といふ。」
♢山県有朋『外交政略論』1890年
「一に曰く、主権線を守禦し他人の侵害を容れず。二に曰く、利益線を防護し自己の形勝を失はず。…我が利益線の焦点は実に朝鮮に在り。」

―このような思想が根底に横たわっている以上、そうした思想を是とする人々は、自らの侵略について侵略と考えていない可能性が高い。そうである以上、彼らが謝る必要を認識することは非常に困難 ―

おわりに
・「南無阿弥陀仏」(念仏)を唱えさえすれば極楽浄土へ行くことができるという様な心的土壌
・「ならぬものはならぬのです」流の思考形態(言語道断、それ以上は考えない)の伝承
・多くを語らない「あの、民主党の失敗」という標語がうける理由
森友問題、年金問題、不正統計など・・・国民は、あまたの疑惑に抱腹状態。相手の非を野党あるいはメディアなどが詳しく説明すればするほど一般聴衆の興味が減衰していく現象。加えて、野党の激しい追及に責められる与党側に、次第に心理的に同調が始まるという効果の逆転。
・無力感を抱かせ、あきらめさせることも権力者の意図だとすれば、とにかく粘り強い継続こそが重要。
・すでに計画された意図があり、機会をねらって間髪入れず手を打つ手法 (上記下線部の⑴から⑷など)に、今後は一層注意する必要があろう。
・領土問題と天皇制の問題
・女系天皇が認められない思想の根底にあるもの

(参考文献)ドイツの歴史【現代史】―ドイツ高校歴史教科書(世界の教科書シリーズ⑭、明石書店)
天皇と儒教思想(小島毅、光文社新書)
RED ヒトラーのデザイン(松田行正、左右社)
君が代の歴史(山田孝雄 講談社学術文庫)
「萬世一系」の研究(上)(下)「皇室典範的なるものへの視座」(奥平康弘、岩波現代文庫)
対外観 日本近代思想大系12 (岩波書店)
平田篤胤 伴信友 大國隆正 日本思想大系 (岩波書店)
買春する帝国―日本軍「慰安婦」問題の基底(吉見義明、岩波書店)
完訳 わが闘争(上)(下)(アドルフ・ヒトラー、角川文庫)
改訂版詳説日本史研究(山川出版社)
(2019.7.28報告 山岡)

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第67回 運営・編集委員会の報告

7月28日 13:30~
出席:草野、大西、大野、福田

1.次回のDVDドキュメンタリー作品上映について
映画『消えた14777人 ―南京大虐殺の真相を追って―』(32分)を取り寄せる。

2.冊子『私の戦争体験記』の検討

1)原文に付いているルビと編者が挿入した読みを、原文との照合で確認する(担当:福田)

2)新しい仮綴じ本への加除は新稿による一括変更ではなく、仮綴じ本への赤字記入で行う。一括変更すれば、ルビの付け替え作業を再度全ページにわたって行う必要が生じるため。

3)表紙原画が到着したので新仮綴じ本を制作し、その校正結果を大野委員に集中する。

3.第Ⅰ部を大野、第Ⅱ部を鹿島委員が精査し照合する。引用文について原文を確認する。

4.これらの作業進行に伴い、次の編集会議を設定する。

5.当会のニュース6月・7月号で転載させていただいた広瀬隆氏の新著『テレビ報道の深刻な事態』の抜粋に、読者の方から誤植の指摘をいただいた。広瀬隆氏のPDFファイルからコピーし貼り付けた際、機種依存文字が文字化けしたことが原因とわかり、転載は中止と決定した。読者の皆様にはお詫びとともに、文字化けが交じっていることを注意喚起し、『アエラ』のウェブサイトでこの著作に関する広瀬氏の記事が連載されている旨、案内することとした。広瀬隆氏にもお詫びを伝えなければならない。
https://dot.asahi.com/keyword/%E5%BA%83%E7%80%AC%E9%9A%86/ 「AERA 広瀬隆に関する記事一覧」)

完全護憲の会ニュース No.67    2019年7月10日

完全護憲の会ニュース No.67  2019年7月10日

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com
ホームページ:http://kanzengoken.com/

目  次

【1】第66回 例会・勉強会の報告
(別紙1) 事務局報告
(別紙2) 第5回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
(別紙3) 『テレビ報道の深刻な事態』(広瀬隆・著)より抜粋
【2】第65回 運営・編集委員会の報告    
【3】第1回 新冊子8編集会議の報告 

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【1】66回例会・勉強会の報告

6月23日、都内港区三田いきいきプラザで例会を開催。参加者10名。会員73名。

まず「事務局報告(別紙1)が提出され、ついで今夏発行予定の冊子『私の戦争体験記(仮題)』の仮綴じ本が筆者から紹介され検討された後、第5回「映画上映に先立つ勉強会」として、山岡聴子氏より『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』(映画『侵略』上映委員会・製作)の第8章と第9章についての報告(別紙2)があった。

休憩後、同上映委員会製作のドキュメンタリー映画『語られなかった戦争 侵略5 細菌戦部隊731』(60分)を上映した。これは中国各地・韓国・シンガポールおよび日本の5年間にわたる地味で丹念な取材を経て、加害と被害の両面から記録したものであり、初めて見る画期的な映像は参加者に衝撃を与えた。

その後、次のような意見が交わされた。
「慰安婦問題を扱ったドキュメント『主戦場』を見た。この作品を多くの人に見てもらいたい。公開の会場が20館から40館に増えたのは喜ばしい。『日本会議』の主張を論破している。テンポが速く淡々としている。若者向きだ」
「『私の戦争体験記』(仮綴じ本)を見たが第2部が読みにくい。『馬南歌集』は資料扱いにし、その掲載目的を解説した方がいい。当時の事情を知らないから分かりにくい。いつ武装解除されたのか、『捕虜』として労役中、英軍の管理に不満はなかったのか、敗戦後、上官に対する兵士の反乱はなかったのか」。
新冊子に対するこれらの意見については、機会を設けて検討することとした。

なお、次回例会7月28日(日)13:30~16:30(三田いきいきプラザ集会室C)では『語られなかった戦争 侵略6 細菌戦被害の人々』(58分)を上映する。1940年と42年の日本軍による中国での細菌戦を日本で初めて映像化し、第17回東京ビデオフェステバル賞を受賞。

(別紙1) 事務局報告  福田玲三(事務局)2019.6.23

1) 当会ニュース読者からの来信

*来信1 『週刊金曜日』東京南部読者会 馬場進氏より
毎回有意義なニュースを送って戴き感謝しています。
前回は、広瀬隆さんの『テレビ報道の深刻な事態』をリクエストしたところ素早く送って戴き、ありがとうございました。ほぼ10日間かかりましたが完読して、コピーを友人に渡したところ友人もたいへん参考になったと喜んでいました。
A 4で155ページ。その半分強が朝鮮・韓国事情で、友人も納得していました。その他は、広瀬隆さん独特の論調とその特異な?実業史観によるもので、私は初めてこれまでの広瀬隆さんの著作の数々が納得理解出来るようになりました。
私が初めて広瀬隆さんを認識したのは『東京に原発を』は置いといて、2011・3・11の福島原発事故をその直前にデイズジャパンに掲載した記事内容からでした。『原子炉時限爆弾』等々。その後、一昨年に手にした『文明開化は長崎から』で、キリシタン大名の改宗の由縁が理解できたことによります。
今回のでは広瀬隆さんが昨年の米朝首脳会談のおりは肉体的に大変だったこと、それまで見ていなかったテレビ報道にコメントせざるを得ない実態であること、等々、同じ目線のきわめて意味深長な内容であることでした。

*来信2  宮崎地方裁判所(安保法制違憲訴訟)あて陳述書
(2019年3月29日 宮崎市・馬場園孝次)

1.私は昭和13年、大分県佐伯市に生まれました。親の転勤で、太平洋戦争中の1945年8月頃は小倉市(現・北九州市)在住でした。戦後、父の故郷である鹿児島県に移りました。敗戦時は7歳でした。
高校を卒業してから、約25年間、国鉄に勤め、車掌として働いてきました。
戦中、小倉の空港の近くに住んでいて、兵舎や弾薬庫のあったのを覚えています。兵隊さんのお使いでパンを買いに行ったり、弾薬庫の爆発を見たり、B29が撃墜される瞬間も見ました。昭和5年生まれの姉は小倉工廠にて働かされていました。敗戦の8月15日だったのでしょう、近所の大人達が円陣を作り泣いていた姿は大人になった今でも鮮明によみがえってきます。

2.1945年8月9日、長崎市に原爆が投下され、筆舌に尽くせない多くの犠牲者が出ました。その原爆投下について、社会人になってから、小倉が米軍の最初の投下目標であったことを耳にしました。
計画通りの投下であったら今の自分は存在しなかったかもしれないと思うと、率直に言ってショックでした。当日、たまたま小倉周辺の天候が悪く、第2の候補地であった長崎に投下されたのだと、多くの資料を見て知りました。
この事実を知ってから「焼場にたつ少年」の写真を座右においています。少年がおんぶしている弟は既に命がなく、火葬の順番を待っている写真です。この写真を見る度、もし小倉だったらと自分と重ねてしまいます。被爆していたかもしれない、あるいは、果たして命はあっただろうかと。被爆したり、命を奪われた人々のことを、戦争だから、運命だからと片付けることは到底できません。

3.戦後、軍服を脱いだばかりの先生が日々口を酸っぱくして「民主主義」の大切さを訴えていたことは忘れることができません。大人になり、改めて憲法の歴史等に関心があり、関連するメディアに注目することが多くなりました。私の心に残ったのが、旧ソ連に抑留され帰国船の中で新憲法発布を知り、「もう戦争しなくていいのか」と、周りの人達と互いにうれし涙を流したと話した品川さん(故元経済同友会幹事)の言葉です。まさに、戦後の日本人の実感ではなかったでしょうか。
最近、日本国憲法改正を主張する人達も「押しつけ憲法」と言わなくなりつつあります。日本国憲法の基礎にある考え方や草案は国民の中に既にあったことが一般にも知られるよってきたからだと思います。私の親類縁者があきる野市におりますが、明治時代の「五日市憲法」、あるいは戦前鈴木安蔵を中心とする「憲法研究会」等、源流となるものがしっかりあったことははっきりしております。

4.こうした歴史的事実、経過を見るにつけ、戦争を体験したものにとっては“生かされてきた”と思わざるを得ません。同時にどう生きていくかが、おのずと問われます。
私達戦争を体験し「生かされてきた者達」は、再び戦争への道につながる過ちを政府に繰り返させない責任があると思います。そして、そのために努力しなければなりません。私も微力ながら、これまで様々な場面で戦争につながる匂いや雰囲気を感じたときに、反対しくい止める活動に参加してきました。戦争の道に行くとき、その何年も前からたくさんの準備がなされます。私は国鉄労働者として労働組合活動を長年していましたが、それを理由に国によって差別され職を失いました。よくよく考えてみると、労働者の団結権行使に制限が加えられ、何となく社会が息苦しくなり、政治的なことなどに意見が言いにくい世の中になってきた動きと、着々と戦争のできる国になるための法整備の動きは並行して進んできたと思います。新安保法制はその集大成であり、さらには9条2項を空文化させる改憲さえ憲法を守る義務のある総理大臣の口から言われています。
再び戦争ができるようにする準備が法的にも着々と進んでいる今こそ声を上げるべきと思い、私はこの訴訟に参加しました。残る人生、どこから見ても憲法違反の新安保法制をなくすために力を注ぎたいと思っています。
ずっと以前から裁判所は人権の砦でした。国鉄労働者の裁判でも国労組合員に対する国の差別的取扱は断罪されています。
政府も国会も多数決の横暴で憲法と人権をないがしろにするなら、頼みは司法しかないと思います。私は裁判所が、ごく当たり前にその使命に従って憲法に違反する新安保法制を断罪してくれることを確信し、強く願っております。
最後に、歌人の永田和宏氏の歌を引用させていただきます。(「今」でなければ間に合いません。) 「権力にきっと容易く屈するだろう。弱き我ゆえ 今 発言す。」

2)冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』
前々号ニュースで紹介した上記冊子の追加注文が1件10冊あり、計4件22冊となった。

3)老後「2000万円不足」で官邸が火消し
安倍首相が出席した参院決算委員会で「2千万円不足」問題が追及された6月10日、首相は周辺に「金融庁は大バカ者だな。こんなことを書いて」と漏らした。首相の激怒を背景に、首相官邸は事態の収拾に動き、審議会の報告書を受け取らないという異例の対応を指示した。(『朝日』6月19日分)

4)冊子『私の戦争体験記』(福田玲三)の発行
上記の冊子の原稿が到着。例会その他で内容を検討し7月中の発行を予定。

5) 集会の案内

① 「軍隊を捨てた国」上映と杉浦ひとみ弁護士のコスタリカ報告
7月13日(土)13:30~
東大和市市民会館会議室
参加費1000円 学生・障害者500円
主催:サンホセの会 090-1884-5757

② 安倍9条改憲NO! 総がかり行動
7月19日(水)18:30~20:00
衆院第2議員会館前
共催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
安倍9条改憲NO!全国市民アクション 03-3221-4668

③ 『週刊金曜日』東京南部読者会
7月26日(金) 18:30~20:30
大田区消費者生活センター 会議室(
JR蒲田駅東口徒歩3分)

④ 第11回講演学習会 黒い雨と白い雪の正体
7月27日(土)13:30~17:00
キリスト友会(港区三田4―8―19)
資料代800円(学生は無料)
講師:金野銀蔵氏
主催:米国の原爆投下の責任を問う会 090-1769-6565

⑤ 日本軍はアジアで何をしたのか!
7月28日(日)14:00~
全国教育文化会館エデュカス東京(千代田区二番町)
資料代800円
講師:高島伸欣氏(中高生無料)
主催:日本中国友好協会東京都連合会 03-3261-0433

6)当面の日程について

第67回例会・勉強会
7月28日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ 集会室C

第66回運営・編集委員会
7月31日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

第68回例会・勉強会
8月25日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ 集会室A

第67回運営・編集委員会
8月28日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

7)「事務局報告」補足:草野運営・編集委員長の近況

7月上旬に退院。今回の入院治療の効果診断は11月頃に出る予定。今は体力の回復に努め、日々その成果が出てきているため、28日の7月例会には久しぶりに出席できるかもしれないとのこと。

……………………………………………………………………………………

(別紙 2) 第5回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)

『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』第8章と第9章

8章 昭和天皇の戦争責任

0.侵略の象徴としての日の丸 (旗は対外的に示すものである以上、対外的に示された時の状況―“侵略”―と合わせて印象付けられ記憶されるのは当然のこと)
残虐行為と日の丸 ⇒ 日の丸は残虐行為の象徴 ⇒ 日の丸を使い続ける恥(被侵略国は日丸を見るたびに残虐行為を思い出すことになる)(※戦前は国旗としての扱いは法的にはあいまい)

1. 認める

1931年9月18日 満洲事変勃発
9月22日 臨参命第一号(昭和天皇の最初の最高軍事命令)
朝鮮軍の独断出兵の事後承認
10月8日 錦州爆撃
10月9日 「事件の拡大は止むを得さるへきか、若し必要なれば余は事件の拡大に同意するも可なり」
12月17日 臨参命第九号
事変勃発以来、最大規模の兵力増強
1932年1月4日 「軍人に賜はりたる勅語」五十周年記念の勅語を下賜

2.ほめる、悼む

1932年1月8日 「関東軍へ勅語」
「満洲に於て事変の勃発するや自衛の必要上関東軍の将兵は果断神速寡克く衆を制し速に之を芟討せり爾来艱苦を凌き祁寒に堪へ各地に蜂起せる匪賊を掃蕩し克く警備の任を完うし…皇軍の威武を中外に宣揚せり朕深く其忠烈を嘉す…」
〔芟討(さんとう):草を刈り取るように敵を討ち平らげる〕
〔祁寒(きかん):厳しい寒さ〕

1937年11月12日 「北支及内蒙派遣軍に賜はりたる勅語」
「困苦と欠乏とに堪へ…敵陣を撃砕し皇威を中外に宣揚せり朕深く其忠烈を佳尚す思うて敵丸に殪れ病瘴に僵れたる者に及へは寔に忡怛に勝へす…東洋長久の平和の確立せむこと前程尚遼遠なり爾来益々志気を淬厲し艱難を克服し以て朕の信倚に副はむことを期せよ」
〔淬厲(さいれい):きたえみがく。心を奮い起こして励む〕
〔信倚(しんき、しんい):信じ頼ること〕
〔瘴(しょう):山川の毒気にあたって起こる熱病〕
〔忡怛(ちゅうたん):憂え悼む〕

11月20日 「上海派遣軍に賜はりたる勅語」

3.「特殊資材」(毒ガス)の使用について

対ソ戦を念頭に、中国各地で毒ガス(催涙性、窒息性、嘔吐性、糜爛性の毒ガスや血液中毒性の青酸など)の頻回にわたる使用
毒ガスの使用に際し参謀本部に許可を申請
「大陸命」による都市の攻略命令
武漢攻略作戦(1938年)、修水渡河作戦(1939年)など
浙贛作戦(1942年)…細菌戦(ペスト蚤、コレラ菌、チフス菌など。大本営の指導)
その遺棄・投棄
中国各地(黒龍江省、河北省ほか南京など)、日本各地(広島県大久野島近海、青森県陸奥湾、千葉県銚子沖など)

4.現人神から象徴へ

「億兆心を一にして…國體の精華」、まさに権力と暴力の成せる業
旧武士階級にとっては主従関係の主を天皇に変更、貧しい一般庶民にとっては宗教としての天皇制(貧困ゆえの生存の困難=死と隣り合わせ、無常観。 死んだら神になれる)
天皇の系譜は器を変えながら存続(平安の藤原、鎌倉の源、室町の足利、江戸の徳川、長州の明治政府、戦後はアメリカによる天皇制の担保)・・・軍事的後ろ盾との親和性
ポツダム宣言(軍国主義勢力の永久除去か、日本国本土の完全な破壊か)
13条「日本国軍隊の無条件降伏」を日本国政府に要求…米国・中国・英国

5.軍国の国家構造

憲法も国会も形式であり、建前のみという出自
天皇と赤子は封建の主従関係 + 統帥権の独立
征夷大将軍の国内征伐、海外への「侵略」は、全国統一の拡大版という時代錯誤

9章 「談話」

1. 内閣総理大臣談話2015年8月14日(「安倍談話」抜粋)

「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」

2. 日の丸の是非

(筋書きその1)反省型

戦争の加害の歴史を直視する → 侵略の象徴である日の丸を我が事として引き受ける(隠蔽せずに恥じらいつつも使い続ける) → 侵略を謝罪し続ける

(筋書きその2)無視・隠蔽型

戦争の侵略の事実を否定する → 侵略の象徴である日の丸を隠蔽し刷新する → 謝罪をしない

(筋書きその3)恥さらし型(自覚無し)、威嚇・示威型(自覚有り)

戦争の侵略の事実を否定する → 侵略の象徴である日の丸を臆面もなく使い続ける → 謝罪しない

(筋書きその4)未来型

戦争の加害の歴史を直視する → 日の丸で思い起こす辛辣な過去の記憶に配慮し新たな国旗を作る → 謝罪は続ける、あるいはいつか許される日が来るなら謝罪の必要はなくなるかもしれない

おわりに

◇日露戦争(1904年2月~1905年)とノモンハン事件(1939年5月~8月)

歴史の教え方の問題
ロシアとの関係
「日露戦争」戦勝の誇張
多数の戦死者
世界的認知度(ドイツの教科書では対馬海峡における開戦1905年。トランプ大統領 “知らない”)
ノモンハン事件は単に「事件」と呼べるものか(死傷率はおよそ半数以上となる大敗北)。

◇平和主義とその他の主義との関係

キリスト教信者で殺戮を拒んだ日本兵としての渡部良三を例に、大勢とは異なる視点で物事を捉える重要性
「天皇制」信奉者は、異文化の中でどのような態度を示し得るか。

◇天皇制を憲法の枠組みの中でどう捉えるべきか

1章(天皇)と9条の関係

共産党、女性・女系天皇を容認との見解。「天皇の条項も含め現行憲法を順守していく」(朝日6月4日朝刊)
(考察)
異なる意見の折り合った地点が、法の成立という着地点である。つまり、議論して出来た法は、せめぎ合う意見の紙一重の成果であって、本来的に矛盾を内包するもの

◇仮に憲法外の天皇という事態は、国民の権利にとって危険性が上がるか下がるか
天皇の存在さえ意識しなかった過去と、逆に、統帥権独立の暗い過去という二つの要素

◇緊急事態条項ひとつで憲法そのものの無効化(麻生氏の “ナチスの手口に学んだらどうか” )
一旦緩急と同様の効果

⇒ 日本の再軍国化(憲法が機能せず、天皇とその軍の下に国民が編成される)
選挙前の有権者への「あめ」も、憲法改正で無効にすることも可能か

◇戦争の責任を取らない国家元首は、この先あり得るか

(参考文献)
世界史との対話(下)(小川幸司、地歴社)
毒ガス戦と日本軍(吉見義明、岩波書店)
マンガ 日本人と天皇 新装増補版(雁屋哲、イソップ社)
駿台史学第108号 満洲事変と昭和天皇(山田朗)
天皇・天皇制をよむ(歴史科学協議会編、東京大学出版会)
歌集 小さな抵抗(渡部良三、岩波現代文庫)
福沢諭吉の戦争論と天皇制論(安川寿之輔、高文研)
(2019.6.23報告 山岡)

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(別紙 3)『テレビ報道の深刻な事態』(広瀬隆・著)より抜粋

※以下、前ニュース66号の抜粋に続く項目のみ転載(「0503改訂版」よりP38~41)。
ルビはすべて行内の()に移した。

◆南北朝鮮で二つの独立国家が成立し、朝鮮戦争の開戦に向かった

さて、済州島の虐殺が進行する中で、1948年5月10日には、ロックフェラー財団理事長でアメリカ国連首席代表となるジョン・フォスター・ダレスの工作によって、国連に「朝鮮委員会」なるものが登場して、アメリカが国連を国際的な政治儀式に悪用し始めた。この日、国連の朝鮮委員会が監視し、米軍が戦闘準備態勢をとる中で、南朝鮮の憲法制定議会の議員選挙が実施され、議長にアメリカ軍政の木戸番・李承晩が選出された。以上述べたように夥しい数の南朝鮮の民衆の怒りを買う危機的状況のアメリカ軍政下で、この足固めの前準備を整えてから、7月20日に、制憲国会が大韓民国(だいかんみんこく)の「憲法」を制定して間接選挙による大統領選挙が実施されたのである。この時、李承晩の政敵がことごとく軍部のテロによって殺害され、大統領選挙中に謎の急死を遂げていたので、当然のように李承晩が大統領に当選した。かくして翌月の1948年8月13日に南朝鮮に韓国(大韓民国(だいかんみんこく)という新国家が誕生し、初代大統領に李承晩(イスンマン)が就任したのである。

こうしてアメリカ軍政の手の中で転がされるままに韓国という国家が成立すると共に、国軍組織法が誕生し、先に創設されていた国防警備隊が「陸軍」と改称され、海岸警備隊が「海軍」と改称され、韓国の正式軍隊が発足した。その中で、韓国全土の警察幹部に、日本の植民地統治時代の特高関係者が登用されるようになったのだ。

この建国時には、アメリカ軍政から韓国政府に政権が移譲されていなかったが、1ヶ月後の9月11日に「アメリカ・韓国間の財政および財産に関する初の協定」が締結され、アメリカ軍政から韓国に政権が移譲された。ところが、韓国の軍隊に対する指揮権は米軍が掌握していたので、韓国軍はアメリカの傭兵(ようへい)のままであり、発足した韓国政府は、初からアメリカの言いなりに動くマリオネット(操り人形)たる傀儡(かいらい)政権であった。

一方、この少し前の1948年2月8日には、北朝鮮でも人民軍が創設されていた。韓国成立直後の8月25日には、北朝鮮でも南に対抗して、国会にあたる高人民会議の代議員の総選挙が施行され、9月8日に朝鮮高人民会議の第一次会議で憲法を採択して、翌日9月9日に「朝鮮民主主義人民共和国」が樹立された。首相に金日成(キム・イルソン)が就任して、こちらは共産主義国・ソ連の傀儡(かいらい)国家となった。
こうして1948年に、南に韓国、北に朝鮮共和国がほぼ同時に誕生したのである。

ちょうどそこに、これまでの民衆グループや組合運動が起こした反政府運動と違って、〝韓国の軍隊〟が李承晩に対して反乱を起こすという大事件が勃発したのである!! 1948年10月19日に、先述の済州島(チェジュド)蜂起を鎮圧するために派遣される予定だった韓国南端、全羅道(チョルラド)の麗水(ヨス)に駐屯する軍隊が、出動を拒否して反乱に決起したのだ。というのは、済州島では、韓国政府の成立後も警察と軍に対する島民の激しい衝突が続いていたので、李承晩はアメリカと組んで済州島の焦土化作戦を進めようとしていた。そのため10月19日夜から、済州島の抗争鎮圧に反対する麗水(ヨス)の南朝鮮労働党の軍隊・第14連隊が、「朝鮮人同胞に対する虐殺を拒否し、米軍の即時撤退を求めて」反乱を起こしたのだ。数千人の軍人が同調して行動したのだから、組織的にも、ケタ違いの人数においても、これまでの反政府・反米行動とは違っていた。「李承晩打倒!」を掲げたこの反乱は、翌日10月20日に麗水(ヨス)郡から隣の順天(スンチョン)郡にも拡大したので、この反乱は麗順(ヨスン)件と呼ばれた。

10月24日には、麗水へ向かう韓国正規軍が反乱軍の待ち伏せに遭い、正規軍270人以上が戦死し、この間に反乱軍の主力1000人が北部の智異(チリ)山へ移動し、反乱軍がパルチザンとなって山中に潜伏して長期的なゲリラ闘争を展開した。ちょうどキューバ革命の成功前に、カストロとチェ・ゲバラが独裁者バティスタに山中からゲリラ戦を挑んだような大事件であった。

李承晩大統領と米軍は、大規模な軍部の反乱に衝撃を受け、韓国に駐在するアメリカの軍隊が鎮圧に乗り出した。この時の李承晩は、この反乱を利用して左翼を撲滅する絶好機ととらえて、直ちに米軍と共に鎮圧部隊を投入したため、10月27日までに反乱部隊を鎮圧し、反乱部隊だけでなく非武装の民間人8000人を殺害する大事件となった。反乱軍に加担した嫌疑で1万7000人以上の市民が裁判にかけられ、866人に死刑が宣告されたのだ。さらに、終身刑を言い渡された568人の将兵は、1950年の朝鮮戦争勃発と同時に、全員処刑されたのである【この「麗順事件」の犠牲者に関しても、前述の過去事委員会が調査をおこなった結果、不法に逮捕・監禁された事実が明らかにされ、今年2019年3月21日に韓国最高裁(大法院)で71年ぶりの再審開始が決定されたばかりである】。

1948年には麗順事件のあとも大邱(テグ)や光州(クァンジュ)、馬山(マサン)などの各地で反乱軍の決起が続発した。これら一連の反政府・反米事件では、いずれも、死者など被害者の数があまりに大きいことに驚かされるばかりである。

このように国民虐殺が横行する不穏な形で韓国という国家がスタートしたのが1948年であった。そのため済州島事件・麗順事件直後の11月30日に、李承晩が韓国国会で「米軍の長期駐屯案」を強行採決して、いよいよ北朝鮮との戦争に備える準備に入り、翌日の12月1日には、軍隊内の粛清に乗り出した。彼は自分に反対する人間を根こそぎ弾圧できるよう、「国家保安法」を公布したのだ。この法によって、「米軍の撤退」もしくは「南北朝鮮統一」を主張する〝平和主義者〟は無期懲役に処せられ、翌年には国家保安法が改悪されて死刑が含まれるようになった。

この国家保安法は、北朝鮮を国家と認めず「反国家組織」と規定して、韓国の国民が許可なく(家族であっても)北朝鮮の人間や資料に接することを禁じ、高刑は死刑に処すという鬼畜に等しい野蛮な法律であったため、1年間で逮捕者が11万人にも達し、軍隊内部では軍人4749人が摘発され、そのおよそ半数が銃殺刑で処刑されたのである。この処刑された者の中には、日本の植民地統治時代の1940年9月に創設された朝鮮の独立軍「光復軍」出身者が多数含まれていた。「光復軍」は、日本に宣戦布告して抗日運動を激しく展開した真の愛国者であった。1910年に韓国(朝鮮)が日本に併合され、朝鮮の民衆が一斉蜂起して日本に対して反乱を起こした1919年の〝三・一独立運動〟の指導者も、李承晩はアメリカのCIAと手を組んで次々と投獄し、暗殺したのである。この粛軍の先頭に立ったのが、陸軍本部情報局大尉の金昌竜(キム・チャンリョン)であり、彼はのちに陸軍特務隊長となるが、またしても元日本軍の憲兵伍長であった。こうして韓国の大統領が、信じられないことに日本の植民地統治時代の売国奴を使って、朝鮮/韓国独立運動の英雄を惨殺しながら、軍事独裁者に成り上がっていったのである。またそれが、アメリカの指示によるものであった。このようにしてアメリカに支持された李承晩は、絶大な権力を持つ独裁者としての政権を確立したが、事実上、韓国内は無政府状態であった。

こうして1948年に成立した韓国の国家保安法は、日本が1925年に公布した悪の法律「治安維持法」の条文をほとんどそのまま受け継いだものであった。つまり戦時中に日本国民の意見表明さえ弾圧して許さなかった「思想」を裁く民衆弾圧法であり、物証を必要とせず、拷問による嘘の自白だけで好きなように罪を問うことができるこの悪法が、韓国では現在まで生き続けてきた。同じ時期に日本を占領したGHQマッカーサー指揮下のアメリカは、大日本帝国時代の軍国主義を日本社会から根絶しようと、1945年10月4日に日本の治安維持法を撤廃して、特高警察を廃止させ、財閥解体のために活動しながら、一方で韓国の米軍は、まったく逆のファシズムを実行していたのだ。共産主義撲滅というイデオロギー実現のために……

私自身を含めて、われわれ日本人、とりわけ戦後世代に欠けているのが、この時代に〝アメリカ人によって苦しめられていた韓国人〟に関する知識だったのである。それは、戦後日本の重要な変革期なので、われわれの目は、当時の日本国憲法の成立など日本の変化だけに注がれて、朝鮮半島にまで頭が回らなかったからである。

しかし韓国でも近年、1998年に「国民の政府」を謳う金大中(キム・デジュン)が大統領に就任して民主化を強く推進するようになり、彼を継いだ盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「国家保安法は博物館に送らなければならない」と力説し、市民運動もあらゆる努力を傾け、何度も国家保安法の廃止が試みられた。若き弁護士時代の盧武鉉が韓国映画『弁護人』で「釜林(プリム)事件」の無実の学生を守ろうとした時に痛烈に批判して戦った相手が、この国家保安法であり、人間の思想まで統制し、拷問でも何でも警察に許したのが、この悪法であった。しかし盧武鉉大統領時代に与党が過半数を占めていながら、朝鮮民族に対する反逆者が〝反共〟を叫んで愛国者に変身し、韓国経済の資本を動かす財閥が支配層を形成しているため、これら既得権を握った勢力の抵抗は強かった。その時、国家保安法の廃止を食い止めるファシズム運動の先頭に立ったのが、朴槿恵(パク・クネ)であり、2019年現在に至るも国家保安法の廃止が実現されていない。

日本人から見れば韓国は、人権の尊重を謳う近代国家であるはずだが、韓国映画界が製作する一連の歴史ドラマを見れば分るように、そこに横行する朝鮮王朝時代の官僚機構を支配した上層階級の両班(ヤンバン)と、老論(ノロン)派たちによる身分差別主義は、日本の江戸時代の士農工商による差別どころではなかった。現在まで、その封建時代の身分制度と、何事にも父親の了解を求めなければならない家父長制度を引きずっていると言われるのが韓国である。一方で、学歴重視社会が企業内にはびこって、高校卒・中学卒の会社員が大学卒から激しいイジメを受けるという、韓国の会社員の差別問題も深刻である。そうしたサラリーマンとオフィスレディーの正視に耐えない姿は、現代の韓国ドラマ『未生(ミセン)』など数々の作品に描かれている。

言い換えれば、このような朝鮮・韓国の身分制度や、生まれつきの貧富の差と、学歴が人生を決めるという国民の学歴差別主義を痛烈に批判して描くのが、現代の韓国ドラマの脚本の柱であり、それを演ずる韓国トップスターである芸能人・文化人のすぐれた反骨精神がそこに見事に表われているのである。またその著名な役者とストーリーに拍手を送って喜ぶのが現在の韓国の6~7割を占める国民である。

それら歴史ドラマ・現代ドラマのすぐれた映像に加えて、韓国民の進歩的な動きを加速させるのに大きな役割を果たしたものがあった。それが先に必読書として挙げた『韓国大統領実録』(朴永圭(パク・ヨンギュ)著、金重明(キム・チュンミョン)訳、キネマ旬報社)であった。李承晩・朴正熙・全斗煥・盧泰愚らの歴代大統領の強権政治の腐敗の軌跡と、中途半端な大統領・金泳三(キム・ヨンサム)のあと、金大中・盧武鉉大統領時代からの民主的改革と、李明博(イ・ミョンバク)大統領による再保守化が貴重なドキュメントとして詳細に記述され、同書後の「未完の章」の大統領が朴槿恵(パク・クネ)にあたり、韓国民がそのあと、文在寅大統領を迎えて韓国の歴史的変化を体現しているところである。したがって文在寅は、そうした知性的な反骨精神の流れに乗って登場した人物であり、歴史の清算に取り組む彼の誠実な姿勢が多くの韓国民から支持されてきた所以はそこにあった。

日本人の新聞記者・テレビ記者は、こうした現在の韓国の激動を知らずに、過去の古い知識に基づいて語る自称・専門家や、もと外交官と称する肩書人間にものを尋ねている。韓国民と共に活動したことがなく、韓国の国民の意識の変化をまったく読むことさえできないこれらの人間が解説者・コメンテイターとなって、朴槿恵を退陣させた2016~2017年以降の韓国情勢をテレビ報道が解説しても、出がらしの茶のように、ほとんど意味がないのである。

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【2】第65回 運営・編集委員会の報告

6月26日 14:00~ 出席:大西、鹿島、福田

1.次回のドキュメンタリー作品上映について
映画『語られなかった戦争 侵略6 細菌戦被害の人々』(58分)のDVDを取り寄せる。

2.冊子『私の戦争体験記』の仮綴じ本検討
P7「朝鮮人であれば、逮捕後の拷問のすさまじさは言わずと知れる」:リンチの具体例を挙げよ。
P27「(オランダ民間人)男女の抑留所」:分かりにくい。説明を加えよ。
冊子のタイトル:「私の戦争体験記」は副題にし、主題にJSPを出す。
などの意見を受けて、7月初めに新冊子編集委員会で検討することとした。

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【3】第1回 新冊子8編集会議の報告

7月2日13:00~16:30 出席:鹿島、大野、大西、福田

1)闘病中の草野編集長が自発的に冊子の朱入れをしたものの無理は禁物なので、実務は大野・鹿島委員が中心となって担当する。
2)発行は8月のお盆前とする。(なるべく7月中に印刷と変更)
3)第Ⅰ部を大野、第Ⅱ部を鹿島委員が校正・校閲をし、引用文は原典資料と照合する。
4)著者による最初の原稿の修正を速やかに行う。
5)これらの作業進行に伴い、次の編集会議を設定する

完全護憲の会ニュースNo.66   2019年6月10日

完全護憲の会ニュース No.66

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com
ホームページ:http://kanzengoken.com/

《目  次》

【1】第65回 例会・勉強会の報告
【2】別紙1 事務局報告
【3】別紙2 第4回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
【4】別紙3 『テレビ報道の深刻な事態』(広瀬隆・著)より抜粋 
【5】第64回 運営・編集委員会の報告

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【1】第65回 例会・勉強会の報告

5月26日、都内港区三田いきいきプラザで例会を開催。参加者9名。会員73名。
まず「事務局報告」(別紙1)が提出され、ついで第4回「映画上映に先立つ勉強会」として、山岡聴子氏より『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』(映画『侵略』上映委員会・製作)の第6章と第7章についての報告(別紙2)があった。

ついで、同委員会製作のドキュメンタリー映画『語られなかった戦争 侵略4 中国の大地は忘れない』(旧「満州」・42分)を上映した。
この作品は「満州国」を作ったいきさつから始まり、現地取材した平頂山虐殺事件に及んだ。その大惨劇の実相は参加者に衝撃を与え、日本の加害責任が国民にほとんど伝えられていない現実を改めて認識させた。
「この生々しい侵略の実相を『日本会議』の面々に見せたい」
「日本人の歴史認識は弱い」
「『坂の上の雲』のような面白い物語にして若い人に伝えるべきだ」
「逆に、五日市憲法のような日本の進歩的歴史を掘り起こすべきだ」
「日本軍の戦死者の大半が飢えによるなどの事実を知らせよう」
などの意見が口々に提起され、次の例会では『侵略5』を上映することとした。

次回例会
日時:6月23日(日) 13:30~16:30
場所:三田いきいきプラザ A集会室(都営三田線・三田駅1分)
『語られなかった戦争 侵略5 細菌戦部隊731』(60分) 上映
5年間に及ぶ、中国・韓国・シンガポール、そして日本各地の取材を経て完成。731部隊を中心とした細菌戦部隊の犯罪を、加害・被害の両面から記録。
※本ニュースは、例会・勉強会で配布した資料などを一部編集し、情報を更新・追加した。

 

【2】別紙1事務局報告”事務局報告
福田玲三(事務局)2019.5.26

1) 当会ニュース読者からの来信 (首都圏・秋山葉子氏<仮名>より)
なぜ日本は日本にとって不利・理不尽なことでも、それに対してアメリカに何も言えないのか?沖縄での米軍機墜落事故が起きても、事故の検証、調査もできないの、ずっと。どうして、どうしてなの。沖縄県民の民意が県民投票で辺野古基地建設反対を示しているのに、普天間飛行場の返還を理由に軟弱地盤で巨額の建設費を投入して建設する。アメリカから武器もどんどん購入する。財政難であっても、借金がどんどん増えても。教えて頂きたいと思っていましたが、お忙しいので、スマホで自分なりに調べようとしたら『日本はなぜ戦争のできる国になったのか』矢部宏治著という本があることを知り、その本の内容をあらかじめ紹介していて、疑問に対する答えが分かり納得しました。
そしてこの問題を解決するには、右も左も改憲賛成も反対もなく国民全体で解決しなければ、とありました。どうしたらというのは、スマホでは表示されていませんでした。
完全護憲の会の方々は、この本や、『成立後でも考える なぜ今安全保障関連法が必要なのか』これらを良くご存知だと思います。これもまたスマホで見ました。
正式にきちんと清書していなくて、読み辛いかと。レポート用紙には書かず、間に合わせの紙に書いてしまい、大変申し訳ありません。甚だ僭越ですが(別紙に)書き写しましたので送らせていただきました。
参議院議員選挙、もしかするとダブル選挙もありと――選挙まであまり時間もなくお忙しいことと存じます。
〇安倍一強政治を終わらせたいと思います。護憲の会の活動は素晴らしいです。このメンバーの仲間に入れて頂き光栄に思います。
シリーズ7『安倍政権下の違憲に対する緊急警告』。政治は自分達の暮らしにかかわる問題でけっして無関心ではいられませんよね。お子さんをお持ちの親御さん、これからの日本を背負って立つ若い方々、戦争を体験された方々が、後進者の為に是非読んでもらいたいと願いつつカンパさせてもらいます。
私は車椅子で歩行もできず、耳が全く聞こえず、最近は緑内障と白内障で視力も悪化し、読み辛くてすみません。
会の冊子『戦前の悪夢・戦争への急カーブ』政治現況報告集(シリーズ3)、『平和に向けて活用したい道徳』(シリーズ5)各1冊御送付ください。お願いします。
皆様のご活躍、ご健康をお祈りします。乱文乱筆にて失礼。

2)「ビザ発給拒否、集会妨害」第12回裁判で裁判官を忌避
2015年11月27日から29日にかけて開催された「戦争法の廃止を求め、侵略と植民地支配の歴史を直視し、アジアに平和を作る集い」への出席のため、中国湖南省及び浙江省の日本軍による細菌戦被害者の遺族ら中国人12名を招聘したところ、中国を出発する直前に、外務省は全員のビザの発給を拒否し来日できなかった。その原因は外務省の幹部が、戦争法廃止の声が内外で広がることを恐れていた安倍政権に配慮し、在中国日本大使館や上海総領事館のビザ発給業務に介入する違法行為を行ったためだった。
その経緯を明らかにするためには、当時の外務省幹部、有馬裕証人や小川秀俊証人の証人採用が不可欠だった。
ところが、この度の第12回裁判で前澤達朗裁判長は、この承認請求を却下する暴挙を行った。弁護団は直ちに前澤裁判長以下3名の裁判官全員の忌避を申請、これにより当法廷は閉会され、次回裁判の日程は未定。

3)夏の参院選で自民党単独過半数維持は不可能
自民党の甘利選対委員長は5月16日、BSテレ東番組収録で、現在の自民党単独過半数維持は不可能と語った。甘利氏は2013年参院選で獲得した65議席について、「これ以上取れないぐらいの数字だ」と指摘、改選される124議席の過半数に当たる63議席の確保も「至難の業」と記者団に語った。立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党の野党4党は全国32の改選1人区で候補者を1本化し、改憲勢力の2/3割れを目指している。

4)自民党、参院選公約に早期の改憲
自民党は6月7日、夏の参院選に向けた選挙公約を発表、改憲を重点項目の1つに掲げ、その時期を「早期」とした。党幹部は「参院選を前に憲法論議は進まない」として、次期国会に仕切り直す方針に転じており、参院選では改憲勢力の2/3割れが焦点となる。

5)草野運営・編集委員長の近況
草野委員長の報告によると、今年1月から4月までの第1次治療はかなりの効果を上げたことがわかった。そこで5月下旬から第2次の治療が始まり、7月初め頃には一段落するとのこと。順調な回復が願われている。

6) 集会の案内

① 子どもたちの未来を戦争で奪うな!改憲・戦争を許さず 命を守ろう 6・16神奈川県民集会
6月16日(日)14:00~17:00 横浜市教育会館ホール
・世界の中の日本 金平茂紀(ジャーナリスト)
・暮らしを返せ ふるさとを返せ 村田弘(福島原発かながわ訴訟原告団長)
・沖縄の子供たち~貧困と基地 野本三吉(呼びかけ人)
・貧困は自己責任か 高沢幸男(寿支援交流会事務局長)
前売り¥800 当日¥1000 学生¥500
主催 改憲・戦争阻止!大行進神奈川

② 『週刊金曜日』東京南部読者会
6月28日(金) 18:30~20:30
大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

③ 映画『田園の守り人たち』 (2017年 フランス・スイス合作)
第1次世界大戦を背景に、夫や息子を戦場に送り出した女たちの静かな戦いと、渦巻く思いを描いた人間ドラマ
岩波ホール 特別鑑賞券1500円 当日一般券1800円
7月6日(土)より公開
上映時間11:00/13:40/16:20/19:00

④ 植村バッシングとは何だったのか――歴史修正主義との闘い
講師:植村隆氏(『週刊金曜日』発行人、元朝日新聞記者)
7月7日(日)13:30~16:30 参加費:1000円
東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)会議室B(飯田橋・セントラルプラザ10階)
*要予約 先着順(定員40名)  申込:peacecreationforum@gmail.com
主催:平和創造研究会(宇井宙) 協賛:『週刊金曜日』

7)当面の日程について
第66回例会・勉強会 6月23日(日) 13:30~16:30 三田いきいきプラザ A集会室
『語られなかった戦争 侵略5 細菌戦部隊731』(60分)上映
第65回運営・編集委員会  6月26日(水) 14:00~ 三田いきいきプラザ 講習室
第67回例会・勉強会 7月28日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザC集会室
第66回運営・編集委員会  7月31日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ 講習室

【3】別紙 2  第4回 上映に先立つ勉強会の報告(要旨)
『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』第6章と第7章

◆第6章 靖国神社

0.①大燈籠
爆弾三勇士や上海事変などを描き出す立体レリーフの存在が語るもの
②多くの若手参拝者(30~50歳位の男性)

1.1869(明治2)年 招魂社…戊辰戦争〈1868(慶応4=明治元)年〉の戦死者(天皇制政府側のみ)を合祀
1870(明治3)年 大教宣布の詔…政府の保護で神社神道の普及へ。神社制度で祭式を統一。
1879(明治12)年 靖国神社(別格官幣社)  (246万6千余柱)

2. 福沢諭吉( -1901)
①「学問のすゝめ」1880年までに約70万部発行
②文明…学術・商売・法律 → 国の独立
・一身独立して一国独立する
依存:「我々は客分のことなるゆえ一命を棄つるは過分なりとて逃げ走る」
独立:「国中の人々貴賤上下の別なく、その国を自分の身の上に引き受け、…。日本人は日本国をもって我本国と思い、…本国のためを思うこと我家を思うが如くし、国のためには財を失うのみならず、一命をもなげうって惜しむに足らず」
・薩摩・長州・土佐による資本主義、帝国主義
「百姓車挽」「馬鹿と片輪」
「性質順良にして能く長上の命に服し
(昼夜を徹して器械の運転を中止することなき・職工の指端機敏・賃金の安き)
・社会主義への警戒
「今日の西洋諸国は正に狼狽して方向に迷う者なり」「露国に於ては虚無党と為り、
独逸に於ては社会党と為り、…凡そ欧州文明の国に於て此種の党類を見ざる処なし。
…欧州の危うきこと岌々乎として羅馬帝国の末葉に等しきもの」
③「靖国の思想」…天皇自らが「祭主」となって「全国戦死者の遺族を招待して臨場の栄を得せしめ」。
「人民の王室を知らざること、殆ど七百年に近し」→「宗教」で「人心を維持」し、「一国独立の基」とする。
⇒社説などで帝室尊重を流布
「我大日本国の帝室は尊厳神聖…古来今に至るまで疑を容るるものなし」「皇祚無窮」
④旅順虐殺1894.11…「実に跡形もなき誤報・虚言」
中国や朝鮮への見下した態度「チャンチャンの軍艦を打沈め其陸兵を皆殺しにするは造作もなきこと」「目に付くものは分捕品の外なし。…古書画、骨董、珠玉、珍器等…」
⑤丸山眞男の福沢評価
福沢の思想を良き様に解釈し流布し続ける、現在までの知識人たちの戦前責任としての罪

3.中曽根首相の靖国参拝
1985.8.15 首相として初の公式参拝
靖国懇(「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談会」全21回非公開)の議事録、一部存在確認(2019.5.23)

4.丸山議員の発言
「戦争しないとどうしようもなくないですか」(2019.5.11北方四島ビザなし交流の懇談会で)

◆第7章 沖縄の戦争

0.①朝日新聞
1945.4.1 「われわれはすでに三度決戦を呼号した。その一はラバウル決戦であり、その二はマリアナ決戦であり、最近における比島決戦がその三つである。…しかしなほ敢えて琉球決戦といふ…琉球はわが本土であり、その攻防戦は本土決戦である」
1945.5.15 社説、沖縄決戦に総進撃せん「名古屋、京阪方面への大型機の狂[*]なる盲爆…。いまこそ決戦中の決戦に、勇躍奮戦激闘…。サイパン島も遠隔かつ新附の一島嶼なりとも本土の一部である。硫黄島も[*]たる小島に過ぎないが、東京都下のまぎれもなき本土である。ましてや、沖縄諸島に至っては、その地位その歴史その価値から見て、まさに本土中の本土に外ならぬ。…一億特攻」 ([*]:資料が古く判読不能)

②領土問題
〈朝鮮〉1873年 征韓論、西郷隆盛を使節として朝鮮に派遣。1875年 軍艦雲揚の朝鮮沿岸測量、江華島に近づき砲撃を受ける。これに対し雲揚、砲台を砲撃し上陸、永宗城を占領(江華島事件)。1876年 日朝修好条規
〈千島〉1875年 樺太・千島交換条約…樺太全島をロシアにゆずり、千島全島を日本領と定める
〈小笠原諸島〉1876年 アメリカ政府が日本領と認める
〈沖縄〉1872年 琉球藩。1879年 軍隊を派遣し沖縄県を設置(琉球処分)。

1.「集団自決」
約1万人の朝鮮人軍夫や数百人規模の「慰安婦」
満州からの引き揚げ

◆おわりに
※反軍国主義である学者の戦前責任
速度を速める再生産、あるいは再上映。なぜ戦後に検証・清算を怠ったか。
文民統制と軍人の戦争責任(阿南陸相自刃8.14)
差別や生きにくさ(公害・原発・出稼ぎなど)
※前回の補足
朝日新聞1945.3.26「二十三日、一億国民老幼男女を問はず挙げて総力を結集、本土防衛と軍需生産、食糧増産に全きを期し、国民皆兵、神州護持の責務を果すべく国民義勇隊を組織することに決したのである…軍官民一丸、飽くまで戦ひ抜くとの決意」

(参考事項)
1868年 神仏分離令(全国で廃仏毀釈の運動)
1870年 日本最初の日刊新聞「横浜毎日新聞」発行(本木昌造による鉛製活字の量産)
1897年 労働組合期成会・鉄工組合
1900年 治安警察法(労働運動・社会主義運動の弾圧)
1910年 大逆事件(1911年 幸徳秋水ら死刑実行)

(参考文献)
世界史との対話(下)(小川幸司、地歴社)
福沢諭吉のアジア認識(安川寿之輔、高文研)
福沢諭吉と丸山眞男(安川寿之輔、高文研)
学問のすゝめ(福沢諭吉、岩波文庫)
文明論之概略(福沢諭吉、岩波文庫)
〈大逆事件〉と禅僧内山愚童の抵抗(真田芳憲、佼成出版会)
神国日本のトンデモ決戦生活(早川タダノリ、合同出版)
天皇・天皇制をよむ(歴史科学協議会編、東京大学出版会)
断腸亭日常(永井荷風、岩波文庫)
敗戦日記(高見順、中公文庫)
高等学校琉球・沖縄史(沖縄歴史教育研究会 新城俊昭、東洋企画

(2019.5.26報告 山岡)

【4】別紙 3『テレビ報道の深刻な事態』(広瀬隆・著)より抜粋

※以下、前号抜粋に続く「◆南朝鮮の民衆が起こしたアメリカ軍政に対する反乱」(「0503改訂版」P35~38)のみ抜粋。ルビはすべて行内の()に移した。

◆南朝鮮の民衆が起こしたアメリカ軍政に対する反乱

しかしこの間、南朝鮮の民衆は、折角日本人を追い出したのに、自分の国で自分たちがいつまでも解放されない立場にあることに気づくと、当然のことながら次第に激しい憤懣(ふんまん)を覚えるようになり、アメリカ軍政と、それに追随する反共右翼と、戦時中の売国奴に対する抵抗運動が起こった。当時の一般の南朝鮮の民衆は、貧しいままで、救いようがない生活苦に追いこまれていたからである。というのも、日本の植民地統治時代には、日本人が南朝鮮の資産の90%以上を略奪して、裕福となった日本人が富を独占していた。日本敗戦後は、日本人が日本に帰国して朝鮮に残したその巨大な資産を、アメリカ軍政が本来の所有者である朝鮮人に返却すべきところ、すべて軍政下に置いてしまったのだ。そのうち一部の資産は、李承晩政権にコネを持ってアメリカ軍政に寄生する商人と、地主などの特権層にだけ、安価で払い下げられてきたのだから、大半の南朝鮮の民衆は、貧困のどん底から抜け出られなかった。
かくして1946年6月には、南西部地方、全羅南道(チョルラナムド)の光州(クァンジュ=17頁の地図参照)にある和順(ファスン)炭鉱の労働者が、こうしたアメリカ軍政の寄生者である警察と右翼に反対して決起し、無実で投獄されている者の釈放を要求してデモをおこなった。その時、米軍の歩兵部隊と、韓国警察の武装騎馬隊がこのデモを鎮圧し、500人以上が死傷する光州虐殺事件が起こり、大惨事となった。さらに7月には、同じ全羅南道の農民が決起して、南朝鮮における最初の農民闘争が勃発し、9月24日には、南朝鮮の釜山(プサン)の鉄道労働者8000人が決起して「米よこせ、テロ反対」のゼネストが起こり、鉱業、電気、印刷、郵便局など、労働組合傘下の産業部門の全土にストが拡大し、大都市の学生を含めて25万人が参加した。このゼネストをまたしてもアメリカ軍政が呵責(かしゃく)なく弾圧し、9月30日にはソウルの龍山(ヨンサン)駅の鉄道労働者のストライキに対して、アメリカ軍政の指示のもとに警察が一斉射撃を加えて500人以上を死傷させたのである。

10月1日には、南東部の大都市・大邱(テグ=17頁の地図参照)に「十月人民抗争」と呼ばれる大規模な反米闘争が起こると、民衆鎮圧のために、ここでも日本の植民地統治時代の売国奴が雇われた。これをきっかけとして、反米デモが南朝鮮全土に広がり、230万人の民衆が参加した。参加者のこの大きな数字は、南朝鮮におけるほとんど全国民の怒りを表わしていた。こうした反米闘争に対して、朝鮮の民衆の苦しみを顧(かえり)みない失政の責任者である米軍は、「デモは共産主義者の煽動である」とアカ呼ばわりして非常戒厳令を敷き、警察と、警備隊と称する軍人のほか、反共右翼団体を動員して彼らに対して苛烈な武力弾圧をおこなった。この70日間続いた十月人民抗争における「公式発表」の死者は136人だったが、実際の死者・行方不明者は何と3900人以上、負傷者は実に2万6000人以上、検挙者1万5000人以上を数えたのである。こうして南朝鮮の各地でアメリカ軍政に反対するデモが続発した。

追いつめられたアメリカ軍政のホッジ司令官は、1946年12月12日に、南朝鮮の過渡立法院と称する臨時国会を開いて、南朝鮮の民衆に政治的な首輪をはめようとした。アメリカ軍政が立法権を完全に握っているのだから、この立法院に対して朝鮮人は何の権力もなく、加えて議員たちは買収工作のほか、警察とテロ団による暴力などの不正選挙によって選出される有様であった。

1947年3月1日には、日本の植民地統治時代に朝鮮人が〝三・一独立運動〟を起こしたこの記念日に、朝鮮南部の済州島(チェジュド=17頁の地図参照)で3万人の民衆が結集し、烈しいデモをおこなっていたところ、前年の大邱(テグ)抗争で民衆を弾圧した警官が出てきて民衆が虐殺された。3月22日には、南朝鮮全土で24時間ゼネストが実施されて、ソウルでは大規模デモが挙行され、その結果、ゼネスト参加者2000人が大量に検挙されたのである。
1947年6月3日には、アメリカの軍政庁を「南朝鮮過渡政府」と改称し、李承晩がアメリカの財閥と結びついて、アメリカ軍政下の資本関係を利用しながら権力の座についた。

一方この頃、日本に関して、1948年1月6日に、サンフランシスコのコモンウェルス・クラブでアメリカ陸軍長官ケネス・ロイヤルが不思議な演説をおこなった。「日本は現状のままでは食糧の飢餓に動揺し、内外の煽動主義者(共産主義者)に動かされて、(アメリカの)援助がなければ非民主主義的な侵略思想の餌食となるであろう。これまで日本の全体主義(天皇制軍国主義)に代る自由主義の土台を築くことを可能にしたのはGHQ司令官マッカーサー元帥らの功績である。しかし今後の政治的な安定のためには、日本に健全な自立経済がなければならないことを、陸軍省と国務省は認識している。戦後日本の戦争力を弱めるためにおこなってきたことが、この国の最も有能な実業指導者(戦争財閥)を無力化させてきた。こうした過度の措置(財閥解体)に修正を加えなければならない。日本に、自立し、かつ今後、極東に生ずる全体主義的(共産主義者による)戦争の脅威を食い止める対抗手段としての政治を建設することを、われわれの確固たる目的とする」と主張したのだ。

彼はなぜ唐突にマッカーサーの日本占領政策を批判し、明らかに「日本を反共の砦」として「日本再軍備の狼煙(のろし)」をあげる声明を発表したのであろうか。実は、このロイヤル陸軍長官と、彼の上官である初代国防長官ジェームズ・フォレスタルは、米軍の最高幹部でありながら、いずれも弁護士と投資銀行家であって、生粋の軍人ではなかった。つまりアジア極東の朝鮮半島と日本の情勢に対して、ウォール街を支配するモルガン=ロックフェラー連合の軍需財閥たち資本家の巨大な政治力が背後にのしかかってきたのである。それは、世界大戦で肥え太ったアメリカの軍部と軍需産業が、世界大戦が終ったあとに膨大な数の失業者を出している経済事情が原因であった。

1948年2月7~9日には、李承晩が「南朝鮮における単独の選挙」をめざしていることに南朝鮮労働党傘下の労働者が反対し、南朝鮮と北朝鮮の分裂を食い止めようとゼネストを挙行し、農民と学生200万人がこの反対行動に参加して全国に広がり、検挙者・死傷者とも数万人に達した。続く4月3日には、済州島(チェジュド=17頁の地図)に武装蜂起という大事件が勃発し、これが米軍による〝四・三大虐殺事件〟を招いた。韓国南部の現在のリゾート地・済州島全域で、朝鮮半島の南北分断政策をめざす李承晩派が南朝鮮だけの単独選挙を挙行することに反対して、島の人々が武装蜂起したのである。

この武装蜂起に対しては、最初からアメリカ軍政が警備隊を送りこみ、軍と警察が島に火を放って焦土化し、島民を虐殺しつくした。人口30万余の済州島で実に死者が3万人を超え、女性と子供だけでも1万人以上が殺される大虐殺を引き起こしたのだ。加えて、逮捕された無実の島民は、逮捕された意味も分らずに殴られ、激しい拷問を受け、軍法会議にかけられてアッという間に2530人にデタラメの有罪判決が下されたのである。

当時、米軍にとっての済州島は、日本における沖縄と同じ軍事基地であった。3つの軍用飛行場があり、中国本土とソ連のウラジオストック、ハバロフスクおよび日本を射程に入れた攻撃基地だったので、米軍は何としてもここを死守しなければならなかった。ここで朝鮮人を大量虐殺し、焦土作戦を強行した韓国軍の国防警備隊第9連隊の隊長・宋堯讃(ソン・ヨチャン)は、またしても大日本帝国軍の陸軍特別志願兵訓練所で教育を受けた売国奴であり、先に述べた米軍の軍事英語学校の卒業生であった。

この歴史的な〝済州島四・三大虐殺事件〟については、島民の三つの地域の住民が、のちに韓国政府を相手どって賠償を請求する訴訟を起こし、すべて住民の勝訴が確定したので、歴史問題は解決したとみなされていた。ところがつい先年2013年に朴槿恵(パク・クネ)政権が発足すると、〝四・三事件〟は共産主義者が煽動した暴動だったと言い出し、政権高官が済州島を訪問したとき、処刑された無実の人々を事件の虐殺犠牲者と認定したことについて「再審査する必要がある」と暴言を吐いたため、済州島民の猛反発を受けてほうほうの体でソウルに逃げ帰った。2015年には、〝四・三事件追悼式典〟への出席を朴槿恵大統領が拒否するという無様(ぶざま)な姿をさらけ出した。そこで昨年2018年4月7日には「済州(チェジュ)の民衆を大量虐殺した責任は、李承晩政権とアメリカにある」として、韓国人の遺族がアメリカ大使館に抗議し、今年2019年1月17日には、事件当時に内乱罪などで軍法会議に引き渡され、懲役1年~20年の刑に服した数少ない生き残りの元受刑者18人が訴えた再審裁判で、済州(チェジュ)地裁が「当時の軍法会議の有罪には根拠がなかった」と公訴棄却の「無罪判決」を下して、歴史の清算活動が、今になってようやく実ったばかりである。この時、裁判長は、実に70年以上前の事件で、高齢になるまで受刑者が冤罪によって味わってきた無念の思いに対して、「これまでご苦労様でした。裁判所の立場から、そう申し上げたいと思います」と、丁寧な言葉で労(ねぎら)ったほどである。

 

【5】 運営・編集委員会の報告

“第64回 運営・編集委員会の報告
5月29日 14:00~
出席:大西、鹿島、堀、福田

1.当会ニュース読者からの来信(三重県・藤井利之氏から)
歴史修正主義者に正義はありません。日本全国で強制労働に関した碑などを撤去する地方自治体がふえています。正しい歴史を認識して、一番近い国同士が仲良くゆくことが大切だと思います。
私も10連休あけの5月8日、韓国ソウルの日本大使館前の水曜抗議集会に参加してきました。ソウルに行かれる沢山の日本人にぜひ参加してほしい。韓国語ができなくても大丈夫です。米大使館から徒歩5分のところです。現地で考えましょう。私たちの父親や祖父が外国でしたことを。
どこか水曜抗議集会のツアーを組んでもらえるところがあるといいのですが。
観光・ショッピング・エステでなく現地の活動に参加してください。平日の午前、高校生、大学生の参加も多いです。民主化教育は日本よりも進んでいます。

2.冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』
前号ニュースで紹介した上記冊子の注文が3件12冊あり、折り返し発送した。

3.次回のDVDドキュメンタリー作品上映について
映画『語られなかった戦争・侵略5 細菌戦部隊731』(60分)を取り寄せる。

4.冊子『戦争体験記』(福田玲三)の発行
夏季の発行予定冊子を「体験記」とし、原稿作成期限を6月末とする。
敗戦後、日本当局は「捕虜」ではなく「JSP」(Japanese Surrendered Personnel降伏日本軍人、非武装軍人)の名称を選択した。JSPの労役実態はほとんど解明されていないので、その実情を詳述するようにとの教示を内海愛子先生から受けたので、その体験報告に、かなりの紙面を当てる由。

完全護憲の会ニュース No.65    2019年5月10日

完全護憲の会ニュース No.65       2019年5月10日

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com

【目  次】

第64回 例会・勉強会の報告
別紙1 第64回 事務局報告
別紙2 『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の4章5章を読む
別紙3 広瀬隆氏の最新著作『テレビ報道の深刻な事態』より抜粋
第63回 運営・編集委員会の報告

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第64回 例会・勉強会の報告

4月28日、港区三田いきいきプラザで例会を開催。最初に事務局より報告(別紙1)のあと、勉強会に移った。まず山岡聴子氏より、小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』(「映画『侵略』上映委員会」製作)の4章と5章について報告(別紙2)が行なわれ、次の論議があった。
「(山岡氏の概要資料の)『おわりに』で『国民皆兵の終着点』とあるが、どういう意味か」「戦前の日本では『国民皆兵』、つまり、国民のすべてが兵役に服する義務を負うとされた。すると敵も皆兵だとして、罪のない住民にたいして細菌兵器が使われた」など。
ついで、映画『語られなかった戦争・侵略2 南京』(50分)を上映。南京城内外の生々しい虐殺や、それを実証する当時の兵士の証言が映し出され、日本による加害の歴史が国民にほとんど知られていない危険があらためて痛感された。
最後に、「事実を集め、後世に伝える」ことの重要性を確認し合った。
(上記の小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』をご希望の方は、当会にご連絡ください。1冊200円、郵送料205円)

※本ニュースは、例会・勉強会で配布した資料を一部編集し、情報を更新・追加した。
※長年、原発に警鐘を鳴らし続けてきた作家・広瀬隆氏が最近、『テレビ報道の深刻な事態』という大部の原稿ファイルを公開された。貴重な情報が豊富に記録されており、広瀬氏は拡散を希望されているので、本ニュースでは5月3日付改訂版より抜粋を<別紙3>に掲載させていただく。
(全文155ページのファイルサイズは初版が約2.5MBです。メール添付でご希望の方はご一報下さい。0503改訂版ファイルは初版の12倍以上と大きいため、メール添付はできません)

<別紙1>   第64回例会・勉強会 事務局報告

1) 当会ニュース読者からの来信 (愛知県・大久保敏明氏より)

ニュース64号の「元徴用工・韓国大法院判決確定についての覚書」(田中宏)」を読み、改めて「日本の品性」の下劣さ、醜悪さを思い知らされました。
自分に不利益、不都合なことから目をそらし、棚に上げ、頬かむりし、相手を一方的に責めてよしとし、相手に向き合い、自らをかえりみようとしない、そんな心のありように、品性などあるはずもないと思います。
2007年の西松建設最高裁判決で個人の請求権は消滅しないと確定していることを、もっともっと声を大にして言うべきだと思います。
朝日新聞の社説は、「政府見解」に追随していたけれど、社会面の記事では、西松建設の判決に触れていたと思います。
4月23日に「外交青書」が出たが、韓国の項目では「日韓関係は非常に厳しい状況に直面した」と言っておしまい。
田中宏氏は「『すべて解決ずみ』といくら念仏を唱えても、それでは歴史の歯車は前に進まない」と言っています。
「厳しい状況」を打開するにはどうしたらいいか、ヒントは、田中氏のこの覚書にある…「個人の請求権は消滅しない」ということをしっかり受けとめることだと思います。
実は、この覚書を読んだ直後に、『ジャーナリズム』(no.347)(朝日新聞社)で尹健次(ユン・コォンチャ)氏の天皇論を読んでビックリ。田中氏と全く同じ視点で日本政府の見解を厳しく批判しています。尹氏は「どんなに時間がかかっても、双方の溝を埋め、歴史的事実を確認する方向で努力していくしかない。」と締めくくっていました。
尹氏にも、寄稿を依頼してみてもいいのではないでしょうか。

2)法律家6団体が憲法審査会開催に反対
さる3月28日に召集された衆院憲法審査会は、立憲、共産など主要野党の欠席で意見交換会に切り換えられ、4月3日に設定された審査会も同じ結果になった。
こうしたなか4月12日、弁護士や法学者らでつくる「改憲問題対策法律家6団体連絡会」は、衆参両院での憲法審査会開催に反対する緊急声明を発表した。
声明では、改憲について「国民の中から憲法改正を求める意見が大きく発せられ、世論が成熟した場合に限り、行われるべきもの。近時の世論調査で首相に期待する政策として憲法改正を挙げた割合は1割程度にすぎず、国民世論という大前提を欠いた現在の状況で憲法審査会を開催すべきではない」と指摘。「森友学園」など一連の問題で「事実を軽視し、事実をゆがめて議論を強引に進める安倍首相や政府与党の姿勢に鑑みれば、現時点で憲法審査会を開催した場合、事実に基づく慎重な議論は期待できない」と批判している。

3)世論調査で改憲反対54%
共同通信社が4月10日にまとめた世論調査で「安倍政権下での改憲」には反対54%、賛成42%だった。また、9条改正について、戦力不所持と交戦権否認を定めた2項を維持したまま自衛隊を明記する安倍首相案を支持したのは40%にとどまった。

4) 朝日新聞「ひと」欄に紹介
「『憲法が語るのは、あなたのこと』と伝え続ける水野スウさん(72)」が朝日新聞5月3日付朝刊2面の「ひと」欄に紹介された。

5)前号の「集会の案内」で紹介した2件のイベントに関する追加情報

◆ビザ拒否の裁判報告会(4月18日)の録画公開
「ビザ発給拒否 国賠裁判」の裁判報告会の録画が、動画サイトyoutubeで公開されている(1時間37分)。登壇者はゲストの森田実氏(政治評論家)、原告の高鋒(ガオ フォン)氏(湖南省)、田中宏氏(一橋大学名誉教授)、高嶋伸欣氏(琉球大学名誉教授)、藤田高景(村山首相談話の会・理事長)ほか。動画の最後には配付資料の画像も。
20190418 UPLAN「中国人戦争被害者へのビザ発給拒否国賠裁判」報告会

※田中宏氏の言葉:日本に強制連行されて亡くなった人の息子である中国人が、一度日本の人に考えを聞いてみたいことがあると言った。「我々中国人は、日本に何をしましたか?日本のどこかに爆弾を落としましたか?占領しましたか?」

◆ 前川喜平氏による講演「教育勅語と道徳教育」(5月9日)の録画公開
「オルタナティブな日本をめざして(第27回)」での講演録(2時間10分)。前川喜平氏がユーモラスな語り口で、日本の教育政策の変遷をたどり、具体的でわかりやすく、ズバリ明快に解説する。現代には「通用」し得ない教育勅語の構造と時代背景、教育に必要な普遍の考え方、道徳の教科化で危ぶまれる今後のポイントなど、改めて深く考えさせられる。
20190509 UPLAN 前川喜平「教育勅語と道徳教育」

6) 集会の案内

① 『週刊金曜日』東京南部読者会
5月24日(金) 18:30~20:30 大田区消費者生活センター 会議室(JR蒲田駅東口徒歩3分)

② 憲法記念行事シンポジウム「あなたは憲法の意味を知っていますか――憲法教育の過去と未来」
5月25日(土)13:00~16:30 弁護士会館2階 講堂クレオ(千代田区霞が関1-1-3)
基調報告「今、憲法を歴史から考える」加藤陽子氏(東京大学文学部教授)
パネルディスカッション:加藤陽子氏、石川健治氏(東大法学部教授)、佐藤学氏(学習院大特任教授・東京大学名誉教授)  主催:日本弁護士会、東京弁護士会他 入場無料 予約不要

③ 第13回 公正な税制を求める市民連絡会学習会「日本財政の未来はどうなるのか」
5月31日(金) 18:30~(開場 18:00) 資料代500円(経済的に困難な方は無料)
講師 明石順平さん(弁護士。ブラック企業被害対策弁護団所属)
「GDPが伸びた」「株価が上がった」「雇用が改善した」と安倍首相は豪語しますが、はたしてそれは本当なのでしょうか?実質賃金は大幅に落ちながら、日銀の金融緩和によって円安になると、輸入にお金がかかるようになり、物価が上がり、その中で本年10月には消費税増税が予定されて国民の暮らしは圧迫されています。日銀に出口戦略はあるのか、膨大な政府債務は通貨崩壊をもたらさないのか、どのような未来が待っているのでしょうか。
会場:主婦連合会会議室(主婦会館プラザエフ3階) 地下鉄南北線・丸の内線 四ツ谷駅歩3分
主催:公正な税制を求める市民連絡会

※参考:「統計法」が定める「基幹統計」は国内の経済政策のみならずGDPなど国際比較の土台ともなる「特に重要な統計」だが、56統計中24統計(42.9%)に「不適切処理」があったと所轄の総務省が2月1日に認めた。「信用」は世界中、政治・社会すべてのインフラである。内閣の大前提は「法律を誠実に執行し、国務を総理すること」(憲法73条1項)。
明石弁護士は早くから統計かさ上げ疑惑を指摘してきた。(近著『国家の統計破壊』)
・アベノミクスによる戦後最大の消費低迷!人口減少と債務累積を無視した楽観論は「アベ政治」を助長!岩上安身による弁護士・『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平氏インタビュー(その1) 2019.3.1

・アベノミクス偽装 明石
2019/02/25 https://www.youtube.com/watch?v=M3m-uc3-sJE

④ STOP! HENOKO 本土からの辺野古埋め立て用の土砂搬出計画を止めよう
防衛省・環境省交渉、請願署名提出、報告集会
6月10日(月)15時15分~19時30分 衆議院第2議員会館・多目的会議室(地下鉄「国会議事堂前」「永田町」)
通行証は1Fロビーで配布:①14時45分~ ②17時~ 資料代:500円
◆防衛省・環境省交渉~17:00 (記者会見)
◆17:30~18:00 請願署名提出 *5野党1会派の皆さんから連帯あいさつ
◆報告集会~19:30 *防衛省・環境省交渉報告
*埋め立て土砂搬出現地からの報告
*土砂・海砂搬出の問題点と今後の取り組み
*総がかり行動実行委員会からアピール

辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会(辺野古土砂全協)は2015年5月設立以来、「西日本各地からの辺野古埋め立て用土砂採取計画の撤回」を求める署名を全国に呼びかけ、昨年3月まで11万7310筆を首相・安倍晋三あてに提出してきました。その後も1万5000筆余りが寄せられています。
昨年9月、私たちが新たに作成・提起した「STOP! HENOKO」請願署名運動に、総がかり行動実行委員会から連帯のお申し出をいただき、この度これまで3年間で私たちが集めた署名をはるかに上回る約50万筆もの署名が寄せられました。

私たちは驚嘆と敬意をもって、取り組まれた全国各地の皆さんへの感謝と共に、「本土から辺野古への土砂の搬出」の問題が、皆さんのご努力によって多くの市民に理解され、どこに住んでも「辺野古問題は当事者」の思いが浸透、広がっていると実感しています。 ⇒http://sogakari.com/?p=4150
主催:辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

※レイバーネット日本のイベントカレンダー参照:http://www.labornetjp.org/EventItem

7)草野運営・編集委員長の近況
さる4月20日、横浜市戸塚区で友人グループ恒例の竹の子掘りとバーべキューの集いに、闘病中の草野委員長が参加、掘りたての竹の子を賞味し、驚くほどの元気で病状を報告、参加者一同と午後4時近くまで歓談した。5月の連休明けに主治医から今後の治療方針案が示されるとのこと。

8)当面の日程

65回例会・勉強会
5月26日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ・A集会室

第64回運営・編集委員会
5月29日(水)14:00~
三田いきいきプラザ講習室

第66回例会・勉強会
6月23日(日) 13:30~16:30
三田いきいきプラザ A集会室

第65回運営・編集委員会
6月26日(水) 14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

<別紙 2> 『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の4章5章を読む
(概要資料)
4章 731部隊
0.登戸研究所
(陸軍科学研究所登戸実験場1937.11→陸軍科学研究所登戸出張所1939→陸軍技術本部第九研究所→第九陸軍技術研究所1942.10→長野県伊那地方などへ分散・疎開)
*勅令第110号(1919(大正8)年、大正天皇による勅令)に基づく陸軍科学研究所(新宿戸山ヶ原)の設立に始まる
*秘密戦(防諜・諜報・謀略・宣伝)のための研究
細菌兵器(家畜・穀物用)、毒物合成、偽札の印刷(1939.8~)、風船爆弾(1943~)など
*陸軍中野学校(後方勤務要員養成所)
研究所はその他にも、北京の北支那防疫給水部(甲1855部隊)、南京の中支那防疫給水部(栄1644部隊)、広東の南支那防疫給水部(波8604部隊)、シンガポールの南方軍防疫給水部(岡9420部隊)、朝鮮総督府家畜衛生研究所など

1.「政界ジープ」細菌戦の必要性を提唱(1952年)
2.1937年「加茂部隊」「東郷部隊」
1938年 部隊の本拠地構築
1939年ノモンハン事件「石井部隊」「関東軍防疫給水部」東京大学と同規模予算
1941年「731部隊」
ドイツの強制収容所
「マルタ」風土病・伝染病研究、凍傷実験、生体解剖、性病(梅毒)観察、出産と子供

3.東京裁判(1946年5月3日~48年11月12日)と帝銀事件(1948年1月、平沢貞通1955年死刑判決確定)
日本ブラッドバンクからミドリ十字
朝鮮戦争(1950年6月~1953年7月)とベトナム戦争(1964年トンキン湾事件・1965年北ベトナム爆撃)

5章 従軍慰安婦
日清戦争  私娼の検梅(梅毒検査)
日露戦争  日本軍公認の娼妓屋、軍医による検梅  美人絵葉書
1932年上海事変の直後  軍隊慰安所の設置「従軍慰安婦」
目的:性病対策、強姦防止
日本人の娼妓 身売りと前借金の返済
自由廃業運動 1900年 娼妓・坂井フタ、勝訴
これらの動きに対し楼主は暴力団を使って対抗、公娼制度は一般婦女子の「性の防波堤」

全国の娼妓
1884年 28,432人
1924年 52,256人
(内務省警保局)毎年5,000人規模で増加

海外の日本人娼婦
1914年 22,362人「からゆきさん」

おわりに
※改めて侵略とは
正しい戦争はあるか
南京事件の否定派の守備位置の変化
国民皆兵の終着点

※被害者としての平和への強い思い ⇒ 憲法制定(1946年11月3日公布、47年5月3日施行)
加害者としての意識 ⇒ 憲法にどう生かすか、憲法をどう生かすか。
ニュルンベルク裁判(1945年11月~46年10月)
=(アウシュビッツの終焉から半年後) 敗戦から間もない
アメリカ軍によるドイツ国民の「再教育」
収容所写真のポスター掲示
裁判の進捗状況を新聞・ラジオで逐一報道
東京裁判(1946年5月3日~48年11月12日)=南京(1937年末~翌年3月)のおよそ9年後
アメリカ軍による「再教育」は不徹底。冷戦の影響
新聞報道はほぼ弁護側の主張のみ。裁判の証言記録の公表も主導せず。

※実行の原動力(自治会やPTA活動を例に)

参考事項
小林多喜二、特別高等警察の拷問により虐殺 1933年
ヒトラー…1933年1月 帝国宰相、3月全権委任法
強制収容所…ダッハウ1933年
アウシュビッツ1940年4月
ヒトラー自殺1945年4月30日
ドイツ無条件降伏5月8日/警察予備隊1950年)

参考文献
ヒトは「いじめ」をやめられない(中野信子、小学館新書)
登戸研究所から考える戦争と平和(山田朗・渡辺賢二・齋藤一晴、芙蓉書房出版)
731部隊と戦後日本(加藤哲郎、花伝社)
増補 南京事件論争史(笠原十九司、平凡社ライブラリー)
南京事件 京都師団関係資料集(青木書店)
「いのち」と帝国日本(小学館)
サンダカン八番娼館(山崎朋子、文春文庫)
(2019.4.28報告 山岡)

 

<別紙 3>  広瀬隆氏の最新著作『テレビ報道の深刻な事態』より抜粋

※以下「0503改訂版」の目次全てと、P.34~35の項のみ抜粋。ルビはすべて行内の()に移した。

目次
◆物語の始まり──回顧譚 P2

  • 第一話 韓国と北朝鮮の民衆が体験させられた苦難の歴史
  • 米朝首脳会談によって南北朝鮮に平和が訪れた P5
  • 南北首脳会談によって朝鮮戦争が事実上の終戦宣言 P8
  • 朝鮮半島に生まれた南北朝鮮の歩みと歴史のミステリー P13
  • 韓国の強制徴用被害者(徴用工)に対する賠償命令判決の正しい解説 P22
  • 朴槿恵(パク・クネ)を退陣させた韓国民のロウソク・デモ P27
  • 韓国人が実行しようとしている歴史の清算とは何か P29
  • 韓国に独裁者を君臨させ、朝鮮戦争を引き起こしたアメリカ軍政と大日本帝国の売国奴 P34
  • 南朝鮮の民衆が起こしたアメリカ軍政に対する反乱 P35
  • 南北朝鮮で二つの独立国家が成立し、朝鮮戦争の開戦に向かった P38
  • 北朝鮮の日本人がたどった地獄の逃避行 P41
  • 北朝鮮に朝鮮民主主義人民共和国が成立した経過 P44
  • 北朝鮮に比べて韓国の生活水準と経済力はひどく劣っていた P46
  • 日本で進められた軍国化 P47
  • 朝鮮戦争が勃発した P50
  • サンフランシスコ講和条約によって日本が独立した P54
  • 日本と韓国は独立国家ではなかった P58

◆第二話 韓国ドラマと韓国映画が教える人間の気概

  • 反政府活動を展開した韓国の文化人ブラックリストと、記録映画『共犯者たち』 P61
  • 朝鮮王朝の歴史を描いた時代劇 P67
  • 日本の植民地統治時代を描いたドラマ P68
  • 戦後の韓国を描いたドキュメンタリー・ドラマ P70
  • 韓国人の現代生活を描くドラマ P76
  • 日本と韓国が崩さなければならない壁は何か P78
  • 韓国の財閥問題 P80
  • 南北朝鮮を貫く天然ガス・パイプラインと交通網 P81

◆第三話 ノーベル賞・東京オリンピック・大阪万博・異常気象

  • ノーベル賞騒ぎと、学歴・肩書社会にはびこる無知 P84
  • 東京オリンピック騒ぎで、福島原発事故を忘れろって? P93
  • 大阪万博騒ぎで、おそろしいファミリーが再び動き出したぞ P105
  • 二酸化炭素温暖化説の嘘が警告する地球の危機 P107

◆第四話 先人の行動と、残された資料を受け継ぐ人間はいないか? P121

  • 日本のテレビ番組はプロの域に達しているか? P122
  • 編集者の気概と読書人の気概があって初めて、書籍を売ることが可能になる P129
  • ジャマル・カショーギ惨殺事件とダイアナ妃黄金伝説 P132
  • 実業史観をもって海外の人脈を調査しなければならない P142
  • 次世代に受け継いでもらわなければならない資料が秘蔵されている P143
  • ナチスが略奪した絵画の行方 P148
  • 広瀬隆文庫 P153

・韓国に独裁者を君臨させ、朝鮮戦争を引き起こしたアメリカ軍政と大日本帝国の売国奴 P34

次に本稿で解き明かさなければならないのは、朝鮮半島で、なぜ同じ民族のあいだで〝朝鮮戦争〟が引き起こされたか、という歴史のミステリーである。たった今、この朝鮮戦争を完全に終結させようとしているのが、現在の文在寅と金正恩の南北首脳であるから、以下に述べるこの戦争の正確な歴史を知らずに、テレビ報道のコメンテイターが、目の前で進行している朝鮮半島問題に対する意見を語ることはできないはずである。

初代の韓国大統領・李承晩(イ・スンマン)から、実質的に彼を継いだ軍人大統領・朴正熙(パク・チョンヒ)と、さらに彼に続く軍人大統領の全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)たちが、長い間、韓国で強権を握って独裁者になることができたのは、なぜであろうか?
その理由もまた、日本が降伏した時代、1945年に戻ってみれば分る。

日本の植民地統治時代の売国奴であった〝親日派〟の朝鮮人たちは、南朝鮮に乗りこんできた米軍の意を受けて、いきなり「共産主義反対!」と叫んで〝反共スローガン〟を掲げ始め、その行動によって〝南朝鮮の愛国者〟に化けたのである。朝鮮民族の反逆者を愛国者に変身させる魔法となったのが、共産主義者を攻撃する運動であった。彼らは、日本の植民地・朝鮮統治時代に特高警察が完成した残忍無比の電気拷問などの技術を日本人から受け継いだあと、それにさらに磨きをかけ、長期間にわたって韓国の独裁政権を支える主柱のひとつとなって、韓国民に襲いかかる恐怖の組織となった。

その時、軍事独裁政権を育てたのが、ほかならぬ、光復節後に南朝鮮に進駐した米軍だったのである。その経過を、日本敗戦の年から振り返ってみよう。

1945年、ソ連が日本を占領することをおそれていたアメリカは、日本領土の代りに、朝鮮領土の北半分を与えてソ連を黙らせた。その結果、ソ連兵が進駐した北朝鮮では、共産党思想の確たる素地がなく、ソ連が頼るべき指導者もいなかったので、ソ連軍部は、朝鮮人民革命軍の指導者と称する金日成(キム・イルソン)を引き立てて、この男をソ連の操り人形として指導者に据えることにし、金日成は自分の郷里の平壌(ピョンヤン)に帰り、最高指導者に成り上がっていった(この経過はのちにくわしく述べる)。

占領軍である南朝鮮の「米軍」と、北朝鮮の「ソ連軍」は、いずれも朝鮮人の行動に深い関心を持たず、日本の植民地統治時代についても理解していなかったので、自分たちの朝鮮分割・占領行政だけに心を砕いた。本来であれば、分割されるべきは、朝鮮ではなく、ドイツと同じように敗戦国の日本であるべきだったが、南北に分断されて、占領されたのは、理不尽にも朝鮮半島の民衆であった。

日本降伏から2ヶ月後、こうした時期の1945年10月16日に、民族主義者と自称する李承晩(イ・スンマン/り・しょうばん)なる人物が、亡命先のアメリカ・ハワイから米軍の特別軍用機でソウルの金浦(キンポ)空港に連れて来られて、朝鮮に帰国した。ところが彼は、記者会見で朝鮮語をまともに話せない男であり、1875年生まれの彼はすでに70歳の高齢であった。それまでアメリカ政府は、「李承晩は朝鮮で人気が高い」と聞いていたので、政界が李承晩に握られるのを阻止しようと、アメリカで足止めしていた。ところが李承晩が、実際の朝鮮独立運動とまったく関係のない人物であり、やがて「李承晩がモルガン財閥と結びつきのある親米勢力で、反共主義者である」と判断して帰国を許したのである。この人選の過ちが、後年までアメリカ最大の失政となった。

このあと、李承晩が南朝鮮で政治的実権を握って、初代大統領に就任するまでには、国連を舞台にしたアメリカとソ連の数々の政治的駆け引きと、朝鮮人のさまざまな組織の対立があった。それは歴史的には面白いが、非常に複雑なので、本稿ではその経過を省略して、5年後に最悪の「朝鮮戦争」を招いたアメリカ軍政の動きを中心に述べる。

日本敗北の翌年1946年に入ると、1月15日にアメリカ軍政が南朝鮮に「国防警備隊」と名づけた朝鮮人の軍隊を創立し、この朝鮮軍をアメリカの傭兵(ようへい)とした。新設したこの国防警備隊の幹部に就いた朝鮮人は、英語を流暢(りゅうちょう)に話せる人間が米軍にとって利用しやすかったので、前年1945年12月5日にアメリカ軍政が設立した「軍事英語学校」の卒業生であった。ところが同校出身者110人のうち、植民地統治時代の「日本軍」出身の朝鮮人が87人で、実に79%の大半を占め、さらに日本軍の支配下にあった「満州国軍」の出身者が21人、その他が2人であった。つまりほとんど全員が大日本帝国軍の出身者という朝鮮売国奴の〝親日派〟で占められたのだ。そうした軍人の一人が、のちの韓国大統領・朴正熙(パク・チョンヒ)であり、「満州国軍」出身の彼は、日本敗戦後に朝鮮警備士官学校に入学し、その後、色々と紆余曲折の苦難の時代はあったが、すべて大日本帝国時代の〝親日派〟先輩軍人が彼を出世の道に導き、軍事クーデターで権力のトップに立つと、やがて大統領のポストを手に入れた。そして朴正熙の部下だった全斗煥と盧泰愚が、朴の後を継いで軍人大統領となったのである。

こうしてアメリカは、朝鮮を大日本帝国の支配から解放したのではなく、日本の植民地統治時代の朝鮮人売国奴を軍の幹部に引き戻す主役を演じていたのだ。

加えて、この南朝鮮史の初期の過渡期に、軍人ではない李承晩も、米軍に従って「共産主義に反対する親日勢力」を味方につけようとしたため、かつて朝鮮を植民地にしようと日本に協力した〝親日勢力の売国奴〟の戦争犯罪者が、李承晩政権を支える資産家のパトロンとして、続々と有利な立場に復帰し、李承晩政権は事実上の軍事政権となった。このようなアメリカ軍政と李承晩の反共政策のため、「朝鮮人が自力で朝鮮半島全土を統治する朝鮮政府を樹立する」という夢が完全に消え去って、北緯38度線による南北朝鮮の分断が確定してしまったのである。


第63回 運営・編集委員会の報告
5月1日 14:00~ 出席:大西、福田

1.5月3日、有明防災公園の憲法集会は、それぞれの都合に合わせて参加することとした。

2.今夏の刊行物について
・「戦争体験記」(福田玲三)、田中宏先生や大畑龍次氏の論考への要望があり、実現性について検討した。
・神奈川大学・尹健次(ユン・コンチャ)名誉教授の「天皇論」(『ジャーナリズム』347号)を学習する。

3.次回のDVD上映について
映画『語られなかった戦争・侵略4 旧満州』(42分)を取り寄せる。
必要な場合は講師・山岡聴子氏とともに、事前の試写を行う。

2019年5月19日

完全護憲の会ニュース No.64    2019年4月10日

<例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>

発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com

 

目  次

第63回 例会の報告
別紙1 第63回例会 事務局報告
別紙2 元徴用工・韓国大法院判決確定についての覚書 田中宏
第62回 運営・編集委員会の報告

。。。。。。。。。。。。。。。。

第63回 例会の報告

3月24日、港区いきいきプラザにて開催、参加者5名。
まず事務局報告(別紙1)が提出された(なお「別紙1」ほか、本ニュース用に一部内容を修正し情報を更新した)。ついで運営・編集委員として初めて例会に参加する鹿島孝夫氏より次の自己紹介があり、下のような意見が交換された。
「国有鉄道に勤めていたとき、文学に関心があり、文学サークル『国鉄作家集団』に参加した。国鉄を定年退職した後、コンビニに勤めたが、憲法第25条の「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に関心を持った。というのも、コンビニの勤めは忙しくて何も考えられず、低賃金のその日暮らしで、反戦意識さえ持てず、格差拡大を実感したからだ」
「いまや非正規は4割になり、この人々には憲法を考える余裕さえない」「少子高齢化、非正規労働者の増加、格差の拡大で、憲法25条は遵守されていない」「少子高齢化による人口減少も悪くない。ニュージーランドは人口360万人で、これに比べれば日本は3000万人が限度だ。少子でも構わない。最低賃金1500円よりも正規雇用の実現が優先する。今の職場は正規、パート、派遣の労働者に分断され、技術の継承ができず、愛社精神もない」「憲法の厳正な遵守を要求し続けよう。女の子はアイドルへの関心で育てられている」「男の子もアニメにあこがれ、技術習得はきつくて低賃金だからと避けている。額に汗する労働の喜びを知らない」。

そのあと山岡聴子氏の報告「南京で起こったことを考える」(1.事実を構成するもの、2.児童がふれていたもの、3.事実はどう見られたか、4.旧日本軍の証言、5.南京だけでいいのか)を受けた。

次に映画『語られなかった戦争・侵略1』(50分)を上映。「悪玉よりも悪に支配されるものの方がさらにたちが悪い、といわれるが、中国を侵略した日本兵の悪逆ぶりは、目をそらしたくなるほどだ」などの意見があり、来月例会ではこの続編『語られなかった戦争・侵略2 南京』(60分)の上映と、それに先立ち山岡氏の報告を受けることとして会を閉じた。

<別紙1>   第63回例会 事務局報告

1) 『象徴としての日本国憲法』の寄贈
鳥取県在住の深田哲志氏より次の書状とともに、表題の単行本(本体価格1000円+税、幻冬舎、2019年2月1日刊)を寄贈いただいた。

前略、いつも冊子を読ませて頂いております。有難うございます。
この度、この本を、この国とこの世界に遺す私の『遺言』として出版いたしました。
創案中には何か所か完全護憲の会の考え方を取り入れさせていただいています。遅くなりましたが御礼申し上げます。

(※Amazonより目次転載:はじめに『遺言』/基本理念に関する条文の主な要点/おわりに『平和と存続を実現する唯一の道』/巻末綴じ込み 一目でわかる永世中立の価値(世界地図))

2)普天間基地の移設候補地
さる3月6日、朝日新聞夕刊のコラムで池澤夏樹氏が、普天間基地の移設先として「短期間の工事で実用化可能、付近住民の危険がなく、騒音問題もなく、使い勝手も悪くないという候補地がある」として、鹿児島県の種子島西方の馬毛島を紹介し注目された。しかし3月18日の参院予算委員会で、防衛省はすでに、米軍空母艦載機の離着陸訓練基地を硫黄島から馬毛島に移す計画を、周辺住民や鹿児島県知事の強い反対を無視して進めていることが、仁比総平参議院議員(共産)によって明らかにされた。

※この問題に関する「南日本新聞」の記事はリンクが切れてアクセスできないものが異様に多いが、ネット検索の際「キャッシュ」というリンクをクリックすると、外された記事を表示できる。なお、種子島 の「西之表(にしのおもて)市」のサイトでは、対策協議会や経緯の記録が多数見られる:
http://www.city.nishinoomote.lg.jp/admin/soshiki/kikaku/seisakusuishin/3939.html
3)「辺野古NO」那覇で大規模県民大会
さる3月16日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する集会が那覇で開かれ、参加者は主催者発表で1万人を超えた。玉城デニー沖縄県知事の「辺野古が唯一と政府がこだわることこそ、普天間の固定化につながる。日米両政府が断念するまで揺らぐことなく闘い続ける」という挨拶が代読され、また「政府は県民投票で示された民意を尊重し、米国政府と直接交渉し、辺野古新基地建設を断念せよ」との大会決議文が採択された。(琉球新報、沖縄タイムスより)

4)田中宏先生からの論考「元徴用工・韓国大法院判決確定についての覚書」
田中宏先生より、先月の論考に続いて、元徴用工の韓国大法院判決に関する論考をいただいた。政府があおる嫌韓、それに追随する低級な報道の洪水のなか、その欺瞞を事実であばくこの一陣の清風は、日韓両国の友好を願う人々にとって強力な武器となる。 ⇒<別紙2>

5)当面の日程について
第64回例会・勉強会
4月28日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ・A集会室
山岡聴子氏の報告と、上映『語られなかった戦争・侵略2 南京』(60分)
第63回運営・編集委員会
5月1日(水)14:00~
三田いきいきプラザ講習室
第65回例会・勉強会
5月26日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ・A集会室
第64回運営・編集委員会
5月29日(水)14:00~
三田いきいきプラザ講習室
第66回例会・勉強会
6月23日(日)13:30~16:30
三田いきいきプラザ A集会室
第65回運営・編集委員会
6月26日(水)14:00~
三田いきいきプラザ 講習室

6) 集会の案内
① 「憲法寄席」春席公演 (壊憲への危惧から12年前に結成された会)
第1部:時代に媚びず、歌え!しゃべりまくれ!
第2部:構成舞台「長長秋夜~小熊秀雄と朝鮮」
・3月30日(土)17時~20時
・3月31日(日)11時30分~

① ビザ発給拒否 国賠裁判 2名の原告本人を尋問(最大の山場)
4月18日(木)13:30~ 東京地裁103号・大法廷
13:30~ 原告・高 鋒さん(中国湖南省の細菌戦被害者)
15:30~ 原告・田中宏さん(一橋大学名誉教授)
18:00~ 裁判報告会 衆議院第1議員会館B1 大会議室
(17時半~ロビーにて入館カード配布)
特別ゲスト:森田実さん(政治評論家)
原告からの発言:高鋒さん(湖南省)、田中宏さん、高嶋伸欣さん

私たちは、2015年11月に安倍政権・外務省が強行した
(1)中国人戦争被害者へのビザ発給拒否、
(2)戦争法廃止を求める「集会の自由」侵害、
という重大な人権侵害の責任を追及し、国家賠償請求裁判を提訴して闘っています。憲法を蹂躙し、民主主義を破壊する、安倍政権による国家権力の乱用は、絶対に許されません!
原告団は、この集会の主催者、およびビザ発給を拒否された中国の細菌戦被害者です。
*日本人原告:田中宏(一橋大学名誉教授)、高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)、藤田高景(村山首相談話の会・理事長)
*中国人原告:高鋒(湖南省)、胡鼎陽(浙江省)、郭承豪(浙江省)

② 戦争をさせない1000人委員会の行動予定

今後の行動予定


・安倍政治を終わらせよう! 4.19院内集会
4月19日(金)17時~
参議院参議院議員会館講堂
講師:中野晃一さん(上智大教授)「政治を変える!プログレッシブ連合へ」
主催:戦争をさせない1000人委員会・立憲フォーラム

・辺野古新基地建設は断念を! 政府は沖縄の民意に従え!
安倍9条改憲NO!憲法審査会始動させるな!4.19国会議員会館前行動
4月19日(金)18時30分~
衆議院第二議員会館前
主催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会/安倍9条改憲NO!全国市民アクション

・朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を! 4.24集会
4月24日(水)18時30分~
文京区民センター3A会議室
主催:「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!」市民連帯行動実行委員会

・平和といのちと人権を! 5.3憲法集会 ―許すな!安倍改憲発議―
5月3日(金・休)11時~
有明防災公園(東京臨海広域防災公園)
主催:平和といのちと人権を!5.3憲法集会実行委員会

③ 第19回平和学習会(討論会)
「平成とは一体なんだったのか?」 平和創造研究会
4月20日(土) 18:15~20:45 参加費 300円
東京ボランティア・市民活動センター会議室B(飯田橋・セントラルプラザ10階)
【発言者】:王道貫氏、藤澤豊氏、高橋俊夫氏ほか
平成が終わろうとする今、この平成の30年間とは一体どういう時代だったのか、数名の人から一人15分程度ずつ話題提供して頂き、後半の1時間余りを討論に充てたいと思います。時代が大きく変わりつつある今こそ、直近の歴史を振り返り、現在直面している問題の所在を探り、未来の方向性を見定めることが必要なのではないでしょうか。

④ 『週刊金曜日』東京南部読者会
4月26日(金) 18:30~20:30
大田区消費者生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)

⑤ オルタナティブな日本をめざして(第27回) 「教育勅語と道徳教育」
講師:前川喜平さん(現代教育行政研究会代表、元文部科学省事務次官)
日時:5月9日(木)18時~21時(開場17時30分) 予約優先 参加費:800円(学生400円)
会場:千代田区神田三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階 スペースたんぽぽ(JR水道橋駅西口から5分)
連絡先:03-3238-9035 nonukes@tanpoposya.net URL: http://www.tanpoposya.com/
日本の教育がおかしくなり始めています。第一次安倍政権の時に教育基本法が改悪され、学校教育における愛国心の押付けなど、関連法も含めていくつかの問題の多い法改悪がなされています。その後も我が国の教育政策の「右旋回」は止まることがなく、昨今の第二次安倍政権下では、さながら戦前の教育体制に後戻りさせるかのごとき雰囲気も強まってきました。そして、ここにきて教育勅語の義務教育現場での活用と、道徳教育が一つの「教科」として導入されることが決められました。国家に忠実であることを第一義とするような、まさに権力を握る側・統治支配をする側にとって都合のいい人間像を教育によって無批判に教え込もうとする意図が見え隠れしています。今回は「文部科学省の突然変異」を自称される前川喜平前文科省事務次官においでいただき、懸念される日本の教育政策の中でも、この「教育勅語と道徳教育」の問題についてお話いただきます。
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/27-b2fe.html(※教育関連のリンク多数)

<別紙 2> 元徴用工・韓国大法院判決確定についての覚書
田中宏(一橋大学名誉教授)

1 はじめに

二〇一八年一〇月三〇日、韓国大法院(最高裁)は、「元徴用工問題」について、新日鉄住金の上告を棄却し、元徴用工への損害賠償を命じる判決を確定させた。そのことを報じる日本のマスコミは、安倍晋三首相の「国際法上あり得ない判断」とか、河野太郎外相の「両国関係の法的基盤を根本から覆す暴挙」とかを大きく伝え、あたかも「大本営発表」とその報道を思わせる様相だったというのが私の感想である。なぜそう思うのかについて、ここに書き留めておきたい。

2 大法院判決は、二〇一二年判決で予想されたとおりのもの

今回の大法院判決は、前から予想されたとおりで、何も驚くことではないのである。というのは、ニ〇一二年五月、大法院は、下級審の判断を覆し、事件を原審(ソウル高等法院、釜山高等法院)に差し戻した。その大法院判決は、すでに重要な指摘をしていたのである。その重要な部分は次のとおりである。
「(日韓)請求権協定は、日本の植民地支配賠償を請求するためのものではなく、サンフランシスコ条約第四条に基づき韓日両国間の財政的・民事的債権債務関係を政治的合意により解決するためのものであり、請求権協定第一条〔経済協力〕により日本政府が大韓民国に支給した経済協力資金は、第一一条「請求権」による権利問題の解決と法的対価関係があるとは見られない点、請求権協定の交渉過程で日本政府は植民地支配の不法性を認めないまま、強制動員被害の法的賠償を根本的に否定し、このため韓日両国政府は日帝の韓半島支配の性恪について合意に至ることができなかったが、このような状況で日本の国家権力が関与した反人道的不法行為や植民地支配と直結した不法行為による損害賠償請求権が請求権協定の適用対象に含まれていたとは解しがたい点等に照らしてみると、原告らの損害賠償請求権については、請求権協定で個人請求権が消滅しなかったのはもちろん、大韓民国の外交保護権も放棄しなかったと解するのが相当である」と。
核心部分は、「日本の国家権力が関与した反人道的不法行為」や「植民地支配と直結した不法行為」による損害賠償請求権は、日韓請求権協定の適用対象ではなく、外交保護権も放棄していない、という点である。
この大法院判決によって差し戻されたソウル高等法院、釜山高等法院が原告たちへの賠償を認める判決を言いわたし、それを日本企業が不服として上告し、今回の大法院判決となったのである。したがって、二〇一二年五月段階で、今回の判決は自明のものとして予想されていた。したがって、日本側で問題にするのであれば、ニ〇一二年の大法院判決の時(李明博政権の時)に問題視すべきであった。それを、「ろうそく革命」で生まれた文在寅政権へのバッシングのごとく、二〇一八年になって今回の大法院判決を問題視することに、私は大きな違和感を覚えた。

3 日本の韓国併合について、いかなる認識をもつか

二〇一二年大法院判決は、「請求権協定の交渉過程で、日本政府は植民地支配の不法性を認めないまま、……韓日両国政府は日帝の韓半島支配の性格について合意に至ることができなかった……」と指摘し、日韓併合に関する歴史認識について、日韓間に大きな問題が存することをすでに吐露していた。
一九四五年八月に日本が受諾した「ポツダム宣言」第八項には、「カイロ官言の条項は履行せらるべく……」と、カイロ宣言には「朝鮮の人民の奴隷状態に留意し、やがて朝鮮を自由独立のものにする」とあり、両者は一体なのである。日本が受諾した、この国際文書に示された歴史認識を、今一度想起する必要があろう。それは戦後の原点であり、戦後日本は、それとどう向き合うかが問われてきたのである。
ここで日韓併合をめぐる問題を本格的に論ずるだけの能力は私にはないが、二、三の点について書き留めておきたい。一九一〇年八月の「韓国併合条約」第一条には「韓国皇帝陛下は韓国全部に関する一切の統治権を完全且永久に日本国皇帝陛下に譲与す」とある。私が注目したのは「完全且永久に」とうたわれた点である。香港は一九九七年に中国に返還されたが、それは、この年に「期限」が切れるため、それを前に中国と英国が交渉し、一九八四年一二月の「香港問題に関する中英共同声明」によって返還が実現したのである。「完全且永久に」ということは、「離婚しないとの条件付きの婚姻届」ということになろうか。要するに、朝鮮が日本から独立することは、条約上あり得ないのである。朝鮮が日本から独立するためには、併合条約はもともと「無効」だったとすれば成り立つ。
併合条約より前の一九〇五年一一月、日韓間には「第二次日韓協約」が締結された。その第一条には「日本国政府は、在東京外務省に由り、今後韓国の外国に対する関係及事務を監理指揮すべく……」とある。要するに、さきの併合条約は、「東京の外務省が監理指揮」したもので、いわば日本政府と同外務省間の「やらせ」ということになる。日本の韓国併合が、日清戦争に日本が勝利したことを背景とすることは周知のところである。ところで、一八九五年四月の「日清講和条約」第一条には次のようにある。「清国は、朝鮮国の完全無欠なる独立自主の国たることを確認す。因て右独立自主を損害すべき朝鮮国より清国に対する貢献典礼等は将来全く廃止すべし」とある。要するに、朝鮮に対する中国の影響力を完全に排除し、そこに日本がとって代わるとの筋書きが手に取るように見えよう。
このように条約上の文言だけ見ても、日本の朝鮮併合をめぐる問題について、大法院判決が「韓半島支配の性恪」や「植民地支配の不法性」を問題にしていることに、私たちは耳を傾ける必要があろう。日本の戦後処理に関する国際文書で、「歴史認識」が披瀝されるのは、東京オリンピック(一九六四)も大阪万博(一九七〇)も終わった後の、「日中共同声明」(一九七二)が初めてである。すなわち、「日本側は、過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」と。
戦後処理に関する国際文書には、対日平和条約(一九五一)、日華平和条約(一九五二)、日ソ共同宣言(一九五六)、日韓基本条約(一九六五)とあるが、いずれにも、こうした「歴史認識」を示す文言は見当たらない。ちなみに二〇〇二年九月の「日朝平壌宣言」の前文には、「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人びとに多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気待ちを表明した」とある。
しかし、日韓条約当時、こうした認識は皆無だった。日韓条約の国会審議において、惟名悦三郎外務大臣は、次のように述べた。「経済協力というのは純然たる経済協力ではなくて、これは賠償の意味をもっておるものだというように解釈する人がありますが、法律上は、何らこの間に関係はございません。あくまで、有償・無償五億ドルのこの経済協力は、経済協力でありまして、韓国の経済が繁栄するように、そういう気持ちをもって、また、新しい国の出発を祝うという点において、この経済協力を認めたのでございます」(参議院本会議、一九六五年一一月一九日)と、要するに、拠出資金は″独立祝い金″であって、過去の行為に対する「償い」の性格ははっきりと否定されたのである、当時、巷には、「朴(正熙)にやるなら、僕にくれ」という声も聞かれた。

4 ゴールポストを動かしたのは日本側!

韓国側を非難する時によく聞くのは、「韓国は、またゴールポストを動かした」という言説である。私は、真逆ではないかと思う。なぜなら、国家間の取り決めによって個人の清求権は消滅しないとしてきたのは、他でもない日本政府なのである。
請求権問題が最初に問題となるのは、一九五五年四月、広島の被爆者が、日本国を相手に、東京地裁に、損害賠償とアメリカの原爆投下を国際法違反とすることを求めて提訴した。この訴訟で、国側は次のように主張した。「対日平和条約第一九条〔日本国による戦争請求権の放棄〕の(a)の規定によって、日本国はその国民個人の米国及びトルーマンに対する損害賠償請求権を放棄したことにはならない。……(同条にいう日本国民の権利)は、国民自身の請求権を基礎とする日本国の賠償請求権、すなわちいわゆる外交保護権のみを指すものと解すべきである。……仮にこれ(個人の請求権)を含む趣旨であると解されるとしても、それは放棄できないものを放棄したと記載しているにとどまり、国民自身の請求権はこれによって消滅しない」と。要するに、「国民自身の請求権は消滅しない」のである。この裁判は、一九六三年一二月、東京地裁で判決が言いわたされ、請求は棄却されたが、原爆投下は国際法違反との判断が出たため、一審で確定した。損害賠償は認めなかったが、「(被告らに)十分な救済策を執るべきことは多言を要しない……。本訴訟を見るにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられない」と付言し、被爆者救済の拡充に繋がった。
同じことはシペリア抑留者の損害賠償訴訟でも見られた。ちなみに、一九五六年の「日ソ共同宣言」第六項には、(日本及びソ連)は、一九四五年八月九日以来の戦争の結果として生じたそれぞれの国、その団体及び国民のそれぞれ他方の国、その団体及び国民に対するすべての請求権を、相互に放棄する」とある。そして、国の主張は、同じように「我が国が放棄した請求権は、我が国自身の有していた請求権及び外交保護権であり、日本国民が個人として有する請求権を放棄したものではない」と。要するに、国家間の取り決めで、個人の請求権が消滅することはないのである。判決で請求は棄却されたが、一九八八年五月、「平和祈念事業特別基金等に関する法律」が制定され、一時金の支給などがなされた。
日本側の被爆者及び抑留者の請求権に関する問題では、いずれも国家間の取り決めによって、個人の請求権は消滅しないことが確定したのである。その後、九〇年代に入って、アジアの被害者の請求権問題が浮上してくるが、その時も当然この見解が維持されることになる。たとえば、柳井俊二外務省条約局長は、国会で次のように答弁した。「日韓請求権協定におきまして両国間の請求権問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますけれども……これは日韓両国が国家としてもっております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個入の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたということではございません」(一九九一年八月二七日参議院予算委員会)と。
そうであるから、「一九九〇年以来、韓国人被害者が提訴した数十件の戦後補償裁判において、一九九九年までの一〇年間、国側は日韓請求権協定などの条約で解決済みと主張することはなく、これが争点になることさえなかった」という(山本晴太弁護士稿、『世界』二〇一九年一月号所収)。これにつづいて、山本弁護士は、「二〇〇〇年頃、戦後補償裁判の各種の争点について企業や国に対して不利な判断をする裁判例が現れ始めると、日本政府は解釈を突然変更し、あらゆる戦後補償裁判で条約(サンフランシスコ平和条約、日韓請求権協定、日華平和条約、日中共同声明)により解決済みと主張し始めた」と指摘している。ゴールポストを動かしたのは、他でもない日本側なのである。しかし、日本のメディアは、このことは「棚に上げて」、一斉に「解決済み」との「政府見解」の大合唱に走ったのである。それは、私には一種異様な光景にみえた。

5 被害者との和解をどう実現するか

今回の「韓国バッシング」の異常さのもう一つは、大法院判決という司法判断について韓国政府を攻撃し、対応を迫った点である。三権分立の原則を考えれば、韓国政府に司法判断への「介人」を求めることの異常さに気づくべきである。日本政府の見解では、しきりに「すべては解決済み」が強調されるが、司法の判断はこれとは異なっている。
たとえば、中国人被害者の戦後補償裁判で、二〇〇七年四月、日本の最高裁は、「ここでいう請求権の放棄とは、請求権を実体的に消滅させることまでを意味するものではなく、当該請求権に基づいて裁判上訴求する権能を夫わせるにとどまるものと解するのが相当である」と請求は棄却したが、その上で、「本件被害者らの被った精神的・肉体的苦痛が極めて大きかった……諸般の事情に鑑みると、上告人(西松建設)を含む関係者において、本件被害者らの被害の救済に向けた努力をすることが期待される」と付言した。この「付言」に沿う形で、二〇〇八年一〇月、東京簡易裁判所で「即決和解」が成立し、三六〇人全体について、西松建設は、(社)自由人権協会に二億五〇〇〇万円を信託した。
要するに、個人の請求権は消滅していないという点では、日韓間の司法判断に大きな違いはないのであり、それを基礎に解決策をどう模索するかが、いま問われているのである。核心は、被害者との和解をどう実現するかではなかろうか。しかし、日本政府の姿勢は、それから逸脱している。たとえば、国際司法裁判所への提訴も辞さないと吠える。しかし、日韓請求権協定第三条〔紛争解決〕には、紛争解決について、日韓両国政府がそれぞれ任命する仲裁委員各一人に、第三国の仲裁委員を加えて仲裁委員会を設け、その決定に両国政府は服するとの定めがある。いきなり国際司法裁判所を持ちだすのはあまりに感情的である。
第二次世界大戦では日本の同盟国だったドイツにも、強制労働をめぐる戦後補償問題がある。一九九八年から、米国にある大手ドイツ企業等に対し、戦時中の強制労働に関する補償請求の集団訴訟が次々と提起された。この問題の解決のために、ドイツでは、ニ〇〇〇年七月、「記億・責任・未来」財団が発足し、ドイツ政府とドイツ企業が折半で一〇〇億マルク基金を設立し、強制労働問題の解決にあたったことはよく知られている。
戦後四〇年にあたる一九八五年五月、西独ワイツゼッカー大統領の「過去に目を閉ざす者は、現在をも見ることができない」との記念演説は世界に感銘を与えた。直後の八月、日本の中曽根康弘首相は、A級戦犯東条英機らをも祀る「靖国神社」を公式参拝し、アジア諸国から猛反発を受けた。
一九九一年四月に来日したソ連のゴルバチョフ大統領は、途中ハバロフスクで日本人抑留者のお墓に供花し、日本では全国抑留者補償協議会の斎藤六郎会長らと対面し、直接遺憾の意を伝えた。シベリア抑留者に何かが伝わったことは言うまでもなかろう。
二〇一六年五月、伊勢志摩サミットの後、オバマ米大統領が広島を訪問し、生存被爆者に言葉をかけるシーンは印象的だった。原爆投下は戦争の早期終結のための正しい選択だったとする戦勝国アメリカの大統領が、その被害者と直接対面したのである。その協に立つ日本の安倍晋三首相は、「大統領がそこまでされるなら、自分は韓国のナヌムの家に元慰安婦のハルモニを訪ねよう」となぜ思わなかったのだろう。今回の元徴用工に関する大法院判決にどう向き合うかの鍵も、ここにあるように思う。「すべて解決済み」といくら念仏を唱えても、それでは歴史の歯車は前に進まない。日本に地球上から消された朝鮮、その歴史に思いを馳せ、被害者とどう向き合うか、いまこそ、日本の品性が問われるのである。

第62回 運営・編集委員会の報告

3月27日 14:00~ 出席:大西、福田
1.大畑龍次氏のブログ:天皇制批判
この最新ブログは天皇制を多面的に批判していて参考になる。当会も、憲法第1章「天皇」が、第3章の第14条「法の下の平等」に反していることを認めているが、それ以前に、憲法から逸脱したことが多すぎる現状から、まずは憲法の原点に還ることを最優先と考えている。先日来のマスメディアの新元号に関する集中報道は、国民主権という憲法の大原則を忘れさせるのみならず、累積する多数の深刻な政治問題を覆い隠し、現政権の支持率を不当に押し上げることも危惧される。警鐘を鳴らすために大畑氏のブログを配信することも検討したが、天皇制の矛盾については、まず女帝や女性宮家の創設など皇室典範を憲法に近づけることが、民意に添っているのではないかとの考えから、配信は中止した。

2.大久保敏明氏よりファックス
愛知県在住の大久保敏明氏から届いた以下のファックスの要望を、田中宏先生に伝えることとした。

前略。ニュースNo.63について気づいた点を記します。
①p.5大畑氏の論考の下から6行目に「朴槿恵政権の積幣」とあります。「積弊」の誤植ではないでしょうか。
②田中宏氏の論考に深くうなずくところがあった。
「日本では、凡そ登場しない『天皇』が、アジアの人々が『日本の過去』に言及するとき、こうした形で登場すること」に、しっかり立ち止まり、深く考察することが、マスコミにも必要だと思う。
田中氏が挙げている4つの事例は、ほとんど初めて知るものだけに、衝撃が大きかった。
とくに一つ目のインド青年の驚き「天皇が健在で……大きな居を構え……どこか遠くに隠居していると思っていました」は昭和天皇の戦争責任を考えつづけている小生(75歳)に、最も人間的な良心をつきつけられる思いがした。
田中氏の論考は、続編を期待したい。連載形式で、もっともっと読みたいと思う。天皇の戦争責任追及の声は代替わりの今こそ挙げるべき。
③ビザ発給拒否国賠裁判(4/18)の記録も是非次号で読みたいと思う。
④夏発行の「戦争体験」(福田玲三)もたのしみだが、田中宏氏や大畑龍次氏の論考も、小冊子にしていただけないだろうか。 草々

3.深田哲志氏の『象徴としての日本国憲法』
ご著書を5冊購入し、希望者に配布することにした。

4.水野スウさんより、4月、関東へのお話出前の案内
・4月19日 調布のレストラン、クッキングハウスさんで。
今回は、『わたしとあなたのけんぽうBOOK』『たいわけんぽうBOOK+』の2冊が、平和・協同ジャーナリスト基金 荒井なみ子賞」をいただいたことのお祝いもかねて。
お申し込みはクッキングスターまで 042-498-5177
・4月20日 千葉稲毛海岸でよりみちカフェ、「けんぽうはじめの一歩」企画で「小さないのちを守る やさしいけんぽうの話」 お申し込みはどんぐりさんまで 043-301-2439
・4月21日 藤沢鵠沼でおはなし会「きもちは、言葉をさがしている??わたしとあなたの13条+12条」 お申し込みは、私か、さとみさんまで 090-5761-0953
・4月22日 東京練馬の冷えとりと雑貨のお店の繭結(まゆ)さんで、「スウさんのピースウォーク 」おはなし会。 お申し込みはまゆさんまで。
TEL:03-5848-3917 FAX:03-5848-3915

完全護憲の会ニュース No.63   2019年3月10日

完全護憲の会ニュース No.63   2019年3月10日

<例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com

目  次

第62回 例会の報告     P1
別紙1 第62回例会 事務局報告  P1
別紙2 韓国の文喜相・国会議長の天皇発言に接し、思い起こすこと
田中宏(一橋大学名誉教授) P2
別紙3 ハノイ米朝首脳会談の波紋
大畑龍次(アジア問題研究者) P3
第61回 運営・編集委員会の報告  P5


第62回 例会の報告

2月24日例会を開催。まず事務局報告(別紙1)が提出された。ついで田中宏・一橋大学名誉教授から寄せられた論考「韓国の文喜相・国会議長の天皇発言に接し、思い起こすこと」(別紙2)が代読され、田中氏の論考について、次の論議があった。
「この論考は素晴らしい」「韓国の文・国会議長が自分では言わず、だれかに代弁させればよいと、私は本音では思っていたが、この論考で目が覚めた」「確かに、日本赤軍の要求は、仲間の解放だけだ。日本の左翼って一体何なのだろう」「天皇が謝るだけで、それで許すのか。『天皇様にお願いしたい』とは、皮肉ではないのか」「戦後サハリンに残された韓国女性の発言は皮肉ではない、素直な肉声だと思う。一方、韓国世論はかねて責任者の謝罪を求めていることから、文・議長の発言は当然の要求だと思う」「天皇について私たちは議論を避ける傾向にある。多くの人の誤った思考を正すために、ぜひ田中先生にこの論考の公表をお願いしたい」
ついで勉強会に移り、山岡聴子氏の報告を受け、DVD「語られなかった戦争・侵略1」の上映準備にかかったが、機械の不具合により、上映は改めて次回に行うこととし、16:30に終了した。
なお後日、大畑龍次氏よりブログ更新のお知らせをいただき、下記の別紙3に掲載させていただく。

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<別紙1> 第62回例会 事務局報告

1) 草野運営・編集委員長は引き続き療養中のため、担当していた例会資料「政治の現況について」はしばらく休載します。

2) 新入会者からの便り
立春を過ぎ暦の上では春。日本も世界も戦争から1ミリでも離れる春を迎えたいです。
定年より2年早く退職し(目の患いで)再雇用として余裕のある分、気になるのは国のこと。社会のこと。自民党草案の社会を弁護士の方が描いた小説風の「未来ダイアリー」を読んだのが始まりでした。巻末の憲法の対比表で「戦争放棄」が草案では「安全保障」になっていることに私は疑問を感じました。ここ2年半、少しずつ勉強してきて安全保障も大切だと思いますが、まずは「戦争放棄」だと思います。
笑われても、丸腰、非武装中立を志向していきたいと思います。
特定機密で1ミリ、安保法案で1ミリ、共謀罪で1ミリ、あわせて3ミリ戦争に近づいたと感じています。この上改憲なったら一気にさらに3ミリ、戦争に近づくと思っています。
私が過ごしてきた平和な時代を、次の世代にもと思っています。その思いでやって来る中で「完全護憲の会」とも出会いました。「日弁連」にも。
戦争体験のない私ですが、戦争から1ミリでも離れること、平和のバトンタッチをすること、私ができることは、ほんのわずかなことですが、これからもやっていきます。
ーP1ー

私は学童保育、児童館で働いています。いろいろ問題や課題はあります。大切にしたいのは子どもの笑顔、保護者(大人)の安心。そのためにコツコツやっています。(埼玉県)

3)当面の日程

第63回例会・勉強会 3月24日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ・A集会室
第62回運営・編集委員会 3月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ・講習室
第64回例会・勉強会 4月28日(日)13:30~16:30 三田いきいきプラザ・A集会室

4) 集会の案内

① 日本反戦平和記憶国際シンポジウム
3月8日(金)16:00~19:30 衆議院議員会館B1 大会議室
※要予約 090-8808-5000
主催・「村山首相談話を継承し発展させる会」
murayamadanwa1995@@ybb.ne.jp

② 沖縄戦の真実に迫ったドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』上映会
3月19日(火) 19:00~(18:30開場)
大竹財団・会議室 中央区京橋1-1-5 セントラルビル11階
主催:一般財団法人 大竹財団 ℡:03-3272-3900
※料金や予約方法などは主催者までお問合せください。
※『沖縄スパイ戦史』ホームページ:http://www.spy-senshi.com/
・共同監督:★三上智恵(映画『標的の村』『戦場ぬ止み』『標的の島 風かたか』で現代の闘いを描き続ける) ★大矢英代(琉球朝日放送記者を経て新進気鋭のフリージャーナリスト)
・協力:琉球新報社、沖縄タイムス社、沖縄記録映画製作を応援する会
民間人を含む24万人余りが死亡した沖縄戦。第32軍・牛島満司令官が降伏する1945年6月23日までが「表の戦争」なら、北部ではゲリラ戦やスパイ戦など「裏の戦争」が続いた。米兵たちを翻弄したのはまだ10代半ばの少年たち。彼らを「護郷隊」として組織し、「秘密戦」のスキルを仕込んだのが日本軍の特務機関、あの「陸軍中野学校」出身のエリート青年将校たちだった…。映画は、まさに今、南西諸島で進められている自衛隊増強とミサイル基地配備、さらに日本軍の残滓を孕んだままの「自衛隊法」や「野外令」「特定秘密保護法」の危険性へと深く斬り込んでいく。

③ 『週刊金曜日』東京南部読者会
3月22日(金)18:30~20:30
大田区消費者生活センター 第3集会室(JR蒲田駅徒歩3分)

④ ビザ発給拒否国賠裁判 2名の原告本人を尋問(最大の山場)
4月18日(木)13:30~ 東京地裁103号・大法廷
13:30~ 原告・高鋒さん(中国湖南省の細菌戦被害者)
15:30~ 原告・田中宏さん(一橋大学名誉教授)
18:00~ 裁判報告会 衆議院第1議員会館B1 大会議室(17時半~ロビーにて入館カード配布)
特別ゲスト:森田実さん(政治評論家)
原告からの発言:高鋒さん(湖南省)、田中宏さん、高嶋伸欣さん
私たちは、2015年11月に安倍政権・外務省が強行した ①中国人戦争被害者へのビザ発給拒否、
②戦争法廃止を求める「集会の自由」侵害、という重大な人権侵害の責任を追及し、国家賠償請求裁判を提訴して闘っています。憲法を蹂躙し、民主主義を破壊する、安倍政権による国家権力の乱用は、絶対に許されません!
原告団は、この集会の主催者、およびビザ発給を拒否された中国の細菌戦被害者です。
*日本人原告:田中宏(一橋大学名誉教授)、高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)、藤田高景(村山首相談話の会・理事長) *中国人原告:高鋒(湖南省)、胡鼎陽(浙江省)、郭承豪(浙江省)
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<別紙2> 「韓国の文喜相・国会議長の天皇発言に接し、思い起こすこと」
田中 宏(一橋大学名誉教授)
第一報聞いた時、「やはりね…」というのが私の感想だった。その感想には、それなりの経緯があるので、ここに書き留めておきたい。
1960年の「安保闘争」の直後、私は、一橋大の指導教授から、北京大学での留学を終え、帰国途中で日本に寄るインド人青年の世話を仰せつかった。中国語を話すインド青年とひと夏を過ごすことになる。岡山の郷里に一緒に帰った時、村の公民館でのインド青年を囲んでの懇談の席での会話を思い出す。村人が「日本にきて一番驚いたことは何ですか」と問うと、インド青年は「天皇が健在で、東京のど真ん中に大きな居を構えていたことです。すでに退位して、どこか遠くに隠居していると思っていました」。
-P2-

村人:声なし。彼はつづけて「あの大戦では、おびただしい人が犠牲になり、皆さんにも大きな苦難をもたらしたのではないですか」。再び、村人:声なし。要するに、話はかみ合わなかった。通訳をした私も、大きな衝撃を受けたことは言うまでもない。
戦時中、サハリンに送られた韓国人について、戦後、日本政府が、すでに「外国人」であることを口実に、日本人の引揚げから除外し、サハリンに置き去りにした問題は、朝鮮植民地統治が残した問題の一つだった。かつて テレビ朝日の深夜番組「トゥナイト」(司会:利根川裕)が、この問題を取り上げた時のことは忘れられない。ブラウン管に登場した年配の女性の発言は、鮮明に覚えている。「日本政府が何もしないのなら、天皇さまにお願いしたいです、私たちを助けてください」と。利根川氏の番組は1980~94年までであるが、残念ながら、いつの放送かは確認できない。

1977年9月の日本赤軍によるダッカ事件に関して、アジア人留学生からの意外なコメントを思い出す。パリ発東京行きの日航機が、インド上空で日本赤軍にハイジャックされ、バングラデシュのダッカ空港に強行着陸(乗員14名、乗客142人=5人の犯人クループ含む)。日本赤軍は、「身代金600万ドル=当時約16億円、日本で服役・拘留中の9人の釈放と日本赤軍への参加」を要求。拒否された場合は人質を順次殺害するという。
日本政府は、時の福田赳夫首相が、「一人の生命は地球より重い」として、身代金の支払いと「超法規的措置」により収監メンバーの引き渡しを決定。赤軍参加を拒否した3人を除く6人が釈放され、運輸政務次官を長とする派遣団が、日航特別機で身代金ともどもダッカに向かい、人質は全員救助された。
この時、東南アジア出身の華人系留学生が、次のようにコメントしたのが忘れられない。「日本赤軍、自分たちの仲間を得るために、日本政府に『超法規的措置』を取らせることに成功したが、『天皇に戦争責任を取って退位させる』ことを条件としたら、どうなっただろう、その方が『東アジア反日武装戦線』の名にふさわしいように思うのだが…」。日本人とアジアの人びととの間に、「天皇」についての見方に大きな開きがあることは間違いなさそうだ。
戦後に放置された問題の一つに、台湾人元日本兵の補償問題があった。インドネシアのモロタイ島で「中村輝夫」名を持つ台湾人元日本兵が「発見」されたのは、1974年12月のこと。その少し前に「発見」された横井庄一さんと小野田寛郎さんには、恩給法などにより応分の戦後補償がなされたが、「中村さん」には何もなされなかった。日本の恩給法をはじめとする戦争犠牲者援護法令にはいずれも「国籍条項」が設けられ、旧植民地出身者を悉く除外していたのである。そんなことから、1977年8月、台湾在住の13人の元日本兵又は遺族が、日本政府を相手に国家賠償請求訴訟を東京地裁に起こした。台湾人元日本兵の問題を、TBSの「報道特集」が取り上げ、台湾現地を取材して当事者の肉声などを紹介してくれた。その時、一人の傷痍軍属が発した言葉も、やはり私の脳裏に焼き付いている。「私たちは、天皇の赤子として、お国のために尽くしたわけでしょう。日本政府は放置しても、『一視同仁』を説かれた天皇が、そんなことを許すはずがないでしょう」と。
いずれにしても、日本では、凡そ登場しない「天皇」が、アジアの人々が「日本の過去」に言及するとき、こうした形で登場することに、私は遭遇してきた。今回の文議長の天皇発言もその一つではないだろうかと、私は思った。
2016年5月、伊勢志摩サミットの後、オバマ米大統領が広島を訪問し、生存被爆者のお二人に言葉をかけるシーンは印象的だった。原爆投下は、戦争の早期終結のための正しい選択だったとする戦勝国アメリカの大統領が、その被害者と直接対面したのである。その脇に立つ日本の安倍晋三首相は、「米大統領がそこまでされるのなら、自分は韓国のナヌムの家に元慰安婦のハルモニを訪ねよう」と思わないのだろうか。テレビを見ながら、私は、そう感じた。なぜなら、安倍首相は、前年の戦後70年「安倍談話」で、「私たちは、…戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、わが国は、そうした女性たちの心に、常に寄り添う国でありたい」と述べたのである。
このように見てくると、文喜相議長の今回の天皇発言に、私はさほど違和感を感じなかったのである。
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<別紙 3> ハノイ米朝首脳会談の波紋  大畑龍次(アジア問題研究者)

ベトナム・ハノイで行われた米朝首脳会談は合意に至らなかった。一部には「決裂」との表現になっているが、今後米朝関係が緊張するとの指摘はない。トランプ大統領による記者会見
ーP3ー

でも、金正恩国務委員長が核・ミサイルの新たな開発はしないと言及したとされ、トランプもまた緊張を高める発言をしなかったからだ。その後、米韓両軍は春の大規模な合同軍事演習はしないと発表している。トランプも後日、「継続協議する」とつぶやいている。したがって、「決裂」ではなく、「継続協議」というところだろう。相撲用語でいえば、「仕切り直し」。しかし、次回の首脳会談の時期については未定であることから、両者による3回目の会談があるどうかは見通せない。
それでは、どこまで合意され、何がネックだったのだろうか。幻となった合意文書には、①米兵遺骨の追加返還、②双方の連絡事務所設置、③平和宣言などでは合意されていたとされる。ネックとなったのは、朝鮮の非核化措置とそれに相応する米国の制裁緩和の規模についてだった。朝鮮は、寧辺(ニョンビョン)核施設の廃棄の見返りとして2016年から2017年に実施された制裁5件のうち、民需経済と人民生活にかかわる制裁の解除を主張。朝鮮にかけられている制裁は11件あり、11分の5だという。
2016~2017年は、朝鮮が本格的な核・ミサイル開発を実施して核武力の完成を宣言した時期であり、それにかけられた制裁は核心的なものであり、「全面解除」に等しいというのが米国の主張。トランプはこの「取引」に納得できず、さらなる非核措置を要求したものの、合意に至らなかったという。ちなみに、朝日新聞によると、「寧辺の核施設は、東京ドーム166個分にあたる7・8平方キロの敷地に、原子炉や核燃料の製造工場など300以上の関連施設が並ぶ巨大なものだ」という。

なぜ合意できなかったのか
合意できなかった理由として指摘されているのは次のようなものだ。
第一に、事前実務協議の準備不足。首脳会談というものは、通常は事前協議によってほぼ輪郭が確定され、当日はつつがなく終わるものだ。こうした常識からみると、今回は異常事態といえるだろう。ポンペオ・金英哲(キム・ヨンチョル)、ビーガン・金赫哲(キム・ヒョクチョル)などのチャンネルで事前実務協議は進められてきたものの、今回ネックとなった非核措置と制裁緩和のレベルについて首脳間の最終判断となり、「気まぐれ」トランプの「卓袱台返し」によって合意できなかったというところだろう。対朝鮮強硬派のボルトンあたりが追加の非核措置を要求したとの観測もある。
第二に、トランプ大統領の国内政治事情である。米朝首脳会議と同時期に「ロシア疑惑」の核心的な調査として元顧問弁護士のコーエン氏への公聴会が行われ、「ペテン師、人種差別主義者」などと口汚くトランプを非難する証言を行った。首脳会談に臨んだトランプは、ずっとコーエン氏の議会証言をフォローしていたし、記者会見でも質問を受けた。まもなく「ロシア疑惑」の調査結果が出され、野党民主党は大統領弾劾に踏み込むとも言われている。アメリカでは米朝首脳会談以上の関心事だった。したがってトランプとしては、昨年のシンガポール米朝首脳会談合意でも弱腰を指摘されていたこともあり、対朝鮮強硬姿勢を見せる必要があったのだろう。トランプは国境での壁建設問題や米中貿易戦争など難題を抱えており、強硬姿勢を見せるのが得策と判断したと思われる。

今後の朝鮮半島情勢
それでは、今後どのような展開が予想されるのだろうか。まず、三度目の米朝首脳会談はありえるだろうか。トランプ政権は苦境に立たされており、外交的な成果もないなかで大統領選挙モードに突入することから、朝鮮半島問題での「成果」がほしいところだろう。しかし、朝鮮側はどうだろうか。
1日未明に朝鮮は李容浩(イ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官がトランプの記者会見内容への反論を行った。崔善姫外務次官はその場で次のように述べた。「われわれの国務委員長同志は、米国でやるような米国式の計算方式を理解しにくかったのではないか、よく理解されなかったのではないかという感じを受けました。(今後、このような)過去になかったような寧辺核団地をまるごと破棄する、そんな提案をしたにもかかわらず、民需用の制裁決議の部分的決議すら解除できないという米国側の反応を見ていて、われわれの国務委員長同志が今後の米朝の取引について、意欲を失われてしまったのではないかという感じさえ受けました」。
この発言は、トランプが記者会見で朝鮮が全面解除を要求したと述べたことへの反論であり、朝鮮側が米国の交渉姿勢に疑問を投げかけたものだ。もし、次回首脳会談が行われる場合、合意文書は欠かせない。十分な事前協議が必要だろう。選挙戦を前にしたトランプ政権が対応できるだろうか。
米朝協議が不調に終わった以上、朝鮮は中国、ロシア、韓国への接近を図るものと思われる。中ロは朝鮮の段階的非核化を支持し、制裁緩和を主張している。とりわけ中国は朝鮮貿易の90%以上を占めていることから、その影響力は大きい。数度にわたる金正恩・習近平首脳会談において、中国は朝鮮の段階的非核化を支持し、経済協力の推進を確認している。
韓国との間では、昨年9月の首脳会談における「軍事分野合意書」にしたがって平和体制の構築が進んでいる。南北は「平和」から「繁栄」へと向かう途上にある。その突破口は金剛山観光事業と開城公団の再開であることが確認されている。ハノイ米朝首脳会談が合意に至っていれば、すぐにでも再開されるはずであった。文在寅政権が制裁維持の米国の意向を忖度しながら、南北協力事業の進展にためらいをみせてきた。したがって、今後文在寅政権の本気度が試されることになるだろう。昨年9月の南北首脳会談では金正恩のソウル訪問が合意されており、
ーP4ー

その時期が注目される。朝鮮はしばらく対米交渉よりも、多極化交渉を重視すると思われる。今回のハノイ会談の挫折は、金正恩政権にも痛手であることは間違いない。情勢を見極め、動き出すには時間がかかるかもしれない。

許し難い安倍政権の対応
 ハノイ会談の「物別れ」をもっとも喜んでいるのは安倍政権である。安倍は「トランプの決断を全面的に支持する」との立場を明らかにした。安倍政権は昨年6月のシンガポール米朝首脳会談以降、日朝首脳会談を目指すことを強調する一方、対朝鮮対応では強硬姿勢を貫いてきた。その結果、日朝間での単発的な協議は開かれたものの、日朝対話の糸口は見出し得ていない。朝鮮もまた、安倍政権の対朝鮮姿勢を強く批判し、対話を急がない意向を明らかにしている。安倍は、ハノイ会談を前にしたトランプに対し、「安易な妥協をするな」「拉致問題を取り上げろ」と要請するばかりで、政権の最優先課題である拉致問題を前進させる道は閉ざされたままである。北東アジアの平和構築について役割を果たす意図はみられない。
このところ安倍政権は、強硬姿勢の対朝鮮政策だけでなく、韓国との間でも対立を深めている。元徴用工問題、慰安婦合意問題、レーダー照射問題(韓国の立場からすると、日本・哨戒機の異常な低空威嚇行為)、そして韓国国会議長による安倍あるいは天皇の謝罪要求である。両海軍の摩擦以外は、いずれも日本の朝鮮半島の植民地支配にかかわる問題である。日本はこれらの問題が65年の日韓条約時に解決したとしている。しかし、日韓条約には謝罪も賠償も書いていないし、日本政府は個人の請求権を認めてきた。共産党の文書によれば、「1991年8月27日の衆院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長は、日韓請求権協定の第2条で両国の請求権の問題が『完全かつ最終的に解決』されたと述べていることの意味について、『これは日韓両国が国家として持っている外交保護権を相互に放棄したということであり、個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない』と明言している」としている。また、最高裁判決については、2007年4月27日、中国の強制連行被害者が西松建設を相手に起こした裁判で「日中共同声明によって『(個人が)裁判上請求する権能を失った』としながらも、『(個人の)請求権を実体的に消滅させることを意味するものではない』と判断」したとしている。その結果、西松建設は被害者との和解を成立させ、謝罪して和解金を支払っている。安倍政権は、こうした政府姿勢に基づいて真摯に解決すべきである。
文在寅政権は、「キャンドル革命」によって生まれた政権であり、朴槿恵前政権の積幣を清算することが運命づけられている。それは韓国国民の民意にほかならない。韓国の最近の世論調査では8割ほどが嫌日姿勢だという。日本政府は韓国の民意を尊重した政治姿勢を見せなくてはならない。歴史修正主義者である安倍は、侵略をこころから反省していない。また、南北による「平和」、「繁栄」、そして「統一」に向かおうとする現下の情勢の歴史的転換を理解せず、北東アジアの平和の敵対物になっている。その姿はハノイ会談の結果に快哉を上げる姿勢にも見られる。こうした安倍政権批判の声をあげなくてはならない。 (2019年3月5日)


第61回 運営・編集委員会の報告
2月27日 14:00~ 出席:鹿島、大西、福田

1.映画「侵略」シリーズ上映の際の報告について
 上映に先立ち山岡聴子さんに報告していただいたが、今後、シリーズ上映の度に報告をお願いし、シリーズ終了の際に、報告集の発行を検討したい。

2・田中宏先生の論考公表について
先生に公表をお願いし、ご快諾を得、あわせて、徴用工問題についての論考もいただいたので、両論考を当会ブログに掲載する。

3・辺野古の埋め立て反対、県民投票の結果を受けて
反対票が有権者の4割をこえる大成果を収めたので、現地闘争に参加しているH氏に現地状況についての短信をお願いしたい。

4・鹿島孝夫氏の運営・編集委員会参加について
第5回総会で言及された鹿島氏の運営・編集委員会参加につき、ご本人から快諾をいただいた。今後の会合に出席して下さることになり、第6回総会で改めて追認することとした。

5.夏の冊子発行予定
夏に発行を予定する冊子として、「戦争体験記」(福田玲三)を検討する。

ーP5ー

完全護憲の会ニュースNo.62 2019年2月20日

<例会参加の方は本ニュ―スをご持参ください>
発行:完全護憲の会
〒140-0015 東京都品川区西大井4-21-10-312
電話・FAX :03-3772-5095
Eメール:kanzengoken@gmail.com

目  次

第5回 総会の概要報告 P.1
第61回 例会の報告 P.2
別紙2  事務局報告
別紙3 「辺野古埋立」を決めたのは誰か? 後藤富士子 P.4
別紙4 フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次 P.5
第60回 運営・編集委員会の報告 P.7

第5回 総会の概要報告

1月27日(日)、港区立生涯学習センターにて第5回総会を開催し、下記の4議案がいずれも異議無く承認・決定された。

第1号議案 2018年度活動経過報告 第2号議案 2018年度決算報告及び会計監査報告
第3号議案 2019年度活動計画 第4号議案 新役員選出

●2018年度活動経過報告(第1号議案)

2018年度に実施した主な活動は以下の通りである。

1)冊子の発行
シリーズ6 『朝鮮半島をめぐる情勢と私たち――北東アジアの平和と繁栄のために』
大畑龍次 著 7月10日発行 96pp 原価400円 1000部
シリーズ7 『緊急警告第2集:安倍政権下の違憲に対する緊急警告』
12月20日発行 40pp 原価100円 1000部

2)緊急警告の発信(公式ホームページ)
028号 憲法擁護義務に違反し、自衛隊員の命を危険にさらす安倍首相は即時辞任せよ!(2月9日)
029号 安倍首相は慰安婦問題被害者に直接謝罪せよ!(2月14日)
030号 安倍首相に改憲案提出の資格なし、退陣せよ!(8月20日)
031号 首相による憲法の独善解釈は歴史的汚点!(11月14日)
032号 憲法を無視する防衛費の増大!(11月20日)
033号 韓国の元徴用工判決で政府は歴史をゆがめるな!(12月17日)
034号 沖縄の民意と地方自治を踏みにじる違憲・違法行為!(12月19日)

3)例会及び勉強会の主題(月例:第49回-第60回 原則:各月第4日曜日)
第4回総会・第49回例会 1月28日 (勉強会は中止)
第50回 2月25日 「『地球儀俯瞰』で知る『美しい日本』」講師:浜地道雄氏
第51回 3月25日 映画『戦ふ兵隊』上映と懇談
第52回 4月22日 「朝鮮半島をめぐる情勢」講師:大畑龍次氏
第53回 5月27日 「平和に向けて活用したい道徳」起草者・山岡聴子氏を囲んで
第54回 6月24日 シリーズ6「朝鮮半島をめぐる情勢」原稿の検討
第55回 7月22日 『憲法ってなあに?』伊藤真弁護士語りおろしDVD上映
第56回 8月26日 映画『9条を抱きしめて――元米海兵隊員の戦争と平和』上映
第57回 9月23日 「日米地位協定の解説」講師:王道貫氏
第58回 10月21日 「憲法24条26条の自民党改憲案」講師:後藤富士子弁護士
第59回 11月25日 映画『This is a 海兵隊』上映
第60回 12月23日 小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の読書会

4)運営・編集委員会(月例:第47回-第58回)
第47回 1月31日:運営・編集委員長に草野好文氏を選出した。

5)その他
・岡部太郎共同代表 4月19日逝去。
・シリーズ5『平和に向けて活用したい道徳』が『週刊金曜日』4月27号で紹介された。

●2019年度活動計画(第3号議案)

1.護憲をめぐる情勢

安倍晋三首相は年明け4日の年頭記者会見で、「この国の未来像について(改憲)議論を深めるべき時に来ている……具体的な改正案を示していくことが国会議員の責務だ」と述べた。憲法擁護義務を負う首相が、同じく憲法擁護義務を負う国会議員に、国民の大半が反対している改憲を「責務だ」と呼びかける。厚顔無恥で無自覚な暴走を、今年こそ食い止めなければならない。
安倍政権は昨年末、自民党改憲案を衆参憲法審査会で提案できなかったため、当初の日程をずらしたにすぎない。今夏の参院選で改憲勢力が3分の2以上を維持すれば、秋の臨時国会で改憲を発議し、2020年夏の東京五輪前に国民投票を実施するつもりだと思われる。現実に改憲は無理だという論もあるが、安倍首相の執念と虚言癖を侮ってはならない。国民を欺すためならGDPの基礎データでさえ政権ぐるみで改竄し、露見しても、世界経済を欺いたという自覚も反省もない。国民投票法は最低投票率や宣伝の規制がない欠陥法であり、油断は禁物だ。
このような状況下で、私たちは何をなすべきか。当面の目標は、憲法や地方自治法に違反する辺野古埋め立てを阻止し、4月21日投票の沖縄と大阪の衆院補選に勝利すること。参院選では改憲勢力を3分の2から追い落とすことが必須である。安倍首相は、野党の候補者調整を阻むためにダブル選挙を行うことも予想され、2019年もまた緊迫した状況が続きそうだ。

2.本年度の護憲活動(新たに決まったこと、確認事項など)

1)例会・勉強会において護憲議論の活発化など充実をはかり、本年も講師を招いての講演や会員による報告、映像上映などを行う。また、冊子刊行やホームページでの発信につなげる。
2)他の護憲運動との連携を積極的に拡大・強化し、安倍政権が狙う改憲の阻止を目指す。
とくに7月の参院選挙では改憲勢力に3分の2以上取らせない、国民投票を実施させない、等を目標として協力していく。
3)当会ホームページ上で違憲告発(緊急警告)などの発信を行うほか、他サイトで発表された論考も含め、勉強会の教材として、また、パンフレットやリーフレットの刊行にも活用する。
4)本年も年2回の刊行物発行をめざす。
5)「日本国憲法がめざす国の形」シリーズ普及のため、会員に協力を仰ぐ。(会員には希望部数を無償で配布し、販売できた金額(カンパ含め)を納入していただく。

●新役員選出(第4号議案)

1)共同代表は福田玲三、会計監査は山岡聴子各氏に決定。
今後も引き続き、共同代表の空席を埋めるべく務める。

第61回 例会の報告

1月27日総会終了後、例会を開催。まず事務局報告(別紙2)を福田共同代表が行ったのち、安倍政権の表裏について若干の論議をし、17:00に終了した。

<別紙2>  第61回例会 事務局報告

1) 草野運営・編集委員長の入院、治療
草野運営・編集委員長は本年初めに入院し、当分の間、治療に専念するため、これまで草野委員長が担当していた例会資料「政治の現況について」は、しばらく休載。

2) シリーズ7『緊急警告第2集』の配本
シリーズ7『緊急警告第2集』(40pp原価100円)は、12月21日納本。メール受信者には直ちに発送し、郵送対象者には新年のニュース61号に同封して発送。

3)ホワイトハウスへの請願署名を呼びかけ
トランプ米大統領宛に、辺野古の工事差し止めを請願するインターネット署名の呼びかけを、当会メール受信者すべてに発信。歓迎の反応をいくつか受信。署名は現在21万人を突破。

4) 後藤富士子弁護士と大畑龍次氏(アジア問題研究者)より論考
・後藤弁護士より当会ホームページ会員ブログに論考が投稿された。 (別紙3)
・大畑龍次氏よりご本人のブログで更新された論考をいただいた。フランスの民度の高さが改めて感じられ、たいへん参考になった。 (別紙4)

5)当面の日程
第60回運営・編集委員会 1月30日(水)14:00~ 港区立生涯学習センター・ばるーん 202学習室
第62回例会・勉強会   2月24日(日)13:30~ 神明いきいきプラザ 集会室C
映画『語られなかった戦争・侵略1』【日中15年戦争・50分】『侵略』上映委員会制作
第61回運営・編集委員会 2月27日(水)14:00~ 三田いきいきプラザ 講習室

6) 集会の案内
① 公開シンポジューム「脱 大日本主義のすすめ」  *必ず、事前申し込み。
2月16日(土)18:30~21:20 文京区民センター3A会議室(3階) 参加費1000円
●プログラム● 総合司会:木村 朗(鹿児島大学教授)
Ⅰ 研究会代表からの開会のご挨拶(18:35~19:00)
鳩山由紀夫(東アジア共同体研究所所長)「いまなぜ脱大日本主義なのか」
Ⅱ 個別報告:(19:00~20:20)各20分
・川内博史(衆議院議員)「日本の主権を取り戻す」
・植草一秀(オールジャパン平和と共生運営委員)
「『シェアノミクス』政策連合による市民政権樹立の方策」
・白井 聡(京都精華大学教授)
仮題「国体論から問う戦後日本-対米従属の呪縛からの解放」
・高良鉄美(琉球大学教授)「『大』と『帝』の憲法と東アジア」
Ⅲ 質疑応答:(20:30~21:10)フロアの参加者を交えての質疑討論
Ⅳ 閉会のご挨拶(21:10~21:20)藤田高景(村山首相談話を継承し発展させる会・理事長)
※申し込み:会場は300名定員です。300名で申し込みを締め切りますので、恐縮ですが、なるべく早めに、以下までメールで申し込みを、お願いいたします。
村山首相談話の会 E-mail:murayamadanwa1995@ybb.ne.jp 携帯:090-8808-5000
②「辺野古新基地を止める新しい提案の実践について――小金井市議会での意見書採択の経験から」
【報告者】:米須清真さん(小金井市議会への意見書採択陳情者)
2019年2月19日(火)18:30~20:45 東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)会議室A
(JR飯田橋駅隣、セントラルプラザ10階 http://www.tvac.or.jp/images/infomap_large.gif)
資料代300円 【主催・連絡先】:平和創造研究会(宇井宙)peacecreationforum@gmail.com
③『週刊金曜日』東京南部読者会
2月22日(金) 18:30~20:30 大田区生活センター 会議室(JR蒲田駅徒歩5分)
④ 第8回講演会「日本の核開発…米国の神話、日本の神話、科学技術のユートピア」
2月23日(土)13:30~17:00 キリスト友会東京月会会堂 都内港区三田4-8-19
講師:加藤哲郎 一ツ橋大学名誉教授 資料代:500円(学生は無料)
主催:米国の原爆投下の責任を問う会

<別紙3> 「辺野古埋立」を決めたのは誰か?――「国民主権」と「権力分立」
弁護士 後藤富士子
1 「普天間飛行場の返還」という政治の欺瞞
事の発端は、「世界一危険な普天間飛行場の除去」であったのではないか。それが、いつの間にか「普天間基地の辺野古移設」になり、辺野古に代替基地が建設されない限り普天間飛行場は除去できないとすりかえられている。
まず、1995年に発生した米兵による少女暴行事件の翌年、日米政府が「普天間飛行場の返還」に合意し、それから四半世紀経過しようとしている。また、辺野古の海を埋め立てて新基地建設工事に着工しても、設計や工法などの変更を余儀なくされて大幅な工期延長が予想されるうえ、超軟弱地盤があるために最終的に完成できないおそれがあるといわれている。
一方、普天間基地所属のオスプレイやヘリの墜落事故、所属機の保育園・小学校への部品や窓の落下事故が相次ぎ、単に騒音(轟音)だけでなく「世界一危険な基地」になっている。そのため、「普天間基地の危険除去」が辺野古推進の理由に強調される有様である。すなわち、「普天間飛行場の返還」「世界一危険な普天間飛行場の除去」は、辺野古新基地完成が条件とされる限り、まるで架空の話であって、政治・政策として実効性をもつとはいえない。
しかし、これは「言語の腐敗」「政治の堕落」の見本にすぎないのだから、「辺野古」にかかわらず、政治の力で速やかに普天間基地の運用を停止すべきである。ちなみに、安倍首相は、辺野古新基地完成前でも普天間基地の運用を停止する方針であったことから、政府は、仲井真弘多知事(当時)に「19年2月」までに運用を停止すると約束していた(赤旗2018年11月3日記事)。

2 「基地移設」か、「新基地建設」か、はたまた「埋立」か?
まず、「移設」は事実に反する。2006年の閣議決定では「普天間飛行場(基地)のキャンプ・シュワブへの移設」とされており、辺野古の海を埋め立てるのは普天間飛行場の現有機能を超える「新基地建設」である。とはいえ、キャンプ・シュワブに附属する形で辺野古の海を埋め立てることを考慮すると、全くの「新基地建設」とも言えないように思われる。
翻って、辺野古の埋め立てに反対するのは、なにも「新基地建設」という理由だけではない。サンゴやジュゴン等々多様な希少生物の絶滅のおそれや自然環境破壊など回復不能な打撃を与えるため、「辺野古の海を埋め立てる」こと自体に反対する意見である。これは、埋め立ての目的・用途にかかわらない絶対的な理由である。そうすると、「辺野古埋立」は、日米安保条約に基づく「日米地位協定」の範疇で処理できる問題ではないのではないかと疑問がわく。
しかるに、現実には2006年の閣議決定で進めているのであり、日米合同委員会で両政府が合意すれば米軍は全国どこでも基地使用が許されるとする日米地位協定2条に準拠しているのであろう。しかし、この場合でも、国権の最高機関であり唯一の立法機関と定められている国会の議決を要さずに、閣議決定だけで足りるというのは疑問である。
一方、具体的な「埋立工事」の法律関係をみると、根拠法は公有水面埋立法(公水法)で、2013年に仲井真弘多知事が国に承認を与えたことから始まった。ちなみに、公水法は、国土の合理的利用、環境保全あるいは災害防止を承認の審査基準とする法律であり、「米軍基地新設」など守備範囲を超えている。そして、ここで「埋立工事」の当事者は沖縄防衛局と県知事であり、「辺野古埋立」を閣議決定し、県民の多数意思に反して知事が承認した形である。すなわち、「辺野古埋立」は、国会の関与も県議会の関与もなしに、行政だけで独断専行している。

3 「辺野古埋立」の民意を問え!
「立憲主義」とは、「憲法による政治」のことである。しかし、大日本帝国憲法と日本国憲法と比べれば、その意味は歴然と異なる。前者は「外見的立憲主義」といわれ、憲法上人権(自然権)の観念が認められていないし、天皇主権であり、権力分立も原理とされていなかった。権力の主要な行使者である天皇は、権力の所有者であるから、憲法で明示的に禁止されていないことは全て行うことができることになる。すなわち、憲法は、権力の所有者たる天皇との関係では、「授権規範」ではなく、「禁止規範」にすぎない。
これに対し、後者では、権力の所有者は国民であり、権力を担当する者は、国民の所有する権力を国民のために行使する国民の手段にすぎないから、憲法で明示的に授権されていることしかすることができない。すなわち、憲法は、権力行使者との関係では「授権規範」なのである(杉原泰雄『立憲主義の創造のために/憲法』10~11頁、岩波書店1991年第3刷)。また、権力分立についていえば、立法とは、広く国政の基準となる一般的抽象的法規範を定立することであり、司法と行政は、ともに立法府が定立した一般的抽象的法規範を個別的具体的な場合にあてはめる執行行為として捉えられ、司法は、一般的抽象的法規範を適用することによって法律上の争訟を裁定する作用、行政は、それ以外の場合における法律の執行作用と規定される(同106~107頁)。
この原理に照らすと、安倍首相の振る舞いは「専制君主」のように見えるが、それは国民主権と権力分立を踏みにじっているからである。これを憲法に適合するようにするには、「米軍基地のための辺野古埋立」についての法案を国会で審議すべきである。その場合、憲法95条は、一の地方公共団体のみに適用される特別法を国会が制定するには、その住民投票で過半数の同意を得なければならないと定めているから、県民投票で過半数の同意が必要である。
考えてみれば、「辺野古」は「沖縄問題」ではなく、日本国の問題である。したがって、国民代表による国会審議と県民投票こそ、憲法で保障された国民主権の実現にほかならない。
(2019.1.21) ⇒文中に戻る

<別紙 4> フランス・「黄色いベスト運動」に思う 大畑龍次

フランスで「黄色いベスト運動」が広がっている。フランスでは自動車に黄色いベストが常備されており、その着用を抗議行動のシンボルとしていることから、「黄色いベスト運動」と呼ばれている。運動は昨年11月17日の土曜日に開始され、毎週土曜日にフランス全土で展開されている。今年1月26日までに11回の行動が行われている。
50年前の1968年にはパリの「5月革命」が起こったが、それを思い起こした人も多いだろう。しかし、当時は学生らによるパリ中心の運動だったのに対し、今回はフランス全土を舞台にした、それも地方を中心にしたものであること、参加者の多くが生活者=市民である点が異なっている。週末に行われたことから、2016年10月頃から韓国で展開された「キャンドル革命」を連想した人もいたかもしれない。直接的な運動の契機は異なっているものの、新自由主義的グローバリゼーションの結果生まれた格差拡大、富裕層優遇政策への怒りが根底にある点では共通している。「黄色いベスト運動」では権力によるフレームアップもあるが、暴力・略奪行為が報告されているが、「キャンドル革命」は全く報告されていないという点も指摘しておきたい。

SNSで拡散

2018年の5月にセーヌ・エ・マルク県の女性が10月中旬までに30万人の署名を呼びかけたのが始まり。さらに、道路封鎖と黄色ベストの着用を呼びかけて始まった。行動の最初は11月17日、フランス全土で30万人が参加したという。さらに、11月24、12月8日と運動は発展し、一部では警察との衝突の場面もあった。こうした混乱の中、12月10日にマクロン大統領によるテレビ演説が行われ、「…2019年の最低賃金の100ユーロ/月の増加、2019年の残業時間、年末ボーナスからの課税の除外を約束した。また、毎月の年金額が2千ユーロ(約26万円)未満の退職者には、社会保障税(CSG)の増税から除外するとした。この演説によって一定の沈静化に成功したものの、その後も運動は展開され、1月26日の11回まで続いている。行動の直接的な契機は燃料税の引き上げだった。地方でのモータリゼーションの拡大によって自動車は住民の足であり、引き上げは地方生活者に高負担を強いることになる。しかし、マクロンが富裕税を廃止するなど、金持ち優遇政策を進めていることへの怒りが根底にある。
彼らは何を主張しているのか。ネットで流れてきた彼らの主張を紹介する。拡散を!

2018年11月29日発表・12月5日改訂

フランスの代議士諸君、我々は諸君に人民の指令をお知らせする。これらを法制化せよ。

1) ホームレスをゼロ名にせよ、いますぐ。
2) 所得税をもっと累進的に(段階の区分を増やせ)。
3) SMIC〔全産業一律スライド制最低賃金〕を手取り1300ユーロに。
4) 村落部と都心部の小規模商店への優遇策(小型商店の息の根を止める大型ショッピング・ゾーン〔ハイパーマーケットなど〕を大都市周辺部に作るのを中止)。+都心部に無料の駐車場を。
5) 住宅断熱の大計画を(家庭に節約/省エネを促すことでエコロジーに寄与)。
6)〔税金・社会保険料を〕でかい者(マクドナルド、グーグル、アマゾン、カルフールなど)はでかく、小さな者(職人、超小企業・小企業)は小さく払うべし。
7) (職人と個人事業主も含めた)すべての人に同一の社会保障制度。RSI〔自営業者社会福祉制度〕の廃止。
8) 年金制度は連帯型とすべし。つまり社会全体で支えるべし〔マクロンの提案する〕ポイント式年金はNG。」
9) 燃料増税の中止。
10) 1200ユーロ未満の年金はNG。
11)〔地方議員も含めた〕あらゆる公選議員に、中央値レベルの給与を得る権利を。公選議員の交通費は監視下に置かれ、正当な根拠があれば払い出される。〔給与所得者の福祉の一部である〕レストラン利用券とヴァカンス補助券を受ける権利も付与。
12) すべてのフランス人の給与と年金・社会給付は物価スライド式とすべし。
13) フランス産業の保護:〔国内産業を空洞化させる、工場をはじめとする〕事業所の国外への移転の禁止。我々の産業を保護することは、我々のノウ・ハウと雇用を保護。
14) 〔東欧等からの〕越境出向労働の中止。フランス国内で働く人が同じ給与を同じ権利を享受できないのはおかしい。フランス国内で働くことを許可された人はみなフランス市民と同等であるべきであり、その〔外国の〕雇用主はフランスの雇用主と同レベルの社会保険料を納めるべし。
15) 雇用の安定の促進:大企業による有期雇用をもっと抑えよ。我々が望んでいるのは無期雇用の拡大だ。
16) CICE〔競争力・雇用促進タックスクレジット〕の廃止。この資金〔年200億ユーロ〕は、(電気自動車と違って本当にエコロジー的な)水素自動車の国内産業を興すのに回す。
17) 緊縮政策の中止。〔政府の国内外の〕不当と認定された債務の利払いを中止し、債務の返済に充当するカネは、貧困層・相対的貧困層から奪うのではなく、脱税されている800億ユーロを取り立てる。
18) 強いられた移民の発生原因への対処。
19) 難民庇護申請者をきちんと待遇すること。我々には彼らに住まい、安全、食べ物、それに未成年者には教育を提供する義務がある。難民庇護申請の結果を待つ場となる受け入れ施設が、世界の多くの国々に開設されるよう、国連と協働せよ。
20) 難民庇護申請を却下された者を出身国に送還すること。
21)実質のある〔移民〕統合政策を実施すること。フランスに暮らすことはフランス人になることを意味する(修了証書を伴うフランス語・フランス史・公民教育の講座)
22) 最高賃金を15000ユーロに設定。
23) 失業者のために雇用を創出すること。
24)障がい者手当の引き上げ。
25)家賃の上限設定 + 低家賃住宅(特に学生やワーキング・プアを対象に)。
26)フランスが保有する財産(ダムや空港など)の売却禁止。
27)司法、警察、憲兵隊、軍に充分な手立て〔予算・設備・人員〕の配分を。治安部隊の時間外労働に対し、残業代を支払うか代替休暇を付与すること。
28)自動車専用道路で徴収された料金は全額、国内の自動車専用道路・一般道路の保守と道路交通の安全のために使うべき。
29)民営化後に値上がりしたガスと電気を再公営化し、料金を充分に引き下げることを我々は望む。
30) ローカル鉄道路線、郵便局、学校、幼稚園の閉鎖の即時中止。
31)高齢者にゆったりした暮らしを。〔劣悪介護施設など〕高齢者を金儲けのタネにするのを禁止。シルバー世代の金づる化はもうおしまい、シルバー世代のゆったり時代の始まりだ。
32)幼稚園から高校3年まで、1クラスの人数は最大25人に。
33)精神科に充分な手立て〔予算・設備・人員〕の配分を。
34)人民投票の規定を憲法に盛り込むべし。わかりやすく、使いやすいウェブサイトを設けて、独立機関に監督させ、そこで人々が法案を出せるようにすること。支持の署名が70万筆に達した法案は、国民議会で審議・補完・修正すべし。国民議会はそれを(70万筆達成のちょうど1年後に)全フランス人の投票にかけるよう義務づけられるべし。
35)大統領の任期は〔国民議会の任期と同じ現行の5年から〕7年に戻す。(以前は〔大統領選の直後ではなく例えば〕大統領選から2年後に行われていた国政選挙により、大統領の政策を評価するかしないかの意思表示ができた。それが人民の声を聞き届かせる方法の一つになっていた。
36)年金受給は60歳で開始。肉体を酷使する職種に従事した人(石積み作業員や食肉解体作業員など)の場合の受給権発生は55歳に。
37)6歳の子どもは独りにしておけないから、扶助制度PAJEMPLOI〔保育支援者雇用手当〕は子どもが〔現行の6歳ではなく〕10歳になるまで継続。
38)商品の鉄道輸送への優遇策を。
39)〔2019年1月1日から施行の〕源泉徴収の廃止。
40)大統領経験者への終身年金の廃止。
41)クレジット払いに関わる税金の事業者による肩代わりの禁止。
42)船舶燃料、航空燃料への課税。

このリストは網羅的なものではないが、早期に実現されるはずの人民投票制度の創設という形で引き続き、人民の意思は聞き取られ、実行に移されることになるだろう。
代議士諸君、我々の声を国民議会に届けよ。
人民の意思に従え。この指令を実行せしめよ。
黄色いベストたち

フランスの現状に疎いので、それぞれの要求の意味を理解しているわけではないが、かくも多くの要求項目が掲げられていることは驚きである。いくつかの政治的要求にまとめ上げられていないが、ここにこの運動の特徴があり、リーダーレスの運動ということだ。政党や労組が指導しているわけではなく、SNSによる拡散によって運動は展開されている。この運動に関与しようとする左右の政治グループが存在するのも確かだが、リーダーシップを発揮しているわけではない。政治党派の指導性が発揮されていないことが、政治的妥協を困難にしている原因だし、マクロン演説によっても沈静化しない理由でもある。いまのところ、どのように収拾されるのか分からない。第二に、これらの要求をまとめ上げるとすれば、新自由主義的グローバリゼーションの結果である格差拡大、富裕層優遇の現実への「異議申し立て」といえるだろう。ニューヨークでのウォール街占拠、韓国の「キャンドル革命」にも通底していると見ることができる。
さて、このような各国の動きがある一方、日本の運動がなぜ停滞しているのだろうか。真剣に考えなくてはならない。いわゆる「モリカケ問題」は安倍による政治の腐敗と私物化であり、朴槿恵前政権と変わらない。また、日本はアメリカに次ぐ格差社会であり、貧困が蔓延し、地方の疲弊が進行している。それはフランス以上かもしれない。それでもなお、日本の民衆は沈黙しているどころか、安倍政権下の国政選挙で自民党の連勝を許している。選挙制度が正しく民意を反映していないとはいえ、政治的な安定が続いている。野党の分裂もあるが、巧妙な支配構造の前に沈黙させられているのが現状だろう。日本においても広範な論議のもとに要求項目を作り上げるべきときだ。フランスは欧州3位の経済大国であり、日本のような先進国といえるだけに、日本との違いを噛みしめなくてはならない。
(出典:http://benidoragon.blog.fc2.com/blog-entry-84.html 1月31日) ⇒文中に戻る

第60回 運営・編集委員会の報告
1月30日 14:00~ 出席:大西、福田
1.第5回総会及び第61回例会の結果を受けて
1)新役員選出の際に言及されたY氏に運営・編集委員会参加を要請したところ快諾され、直近の会議から参加される予定。
2)今後発行する冊子について以下を検討する。
①戦中・戦後の経験報告(担当:福田) ②第2回米朝会談後の北東アジア情勢の分析
③日米地位協定・日米合同委員会の解説 ④種子法の廃止、改正水道法について

2.2月の勉強会の予定
映画『語られなかった戦争・侵略1』を上映(50分)し、小冊子『日本がおこなった戦争をこころに刻む11章』の冒頭部分を論議。
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