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違憲性に対する緊急警告
緊急警告071号 「大崎事件」再審の扉を閉じる最高裁に問う
1979年に発生した「大崎事件」の再審請求審で、2025年2月26日、最高裁は請求を棄却。殺人の主犯として10年間服役した原口アヤ子さん(現在97歳)の再審への扉が四度最高裁によって閉ざされた。
事件の概要は、アヤ子さんの義弟が酒に酔って自転車で道路の側溝に転落し、通行人から連絡を受けた近所の人によって自宅に運び込まれ、翌々日遺体が牛小屋で発見された。解剖した医師は、死因を窒息死と推定し、他殺ではないかと鑑定した。(この医師は後に、義弟が自転車で側溝に転落した事実を聞かずに鑑定したとして、「鑑定は間違いだった。他殺か事故かわからない」と証言している)
事件を捜査した鹿児島県警は、当初から「面識のある者、あるいは、近親者による殺人事件」という見立てのもと、アヤ子さんが、いずれも軽度の知的障碍があり共犯者とされたアヤ子さんの夫(長男)、義弟(次男)、甥(次男の息子)に指示して、酒乱の義弟(四男)を保険金目的で殺害・遺棄したとして捜査。知的障碍という供述弱者3人を誘導して証言をとり自供させた。これに対して知的障碍のないアヤ子さんは終始関与を否定。しか し、それは認められず、4人の懲役刑が確定し服役した。 (さらに…)
緊急警告070号 石破政権は日米地位協定の改定に本気で取り組め
10月27日投開票の衆議院選挙で、与党自民党、公明党は大きく議席を減らして、過半数割れとなった。石破政権は議席を4倍増とした国民民主党に協力を要請し、これに応えて国民民主党は連携する意向を示しており、政権の性格が変わりつつある。裏金問題の責任をとって総裁選出馬を断念した岸田文雄前首相の20%前後の支持率から、ご祝儀相場と言われる50%前後の支持率を頼みに衆議院解散に打って出たものの、裏金問題への国民の不信の大きさを見誤ったのが、この結果につながった最大の要因である。 (さらに…)
緊急警告069号 組織優先の刑事司法から脱却せよ
静岡地裁の再審裁判で無罪判決を受けた袴田巌さんについて、2024年10月8日、畝本直美検事総長は控訴断念を発表し、完全無罪が確定した。しかし、同検事総長はその発表の中で、判決が「(証拠の)5点の衣類が捜査機関のねつ造であると断定した上で、検察官もそれを承知で関与していた」との部分に対して、「到底承服できず、控訴して上級審に判断を仰ぐべき内容だ」と、大きな不満を表明したのである。唯一謝罪らしき言葉が「相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなりました。この点につき、刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております」だった。 (さらに…)
緊急警告068号 武器輸出のなし崩しの緩和を許すな
岸田政権は2024年3月26日、イギリス、イタリアと共同開発する次期戦闘機の日本から第三国への輸出を解禁する方針を閣議決定した。高い殺傷能力を持つ戦闘機の輸出解禁は、武器輸出を抑制してきた従来の日本の安全保障政策を、憲法論議もないまま大きく変質させてしまった。
戦後日本は憲法第9条の平和主義原則を踏まえ、武器輸出を抑制してきた。それが「武器輸出三原則等」であり、これが長らく守られてきた。その歴史を紐解くと、 (さらに…)
ニュース
- 2025年5月22日
- 完全護憲の会ニュースNo.134…….2025年5月22日
- 2025年4月22日
- 完全護憲の会ニュースNo.133…….2025年4月22日
- 2025年3月22日
- 完全護憲の会ニュースNo.132…….2025年3月22日
- 2025年2月22日
- 完全護憲の会ニュースNo.131……2025年2月22日
- 2025年1月22日
- 完全護憲の会ニュースNo.130…….2025年1月22日